キャサリン・ヌデレバのソースを表示

{{Infobox 陸上選手
| 氏名 = キャサリン・ヌデレバ
| 画像 = Osaka07 D9M WMarathon Ndereba running.jpg
| 画像サイズ = 200px
| 画像説明 = 2007年世界陸上大阪大会
| フルネーム = キャサリン・ヌデレバ
| ラテン文字 = Catherine Ndereba
| 愛称 =
| 国籍 = {{KEN}}
| 種目 = [[長距離走]]・[[マラソン]]
| 所属 = 
| 生年月日 = {{生年月日と年齢|1972|7|21}}
| 生誕地 = [[ケニア]] [[ニエリ]]
| 居住地 = [[ケニア]] [[ナイロビ]]
| 没年月日 = 
| 死没地 = 
| 身長 = 160cm
| 体重 = 45kg
| personalbests = Yes
| 5000m = 15分27秒84（2000年）
| 10000m = 32分17秒58（2000年）
| Half Marathon = 1時間07分54秒（2001年）
| Marathon = 2時間18分47秒（2001年）
| show-medals = yes
| medaltemplates =
{{MedalSport | 女子 [[オリンピック陸上競技|陸上競技]]}}
{{MedalCompetition|[[オリンピック陸上競技|オリンピック]]}}
{{MedalSilver|[[アテネオリンピック (2004年) における陸上競技|2004 アテネ]]|女子[[マラソン]]}}
{{MedalSilver|[[北京オリンピックにおける陸上競技|2008 北京]]|女子[[マラソン]]}}
{{MedalCompetition|[[世界陸上競技選手権大会|世界陸上競技選手権]]}}
{{MedalGold|[[2003年世界陸上選手権|2003 パリ]] | 女子[[マラソン]]}}
{{MedalSilver|[[2005年世界陸上選手権|2005 ヘルシンキ]] | 女子[[マラソン]]}}
{{MedalGold|[[2007年世界陸上選手権|2007 大阪]] | 女子[[マラソン]]}}
}}
'''キャサリン・ヌデレバ'''（Catherine Ndereba、[[1972年]][[7月21日]] - ）は、[[ケニア]]の[[ニエリ]]出身の女子[[マラソン]]選手。[[2001年]][[10月7日]]に[[シカゴマラソン]]を2時間18分47秒で走り当時の世界記録を達成、この記録は2013年7月現在も世界歴代4位の記録である。日本のメディアでは、「ンデレバ」「デレバ」の表記も見られたが、[[アテネオリンピック (2004年)|アテネオリンピック]]以降はほぼ「ヌデレバ」で統一されている。

== 人物 ==
*[[マラソン]]は出産後のダイエットのために始めた。ママさんランナーとして、世界の一流選手として活躍している。
*妹の[[アナスタシア・ヌデレバ]]も2時間29分03秒の記録を持つマラソンランナー。幼少の頃は、妹の方が断然足が速かったが、妹が転んで脚を痛めてからは、一度も妹に負けた事がないらしい。
*女子マラソンでは、[[近代オリンピック|オリンピック]]や[[世界陸上選手権]]などの大きな試合で、抜群の安定感を誇っている。オリンピックでは2004年アテネ大会と2008年北京大会で、2大会連続の銀メダルを獲得。世界陸上選手権では2003年のパリ大会から2007年の大阪大会まで、金メダル2個・銀メダル1個という成績を残している。また、世界陸上の女子マラソンで通算2勝したのはヌデレバが初である（2013年[[2013年世界陸上選手権|世界陸上モスクワ大会]]で、[[エドナ・キプラガト]]がヌデレバに続いて世界陸上の女子マラソンで通算2勝を達成している）。また、オリンピックと世界陸上の女子マラソンの合計メダル獲得数5個は、現在世界大会における女子マラソン最多メダル獲得記録である。
*外国人女子マラソン選手の中では、[[ロザ・モタ]]や[[カトリン・ドーレ]]や[[ワレンティナ・エゴロワ]]や[[リディア・シモン]]と並ぶ親日家であり、一時期は[[駅伝]]では[[横浜国際女子駅伝]]や[[国際千葉駅伝]]、[[ハーフマラソン]]では[[札幌国際ハーフマラソン]]など、毎年のごとくたびたび日本のレースに出場していた。特に大阪のコースとは相性がよく、マラソンで出場した2006年[[大阪国際女子マラソン]]、2007年[[2007年世界陸上選手権|世界陸上大阪大会]]ともに優勝している。
*北海道産のカボチャが大好物。ある年、札幌国際ハーフマラソン出場で来日した時、食事に出てきたカボチャがあまりにもおいしいので、母親にも食べさせたいと、レストランのシェフにカボチャの種をもらって帰ったらしい。

