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カミツキガメ
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{{生物分類表 |省略 = 爬虫綱 |名称 = カミツキガメ |画像=[[ファイル:Common_Snapping Turtle 1429.jpg|250px|カミツキガメ]] |画像キャプション = '''カミツキガメ''' ''Chelydra serpentina'' |目 = [[カメ目]] {{Sname||Turtle|Testudines}} |亜目 = [[潜頸亜目]] {{Sname||Cryptodira}} |上科 = カミツキガメ上科 Chelydridea |科 = [[カミツキガメ科]] {{Sname||Chelidridae}} |属 = '''カミツキガメ属''' ''Chelydra''<br />Schweigger, [[1812年|1812]] |種 = '''カミツキガメ''' ''C. serpentina'' |学名 = ''Chelydra serpentina''<br />([[カール・フォン・リンネ|Linnaeus]], [[1758年|1758]]) |和名 = カミツキガメ |英名 = [[w:Snapping_turtle|Snapping turtle]] }} '''カミツキガメ'''(''Chelydra serpentina'')は、[[爬虫類|爬虫綱]][[カメ目]][[カミツキガメ科]]カミツキガメ属に分類されるカメもしくはその総称。 == 分布 == ;''C. s. serpentina'' ホクベイカミツキガメ :[[アメリカ合衆国]](中部から東部にかけて)、[[カナダ]]南部<ref name="fn1">海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1 アメリカ大陸のミズガメ』、[[誠文堂新光社]]、[[2005年]]、60-63、140頁。</ref><ref name="fn2">[[千石正一]]監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、[[2002年]]、178頁。</ref><ref name="fn3">[[安川雄一郎]] 「カミツキガメ科の分類と自然史(前編)」『クリーパー』第18号、クリーパー社、[[2003年]]、10-21、42-44頁。</ref> ;''C. s. acutirostris'' ナンベイカミツキガメ :[[エクアドル]]、[[コスタリカ]]、[[コロンビア]]、[[ニカラグア]]、[[ホンジュラス]]南東部<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/> ;''C. s. osceola'' フロリダカミツキガメ :アメリカ合衆国([[フロリダ半島]])<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/> ;''C. s. rossignoni'' チュウベイカミツキガメ :[[グアテマラ]]、ホンジュラス中西部、[[ベリーズ]]西部、[[メキシコ]]([[ベラクルス州]]中部から[[ユカタン半島]]基部にかけて)<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/> == 形態 == 最大甲長49.4[[センチメートル]]<ref name="fn2"/><ref name="fn3"/>。椎甲板と肋甲板には筋状の盛り上がり(キール)がやや発達する<ref name="fn3"/>。肋甲板と縁甲板の間に甲板(上縁甲板)がない<ref name="fn3"/>。後部縁甲板の外縁は鋸状に尖る<ref name="fn3"/>。 上顎の先端は鉤状に尖らない<ref name="fn3"/>。尾背面は1列、腹面は2列の大型鱗で覆われる<ref name="fn3"/>。 ;''C. s. serpentina'' ホクベイカミツキガメ :最大亜種<ref name="fn3"/>。喉甲板の縦幅、左右の肩甲板、胸甲板の継ぎ目をあわせた長さが甲長の40%未満<ref name="fn3"/>。頭部背面から側頭部にかけての鱗は平坦で規則的<ref name="fn3"/>。頚部背面の突起は瘤状<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/><ref name="fn3"/>。下顎の髭状突起が2-4本<ref name="fn3"/>。 ;''C. s. acutirostris'' ナンベイカミツキガメ :甲長41センチメートル<ref name="fn3"/>。喉甲板の縦幅、左右の肩甲板、胸甲板の継ぎ目をあわせた長さが甲長の40%以上<ref name="fn3"/>。頚部背面の突起は瘤状<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/>。下顎の髭状突起が4-6本<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/>。 ;''C. s. osceola'' フロリダカミツキガメ :最大甲長43.8センチメートル<ref name="fn3"/>。喉甲板の縦幅、左右の肩甲板、胸甲板の継ぎ目をあわせた長さが甲長の40%未満<ref name="fn3"/>。頭部背面から側頭部にかけての鱗は顆粒状<ref name="fn3"/>。頚部背面の突起は棘状<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/><ref name="fn3"/>。下顎の髭状突起が2-4本<ref name="fn3"/>。 ;''C. s. rossignoni'' チュウベイカミツキガメ :甲長38.9センチメートル<ref name="fn3"/>。喉甲板の縦幅、左右の肩甲板、胸甲板の継ぎ目をあわせた長さが甲長の40%以上<ref name="fn2"/><ref name="fn3"/>。頚部背面の突起は棘状<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/><ref name="fn3"/>。下顎の髭状突起が4-6本<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/>。 == 分類 == 4亜種に分かれる<ref name="fn1"/><ref name="fn2"/>。一方で[[ミトコンドリアDNA]]の解析から亜種チュウベイカミツキガメと亜種ナンベイカミツキガメを独立種とする説もある<ref name="fn1"/><ref name="fn3"/>。 * ''Chelydra serpentina serpentina'' (Linnaeus, 1758) ホクベイカミツキガメ Common snapping turtle * ''Chelydra serpentina acutirostris'' Peters, [[1862年|1862]] ナンベイカミツキガメ South American snapping turtle * ''Chelydra serpentina osceola'' [[w:Leonhard_Hess_Stejneger|Stejneger]], [[1918年|1918]] フロリダカミツキガメ Florida snapping turtle * ''Chelydra serpentina rossignoni'' (Bocourt, [[1868年|1868]]) チュウベイカミツキガメ Mexican snapping turtle == 生態 == 知見がほぼ基亜種と亜種フロリダカミツキガメに限られるため<ref name="fn3"/>、以下は基亜種の知見に基づく。 [[底質]]が[[泥]]や[[砂]]で水生植物が繁茂した様々な淡水域の水場に生息するが、汽水域に生息することもある<ref name="fn2"/><ref name="fn3"/>。完全水棲で、水場が干上がったり産卵以外で陸に上がることはまれ<ref name="fn3"/>。[[夜行性]]だが<ref name="fn2"/>、北部個体群は[[昼行性]]傾向が強い<ref name="fn3"/>。10-翌4月に水底の砂や泥、落ち葉、岩、倒木などの下、植物の根元、水辺に空いた穴、マスクラットの古巣などで冬眠するが、水温5℃の環境下で活動したり水面に氷が張った環境下でも交尾を行っていた例がある<ref name="fn3"/>。 食性は[[雑食]]で、[[昆虫]]、[[節足動物]]、[[甲殻類]]、[[貝類]]、[[魚類]]、[[両生類]]、爬虫類、[[鳥類]]、[[哺乳類]]、動物の死骸、植物の茎、葉、花、[[果実]]、[[藻類]]などを食べる<ref name="fn3"/>。水底を徘徊して食物を探す<ref name="fn3"/>。 繁殖形態は卵生。主に5-6月に水場から離れた基底が砂や赤土、腐植質の開けた場所や、アメリカビーバーやマスクラットの古巣、蟻塚などに1回に6-100個(主に20-40個)の卵を1年に1回だけ産む(飼育下では年2回に分けて産んだ例もあり)<ref name="fn3"/>。卵は55-125日(主に75-95日)で孵化する<ref name="fn3"/>。[[胚発生|発生]]時の温度により性別が決定([[性決定|温度依存性決定]])し、20℃でメス、21-22、25-28℃で雌雄共に、23-24℃、29℃でオスになる<ref name="fn3"/>。また30℃以上の環境下に4日以上さらされた卵はメスになる<ref name="fn3"/>。オスは生後4-5年で性成熟する<ref name="fn3"/>。メスは地域変異が大きく例として[[アイオワ州]]や[[テネシー州]]の個体群は生後4-7年、[[オンタリオ州]]の個体群は平均生後17-19年で性成熟する<ref name="fn3"/>。成体になってから飼育された基亜種で38年8か月の飼育記録がある<ref name="fn4">安川雄一郎 「カミツキガメ科の分類と自然史(後編)」『クリーパー』第19号、クリーパー社、[[2003年]]、4-6、9、15頁。</ref>。 == 人間との関係 == 日本では基亜種が定着し、印旛沼水系では繁殖が確認されている<ref name="fn4"/>。