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ゲンゴロウブナ
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{{出典の明記|date=2008年5月}} {{生物分類表 |名称 = ゲンゴロウブナ |色 = 動物界 |画像= [[File:Carassius cuvieri by OpenCage.jpg|250px|ゲンゴロウブナ(須磨海浜水族園にて)]] |界 = [[動物界]] [[:w:Animalia|Animalia]] |門 = [[脊索動物門]] [[:w:Chordata|Chordata]] |亜門 = [[脊椎動物亜門]] [[:w:Vertebrata|Vertebrata]] |綱 = [[条鰭綱]] [[:w:Actinopterygii|Actinopterygii]] |上目 = [[骨鰾上目]] [[w:Ostariophysi|Ostariophysi]] |目 = [[コイ目]] [[w:Cypriniformes|Cypriniformes]] |科 = [[コイ科]] [[w:Cyprinidae|Cyprinidae]] |亜科 = [[コイ亜科]] [[w:Cyprininae|Cyprininae]] |属 = [[フナ属]] [[w:Carassius|Carassius]] |種 = '''ゲンゴロウブナ'''<br /> ''C. cuvieri'' |学名 = ''Carassius cuvieri''<br />[[コンラート・ヤコブ・テミンク|Temminck]] et [[ヘルマン・シュレーゲル|Schlegel]], [[1846年|1846]] |和名 = ゲンゴロウブナ |英名 = [[:en:Japanese crucian carp|Japanese crucian carp]] |status = 絶滅危惧IB類 }} '''ゲンゴロウブナ'''('''源五郎鮒'''、学名 ''Carassius cuvieri'')は、[[コイ目]]コイ科コイ亜科[[フナ|フナ属]]の[[淡水]][[魚類|魚]]である。別名は'''ヘラブナ'''('''箆鮒''')、'''カワチブナ'''('''河内鮒''')、'''オウミブナ'''('''近江鮒''')など。[[釣り|釣り師]]の間では「'''ヘラブナ'''(へらぶな)」として知られる魚。 河川に普通に見られるが、自然種ではなく、もともとヘラブナは、大正期に発見されたゲンゴロウブナの体高の異常に高い突然変異体を育てて品種改良したものである。 == 分布 == 本来は[[琵琶湖]]の固有種であるが、現在では人為放流によって日本全国に分布している<ref name="Idb">[http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/50540.html ゲンゴロウブナ] [[国立環境研究所]] 侵入生物DB</ref>。また、中国や韓国、台湾にも導入されている<ref name="Idb"/>。 == 特徴 == [[川|河川]]や[[池|池沼]]、[[湖]]に生息する。[[ギンブナ]]など、他の[[フナ]]類と比較して体高が高く、真横から見ると[[菱形]]の体型をしている。また[[目|眼]]も若干下方についている。成長は早く、生後3年で体長が30cmほどになり、大きなものでは60cm以上に達する個体も見られる。[[寿命]]は長く、中には数十年生きるものも存在する。繁殖期は[[4月]]から[[6月]]で、この時期になると浅場の水草や岸辺の草の根などに卵を産み付ける。琵琶湖における本来の小型ゲンゴロウブナは{{絶滅危惧IB類|image=none}}(2007年)。 ==ヘラブナ== ヘラブナ(篦鮒)は琵琶湖ゲンゴロウブナ巨大変異種を選択飼育した飼育種。ゲンゴロウブナは雑食性だが、ヘラブナは基本的に植物性[[プランクトン]]を好んで食べる。なお、水槽内では細かく砕いたミミズなど動物性餌だけで飼育することは可能である。大阪(河内)で盛んに養殖され(「カワチブナ」呼称の由来)、主に[[淀川]]水系へ放流された。現在も養殖されて、各地の「へらぶな会」などにより全国に放流されている。 [[Image:ヘラブナとコイの乗っこみ・ハタキP5039051.JPG|thumbnail|200px|ヘラブナのハタキ([[篠山城]]堀)]] === ヘラブナ釣り === 昔から『釣りはフナにはじまりフナに終わる』と言い習わされてきたが、始まりのフナは[[マブナ]]で、終わりのフナはヘラブナであるなどとも言われる<ref>[http://www.nullabor1.net/kotowaza.html Goアウトドア 魚のことわざ] ただし、終りのフナはマブナであるという異論もある。</ref>。[[釣り]]の難易度と釣趣で「[[アユ|鮎]]とへらは最高峰」とも言われるが、[[釣り堀]]や管理釣り場であれば初心者でも比較的容易に楽しむことができる。反対に、[[野池]]や[[ダム]]湖などに放流されて半野生化したものや、自然に繁殖し成長した「地べら」は警戒心が強く、魚影も薄いため釣り上げるのが困難であることが多いが、自然の中に遊ぶという釣り本来の趣向を持ち合わせており愛好者も多い。 冬場に新たに放流されるへらぶなは、「新べら」と言われ、餌慣れしており釣れ易く、また釣られたことがないため「引き」も強い。一瞬の微妙な「あたり」に素早く対応するためと、[[道糸]]が風の影響を受けることによって糸が引きずられて仕掛けが引きずられないようにする目的で、[[竿]]の先端(穂先)を水中に入れ、道糸を沈めたるませないようにする。 特に前述の産卵期には、浅場などで激しく魚体を叩きつけるような動作をし、大きな水音を立てる。釣り師の間ではこれを「乗っ込み」、「ハタキ」と呼び、[[春]]の風物の一つとみなし話題に上ることが多い。またその前後に荒食いをみせることから、年間を通してもっとも大型を釣り上げることの出来る可能性の高い時期でもある。 [[Image:ヘラブナ釣り・餌49521221725f2.jpg|thumbnail|200px|現在の餌の主流の麩餌とグルテン系餌]] ==== 餌 ==== ヘラブナは水中の[[プランクトン]]を食べるため、[[マッシュポテト]]や[[麩]]、[[グルテン]]、専用に作られた配合餌などの[[練り餌]]を使う。かつて[[関西]]では[[うどん]]がよく用いられた。現在では、ゼラチン質のインスタント餌に取って代わられたが、依然、魚の活性が低い食い渋りのときや、冬場の釣りには根強い人気がある。[[季節]]や釣り場に応じて使い分け練り方にも工夫を加えることや、餌付けの手返しの早さによって釣果が左右される。 ==== 浮き ==== 餌を口に入れたり出したりして水に溶けだした餌を吸い込んで食べるため、微妙な「あたり」を見逃さずに釣らなければならない。そのために、細長く非常に敏感なヘラブナ釣り専用の[[浮き]](ヘラウキ)が用いられる。胴の部分にはあらゆる浮力の大きい材料が使われるが、先端には、数センチ単位で色分けされた2mm程度の非常に細いトップと呼ばれる[[プラスティック]]、[[セルロイド]]系の材質が使われる。このトップが水面上にどのくらい出ているかで、餌の残り具合が分かり、また微妙なアタリを視覚的に察知できるようになっている。そのためヘラブナ釣りの浮きは細長い独自の形態を有している。 胴の部分には[[クジャク|孔雀]]の羽や、[[草本]]類などを材料に自作する釣り人もいる。孔雀羽根は、輸入制限、輸入規制などにより、年々品質が悪くなり、細いものが多くなってきている関係上、以前は、廉価版扱いだったカヤ浮きもその立場を向上してきた。製作に使用される草本類は、昨今宅地化が進み、浮き作りに使用できるような良質な素材が手に入りにくいため、現在、そのほとんどを輸入材に頼っている。 また、[[赤]]、[[橙]]、[[緑]]、などの[[蛍光色]]塗料で細かな目盛りを刻んだトップも改良が進んだ。以前は、[[セルロイド]]、[[繊維強化プラスチック]] (FRP) がほとんどであったものが、現在では、耐久性の低い[[セルロイド]]や、浮きの立ちや感度が鈍くなる重いFRPは敬遠され、より強度が高く軽量な[[ポリカーボネイト]]のトップが主流になっている。 ==== 釣り竿 ==== より深く魚との駆け引きを楽しむため、軟調のヘラブナ釣り専用の「'''へら竿'''」が使われる。穂先の部分を「朱塗り」と呼ぶ地方もある(竿の先端が赤かったことに由来)。