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シーベルト
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{{出典の明記|date=2012年9月}} {{単位 | 名称 = シーベルト | 英字 = sievert | 画像 = | 記号 = Sv | 度量衡 = メートル法 | 種類 = [[SI組立単位]] | 単位系 = SI | 物理量 = 線量当量 | 組立 = [[ジュール|J]]/[[キログラム|kg]] | 定義 = 1[[グレイ (単位)|Gy]]に放射線荷重係数を乗じた量 | 由来 = | 語源 = [[ロルフ・マキシミリアン・シーベルト]] }} '''シーベルト'''(sievert、{{IPA-en|ˈsiːvə''r''t}}、{{IPA-sv|ˈsiːvəʈ}}、記号:'''Sv'''<ref name="seirei357"/>)とは、[[生体]]の[[被曝]]による生物学的影響の大きさ([[線量当量]]<ref name="seirei357">1992年(平成4年)11月18日政令第357号「計量単位令」</ref>、dose equivalence)を表す単位である。[[SI単位]]の一つである。 単位として Sv は大きすぎるため、mSv(ミリシーベルト、10<sup>-3</sup>Sv)やμSv(マイクロシーベルト、10<sup>-6</sup>Sv)などが用いられる。 == 定義 == 線量当量とは、[[吸収線量]]([[放射線]]から受ける[[エネルギー]])に線質係数<ref>放射線の種類ごとに定められた人体の障害の受けやすさ</ref>を掛けたものである<ref name="keisokukougaku">南茂夫、木村一郎、荒木勉『はじめての計測工学』改定第2版、講談社、2012年12月、ISBN 9784061565111</ref>。 その名称は、放射線防護の研究で功績のあった[[ロルフ・マキシミリアン・シーベルト]]にちなむ<ref name="keisokukougaku"/>。 日本の法令上は「[[グレイ (単位)|グレイ]]で表した[[吸収線量]]の値に通商産業省令で定める係数を乗じた値が一である[[線量当量]]」と定義している<ref name="seirei357"/>。 上記の「通商産業省令で定める係数」は、水中の線衝突阻止能([[荷電粒子]]が水中を進むとき1 [[マイクロ|μ]][[メートル|m]]につき[[電子]]との衝突により失う[[運動エネルギー]]が、1 [[キロ|k]][[ボルト (単位)|V]]の[[電位]]を電子が移動するときに必要とするエネルギーの何倍に相当するかを表す。)に基づく線質係数として、1から20の数値を定めている<ref>1992年(平成4年)11月30日通商産業省令第80号「計量単位規則」</ref>。 === シーベルトとグレイ === ある物質が放射線に照射されたとき、その物質の[[吸収線量]]を示す単位が[[グレイ (単位)|グレイ]](記号 Gy。定義 [[ジュール|J]]/[[キログラム|kg]])である<ref name="keisokukougaku"/>。生体(人体)が受けた放射線の影響は、受けた放射線の種類と対象組織によって異なるため、吸収線量値(グレイ)に、放射線の種類ないし対象組織ごとに定められた修正係数を乗じて線量当量(シーベルト)を算出する<ref name="keisokukougaku"/>。 * Sv = '''修正係数''' × Gy 例えば、[[等価線量]]を算出する際には、修正係数として'''放射線荷重係数'''が使用される。放射線荷重係数は、放射線の種類によって値が異なり、[[X線]]、ガンマ線、[[ベータ粒子|ベータ線]]は1、 陽子線は5、 アルファ線は20、 [[中性子線]]はエネルギーにより5から20までの値をとる。これらの係数は無次元量(単位がない)なので、シーベルトはグレイと同じ [[ジュール|J]]/[[キログラム|kg]]でも書ける。 === シーベルトとレム === SI単位系に切り換わる以前は[[レム]] (rem) が使われており、次のとおりに換算できる。 * 1 Sv = 100 rem<ref name="seirei357"/> = 100,000 mrem (ミリレム) === シーベルトの単位換算 === * 1 Sv = 1,000 mSv(ミリシーベルト) = 1,000,000 μSv(マイクロシーベルト) === 毎時シーベルト === '''毎時シーベルト''' (Sv/h) は、1時間あたりの生体への被曝の大きさの単位。日本の法令上は「線量当量率」として'''シーベルト毎時'''で定義している<ref name="seirei357"/>。シーベルトが被曝の総量を表すのに対し、毎時シーベルトは、被曝の強さを表す。1毎時シーベルトは、1時間で1シーベルトの被曝量を受けることに相当する強さ。 (例) * 25 μSv/h (毎時マイクロシーベルト) の被曝を2時間にわたって受けると、被曝の総量は 50 μSv (マイクロシーベルト) = 0.05 mSv = 0.00005 Sv になる。 * 毎時 400 ミリシーベルト (400 mSv/h) の被曝を15分間受けると、被曝量は 100 mSv (ミリシーベルト) = 0.1 Sv になる。 * 毎時10シーベルト(10 Sv/h)の被曝を30分受けると、被曝量は5 Sv = 5,000 mSv = 5,000,000 μSvになる。 == 放射線防護とシーベルト == {{See also|自然放射線|環境放射線}} 人体が放射線にさらされる事を[[被曝|放射線被曝]] (ほうしゃせんひばく) といい、人体は世界平均にして年間およそ 2.4mSv (=0.0024Sv=2,400μSv) の[[自然放射線]]にさらされている<ref name="keisokukougaku"/>。大量の放射線は人体に有害であるため、[[放射性物質]]を扱う環境にある人は、自分がどの程度の放射線を受けたのかを、常に厳密に管理しなくてはならない。その際に用いられる尺度の一つがシーベルトである。 [[胃]]の[[X線撮影]]1回分の線量が0.5~4mSv。[[コンピュータ断層撮影|X線CTスキャン]]による撮像1回分の線量は7~20mSv(=0.007Sv~0.02Sv)である<ref name="keisokukougaku"/>。 ちなみにX線CTスキャンにおける最大レベルの放射線を全身に浴びると5%の人が死亡し、4Sv (=4,000mSv) で50%、7Sv (=7,000mSv) で99%の人が死亡すると言われている。一方で、'''0.2Sv (=200mSv=200,000μSv)以下の被曝では、急性の臨床的症状は認められないとされる'''が、こちらは長期的な影響について議論があり、また低線量の被曝についても「健康被害が生じた」として訴訟が起きている<ref group="参考">[http://www.jca.apc.org/mihama/News/news88/news88jco.htm JCO事故・健康被害訴訟 第18回公判] 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会</ref>。 なお、一度に大きな線量を被曝した場合の線量単位にはシーベルトではなく[[グレイ (単位)|グレイ]]が用いられるが、[[X線]]と[[ガンマ線]]による被曝に関しては数値に違いがない。 短時間・大線量被曝でシーベルトが用いられない理由は線量率効果<ref group="参考">[http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-02-02-14 線量率と生物学的効果] 原子力百科事典ATOMICA</ref>である。なぜなら単位「シーベルト」に求められる性質のひとつは数値の加算可能性であり、ある時点Aでの被曝と別の時点Bでの被曝の影響を全体として評価する場合に、両者の評価数値を加算したものに意味がなければならないからである。同じ放射線を被曝しても線量率によって影響が異なるのであるから、低線量率被曝の評価数値と高線量率被曝の評価数値は加算できない。シーベルトは低線量率の被曝環境下での人体への影響評価を目的とした単位である。 これに加えて、シーベルトは[[グレイ (単位)|グレイ]]に対して放射線種や対象組織による係数(厳密な数値ではない)を乗じて得る単位なので、たとえ放射線種がX線やガンマ線であっても[[グレイ (単位)|グレイ]]と同等の厳密さを持つと考えてはならない。[[SI組立単位]]に入ってはいるがシーベルトは管理された環境下での人体防護を主眼とした放射線管理・放射線防護目的の単位であり、社会学的な単位とも言える。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist}} == 参考文献 == {{Reflist|group="参考"}} == 関連項目 == * [[放射能]] * [[放射線障害]] * [[放射線医学]] * [[放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律]] * [[ベクレル]] == 外部リンク == * [http://hp.vector.co.jp/authors/VA047235/radiation.html ブラウザで動く放射線・放射能の単位換算ツール(簡易)] {{SI units navbox}} {{放射線}} {{DEFAULTSORT:しいへると}} [[Category:放射線量の単位]] [[Category:SI組立単位]] [[Category:放射線の健康影響]]
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