== レーススタイル ==
[[File:2005 WC Marathon Women 456 Catherine Ndereba.jpg|thumb|left|2005年世界陸上ヘルシンキ大会]]
序盤は先頭集団の後方にいることが多く、じっくり後ろから集団を観察していることが多い。また先頭集団から少し遅れた位置で先頭集団の様子を伺いながら、中盤過ぎから先頭集団についていき、終盤にスパートして勝利というパターンが多い。世界記録を打ち立てた2001年のシカゴマラソンでは、最初の5kmを17分41秒と1990年代以前の女子マラソン日本記録よりも遅いスローペースで入ってから、距離を踏むごとにみるみるペースアップし、ゴールでは1週間前に[[高橋尚子]]がベルリンマラソンで打ち立てた世界記録を約1分も更新するという驚異的な快走で圧勝している。また、2003年の[[2003年世界陸上選手権|世界陸上パリ大会]]、2007年の世界陸上大阪大会では、途中まで先頭集団の後方で様子を見ながら、終盤に機を見てスパートして勝利するというレースパターンで世界一の称号を勝ち取っている。

その反面、中盤でのロングスパートにはついていけない傾向がある。実際、2004年のアテネ五輪では[[野口みずき]]に、2005年の世界陸上ヘルシンキ大会では[[ポーラ・ラドクリフ]]に、2008年の北京五輪では[[コンスタンティナ・トメスク]]に屈して、準優勝となっている。

2004年のアテネ五輪では、25Km付近でスパートした野口についていけなかった。その後32Km過ぎの地点で、ラドクリフらをかわして2位に上がってからは、先頭を走る野口を猛然と追い掛けたものの、わずか12秒差で届かなかった。

2008年の北京五輪では、先頭集団の後続にいたために、トメスクの独走を見逃していた。トメスクに気づいたのは40km過ぎの折り返し地点であったが22秒の差で届かず、結果的にはヌデレバの計算されたレース運びが裏目に出てしまった。それでも気落ちせずに[[周春秀]]との2位争いの一騎打ちでは、トラック勝負で差をつけて銀メダルを獲得した。

2007年の世界陸上大阪大会では、自身の経験を元に、日本のマラソン選手がオリンピックや世界陸上で協力して戦っている戦略を発展させ、[[ロードレース (自転車競技)|自転車ロードレース]]のような本格的なチーム戦でオリンピックや世界陸上を戦う戦略を初めて導入して戦ったとされる。その結果、自身は優勝し、同国の僚友2人も入賞して団体戦も優勝するという好成績を残した。このヌデレバが本格的に導入したチーム戦で戦う戦略は、以後のオリンピックや世界陸上などのマラソンでもスタンダードなものとなり、ケニアの他にも、この戦略を本格的に導入した中国、エチオピア、ロシアなどもオリンピックや世界陸上のマラソンで安定して結果を残すようになった。

== ヌデレバのマラソン世界最高記録 ==
*'''2時間18分47秒'''：[[2001年]][[10月7日]] [[シカゴマラソン]]
{| class="wikitable" style="text-align:right"
! !! 5km !! 10km !! 15km !! 20km !! ハーフ !! 25km !! 30km !! 35km !! 40km !! ゴール
|-
! タイム
| 17:41 || 34:09 || 50:39 || 1:06:45 || 1:10:14 || 1:22:49 || 1:39:04 || 1:55:21 || 2:11:45 || 2:18:47
|-
! スプリット
| 17:41 || 16:28 || 16:30 || 16:06 || || 16:04 || 16:15 || 16:17 || 16:24 || 7:02  
|}

