コスモバルクのソースを表示

{{競走馬
|画 = [[ファイル:Cosmo Bulk 20051225P1.jpg|230px]]
|説 = [[2005年]][[12月25日]] [[中山競馬場]]
|名 = コスモバルク
|英 = Cosmo Bulk
|漢 = {{lang|zh|大宇宙}}
|種 = [[サラブレッド]]
|性 = [[牡馬|牡]]
|色 = [[鹿毛]]
|生 = [[2001年]][[2月10日]]
|父 = [[ザグレブ (競走馬)|ザグレブ]]
|母 = イセノトウショウ
|母父 = [[トウショウボーイ]]
|国 = {{JPN}}（[[北海道]][[三石町 (北海道)|三石町]]）
|産 = 加野牧場
|主 = 岡田美佐子→<br />[[有限会社|（有）]][[ビッグレッドファーム]]
|調 = 田部和則（[[ホッカイドウ競馬|北海道]]）→<br />[[児玉敬]]（[[アイルランド]]）
|績 = 48戦10勝<br />&nbsp;&nbsp;[[地方競馬]]：9戦5勝<br />&nbsp;&nbsp;[[中央競馬]]：35戦4勝<br />&nbsp;&nbsp;日本国外：4戦1勝<br />&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;[[香港]]：1戦0勝<br />&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;[[シンガポール]]：3戦1勝<br />
|金 = 6億4129万1500円<ref>出典 - [http://www2.keiba.go.jp/KeibaWeb/DataRoom/HorseMarkInfo?k_lineageLoginCode=30002400884&k_activeCode=2 地方競馬全国協会 (NAR) 「本馬の競走成績」]</ref><br />&nbsp;&nbsp;地方：1853万8000円<br />&nbsp;&nbsp;中央：4億6362万5000円<br />&nbsp;&nbsp;日本国外：1億5912万8500円<br />&nbsp;&nbsp;（219万[[シンガポールドル]]）
}}
'''コスモバルク'''は[[日本]]の[[競走馬]]。[[地方競馬]]の[[ホッカイドウ競馬]]に所属しながら[[中央競馬]]や日本国外のレースに挑戦を続け、[[2006年]]の[[シンガポール航空インターナショナルカップ]]（[[シンガポール]]・[[競馬の競走格付け#国際グレード|国際G1]]）を制したほか、[[日本中央競馬会]] (JRA) の[[重賞]]を3勝し、[[2004年]]の[[中央競馬クラシック三冠]]レースすべてに出走した。「道営のエース」と呼ばれる。

== デビュー前 ==
[[北海道]][[三石郡]][[三石町 (北海道)|三石町]]（現・[[日高郡 (北海道)|日高郡]][[新ひだか町]]）にある加野牧場で誕生した。本馬の父・[[ザグレブ (競走馬)|ザグレブ]]はそれまで目立った[[産駒]]を出せずに生まれ故郷の[[アイルランド]]に再[[輸出]]されており、[[競走馬の血統#兄弟姉妹の関係|兄弟]]にも活躍した馬はいなかった。売れるまでには時間が掛かり<ref name="jrag">{{Cite web|url=http://www.jra.go.jp/topics/column/g_files2010/10_0919.html|title=The G-Files 079 中央競馬GI 最多出走馬 夢に挑み続けた男 コスモバルク|work=競馬コラム|publisher=日本中央競馬会|language=日本語|accessdate=2011-08-21}}</ref><ref name="zone1">{{Cite web|date=2004-04-25|url=http://www.tbs.co.jp/zone/onair/2004/201.html|title=第201回 「北海道競馬の夢と希望 コスモバルク」|work=ZONE|publisher=TBSテレビ|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>、結局400万円<ref name="jrag" /><ref name="zone1" />の安値で[[岡田繁幸]]によって購入され、夫人の岡田美佐子名義での所有となった（のちに[[法人]]化：[[#2006年宝塚記念の勝負服|後述]]）。その後、[[2003年]]にホッカイドウ競馬がスタートさせた認定厩舎制度の適用第1号馬となり<ref name="umafuru201005" />、[[田部和則]][[厩舎]]の所属となった。

=== 認定厩舎制度 ===
通常、競走馬は主催者が管理する[[競馬場]]や[[トレーニングセンター]]で[[調教]]を行い、レースに出走させる。これに対し、その調教を民間の施設で行い、レース当日に直接競馬場に入ることができるようにしたものが本制度である。2003年7月にホッカイドウ競馬が「調教施設などが充実している産地民間施設の活性化や馬房数の実質的拡大による競走馬数の確保を図る」<ref>[[引用]] - [http://www.hokkaidokeiba.net/hkj.php?id=ninteik_info ホッカイドウ競馬「認定厩舎制度について」]</ref>という趣旨でスタートさせた。2006年3月からは[[南関東公営競馬]]でも同制度がスタートし、[[境共同トレーニングセンター]]（[[群馬県]][[伊勢崎市]]、旧・[[高崎競馬場|高崎競馬]][[境町 (群馬県)|境町]]トレーニングセンター）や[[地方競馬教養センター]]などが認定されている。

== 戦績 ==
=== 2歳（2003年） ===
2003年8月に、[[ホッカイドウ競馬#JRA認定競走|フレッシュチャレンジ]]（2歳新馬、[[旭川競馬場]]）でデビューし、2着となった。続くアタックチャレンジ（2歳未勝利）で初勝利を挙げ、その後の2戦を1着・2着と善戦する。

11月に[[東京競馬場]]で行われた百日草特別（2歳[[日本の競馬の競走体系#競走条件区分|500万下]]）が、JRAでの初戦となった。岡田繁幸はホッカイドウ競馬の[[リーディングジョッキー]]である[[五十嵐冬樹]]を[[騎手]]に起用した。目立った実績もなく芝のレースが初めての本馬は、[[投票券_(公営競技)#単勝式|単勝]][[オッズ]]65.2倍の9番[[人気]]（11頭立て）とまったく人気がなかったが、レースでは[[競馬場#日本の場合|向正面]]で先頭に立つと、単勝オッズ1.2倍の支持を受けていた[[ハイアーゲーム]]の追撃を問題にせず押し切り、コースレコードタイムで勝ちを収めた。のちに五十嵐は、馬に乗った感触が良かったので、「500万下ぐらいなら勝てると思った」と述べている。

続く[[ホープフルステークス (中央競馬)|ラジオたんぱ杯2歳ステークス]]では北海道から[[阪神競馬場]]までの長距離輸送が不安視されたものの、第1コーナー過ぎから[[脚質#逃げ|逃げて]]レースを作ると、最後の直線ではミスティックエイジを差し返して[[重賞]]初制覇を飾った。

=== 3歳（2004年） ===
==== 春 ====
ラジオたんぱ杯2歳ステークスを制した時点で[[日本の競馬の競走体系#2006年春季開催までの収得賞金の計算方法|収得賞金]]は2200万円に達した。この額は、例年のJRA所属の馬であれば確実にクラシック出走が可能となるものである。しかし本馬は地方競馬所属のため、[[皐月賞]]に出走するには[[皐月賞#主な前走|トライアル競走]]で優先出走権を獲得する必要があった。そのためトライアル競走の一つである3月の[[弥生賞]]に出走し、逃げ粘る[[メイショウボーラー]]を交わして勝利し、重賞2勝目をあげる。それとともに、皐月賞の優先出走権を獲得した。

皐月賞では単勝2.4倍と、JRAの競走では自身初の1番人気に推された。レースでは大外18番枠から進み、最後の直線でも鋭く伸びたが、先行した[[ダイワメジャー]]を捕らえきれず2着に敗れた。岡田繁幸は「バルクが負けるとしたら、勝つのはダイワメジャーかもしれない」と述べていたという。しかし4着以内に与えられる[[東京優駿|東京優駿（日本ダービー）]]の出走権は獲得した。

日本ダービーでは、単勝1番人気は[[NHKマイルカップ]]をレースレコードで勝利した[[キングカメハメハ]]に譲ったものの、2番人気に支持された。レースでは最初の600メートルを34秒4、1000メートルを57秒6と、当日の高速馬場を考慮しても速いペースで逃げたマイネルマクロスを追いかける形になった。本馬は4コーナーで先頭に立つも直線では余力なく、勝利したキングカメハメハから1.2秒差の8着に終わった。このころから、鞍上が抑えても無理に前に行きたがる、[[折り合い|掛かり癖]]が見られるようになる。

==== 秋 - 冬 ====
夏場は休養に充て、日本ダービー以来となる3か月ぶりの復帰戦は、ひさびさの地元ホッカイドウ競馬での出走となる[[北海優駿]]であった。17日後に出走予定の[[セントライト記念]]で3着以内に入って、優先出走権を獲得しなければ[[菊花賞]]に出走できないため、馬体重プラス18キログラムという余力残しでの出走となった。得意ではないダートだったこともあり、苦しいレースとなったが、最後は1/2馬身差で勝利し、単勝1.0倍の断然人気に応えた。続くセントライト記念では、ほかに重賞勝ち馬がおらず、前走で増えた馬体を12キログラム絞っての出走となり、単勝1.3倍の1番人気となった。レースでは15頭立ての13番枠という外枠だったこともあり、前に壁を作れずに掛かってしまい、2コーナーで先頭に立つことになった。しかしその後は落ち着いてレースを進め、直線で差を詰めた[[ホオキパウェーブ]]をクビ差退け、2分10秒1の日本レコードで勝利<ref name="jrag" />し、重賞3勝目をマークするとともに、菊花賞の出走権を獲得した。

