カモノハシ目のソースを表示

{{生物分類表
|名称 = カモノハシ目（単孔目）
|fossil_range = {{Fossil range|123|0}} [[Early Cretaceous]] – Recent
|画像 = [[ファイル:Wild shortbeak echidna.jpg|250px|''Tachyglossus aculeatus'']]
|画像キャプション = [[ハリモグラ]] {{Snamei|Tachyglossus aculeatus}}
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|省略 = 哺乳綱
|亜綱 = [[原獣亜綱]] {{Sname||Prototheria}}
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|学名 = {{Sname||Monotremata}}<br /> {{AUY|Bonaparte|1837}}
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|和名 = カモノハシ目、単孔目、一穴目
|英名 = [[:en:monotremes|monotremes]]、egg-laying mammals
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* [[カモノハシ亜目]] {{Sname||Platypoda}}
* [[ハリモグラ亜目]] {{Sname||Tachyglossa}}
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'''カモノハシ目'''<ref>{{Cite book|和書
|author = [[文部省]]
|coauthors = [[日本動物学会]]編
|title = [[学術用語集]] 動物学編
|edition = 増訂版
|url = http://sciterm.nii.ac.jp/cgi-bin/reference.cgi
|year = 1988
|publisher = [[丸善]]
|isbn = 4-621-03256-9
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}}</ref>（カモノハシもく、[[学名]]: {{Sname|Monotremata}}）は、[[脊椎動物亜門]] [[哺乳綱]]に属する[[動物]]の[[タクサ|分類群]]である。'''単孔目'''（たんこうもく）、'''単孔類'''（たんこうるい）、'''一穴目'''（いっけつもく）ともいう。

これらは、[[カモノハシ科]]と2つの化石科を含む[[カモノハシ亜目]] ({{Sname|Platypoda}}) と、[[ハリモグラ科]]を含む[[ハリモグラ亜目]] ({{Sname|Tachyglossa}}) に分かれる。それぞれをカモノハシ目、ハリモグラ目（学名は同じ）とすることもある。混乱を防ぐため、ここでは、Monotremata の意味では単孔目と添えることとする。

現存するのはカモノハシ科とハリモグラ科のみで、[[化石]]を含めても4[[科 (分類学)|科]]しかいない。現生群はわずか2科3[[属 (分類学)|属]]5[[種 (分類学)|種]]しかいないが、[[オーストラリア区]]に広く分布する。

== 形態・生態の特徴 ==
単孔目（カモノハシ目）は、現存する哺乳類としては唯一、[[爬虫類]]や[[鳥類]]のように[[卵]]を産むグループとして知られている（[[卵生]]である）。（大部分の鳥類と同じように）母親が卵を温めて子を[[孵化]]させ、孵化した子は（他のすべての哺乳類と同じように）[[母乳]]によって育てられる。母親は他の哺乳類のような[[乳首]]をもたず、子は母親の[[乳腺]]から染み出した[[乳]]をなめている。

爬虫類や鳥類と同様の[[総排出腔]]をもつ（これが単孔目 Monotremata という名の由来である）。[[尿]]や[[糞]]の排出も[[生殖]]も、全てここで共通に行われる。

[[恒温動物|内温動物]]であるが、気温により保ちうる[[体温]]が変動するなど、[[有胎盤類]]や多くの[[鳥類]]に比べ、体温調節能力が低い。

以上のような特徴から、単孔目（カモノハシ目）は、進化史の中で、非常に早い時期（おそらく[[三畳紀]]）に他の全ての哺乳類のグループと分岐したと考えられ、現生哺乳類で最も原始的なグループとされる。そのため、このグループは、「原獣亜綱」として、[[生物の分類|亜綱]]のレベルで他の哺乳類（[[獣亜綱]]）と区別されている。

== カモノハシとハリモグラ ==
[[ファイル:Platypus.jpg|thumb|[[カモノハシ]]]]
[[ファイル:Long-beakedEchidna.jpg|thumb|[[ミユビハリモグラ]]]]

現存する2科のうち、カモノハシ科に属する現生の動物は、[[カモノハシ]] ({{Snamei|Ornithorhynchus anatinus}}) 1種のみである。カモノハシはくちばしをもち、水中を泳ぐため前後肢が水かきになっている。[[タスマニア]]および[[オーストラリア]]東部に生息している。