他の[[釣り竿]]同様、各メーカーから市販されており、最近ではカーボン竿が主流になっているが、へら竿専門職人製の高級品(主に竹製)も存在し、竿のしなりなどに人工素材では味わえない独自の感触があるため、一部の愛好家には未だに人気がある。一般に[[万力]]などで支持固定された「竿掛け」に置き、常に竿を握って「あたり」に備える。 ==== 釣り台 ==== 特に野池やダム湖などでは、必ずといってよいほど専用の釣り台(ヘラ台(主にアルミ製))が使用される。釣り台に万力で固定された「竿掛け」が接続され、その上にヘラ竿を置いて釣る。野池やダム湖で釣り台を使用している釣り人を見かけたら、へら師と思って間違いない。 ==== 釣り針 ==== キャッチ&リリース(釣り上げたヘラブナは持ち帰らず放流する)が前提の釣りなので、魚をなるべく傷つけないよう「返し」のない[[釣り針]](スレ針)が使われる。「ヘラスレ」「ヤラズ」等の呼称がある。また、「返し」を使わないことにより、手返しの早さが高まる効果もある。2本をハリスでサルカンやヨリ戻しなどから二又に段差をつけて用いるのが一般的。この場合、上針には集魚効果を期待してバラケ餌(練り餌)を用い、下針をクワセ針として使用することが多い。針の大きさは約ヘラ3-8号だと釣りやすい。 ==== 釣期 ==== 一年を通して釣りは可能だが、季節によって別の魚とも思える行動をとるため、「へら師」(ヘラブナ釣り人の総称)は、釣り上げる以前に魚の行動研究を大事にする。春先から5月頃にかけて産卵のため浅場に集まることを「乗っ込み」、その時期を「乗っ込み期」と呼び、大型狙いや数釣りの好機とされる。一般に、水温が暖まる[[夏|夏季]]は釣れるタナ(ヘラブナの泳層)が高くなり、水温が低い時期はタナも低くなる。水温の低下する冬季のヘラブナは「寒ベラ」と呼ばれ、摂餌行動が鈍化し釣れ難くなるが、繊細な釣りを楽しめる好機でもあり、愛好家も多い。 ==== タナ==== 上記のように、季節によって遊泳層(タナ)は大きく異なるとともに、その日の水温、時間帯やその他種々の要因によってもタナは異なるため、ヘラブナを釣る上ではその時々のタナをいち早く見つけ出すことが釣果を分ける大きな要因ともなる。『ヘラブナはタナを釣れ』との諺も存在するほどである。 == 食材 == 調理法は、洗い([[刺身]])、[[鯉こく|ふなこく]](味噌煮込み汁)、[[唐揚げ]]など。 [[琵琶湖]]原産の[[ニゴロブナ]]が、外来種である[[ブラックバス]]や[[ブルーギル]]の台頭といった[[生態系]]の変化や開発による環境の悪化により個体数が減少し琵琶湖の希少種となったため、最近ではニゴロブナの代わりに[[鮒寿司]]の材料に使われる。 しかしながら、もっぱら食味は悪いと言われていて、淡水漁業が盛んな地域の周辺住民以外、釣り上げたヘラブナを食べることはほとんどない。ヘラブナ釣りは、日本に[[キャッチ・アンド・リリース]]の概念が入ってくる以前から食べることを目的としない釣りとなっており、釣り針も返しの部分すらない。 == ヘラ == ヘラ・[[さじ]]型などと表現する。生物の[[和名]]として[[ヘラオモダカ]]、[[ヘラシダ]]、[[ヘラサギ]]、[[ヘラブナ]]など。 == 参考画像 == <gallery> 野池のヘラブナ釣り・馬口池12341620512f1.jpg|野趣を楽しむ野池のヘラブナ釣り へら釣り台6441620746f6.jpg |固定へら釣り台 </gallery> == 参考文献 == * 佐久間功・宮本拓海『外来水生生物事典』2005年 柏書房 ISBN 4760127461 == 脚注 == <references/> == 関連項目== * [[コイ目]] * [[魚の一覧]] * [[フナ]] * [[ニゴロブナ]] * [[ギンブナ]] * [[琵琶湖]] * [[淀川]] * [[久米田寺#久米田池|久米田池]](カワチブナ) * [[つげ忠男]] * [[ふしぎなたいこ (民話)|ふしぎなたいこ]](滋賀県の民話。絵本としても出版されている。ゲンゴロウブナの名称の由来が書かれている) {{fish-stub}} {{DEFAULTSORT:けんころうふな}} [[Category:コイ亜科]] [[Category:食用川魚]] [[Category:釣りの対象魚]]
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