クラシック最終戦の菊花賞では、[[ハーツクライ]]に次ぐ単勝2番人気に支持された。スタート直後は5 - 6番手に付けたが、3コーナーの下り坂で外から上がってきたモエレエルコンドルに被せられると、掛かって先頭に立ってしまう。その後はゆったりとレースを進め、2周目4コーナーでスパートをかけるが、いっしょに上がってきた[[デルタブルース]]に交わされ、0.3秒差の4着に敗れる。ここまで、地方所属の身で中央競馬の三冠レースを皆勤したが、クラシック制覇の夢は叶わなかった。

続く[[ジャパンカップ]]では[[主戦騎手]]の五十嵐に代わり、[[フランス]]の[[クリストフ・ルメール]]を鞍上に迎えた。陣営は掛かり癖を解消するため、[[ハミ (馬具)#ハミ (馬具)|リングハミ]]に代えて臨んだ。逃げる[[マグナーテン]]の直後に付け、掛かるところも見せず最後の直線に入ると、勝利した[[ゼンノロブロイ]]には3馬身及ばなかったが、いったん交わされたポリシーメイカーを差し返し、デルタブルースの追撃もしのいで2着に入った。

その後は長距離移動の繰り返しによる疲労などが考慮され、北海道には戻らず[[大井競馬場]]に滞在して調整された。迎えた有馬記念では五十嵐に手綱が戻るが、[[タップダンスシチー]]とゼンノロブロイが作る、緩みのないペースに付いて行けず、見せ場なくゼンノロブロイから1秒差の11着に終わり、2004年のGI制覇はならなかった。

=== 4歳（2005年） ===
前年に続き中央のG1挑戦を続ける本馬であったが、出走条件が緩和されたわけではなかった。2005年当時、地方馬が特定のGI/JpnI競走に出走するためには、2着以内に入る必要があるステップ競走の出走が必須であった。[[天皇賞#天皇賞（春）|天皇賞（春）]]出走を目指すには、[[日経賞]]の出走が必要だったため、五十嵐に代わり、新たに同じホッカイドウ競馬の[[千葉津代士]]が起用され、単勝1番人気で挑んだ。しかしここでも前述の掛かり癖が出てしまい、先頭で直線を迎えたものの、坂を上り切ったところで力尽き[[ユキノサンロイヤル]]の6着に敗れ、天皇賞への道は閉ざされた。

その後は国内に適当なレースがないため海外に活路を求め、この年から国際レースに指定された[[香港]]の[[チャンピオンズマイル]]に出走した。地方所属馬による海外G1競走への出走は、同年[[ドバイワールドカップ]]の[[アジュディミツオー]]に続いて2頭目にあたった。レースでは直線で失速し、翌年も同競走を制し連覇することとなる[[ブリッシュラック|Bullish Luck]]から1.7秒差の10着と大敗を喫した。続く[[宝塚記念]]では、馬体重16キロ減で臨んだ上、[[パドック]]で右前脚を落鉄するトラブルに見舞われる。レースでは逃げるも、タップダンスシチーに4コーナーで外から並びかけられると差し返す力は残っておらず、[[スイープトウショウ]]の12着に終わる。

[[天皇賞#天皇賞（秋）|天皇賞（秋）]]出走のためには2着以内に入らなければならない[[毎日王冠]]では、[[安藤勝己]]を初めて鞍上に迎えた。レースでは掛かり気味に3コーナー手前で先頭に立つが、直線で伸びず11着に敗れる。その後は天皇賞（秋）と異なり、JRAが別に定める基準で選定されれば出走可能なジャパンカップへ直行した。同競走では[[ミルコ・デムーロ]]との新コンビで出走する予定だったが、デムーロの落馬負傷で[[ダヴィ・ボニヤ]]に乗り替わる。タップダンスシチーの作るハイペースを4番手で追走するが、見せ場は作れず、勝利した[[アルカセット]]から1.4秒差の14着に敗れた。ただ前年より速いタイムで走っていたことから、田部は「バルクの復活の手ごたえを感じた」とのちに語っている。

この年は5戦して一度も掲示板（5着以内）に載れずに[[第50回有馬記念]]を迎えることになった。1年ぶりに五十嵐が騎乗するが、単勝85.3倍の10番人気という低評価であった。だがスタートから折り合いを付けて3番手を追走すると、宝塚記念とは逆に、逃げたタップダンスシチーを4コーナーで捕らえる。その後も最後まで見せ場を作り、勝利したハーツクライから0.5秒差の4着と健闘した。

=== 5歳（2006年） ===
==== 春 ====
初戦は前年に引き続き天皇賞（春）出走を目指し、日経賞を選んだ。前走で復活の兆しが見えたこともあり、有馬記念で3着だった[[リンカーン (競走馬)|リンカーン]]に次ぐ単勝2番人気に支持される。スタートから1周目の直線までは掛かるところを見せたものの、逃げる同[[馬主]]のコスモオースティンの2番手に付け最後の直線を迎えた。だが直線で前が詰まった影響もあってか、そのコスモオースティンも交わせず8着に敗れ、天皇賞（春）の出走権を逃した。

前年同様、国内に適当なレースがないため、皐月賞以来2年ぶりの2000メートルのレースとなる、シンガポール航空インターナショナルカップに出走した。この年は同競走が対象レースに組み込まれている[[ワールドレーシング・チャンピオンシップ]]が中止され、海外から強豪が遠征してこなかったこともあり、出走馬13頭中、[[レイティング#競馬のレイティング|レーティング]]は2番目と現地での評価も高く、単勝6.8倍の3番人気に支持された。1番枠からスタートし、逃げた1番人気のVroom Vroomの2番手に付けると、1コーナー辺りではいつものように少し掛かったが、その後は折り合った。4コーナーで少し外に持ち出し、直線は馬場の真ん中を通って残り200メートル付近で抜け出し、内から差を詰めたBowman's Crossing、外から差してきたKing and Kingを退け、1馬身3/4差<ref group="†">[http://www.turfclub.com.sg/RacingInformation/TrackformInformation/tabid/208/ctl/Detail/mid/1082/Default.aspx?club=S&racedate=14/05/2006&raceid=23745 公式発表（2006年シンガポール航空インターナショナルC成績表）]では着差が1.8馬身となっているが、JRAの着順表記に従い、本稿では1馬身3/4差とした。</ref>で勝利した。鞍上の五十嵐は右手で大きく[[ガッツポーズ]]を行った。セントライト記念以来、1年8か月ぶりの勝利を悲願のGI初勝利で飾り、地方所属馬による、史上初の海外G1と芝GIの制覇を達成した。

その後の出国[[検疫]]の際、入国時に採血した[[血液]]が[[住血胞子虫|馬ピロプラズマ]]という[[伝染病]]の陰性反応を確認できず、[[5月18日]]に予定していた帰国が延期されたが、再検査の結果、陰性と判明し無事帰国した。日程次第では出走できない可能性のあった宝塚記念には、帰国後、北海道には戻らず[[京都競馬場]]に直接入ることで出走にこぎ着けた。しかし[[シンガポール]]で1週間足止めをされた影響からか、馬体重は前走からマイナス10キログラムとなった。単勝3番人気に支持されたレースでは5番手辺りを追走するが、勝利した[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]に4コーナーで外から交わされると付いて行けず、直線でも伸びず8着に敗れた。

==== 秋 - 冬 ====
続く札幌日経オープンは、JRAの競走では初めて地元北海道での出走となった。オープンクラスの別定戦のため、[[負担重量]]が62キログラムという過酷な条件となり、また騎乗予定だった五十嵐がレース当日に落馬負傷したため急遽[[武幸四郎]]に乗り替わりとなった。それでも単勝1番人気に支持され<ref group="†">[[投票券_(公営競技)#複勝式|複勝]]は3番人気であった。</ref>、レースでは1周目のスタンド前で先頭に立ち、最後の直線も先頭で迎えたが、[[トウショウナイト]]に交わされて4馬身差の2着に敗れた。勝利したトウショウナイトの負担重量はコスモバルクより6キログラム軽い56キログラムで、天皇賞（秋）を目指して3週間後に出走する[[オールカマー]]の前哨戦であったので、陣営のコメントは「今日はすべて斤量」「手応え十分」<ref>[[参考文献]] - {{Cite web|date=2006-09-03|url=http://keiba.radionikkei.jp/keiba/entry-137342.html|title=【札幌日経OP】（札幌）〜レース後のコメント|work=競馬実況web|publisher=[[日経ラジオ社]]|language=日本語|accessdate=2007-04-05}}</ref>などと、前向きなものであった。そのオールカマーでは中団やや後方からレースを進め、馬群のなかで気負うところも見られたが、直線では内ラチ沿いを鋭く伸びて、[[バランスオブゲーム]]のハナ差の2着に入り、2着以内に与えられる天皇賞（秋）の出走権を獲得した。