[[日本生態学会]]によって[[日本の侵略的外来種ワースト100]]に指定されている<ref name="fn4"/>。印旛沼水系で定着し他地域でも発見例がある、大型で食性が幅広く在来種への影響が懸念される、捕まえた際に咬傷被害が想定されるなどの理由から、[[2005年]]に[[特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律]]施行に伴い特定外来生物に指定された<ref name="intro" group="a">[http://www.env.go.jp/index.html 環境省] * [http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/index.html 特定外来生物等一覧] ** [http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/files/siteisyu_list2.pdf 特定外来生物指定種一覧] ** [http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/L-ha-01.html 特定外来生物の解説:カミツキガメ (外来生物法)]</ref>。印旛沼水系は、日本で唯一、繁殖と定着が確認されている場所とされ、2007年より[[千葉県]]が漁協に依頼して、[[漁師]]が定期的に駆除にあたっている<ref>{{cite news |title=印旛沼周辺カミツキガメ 今年の駆除始まる |author=小沢伸介 |newspaper=[[東京新聞]] |date=2013-6-26 |url=http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20130620/CK2013062002000133.html |accessdate=2013-6-26}}</ref>。その後の研究では繁殖地の拡大が指摘されており、静岡県の[[狩野川]]水系でも繁殖していることが判明しているほか、東京・上野の[[不忍池]]などでも目撃されている<ref name="national/207430">{{Cite news|url=http://www.chibanippo.co.jp/news/national/207430|title=カミツキガメの捕獲難航 印旛沼水系で大量繁殖 生態系に影響懸念|newspaper =[[千葉日報]]|date=2014-08-06|accessdate=2014-08-07}}</ref>。 ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されていた。日本では昭和初期には展示用、後にペット用として大量に輸入された<ref name="fn3"/>。ペット用に輸入されるようになったのは1960年代以降で、のちに野外に放されたものが繁殖していったとみられている<ref name="national/207430"/>。 [[1989年|1989]]-[[1997年]]の本種(主に基亜種)のアメリカ合衆国からの輸出量は約100,000頭で、主に日本に輸入されたと考えられている<ref name="fn4"/>。主に基亜種が流通し、亜種チュウベイカミツキガメや亜種ナンベイカミツキガメは生息地で輸出が規制されているため流通が不定期、流通量も少数だった<ref name="fn3"/>。[[2000年]]に科単位で改正[[動物愛護法]]により特定動物に指定されたことにより<ref name="fn4"/>、流通量は減少した<ref name="fn1"/>。2005年に特定外来生物に指定されたため、輸入、飼育(施行前から飼育されていた個体は登録すれば飼育可能)、販売、譲渡、遺棄などが禁止された。 外来生物法に基づく捕獲は防除推進調査で生息率が高い場所で実施され、2007年度は千葉県佐倉市印旛沼の[[防除モデル事業]]では気温が高くカミツキガメの活動が活発な10月ごろまでの実施をめどにしている。エビカゴ(もんどりわな)を計50基仕掛ける計画で、捕獲した本種は、環境省にサンプルとして提供する甲羅の長さが20センチ以下の幼体を除きすべて冷凍処分される。平成26年7月4日にお笑い芸人[[どぶろっく]]の江口直人が特定外来生物と正しく把握せず無許可で飼育していたとし、[[外来種被害防止法]]違反の疑いで書類送検された<ref>{{リンク切れ|date=2011年9月}}[http://www.sankei.co.jp/chiho/chiba/070702/chb070702004.htm 産経新聞2007年7月2日付記事]</ref> == 参考文献 == {{脚注ヘルプ}} {{Reflist}} == 関連項目 == {{Commons|Chelydra_serpentina}} {{Wikispecies|Chelydra_serpentina}} * [[カミツキガメ科]] == 外部リンク == {{Reflist|group="a"}} {{デフォルトソート:かみつきかめ}} [[Category:潜頸亜目]] [[Category:特定外来生物]]
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