もう一方のハリモグラ科に属する現生の動物としては、1属1種の[[ハリモグラ]] ({{Snamei|Tachyglossus aculeatus}}) と、1属3種の[[ミユビハリモグラ]] ({{Snamei|Zaglossus}}) の2グループがある。後者のミユビハリモグラ属は、従来 {{Snamei|Z. bruijni}} の1種だけだったが、最近になって、さらに {{Snamei|Z. bartoni}} と {{Snamei|Z. attenboroughi}} が分離されて、3種となった（なお、従来 {{Snamei|Z. bartoni}} は {{Snamei|Z. bruijni}} の[[シノニム]]であった）。ハリモグラは背中に長いトゲが密生しており、敵に襲われたときは体を丸めて栗のイガ状になったり、土を掘って地中に沈むことで身を守る。ハリモグラはタスマニア、オーストラリアおよび[[ニューギニア島]]に、ミユビハリモグラはニューギニア島のみに生息している。

== 蹴爪と育児嚢 ==
単孔目（カモノハシ目）の動物は、[[オス]]のみが後肢のかかとの部分に[[蹴爪]]をもつ。[[有袋類]]や一部の[[トガリネズミ目]]<!--トガリネズミ科かな?-->の動物と同様、[[睾丸]]を腹腔内にもち、体外に降りた[[陰嚢]]をもたないため、性別は主にこの蹴爪の有無によって判断される。この蹴爪には、[[毒|毒液]]を生産して分泌するための組織があるが、ハリモグラ類の場合、導管が退化しているため、実際には機能しない。これに対して、カモノハシのオスの蹴爪は、実際に敵の体に毒を打ち込むことができる。

一方、ハリモグラ類のメスは、腹の[[育児嚢]]（いくじのう）で卵を孵化させ、その中で子を育てるが、カモノハシはそのような育児嚢をもたない。

== 鳥類との関係性 ==
カモノハシが卵生であって、しかも嘴を持つことから、一般書では時に「単孔類は[[鳥類]]と[[哺乳類]]の中間型」と説明されていることがある。これは全くの間違いであり、上記のように爬虫類段階から哺乳類が進化する早い段階に分岐したものと考えられる。嘴は見かけ上の類似にすぎず、構造も異なる上、近縁のハリモグラには嘴はない。

== 分類体系 ==
* [[単弓類]] ({{Sname||Synapsida}})
** [[獣弓類]] ({{Sname||Therapsida}})
*** [[獣歯類]] ({{Sname||Theriodontia}})
**** [[キノドン類]] ({{Sname||Cynodontia}})
***** [[哺乳形類]] ({{Sname||Mammaliaformes}})
****** [[哺乳類]] ({{Sname||Mammalia}})
******* [[原獣亜綱]] ({{Sname||Prototheria}} / {{Sname||Australosphenida}})
******** '''単孔目'''（カモノハシ目、単穴類）
******* [[獣形類]] {{Sname||Theriiformes}}
******** [[異獣亜綱]] ({{Sname||Allotheria}}) †（†は絶滅）
********* [[多丘歯目]] ({{Sname||Multituberculata}}) †
******** [[獣亜綱]]  ({{Sname||Theria}}・真獣亜綱) [[有袋類]]＋[[真獣下綱|有胎盤類]]
<!--★系統図の出典は不祥だが、分類項目をすべて「～類」で統一しているのはどうか -->
=== 下位分類 ===
* [[カモノハシ亜目]] {{Sname||Platypoda}}
** [[カモノハシ科]] {{Sname||Ornithorhynchidae}}
*** [[カモノハシ]] {{Snamei||Ornithorhyncus anatinus}}
** [[コリコドン科]] {{Sname||Kollikodontidae}} [[絶滅|†]]
** [[ステロポドン科]] {{Sname||Steropodontidae}} †
* [[ハリモグラ亜目]] {{Sname||Tachyglossa}}
** [[ハリモグラ科]] {{Sname||Tachyglossidae}}
*** [[ハリモグラ]] {{Snamei||Tachyglossus aculeatus}}
*** [[ミユビハリモグラ属]] {{Snamei||Zaglossus}}
**** {{Snamei||Zaglossus bruijni}}
**** {{Snamei||Zaglossus bartoni}}
**** {{Snamei||Zaglossus attenboroughi}}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 参考文献 == <!-- {{Cite book}} --> <!-- {{Cite journal}} -->
{{節stub}}

== 関連項目 ==
{{Wikispecies|Monotremata}}
{{Commonscat|Monotremata}}
* [[卵生]]
* [[恒温動物]]

== 外部リンク == <!-- {{Cite web}} -->
* {{ITIS
|ID = 179915
|taxon = Monotremata  Bonaparte, 1837
|accessdate = 2011-11-28
}} {{En icon}}
* {{NCBI|9255|Monotremata}} {{En icon}}
* {{Eol|1679|Monotremata}} {{En icon}}

{{哺乳類}}

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[[Category:単孔目|*]]

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