天皇賞（秋）では単勝3番人気に支持された。レースでは前半は中団よりやや前の6番手で折り合い、直線で追い出しを図るとやや苦しがる素振りを見せながらも、3着に入った[[アドマイヤムーン]]といっしょに伸びてきた。しかし前を行くダイワメジャーらを捕らえきれず、0.3秒差の4着に敗れた。続くジャパンカップでは、ディープインパクト・ハーツクライなどの強豪が揃い、単勝6番人気（40.9倍）と評価を下げる。レースではひさびさの逃げを打つとスローペースに持ち込み、最後の直線でも粘って4着に入った。その後は[[第51回有馬記念]]に出走し、中団の9番手辺りを追走したが直線では手応えがなく、11着と大敗した。なおレース後の[[12月27日]]、[[大井競馬場]]の招きで[[東京大賞典]]当日の同場パドックに姿を見せた。

=== 6歳（2007年） ===
==== 春 ====
[[2007年]]は[[大阪杯|産経大阪杯]]から始動し、前年の[[二冠馬]]・[[メイショウサムソン]]とともに負担重量59キログラムでの出走となった。レースでは4 - 5番手を先行したが、勝利したメイショウサムソンに4コーナーで外から交わされると、直線でも伸びを欠き8着に敗れた。

その後、シンガポール航空インターナショナルカップの連覇を狙い、[[日本]]から[[シャドウゲイト (競走馬)|シャドウゲイト]]とともに出走。レースではスタートから先頭集団に加わり、道中は2番手からレースを進める。3コーナーあたりでシャドウゲイトとともに先頭に並びかけ、日本馬2頭が抜け出して先頭を争う形となるが、直線ではシャドウゲイトが抜け出しそのまま勝利した。本馬はいったん4番手に下がりながらも、しぶとく差し返してシャドウゲイトに1馬身1/4差<ref group="†">[http://www.turfclub.com.sg/RacingInformation/TrackformInformation/tabid/208/ctl/Detail/mid/1082/Default.aspx?club=S&racedate=20/05/2007&raceid=27136 公式発表（2007年シンガポール航空インターナショナルC成績表）]では着差が1.3馬身となっているが、JRAの着順表記に従い、本稿では1馬身1/4差とした。</ref>の2着に入り、日本馬によるワンツー決着となった。なお、日本馬による海外G1のワンツー決着は、[[2002年]]の[[クイーンエリザベス2世カップ (香港)|クイーンエリザベス2世カップ]]（1着[[エイシンプレストン]]、2着[[アグネスデジタル]]）、2006年の[[メルボルンカップ]]（1着[[デルタブルース]]、2着[[ポップロック (競走馬)|ポップロック]]）以来、3度目のことであった。

前年はシンガポールでの出国検疫により帰国が1週間遅れたが、問題なく帰国し、順調に調整されて[[第48回宝塚記念]]に出走した。レースでは離れた6 - 7番手を追走し、4コーナーでは先頭集団に取り付いたが、直線で後退した。デビュー以来もっとも離された、2.8秒差の11着に敗れた。

==== 秋 - 冬 ====
宝塚記念の後は秋への始動に向けてビッグレッドファームで休養していたが、8月に発生した[[馬インフルエンザ]]の影響により、地方馬が中央競馬の施設を利用できなくなってしまった。そこで、[[9月13日]]には3年ぶりに地元ホッカイドウ競馬での競走となる[[瑞穂賞]]に出走した。レースでは2番手を先行したが、得意ではないダートで伸びを欠き、3着に敗れた。[[9月]]末の時点では依然として地方馬が中央競馬の競走に出走できなかったため、地方競馬で唯一の芝コースを求めて[[盛岡競馬場]]で行われた[[OROカップ]]に出走した。出走馬12頭すべてが中央競馬の芝コースでの競走に出走経験があるものの、実績は本馬が抜きん出ていたこと<ref group="†">本馬のほかにJRAの[[重賞]]を制した馬は[[タイキリオン]]（[[2002年]][[ニュージーランドトロフィー]]）のみである。</ref>に加え、負担重賞は[[負担重量#定量戦|定量]]であり、単勝1.1倍の1番人気となった。レースではスタート後の1コーナーでは3番手、向正面では2番手と徐々にポジションを上げていくと4コーナーで外に膨れたものの、直線の坂を上り切ると後続を突き放し、4馬身差で勝利した。

その後に目標としていたのは天皇賞（秋）であったが、この時期になっても地方馬の中央競馬への出走は原則として不可能であった。しかし、同競走と同じ週（[[10月27日|10月27]]・[[10月28日|28日]]）より行われた[[競馬番組#現在の所属による制限|指定競走]]に限り、特例として出走が可能となった<ref>参考文献 - {{Wayback|date=20071014013450|url=http://www.sanspo.com/keiba/top/ke200710/ke2007101308.html|title=サンケイスポーツ「中央競馬指定交流競走が限定的に再開…バルク天皇賞出走OK」（2007年10月31日閲覧）}}</ref><ref group="†">なお本馬のほかに10月27・28日のJRAの競走に出走した地方馬は[[スワンステークス]]の[[ネイティヴハート]]1頭であった。</ref>（また、[[12月1日]]からは[[競馬番組#現在の所属による制限|特別指定競走]]への地方馬の出走も可能となった<ref>参考文献 - {{Wayback|date=20080225082232|url=http://jra.jp/news/200711/110904.html|title=日本中央競馬会「中央競馬指定交流競走への地方馬出走の再開」]（2007年11月14日閲覧）}}</ref>）。こうして出走した[[第136回天皇賞]]では、単勝11番人気の低評価であったが、3番枠からまずまずのスタートを切ると[[脚質#逃げ|逃げ]]を打ち、直線でも粘り5着に入った。

陣営の意向により騎手が[[松岡正海]]に替わり（[[#騎手の乗り替わり|後述]]）、迎えた[[第27回ジャパンカップ]]では陣営のリクエスト通り逃げずに2番手からレースを進めたが、直線で後退し13着に敗れた。ジャパンカップのあとはビッグレッドファーム明和に戻り調整が進められ、続く[[第52回有馬記念]]では5 - 6番手の好位に付けるも直線では後退し10着に敗れた。

=== 7歳（2008年） ===
2008年の初戦は日経賞となり、道中は先頭から離れた3番手を追走し、直線に向くと後続に交わされはするもののしぶとく粘り4着に入った。

出走登録を行っていたシンガポール航空インターナショナルカップには、[[4月4日]]に選出馬となり招待を受諾したことが発表されて3年連続で出走することになった。しかし、同じく同競走に選出されていたJRA所属馬のシャドウゲイトと[[タスカータソルテ]]が日本とシンガポール政府間の衛生条件に関する協議の結果遠征不可能となり単独で[[5月10日]]に出国した。そして迎えた同競走ではスタートで出遅れたため後方からレースを進め、最後の直線ではしぶとく脚を伸ばしたものの、前には届かず6着だった。

帰国後は北海道に戻らずビッグレッドファーム鉾田トレーニングセンターで3週間の着地検査を受けたあとに宝塚記念へ出走する予定であったが、[[6月16日]]に左前跛行（ひだりまえはこう）のため回避することが発表され、宝塚記念への4年連続出走はならなかった。また、その後の精密検査で2か所の剥離骨折が判明し、6月24日に骨片の除去手術を行い、デビュー以来初めての長期休養に入った。

半年ぶりの復帰戦は、5年連続の出走となるジャパンカップになり、大外枠から2番手を追走したが、17着と出走馬中最下位に敗れた。その後、有馬記念にも出走したが11着に終わった。なお、5年連続の有馬記念参戦は[[スピードシンボリ]]・[[メジロファントム]]・[[ナイスネイチャ]]と並ぶ最多タイ記録である。

=== 8歳（2009年） ===
8歳を迎えた[[2009年]]の初戦は4度目の出走となる日経賞で、デビュー2年目の[[三浦皇成]]を鞍上に迎えたが結果は11着であった。続く天皇賞・春では[[幸英明]]とのコンビで出走。道中は4番手でレースを進めるも3コーナー付近で後退し、16着に敗れた。宝塚記念では[[津村明秀]]とのコンビで大逃げを試みるものの粘り切れず13着と大敗した。

地方競馬では引き続き期待され、盛岡競馬場で行われた[[せきれい賞]]では単勝オッズ1.3倍の支持を受けたが、[[馬場状態|不良馬場]]のなか2周目第3コーナー過ぎから[[脚質#まくり|まくり]]を仕掛けたコスモヴァシュランに7馬身離された2着に敗れた。その後出走したOROカップでは終始4番手を追走し、最後の直線でボスアミーゴ以下を外から差し切り、2年前の同競走以来の勝利を飾ったが、これが最後の勝利ともなった。