== マラソン戦績 ==
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:small"
!年月!!大会!!開催地!!順位!!記録!!備考
|-
| 1999年04月
| [[ボストンマラソン]]
| {{USA}} [[ボストン]]
| style="background-color:white; text-align:center" | 6位
| 2:28:27
| &nbsp;
|-
| 1999年10月
| [[シカゴマラソン]]
| {{USA}} [[シカゴ]]
| style="background-color:silver; text-align:center" | 2位
| 2:27:34
| &nbsp;
|-
| 2000年04月
| ボストンマラソン
| {{USA}} ボストン
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:26:11
| &nbsp;
|-
| 2000年10月
| シカゴマラソン
| {{USA}} シカゴ
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:21:33
| &nbsp;
|-
| 2001年04月
| ボストンマラソン
| {{USA}} ボストン
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:23:53
| &nbsp;
|-
| 2001年10月
| シカゴマラソン
| {{USA}} シカゴ
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:18:47
| 世界記録（当時）、アフリカ記録（当時）
|-
| 2002年04月
| ボストンマラソン
| {{USA}} ボストン
| style="background-color:silver; text-align:center" | 2位
| 2:21:12
| &nbsp;
|-
| 2002年10月
| シカゴマラソン
| {{USA}} シカゴ
| style="background-color:silver; text-align:center" | 2位
| 2:19:26
| &nbsp;
|-
| 2003年04月
| [[ロンドンマラソン]]
| {{GBR}} [[ロンドン]]
| style="background-color:silver; text-align:center" | 2位
| 2:19:55
| &nbsp;
|-
| 2003年08月
| [[2003年世界陸上選手権|世界陸上選手権パリ大会]]
| {{FRA}} [[パリ]]
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:23:55
| 大会記録（当時）
|-
| 2003年11月
| [[ニューヨークシティマラソン]]
| {{USA}} [[ニューヨーク]]
| style="background-color:silver; text-align:center" | 2位
| 2:23:03
| &nbsp;
|-
| 2004年04月
| ボストンマラソン
| {{USA}} ボストン
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:24:27
| &nbsp;
|-
| 2004年08月
| [[アテネオリンピック (2004年)|アテネオリンピック]][[File:Olympic flag.svg|40px]]
| {{GRE}} [[アテネ]]
| style="background-color:silver; text-align:center" | 2位
| 2:26:32
| &nbsp;
|-
| 2005年04月
| ボストンマラソン
| {{USA}} ボストン
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:25:13
| &nbsp;
|-
| 2005年08月
| [[2005年世界陸上選手権|世界陸上選手権ヘルシンキ大会]]
| {{SWE}} [[ヘルシンキ]]
| style="background-color:silver; text-align:center" | 2位
| 2:22:01
| &nbsp;
|-
| 2006年01月
| [[大阪国際女子マラソン]]
| {{JPN}} [[大阪]]
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:25:05
| &nbsp;
|-
| 2006年11月
| ニューヨークシティマラソン
| {{USA}} ニューヨーク
| style="background-color:#cc9966; text-align:center" | 3位
| 2:26:58
| &nbsp;
|-
| 2007年08月
| [[2007年世界陸上選手権|世界陸上選手権大阪大会]]
| {{JPN}} 大阪
| style="background-color:gold; text-align:center" | 優勝
| 2:30:37
| &nbsp;
|-
| 2007年11月
| ニューヨークシティマラソン
| {{USA}} ニューヨーク
| style="background-color:white; text-align:center" | 5位
| 2:29:08
| &nbsp;
|-
| 2008年08月
| [[北京オリンピックにおける陸上競技|北京オリンピック]][[File:Olympic flag.svg|40px]]
| {{CHN}} [[北京]]
| style="background-color:silver; text-align:center" | 2位
| 2:27:06
| &nbsp;
|-
| 2008年11月
| ニューヨークシティマラソン
| {{USA}} ニューヨーク
| style="background-color:white; text-align:center" | 5位
| 2:29:14
| &nbsp;
|-
| 2009年04月
| ロンドンマラソン
| {{GBR}} ロンドン
| style="background-color:white; text-align:center" | 7位
| 2:26:22
| &nbsp;
|-
| 2009年11月
| [[横浜国際女子マラソン]]
| {{JPN}} [[横浜]]
| style="background-color:#cc9966; text-align:center" | 3位
| 2:29:13
| &nbsp;
|-
| 2011年10月
| [[北京国際マラソン]]
| {{CHN}} 北京
| style="background-color:#cc9966; text-align:center" | 3位
| 2:30:14
| &nbsp;
|-
| 2012年03月
| [[マラソンフェスティバル ナゴヤ・愛知|名古屋ウィメンズマラソン]]
| {{JPN}} [[名古屋]]
| style="background-color:white; text-align:center" | 22位
| 2:35:08
| &nbsp;
|-
|}

== 外部リンク ==
* {{iaaf name|115233}}
* {{SportsReference|nd/catherine-ndereba-1}}
* [https://web.archive.org/web/20090821162053/http://www.tbs.co.jp/seriku/2007/athlete/profile_479.html TBS「世界陸上大阪」　女子マラソンのパイオニア　キャサリン・ヌデレバ]

{{start box}}
{{succession box|title=[[陸上競技の世界記録一覧|女子マラソン世界記録保持者]]|before={{flagicon|JPN}} [[高橋尚子]]|after={{flagicon|GBR}} [[ポーラ・ラドクリフ]]|years=2001/10/7 - 2002/10/13}}
{{end box}}
{{世界陸上競技選手権大会金メダリスト女子マラソン}}

{{DEFAULTSORT:ぬてれは きやさりん}}
[[Category:ケニアの陸上競技選手]]
[[Category:ケニアのマラソン選手]]
[[Category:ケニアのオリンピック選手]]
[[Category:ケニアのオリンピック銀メダリスト]]
[[Category:ニエリ出身の人物]]
[[Category:1972年生]]
[[Category:存命人物]]