天皇賞・秋ではふたたび松岡正海とのコンビで出走するも14着と大敗した。6年連続での出走となったジャパンカップでは2年前の天皇賞・秋以来のコンビとなる五十嵐冬樹を鞍上に迎えたが、終始後方のまま12着と惨敗した。そして新記録となる「6年連続出走」となった有馬記念では10着に終わり、レース後には馬主サイドから「日本国内での現役続行断念と海外への移籍」を表明した<ref name="sanspo091228">{{Cite web |url=http://www.sanspo.com/keiba/news/091228/kba0912280505003-n1.htm |title=有馬10着バルク、アイルランド移籍！ |author= |publisher=サンケイスポーツ  |accessdate=2010年2月20日 |date=2009-12-28}}</ref>。

=== 9歳（2010年） ===
2010年3月に日本を出国し、[[アイルランド]]で活動する日本人調教師の[[児玉敬]]厩舎<ref group="†">[[キングストレイル]]、[[ポップロック (競走馬)|ポップロック]]もアイルランド移籍時はこの厩舎が受け入れ先となっている。</ref>で現役を続けることになった<ref name="sanspo100218">{{Cite web |url=http://www.sanspo.com/keiba/news/100218/kba1002180502002-n1.htm |title=コスモバルク、日本人調教師の元で現役続行 |author= |publisher=サンケイスポーツ  |accessdate=2010年2月20日 |date=2010-02-18}}</ref>。[[レパーズタウン競馬場]]を本拠とし、6月の準重賞を目標としていたが<ref name="sanspo100218" />、出国を前にしての調整中に左後肢を剥離骨折したため、関係者が協議の末、移籍を断念し引退することとなった<ref name="sanspo100318">{{Cite web |url=http://www.sanspo.com/keiba/news/100318/kba1003180605017-n1.htm
 |title=バルク引退…骨折でアイルランド移籍断念 |author= |publisher=サンケイスポーツ  |accessdate=2010年3月18日 |date=2010-03-18}}</ref>。5月4日に門別競馬場で引退式が行われ、2867人の動員レコードを記録した<ref name="umafuru201005">{{Cite web|date=2010-05-06|url=http://uma-furusato.com/news/detail/_id_50974|title=馬産地ニュース「門別競馬場でコスモバルクの引退式が行われる」|work=競走馬のふるさと案内所|publisher=[[日本軽種馬協会]]|language=日本語|accessdate=2011-08-21}}</ref><ref name="keibabook201005">{{Cite web|date=2010-05-06|url=http://www.keibabook.co.jp/homepage/topics/topicsinfo_new.aspx?subsystem=0&kind=0&category=00&filename=KON19485|title=トピックス「“ホッカイドウ競馬の星”コスモバルクが引退式、ファンに別れを告げる」|publisher=[[ケイバブック]]|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>。また9月20日には[[札幌競馬場]]に来場し<ref>{{Cite web|date=2010-09-24|url=http://uma-furusato.com/news/detail/_id_55585|title=馬産地ニュース「札幌競馬場でコスモバルクのお披露目が行われる」|work=競走馬のふるさと案内所|publisher=日本軽種馬協会|language=日本語|accessdate=2011-08-21}}</ref>、中央競馬のファンにも姿を見せた。なお[[地方競馬全国協会]] (NAR) の競走馬登録が抹消されたのは翌2011年[[4月1日]]付である。

=== 10歳（2011年） ===
北海道・新冠のビッグレッドファームで[[功労馬]]として余生を送っていた<ref>{{Cite web|date=2010-05|url=http://uma-furusato.com/column/detail/_id_56128|date=2010-11-19|title=名馬を訪ねて「コスモバルクを訪ねて〜ビッグレッドファーム」|work=競走馬のふるさと案内所|publisher=日本軽種馬協会|language=日本語|accessdate=2011-08-21}}</ref>が、引退の直接の原因となった骨折が完治すると、2011年に入りふたたびアイルランドでの現役復帰を目指す話が浮上し、同年2月末より本格的な調教を再開<ref>[http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20110329-754130.html バルクが現役復帰アイルランド参戦プラン] - 日刊スポーツ・2011年3月29日</ref>。[[5月5日]]に自らの名前を冠した新設重賞[[コスモバルク記念]]の開催に際し、[[門別競馬場]]に来場。パドックを周回した。同時に行われたトークショーに出演した岡田は現役復帰プランに言及。すでに出国の予定を組んでいるが、実際に挑戦するかは[[5月10日]]の追い切りを見て判断するとした<ref>[http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20110506-771292.html バルク10日にも復帰決定 アイルランドへ]</ref>。実際には[[5月7日]]に追い切りを行い、[[5月9日]]に正式に遠征することを明らかにした。[[6月1日]]に出国し、児玉敬厩舎を拠点に秋まで滞在する予定であった<ref>[http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20110510-773509.html バルク6・1アイルランド遠征決まる]</ref>が、8月12日になって右前脚に[[屈腱炎]]とみられる故障が発覚したため、レースへの出走を断念した<ref>{{Cite web |date=2011-08-16|url=http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20110816-820797.html|title=コスモバルク屈腱炎で復帰断念、引退|publisher=[[日刊スポーツ]]|language=日本語|accessdate=2011-08-21}}</ref>。この怪我により現役復帰は断念され帰国、ふたたびビッグレッドファームで功労馬となる<ref>{{Cite web|date=2011-11|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=59697|date=2011-11-09|title=「功労馬」コスモバルクがビッグレッドファームに到着|work=[[netkeiba.com]]|publisher=ネットドリーマーズ|language=日本語|accessdate=2011-11-09}}</ref>。

== エピソード ==
=== 出走レースの制約 ===
本馬は地方競馬所属のため、中央競馬のGI競走へ出走するには[[トライアル競走]]やステップ競走で上位に入賞し、出走権を獲得する必要があった。2005年春には、日経賞で天皇賞の出走権を獲得できなかった場合に中央競馬へ移籍することが検討された<ref>{{Cite web|date=2005-01-14|url=http://gallop.sanspo.com/gallop/k_mag/backno/2005/k1361.html|title=競馬ネット magazine 第1361号|publisher=[[週刊Gallop]]|language=日本語|accessdate=2011-10-13|quote=バルク「日経賞3着以下なら」美浦・堀井厩舎へ転入}}</ref><ref>{{Cite web|date=2005-01-09|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=8066&category=B|title=コスモバルク、中央移籍も視野に|work=netkeiba.com|publisher=ネットドリーマーズ|language=日本語|accessdate=2011-10-13}}</ref>が、結局実行には移されなかった<ref>{{Cite web|date=2005-03-29|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=8663&category=B|title=コスモバルク、次走も道営所属のまま|work=netkeiba.com|publisher=ネットドリーマーズ|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>。

2007年からは日本国外の国際G1競走または[[ダートグレード競走#GIおよびJpnI競走|地方競馬の交流JpnI競走]]（2歳戦をのぞく）の優勝馬は、ステップ競走を経なくても中央所属馬を含めた出走決定順位が上位であれば出走できることとなった。従って、2006年に国際G1競走であるシンガポール航空インターナショナルカップに勝利した本馬はこの新しいルールに該当し、2006年までよりは楽な[[ローテーション (競馬)|ローテーション]]でGI競走に出走可能となっている。

成績が低迷した2009年はステップ競走に別途定められた出走資格を満たせず{{Refnest|group="†"|天皇賞（秋）のステップ競走への出走にあたっては、当年の天皇賞（秋）からさかのぼって1年の間に指定された競走で1着または2着以内となっている必要があった<ref>{{Cite web|date=2009|url=http://www.jra.go.jp/keiba/program/pdf/h21-kakuchi.pdf|title=［地］が出走できるGI・JpnI競走とそのステップ競走について（平成21年度）|format=PDF|publisher=[[日本中央競馬会]]|language=日本語|accessdate=2011-10-13}}</ref>が、本馬は期間中に1着がなく、唯一2着となったせきれい賞も1着のみが対象となる競走であった。}}、オールカマーに出走できなかった<ref>{{Cite web|date=2009-09-07|url=http://uma36.com/?pid=news_view&news_id=7018|title=コスモバルクがオールカマーの出走を断念|work=デイリー[[馬三郎]]|publisher=[[神戸新聞社]]/ネットドリーマーズ|language=日本語|accessdate=2011-10-13}}</ref>。そうした状況で出走を表明したジャパンカップでは、出走決定順位が本馬よりも下位だった有力馬の出走が危ぶまれる事態となった。競馬評論家の[[阿部幸太郎]]と[[水上学]]は自身のブログやコラムにおいて本馬を引き合いに出し、出走決定順位の決め方についての批判を展開した<ref>{{Cite web|author=阿部幸太郎|date=2009-10-29|url=http://blog.keibado.ne.jp/abeko/2009/10/29/%E4%BB%8A%E5%B9%B4%E3%82%82%E7%A7%8B%E3%81%AE%EF%BD%87%EF%BD%89%E3%81%AB%E5%87%BA%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8B%E5%A0%B4%E5%86%85%E3%82%BF%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%A2%E3%83%90/|title=今年も秋のGIに出てくる場内タオルのコスモバルクの出走は何故許されるのか!?|language=日本語|accessdate=2011-10-13}}</ref><ref>{{Cite web|author=阿部幸太郎|date=2009-11-21|url=http://npn.co.jp/article/detail/01105615/|title=マイルCS(GI、京都芝1600メートル、22日) アベコーの気になる推奨馬は!?|publisher=[[内外タイムス|リアルライブ]]|language=日本語|accessdate=2011-10-13}}</ref><ref>{{Cite web|author=水上学|date=2009-11-25|url=http://keiba.nifty.com/cs/column-detail/pdetail/mizukami20091125/1.htm|title=水上学のこれだけは言わせて!! 第26回「ジャパンCの出走資格」|work=keiba@nifty|publisher=[[ニフティ]]|language=日本語|accessdate=2011-10-24}}</ref>。

=== 騎手の乗り替わり ===
2003年百日草特別での初騎乗以来、おもな勝利は[[五十嵐冬樹]]が騎乗して挙げたものだが、2004年のジャパンカップ以降はしばしば騎手が交代した。[[折り合い]]を欠いて敗れた日本ダービーのレース後には、岡田繁幸が五十嵐の騎乗に対して批判を行った<ref>{{Cite web|author=野元賢一|authorlink=野元賢一|date=2004-06-14|url=http://www.nikkei.co.jp/keiba/column/20040614200406141353.html|title=専門記者の競馬コラム「敗者の作法を巡って コスモバルクのダービー」|work=サラブnet|publisher=[[日本経済新聞]]|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>。岡田は2010年の引退式の挨拶で、五十嵐について「無理な注文を言ってプレッシャーをかけてしまった」<ref name="keibabook201005" />と述べている。

2005年はホッカイドウ競馬所属の[[千葉津代士]]が3戦にわたり騎乗した。このとき岡田は「地方競馬のいろいろな人にチャンスを与えたい」<ref>{{Wayback|date=20050110022718|url=http://www.nikkansports.com/ns/horseracing/p-hr-tp0-050108-0008.html|title=バルク五十嵐冬から千葉に乗り替わり（日刊スポーツ、2005年1月8日）}}</ref>との意向を示していたが、千葉は結果を残せず、以降五十嵐をのぞく地方競馬所属騎手の騎乗は、2009年に[[小林俊彦 (競馬)|小林俊彦]]が盛岡競馬で騎乗するまで実現しなかった。

2007年のジャパンカップでは、五十嵐に代わりJRA（[[美浦トレーニングセンター|美浦]]）の[[松岡正海]]を起用することが陣営から発表され、[[11月14日]]の[[スポーツ新聞]]各紙で報道された。陣営はその理由として、今後JRAの競走に出走するうえで本馬の収得賞金が十分とは言えない状況や<ref group="†">この時点での本馬の[[日本の競馬の競走体系#収得賞金（中央競馬）|収得賞金]]は1億4315万円に上るが、2007年に限ると2730万円にとどまっていた。</ref>、「逃げる競馬ではG1を勝つのは難しい」<ref>引用 - {{Wayback|date=20071219022055|url=http://www.daily.co.jp/horse/2007/11/13/0000738662.shtml|title=デイリースポーツ「バルク JCは松岡と新コンビ」（2007年11月14日閲覧）}}</ref>ことを挙げており、結果を出せていない五十嵐から、JRAの芝でのレース経験が豊富な松岡に交代するとした。天皇賞（秋）の際、直線でよれた騎乗内容が理由ではない、としている<ref>参考文献 - {{Wayback|date=20080204221750|url=http://www.sponichi.co.jp/gamble/special/race/2007jc/KFullNormal20071114009.html|title=スポーツニッポン「五十嵐冬降板…バルクは松岡でJCへ!!」（2007年11月14日閲覧）}}</ref>。松岡とのコンビは2008年末まで続いたが、レースに勝つことはできなかった。

=== 2004年の注目度 ===
{{節stub}}
本馬以前に地方競馬所属のままJRAの[[競馬の競走格付け|GI]]を制覇した馬は[[1999年]][[フェブラリーステークス]]の[[メイセイオペラ]]のみで、クラシックどころか芝のGIを勝った馬もいなかった。だが本馬は2004年の弥生賞までJRAでの3戦3勝という実績に加え、一流とは言えない血統の安値の馬が、ときには1億円以上もの値段が付いた[[サンデーサイレンス]][[産駒]]を始めとする良血馬を次々に負かしていること、また地方所属のまま[[中央競馬クラシック三冠]]への出走を果たしたことで、人気が高騰することとなった。同年の有馬記念のファン投票では、地方競馬所属の本馬は投票の対象外であるにもかかわらず、インターネットだけでも7000あまりの票を集めた<ref>{{Wayback|date=20050122033411|url=http://www.sponichi.co.jp/horseracing/kiji/2004/12/17/01.html|title=バルク 有馬“影の人気1位”（スポーツニッポン、2004年12月17日）}}</ref>。

[[TBSテレビ]]『[[ZONE (テレビ番組)|ZONE]]』<ref name="zone1" /><ref>{{Cite web|date=2004-06-06|url=http://www.tbs.co.jp/zone/onair/2004/207.html|title=第207回 「北海道競馬の夢 コスモバルク〜第2章〜」|work=ZONE|publisher=TBSテレビ|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>、[[NHK札幌放送局]]『[[北海道クローズアップ]]』<ref>{{Cite web|date=2004-05-28|url=http://www.nhk.or.jp/sapporo/kitakuro/archives/2001-2008.html#040528|title=放送記録「コスモバルク ダービーへ挑む」|work=北海道クローズアップ|publisher=NHK札幌放送局|language=日本語|accessdate=2011-10-27|quote=}}</ref>、[[札幌テレビ放送]]『コスモバルク物語〜夢を駆ける、どさんこの挑戦〜』<ref>{{Cite web|date=2004-12-29|url=http://www.hokkaidokeiba.net/topics/main.php?p_tcd=0000000244|title=トピックス「コスモバルク物語 -夢を駈ける、どさんこの挑戦-」がSTVで放送|work=ホッカイドウ競馬|publisher=北海道軽種馬振興公社|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>といったドキュメンタリー番組でも取り上げられた。

=== 2006年宝塚記念の勝負服 ===
同年の宝塚記念に出走した時点（[[6月25日]]）での馬主である岡田美佐子が所有するJRA所属馬は同年[[4月19日]]付で「[[有限会社]][[ビッグレッドファーム]]」に名義が変更され<ref>出典 - {{Cite web|date=2006-04-20|url=http://keiba.radionikkei.jp/keiba/entry-135582.html|title=「コスモ」の岡田美佐子氏など、個人馬主が法人に|work=競馬実況web|publisher=日経ラジオ社|language=日本語|accessdate=2007-03-18}}</ref>、岡田美佐子はJRAの馬主ではなくなった。しかし、地方競馬所属の所有馬については名義が変更されなかったため、名義変更後初めてのJRAでの出走となった宝塚記念では、これまでの「赤・緑格子・赤袖」の[[勝負服 (競馬)|勝負服]]ではなく、JRAに登録のない馬主の所有馬が出走の際使用する、[[白]]と枠番の色（このときは5枠の[[黄色]]、1枠の場合は白と[[水色]]）の染め分け勝負服での出走となった（表記は白・黄四つ割）。その後、本馬の馬主名義もビッグレッドファーム（勝負服は「赤・緑格子・赤袖」を継承）に変更されたため、染め分け勝負服での出走は同年の宝塚記念のみであった。

=== 2007年天皇賞（秋）での斜行 ===
[[第136回天皇賞|第136回天皇賞（秋）]]では、[[エイシンデピュティ]]が外側に[[斜行]]して4頭の走行を妨害したとして[[降着制度|降着処分]]となったが、これはその直前にコスモバルクが外側によれたことがきっかけだったのではないかという指摘もあった。また、コスモバルクに前を横切られる形になった[[カンパニー (競走馬)|カンパニー]]（3着）に騎乗していた[[福永祐一]]が「五十嵐さんはG1に乗る騎手じゃない。（ローカルの）[[福島競馬場|福島]]にでも行っていればいい。」<ref>引用 - [http://www.jiji.com/jc/zc?k=200710/2007102800138 時事通信「進路妨害に怒り爆発＝競馬天皇賞」]（2007年10月31日閲覧）{{リンク切れ|date=2011年10月}}</ref>{{Refnest|group="†"|12月に入り[[競馬ブック]]の記者・村上和巳が時事通信の報道を「誇張」「捏造」と揶揄する内容のコラムを競馬ブック公式サイトに掲載<ref>{{Cite web|author=村上和巳|date=2007-12-24|url=http://www.keibado.ne.jp/keibabook/071224/column.html|title=編集員通信「言葉の難しさ」|publisher=インターチャネル・ホロン|language=日本語|accessdate=2011-08-16}}</ref>。話題が再燃するとともに競馬ブックは「日本の癒着型競馬ジャーナリズムの底の浅さを象徴している」と批判を浴びた<ref>[[#大瀬良2011|大瀬良2011]]、97頁。</ref>。}}と鞍上の五十嵐を激しく非難するなど、後味の悪い結果となった。

ただ、カンパニーが前を横切られたことに関しては[[降着制度#審議の流れ|審議]]の対象にはならず、五十嵐に対する処分は、制裁としてはもっとも軽い[[降着制度#騎手への制裁|戒告]]にとどまっている。この一件について[[競馬評論家|解説者]]の[[柏木集保]]は「五十嵐冬樹騎手が責められて仕方ない面はたしかに非常に大きいが、左回りでコスモバルクが出してしまう悪癖<ref group="†">本馬が、左回りのレースでは最後の直線で追い出されるとよれてしまうケースが多いことを指している。</ref>に近く、御法<ref group="†">「御法（みのり）」とは、ここでは騎乗の仕方を指す。</ref>だけを責めるのは酷な面もある」「少し時間がたったら度を越した非難はさすがに慎みたいところはある。やり直して欲しいレースなど、それぞれ立場を変えればファンの側にしても山のように連続する」<ref>引用 - [http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=8331 netkeiba.com「柏木集保 重賞レース回顧『天皇賞・秋』」] {{リンク切れ|date=2011年10月|title=netkeiba.comに会員登録しないと閲覧できなくなりました。}}</ref>と述べている。

== 競走成績 ==
{| style="border-collapse:collapse; font-size:90%; text-align:center; white-space:nowrap;"
| colspan="2"|年月日||主催者||[[競馬場]]||競走名||[[競馬の競走格付け|格]]/<br />[[日本の競馬の競走体系#競走条件区分|クラス]]||距離 ([[メートル|m]])||[[騎手]]||[[負担重量|重量]]||着順||人気/<br />頭数||style="text-align: right;"|[[投票券_(公営競技)#単勝式|単勝]]<br />[[オッズ]]||タイム<br />（[[上がり (競馬)|上がり]]3[[ハロン (単位)|F]]）||[[馬場状態|馬<br />場]]||1着馬（2着馬）||style="text-align: right;"|タイム<br />差
|-
|[[2003年|2003]].||[[8月26日|{{0}}8.26]]||[[ホッカイドウ競馬|北海道]]||[[旭川競馬場|旭川]]||フレッシュチャレンジ||||ダ1000||[[齊藤正弘]]||54||{{Color|blue|2着}}||1/12||1.4||1:03.1（不明）||良||サンダーテーオー||+0.8
|-
|||[[9月4日|{{0}}9.{{0}}4]]||北海道||旭川||アタックチャレンジI||||ダ1500||齊藤正弘||54||{{Color|red|1着}}||1/{{0}}7||1.4||1:40.4（不明）||良||（センチュリーホース）||-0.3
|-
|||[[9月30日|{{0}}9.30]]||北海道||[[門別競馬場|門別]]||2歳4-1組||||ダ1700||[[佐々木国明]]||54||{{Color|red|1着}}||2/11||2.9||1:50.1（不明）||重||（モエレシーリング）||-0.2
|-
|||[[10月14日|10.14]]||北海道||門別||アグネスタキオン賞||OP||ダ1800||齊藤正弘||54||{{Color|blue|2着}}||2/12||3.9||1:59.9（不明）||良||モエレシーリング||+0.2
|-
|||[[11月8日|11.{{0}}8]]||[[日本中央競馬会|JRA]]||[[東京競馬場|東京]]||百日草特別||500万||芝1800||[[五十嵐冬樹]]||55||{{Color|red|1着}}||9/11||65.2||{{Color|red|1:47.9}} (34.3) ||良||（[[ハイアーゲーム]]）||-0.3
|-
|||[[12月27日|12.27]]||JRA||[[阪神競馬場|阪神]]||[[ホープフルステークス (中央競馬)|ラジオたんぱ杯2歳S]]||{{Color|LightGreen|GIII}}||芝2000||五十嵐冬樹||55||{{Color|red|1着}}||4/13||9.0||2:01.6 (34.9) ||良||（ミスティックエイジ）||-0.2
|-
|[[2004年|2004]].||[[3月7日|{{0}}3.{{0}}7]]||JRA||[[中山競馬場|中山]]||[[弥生賞]]||{{Color|blue|GII}}||芝2000||五十嵐冬樹||56||{{Color|red|1着}}||2/10||3.9||2:00.5 (34.6) ||良||（[[メイショウボーラー]]）||-0.2
|-
|||[[4月18日|{{0}}4.18]]||JRA||中山||[[皐月賞]]||{{Color|red|GI}}||芝2000||五十嵐冬樹||57||{{Color|blue|2着}}||1/18||2.4||1:58.8 (33.8) ||良||[[ダイワメジャー]]||+0.2
|-
|||[[5月30日|{{0}}5.30]]||JRA||東京||[[東京優駿]]||{{Color|red|GI}}||芝2400||五十嵐冬樹||57||8着||2/18||3.3||2:24.5 (37.1) ||良||[[キングカメハメハ]]||+1.2
|-
|||[[9月2日|{{0}}9.{{0}}2]]||北海道||旭川||[[北海優駿]]||H1||ダ2100||五十嵐冬樹||55||{{Color|red|1着}}||1/10||1.0||2:24.7（不明）||良||（セレブセレクション）||-0.1
|-
|||[[9月19日|{{0}}9.19]]||JRA||中山||[[セントライト記念]]||{{Color|blue|GII}}||芝2200||五十嵐冬樹||56||{{Color|red|1着}}||1/15||1.3||{{Color|red|2:10.1}} (35.4) ||良||（ホオキパウェーブ）||-0.0
|-
|||[[10月24日|10.24]]||JRA||[[京都競馬場|京都]]||[[菊花賞]]||{{Color|red|GI}}||芝3000||五十嵐冬樹||57||4着||2/18||3.8||3:06.0 (36.1) ||良||[[デルタブルース]]||+0.3
|-
|||[[11月28日|11.28]]||JRA||東京||[[ジャパンカップ|ジャパンC]]||{{Color|red|GI}}||芝2400||[[クリストフ・ルメール|C.ルメール]]||55||{{Color|blue|2着}}||2/16||6.2||2:24.7 (35.3) ||良||[[ゼンノロブロイ]]||+0.5
|-
|||[[12月26日|12.26]]||JRA||中山||[[有馬記念]]||{{Color|red|GI}}||芝2500||五十嵐冬樹||55||11着||2/15||7.0||2:30.5 (35.6) ||良||ゼンノロブロイ||+1.0
|-
|[[2005年|2005]].||[[3月26日|{{0}}3.26]]||JRA||中山||[[日経賞]]||{{Color|blue|GII}}||芝2500||[[千葉津代士]]||57||6着||1/13||1.9||2:33.9 (36.5) ||良||ユキノサンロイヤル||+0.6
|-
|||[[5月14日|{{0}}5.14]]||[[香港ジョッキークラブ|香港]]||[[沙田競馬場|沙田]]||[[チャンピオンズマイル]]||{{Color|red|G1}}||芝1600||千葉津代士||57.2<br /><ref group="R">[http://www.hkjc.com/english/racing/results.asp?racedate=14/05/2005&raceno=06 公式発表（チャンピオンズマイル成績表）]の126[[ポンド_(質量)|lbs]]を1lb≒0.4536キログラムで換算</ref>||10着||4/13||21.0||1:35.4（不明）||良<br /><ref group="R">公式発表は "Good To Firm" で、日本では良馬場に相当</ref>||[[ブリッシュラック|Bullish Luck]]||+1.7
|-
|||[[6月26日|{{0}}6.26]]||JRA||阪神||[[宝塚記念]]||{{Color|red|GI}}||芝2200||千葉津代士||58||12着||5/15||21.5||2:13.0 (37.6) ||良||[[スイープトウショウ]]||+1.5
|-
|||[[10月9日|10.{{0}}9]]||JRA||東京||[[毎日王冠]]||{{Color|blue|GII}}||芝1800||[[安藤勝己]]||57||11着||4/17||6.5||1:47.3 (34.4) ||稍||[[サンライズペガサス]]||+0.8
|-
|||[[11月27日|11.27]]||JRA||東京||ジャパンC||{{Color|red|GI}}||芝2400||[[ダヴィ・ボニヤ|D.ボニヤ]]||57||14着||12/18||50.1||2:23.5 (36.6) ||良||[[アルカセット]]||+1.4
|-
|||[[12月25日|12.25]]||JRA||中山||有馬記念||{{Color|red|GI}}||芝2500||五十嵐冬樹||57||4着||10/16||85.3||2:32.4 (35.8) ||良||[[ハーツクライ]]||+0.5
|-
|[[2006年|2006]].||[[3月25日|{{0}}3.25]]||JRA||中山||日経賞||{{Color|blue|GII}}||芝2500||五十嵐冬樹||57||8着||2/13||5.3||2:33.6 (35.6) ||良||[[リンカーン (競走馬)|リンカーン]]||+0.6
|-
|||{{0}}5.14||[[シンガポールターフクラブ|星国]]||[[クランジ競馬場|クランジ]]||[[シンガポール航空インターナショナルカップ|シンガポール航空<br />インターナショナルC]]||{{Color|red|G1}}||芝2000||五十嵐冬樹||57||{{Color|red|1着}}||3/13||6.8||2.06.5（不明）||稍<br /><ref group="R" name="b">公式発表は "Yielding" で、日本では稍重馬場に相当</ref>|| (King and King) ||-0.3<br /><ref group="R">公式発表では着差が1.8馬身となっているのみで、タイム差は発表されていないが、JRAでは1秒＝6馬身としているため、0.3秒差とした。</ref>
|-
|||[[6月25日|{{0}}6.25]]||JRA||京都||宝塚記念||{{Color|red|GI}}||芝2200||五十嵐冬樹||58||8着||3/13||18.4||2.14.8 (37.2) ||稍||[[ディープインパクト (競走馬)|ディープインパクト]]||+1.8
|-
|||[[9月3日|{{0}}9.{{0}}3]]||JRA||[[札幌競馬場|札幌]]||札幌日経オープン||OP||芝2600||[[武幸四郎]]||62||{{Color|blue|2着}}||1/11||3.7||2.40.6 (36.2) ||良||[[トウショウナイト]]||+0.7
|-
|||[[9月24日|{{0}}9.24]]||JRA||中山||[[オールカマー]]||{{Color|blue|GII}}||芝2200||五十嵐冬樹||59||{{Color|blue|2着}}||2/15||4.2||2.12.1 (35.0) ||良||[[バランスオブゲーム]]||+0.0
|-
|||[[10月29日|10.29]]||JRA||東京||[[天皇賞#天皇賞（秋）|天皇賞（秋）]]||{{Color|red|GI}}||芝2000||五十嵐冬樹||58||4着||3/16||6.2||1.59.1 (34.9) ||良||ダイワメジャー||+0.3
|-
|||[[11月26日|11.26]]||JRA||東京||ジャパンC||{{Color|red|GI}}||芝2400||五十嵐冬樹||57||4着||6/11||40.9||2.25.7 (34.9) ||良||ディープインパクト||+0.6
|-
|||[[12月24日|12.24]]||JRA||中山||有馬記念||{{Color|red|GI}}||芝2500||五十嵐冬樹||57||style=";"|11着||8/14||36.4||2.33.2 (35.4) ||良||ディープインパクト||+1.3
|-
|[[2007年|2007]].||[[4月1日|{{0}}4.{{0}}1]]||JRA||阪神||[[大阪杯|産経大阪杯]]||{{Color|blue|GII}}||芝2000||五十嵐冬樹||59||8着||3/11||5.8||2:02.2 (35.3) ||良||[[メイショウサムソン]]||+0.8
|-
|||[[5月20日|{{0}}5.20]]||星国||クランジ||シンガポール航空<br />インターナショナルC||{{Color|red|G1}}||芝2000||五十嵐冬樹||57||{{Color|blue|2着}}||4/13||10.2||2.04.2（不明）<br /><ref group="R" name="c">公式発表では着差が1.3馬身となっているのみで、タイム差は発表されていないが、JRAでは1秒＝6馬身としているため、0.2秒差とした（シャドウゲイトの勝ちタイムは2分4秒0）。</ref>||稍<br /><ref group="R" name="b" />||[[シャドウゲイト (競走馬)|Shadow Gate]]||+0.2<br /><ref group="R" name="c" />
|-
|||[[6月24日|{{0}}6.24]]||JRA||阪神||宝塚記念||{{Color|red|GI}}||芝2200||五十嵐冬樹||58||11着||10/18||51.1||2:15.2 (39.4) ||稍||[[アドマイヤムーン]]||+2.8
|-
|||[[9月13日|{{0}}9.13]]||北海道||旭川||[[瑞穂賞]]||H2||ダ2100||五十嵐冬樹||58||{{Color|LightGreen|3着}}||1/10||1.7||2:17.6 (41.4) ||稍||ギルガメッシュ||+0.4
|-
|||{{0}}9.30||[[岩手県競馬組合|岩手県]]||[[盛岡競馬場|盛岡]]||[[OROカップ]]||重賞<br /><ref group="R" name="e">[[岩手県競馬組合]]が主催する重賞競走は[[ダートグレード競走]]をのぞき格付けはない。</ref>||芝1700||五十嵐冬樹||57||{{Color|red|1着}}||1/12||1.1||1:45.0（不明）<br /><ref group="R" name="f">各馬の上がりタイムは発表されていないが、レースの上がり3Fは35秒8であった。</ref>||良||（ボスアミーゴ）||-0.6
|-
|||[[10月28日|10.28]]||JRA||東京||天皇賞（秋）||{{Color|red|GI}}||芝2000||五十嵐冬樹||58||5着||11/16||46.9||1:59.1 (35.7) ||稍||メイショウサムソン||+0.7
|-
|||[[11月25日|11.25]]||JRA||東京||ジャパンC||{{Color|red|GI}}||芝2400||[[松岡正海]]||57||13着||13/18||110.1||2:26.1 (35.5) ||良||アドマイヤムーン||+1.4
|-
|||[[12月23日|12.23]]||JRA||中山||有馬記念||{{Color|red|GI}}||芝2500||松岡正海||57||10着||12/15||87.6||2:35.6 (38.1) ||稍||[[マツリダゴッホ]]||+2.0
|-
|[[2008年|2008]].||[[3月29日|{{0}}3.29]]||JRA||中山||日経賞||{{Color|blue|GII}}||芝2500||松岡正海||58||4着||7/13||21.8||2:33.8 (35.8) ||良||マツリダゴッホ||+1.1
|-
|||[[5月18日|{{0}}5.18]]||星国||クランジ||シンガポール航空<br />インターナショナルC||{{Color|red|G1}}||芝2000||松岡正海||57||6着||3/14||7.4||2.01.4（不明）<br /><ref group="R" name="d">[http://www.turfclub.com.sg/RacingInformation/TrackformInformation/tabid/208/ctl/Detail/mid/1082/Default.aspx?club=S&racedate=18/05/2008&raceid=30587 公式発表（2008年シンガポール航空インターナショナルC成績表）]では着差が3.1馬身となっているのみで、タイム差は発表されていないが、JRAでは1秒＝6馬身としているため、0.5秒差とした（Jay Pegの勝ちタイムは2分0秒9）。</ref>||良<br /><ref group="R">公式発表は "Good" で、日本では良馬場に相当</ref>||[[ジェイペグ|Jay Peg]]||+0.5<br /><ref group="R" name="d" />
|-
|||[[11月30日|11.30]]||JRA||東京||ジャパンC||{{Color|red|GI}}||芝2400||松岡正海||57||17着||14/17||107.8||2:27.4 (36.2) ||良||[[スクリーンヒーロー]]||+1.9
|-
|||[[12月28日|12.28]]||JRA||中山||有馬記念||{{Color|red|GI}}||芝2500||松岡正海||57||11着||12/14||75.7||2:32.8 (37.0) ||良||[[ダイワスカーレット]]||+1.3
|-
|[[2009年|2009]].||[[3月28日|{{0}}3.28]]||JRA||中山||日経賞||{{Color|blue|GII}}||芝2500||[[三浦皇成]]||58||11着||9/14||41.1||2:33.1 (36.5) ||良||[[アルナスライン]]||+1.9
|-
|||[[5月3日|{{0}}5.{{0}}3]]||JRA||京都||[[天皇賞#天皇賞（春）|天皇賞（春）]]||{{Color|red|GI}}||芝3200||[[幸英明]]||58||16着||17/18||141.1||3:17.9 (37.6) ||良||[[マイネルキッツ]]||+3.5
|-
|||[[6月28日|{{0}}6.28]]||JRA||阪神||宝塚記念||{{Color|red|GI}}||芝2200||[[津村明秀]]||58||13着||12/14||159.9||2:13.4 (37.3) ||良||[[ドリームジャーニー]]||+2.1
|-
|||[[7月19日|{{0}}7.19]]||岩手県||盛岡||[[せきれい賞]]||重賞<br /><ref group="R" name="e" />||芝2400||[[小林俊彦 (競馬)|小林俊彦]]||57||{{Color|blue|2着}}||1/12||1.3||2:35.8（不明）<br /><ref group="R">各馬の上がりタイムは発表されていないが、レースの上がり3Fは38秒2であった。</ref>||不||コスモヴァシュラン||+1.1
|-
|||[[9月27日|{{0}}9.27]]||岩手県||盛岡||OROカップ||重賞<br /><ref group="R" name="e" />||芝1700||小林俊彦||57||{{Color|red|1着}}||1/12||1.7||1:45.5（不明）<br /><ref group="R" name="f" />||良||（ボスアミーゴ）||-0.2
|-
|||[[11月1日|11.{{0}}1]]||JRA||東京||天皇賞（秋）||{{Color|red|GI}}||芝2000||松岡正海||58||14着||18/18||131.5||1:58.5 (34.6) ||良||[[カンパニー (競走馬)|カンパニー]]||+1.3
|-
|||[[11月29日|11.29]]||JRA||東京||ジャパンC||{{Color|red|GI}}||芝2400||五十嵐冬樹||57||12着||17/18||123.9||2:24.4 (36.3) ||良||[[ウオッカ]]||+2.0
|-
|||[[12月27日|12.27]]||JRA||中山||有馬記念||{{Color|red|GI}}||芝2500||五十嵐冬樹||57||10着||15/16||89.9||2:32.8 (38.1) ||良||[[ドリームジャーニー]]||+2.8
|}

通算成績 - 48戦10勝、2着8回、3着1回、着外29回

※タイム欄の赤字はレコード勝ちを示す
{{Reflist|group="R"}}

== 受賞歴 ==
2004年、同年の中央競馬を盛り上げた功績が称えられ、[[2000年]]に地方競馬の所属馬が受賞対象になって以来初となる、[[JRA賞特別賞|特別敢闘賞]]を獲得した<ref>{{Cite web|date=2005-01-11|url=http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=8087&category=A|title=ゼンノロブロイ、04年度代表馬に|work=netkeiba.com|publisher=ネットドリーマーズ|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>。

[[地方競馬全国協会]] (NAR) が主催した[[NARグランプリ]]では、2003年に[[NARグランプリサラブレッド2歳最優秀馬|サラブレッド系2歳最優秀馬]]、2004年に年度代表馬<ref name="nar2005">{{Cite web|date=2005-01-12|url=http://www.keiba.go.jp/topics/2005/0112-topics.html|title=『NARグランプリ2004』年度代表馬はコスモバルク！|work=|publisher=地方競馬全国協会|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>に選ばれた。また、2004年から新設された芝のレースで活躍した地方馬に贈られる「[[NARグランプリ最優秀ターフ馬|最優秀ターフ馬]]」の第1号表彰馬となり<ref name="nar2005" />、2006年<ref>{{Cite web|date=2007-01-10|url=http://www.keiba.go.jp/topics/2007/0110_1.html|title=『NARグランプリ2006』表彰馬・表彰者決定！|work=|publisher=地方競馬全国協会|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>、2007年<ref>{{Cite web|date=2008-01-10|url=http://www.keiba.go.jp/topics/2008/0110.html|title=『NARグランプリ2007』表彰馬・表彰者決定！|work=|publisher=地方競馬全国協会|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>にも同賞を受賞。最初の引退発表後の2010年にも[[NARグランプリ特別表彰馬|特別表彰馬]]として表彰された<ref>{{Cite web|date=2011-01-11|url=http://www.keiba.go.jp/topics/2011/0111.html|title=『NARグランプリ2010』表彰馬・表彰者決定！|work=|publisher=地方競馬全国協会|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>。

ホッカイドウ競馬においても2004年に3歳以上部門の[[年度代表馬 (ホッカイドウ競馬)|年度代表馬賞]]に選ばれ、2006年には[[北海道競馬記者クラブ賞]]の特別賞を受賞した<ref>{{Cite web|date=2006-12-16|url=http://hokkaido.nikkansports.com/news/p-hn-tp4-20061216-131068.html|title=北海道競馬記者クラブがバルクに特別賞|work=北海道ニュース|publisher=[[日刊スポーツ]]|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>。そのほか、[[東京競馬記者クラブ賞]]を2004年に受賞<ref>{{Cite web|date=2004-12-30|url=http://keiba.radionikkei.jp/keiba/entry-128122.html|title=東京競馬記者クラブ賞、藤沢調教師とコスモバルクに|work=競馬実況web|publisher=日経ラジオ社|language=日本語|accessdate=2011-10-27}}</ref>している。

== 血統表 ==
{{競走馬血統表
|name = コスモバルク
|inf = [[ヌレイエフ系]] / [[テスコボーイ]]3×5＝15.625%（母内）、[[プリンスリーギフト|Princely Gift]]4×5＝9.375%（母内）
|f = *[[ザグレブ (競走馬)|ザグレブ]]<br />Zagreb [[1993年|1993]]<br />[[黒鹿毛]] [[アメリカ合衆国|アメリカ]]
|m = イセノトウショウ 1993<br />[[鹿毛]] [[北海道]][[門別町]]
|ff = [[シアトリカル|Theatrical]] [[1982年|1982]]<br />鹿毛 [[アイルランド]]
|fm = Sophonisbe [[1981年|1981]]<br />黒鹿毛 アイルランド
|mf = [[トウショウボーイ]] [[1973年|1973]]<br />鹿毛 北海道[[静内町]]
|mm = マルミチーフ [[1987年|1987]]<br />鹿毛 北海道門別町
|fff = [[ヌレイエフ|Nureyev]] [[1977年|1977]]
|ffm = *ツリーオブノレッジ<br />Tree of Knowledge 1977
|fmf = *ウォロー<br />Wollow 1973
|fmm = Southern Seas [[1975年|1975]]
|mff = *[[テスコボーイ]]<br />Tesco Boy [[1963年|1963]]
|mfm = *[[ソシアルバターフライ]]<br />Social Butterfly [[1957年|1957]]
|mmf = ビッグディザイアー [[1978年|1978]]
|mmm = トキワアイゼン 1981
|ffff = [[ノーザンダンサー|Northern Dancer]]
|fffm = [[スペシャル (競走馬)|Special]]
|ffmf = [[ササフラ|Sassafras]]
|ffmm = Sensibility
|fmff = Wolver Hollow
|fmfm = Wichuraiana
|fmmf = *ジムフレンチ
|fmmm = Schonbrunn
|mfff = [[プリンスリーギフト|Princely Gift]]
|mffm = Suncourt
|mfmf = [[ユアホスト|Your Host]]
|mfmm = Wisteria
|mmff = *トライバルチーフ
|mmfm = クリアヤメ
|mmmf = [[キタノカチドキ]]
|mmmm = トキノマサト [[ファミリーナンバー|F-No.]][[5号族|5-d]]
}}
5代先までさかのぼっても、祖母の[[競走馬の血統#競走馬の血縁関係|半弟]]に[[京都2歳ステークス|京都3歳ステークス]]（中央競馬のオープン特別）の勝ち馬でそのほか[[NHK杯 (競馬)|NHK杯]]3着、[[東京優駿|日本ダービー]]5着があるソーエームテキがいる程度で、先祖に中央競馬の重賞勝ち馬はおらず、地方競馬の重賞勝ち馬も4代母の半姉の子孫に[[アングロアラブ]]限定重賞であった北海盃を勝ったヨシマサスーパーがいるだけである。ただ、そういった活躍馬に乏しい[[ファミリーライン|牝系]]ながらも、母イセノトウショウの産駒は多くが勝ち上がっている。さらには、その産駒でコスモバルクの半妹にあたるブルーハピネスからも、[[兼六園ジュニアカップ]]を勝ち、[[兵庫ジュニアグランプリ]]3着のエルウェーオージャが出ている。

母系に[[プリンスリーギフト系]]の[[種牡馬]]が3代続けて掛けられているのが特徴的である。母の父トウショウボーイと曾祖母の父キタノカチドキの名が目を引くが、その間にある祖母の父ビッグディザイアーは[[ライスシャワー]]で知られるユートピア牧場の生産馬で、[[1980年]][[札幌2歳ステークス|北海道3歳ステークス]]の勝ち馬である。[[1962年]]秋に天皇賞を制した名牝[[クリヒデ]]の孫にあたる。早世した名種牡馬トライバルチーフの数少ない後継馬だったが、種牡馬としては中央競馬で3勝したステップルートを出した程度に終わっており、活躍した馬にその血があるのは本馬の母イセノトウショウのみと言えるほど血統内に名前を見ることが難しい。

この表以前では母系に[[ガーサント]]、[[ソロナウェー]]、キングスベンチが掛けられており、母系は6代に渡り[[内国産馬|内国産]]が続いている。コスモバルク自身は7代目の内国産ということになる。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group=†}}
=== 出典 ===
{{Reflist|colwidth=30em}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書
|author = 大瀬良海図
|year = 2011
|title = 競馬が100倍面白くなる! 100万人の競馬ファンが見ているブログが遂に単行本化!!
|series = ベストセレクト
|publisher = [[ベストブック]]
|isbn = 4-8314-0160-9
|ref = 大瀬良2011
}}

== 関連項目 ==
* [[コスモサンビーム]] - 生年・[[父親|父]]・馬主が同じ競走馬

== 外部リンク ==
*[http://blog.goo.ne.jp/brfcvf/c/3bb564eb7e77e6cbf47077ae5339d9b7 コスモバルク -COSMO BULK-] - [[ビッグレッドファーム]]公式ブログ
* {{競走馬成績|netkeiba=2001100925|yahoo=2001100925|jbis=0000722619|chihou=30002400884|racingpost=597693}}
* {{競走馬のふるさと案内所|0000722619|コスモバルク}}

{{NARグランプリ最優秀ターフ馬}}
{{NARグランプリサラブレッド2歳最優秀馬}}
{{NARグランプリ年度代表馬}}
{{JRA賞特別賞}}
{{シンガポール航空インターナショナルカップ勝ち馬}}
{{DEFAULTSORT:こすもはるく}}
[[Category:2001年生 (競走馬)|日こすもはるく]]
[[Category:サラブレッド]]
[[Category:日本生産の競走馬]]
[[Category:日本調教の競走馬]]
[[Category:アイルランド調教の競走馬]]