エリック・ガニエのソースを表示

{{Infobox baseball player
|選手名             = エリック・ガニエ
|英語表記           = Éric Gagné
|所属球団           = 
|背番号             = 
|選手写真ファイル名 = Éric Gagné on April 12, 2008 (1).jpg
|写真サイズ         = 300
|写真のコメント     = ブルワーズ時代のガニエ（2008年）
|国籍               = {{CAN}}
|出身地             = [[ケベック州]][[モントリオール]]
|生年月日           = {{生年月日と年齢|1976|1|7}}
|没年月日           = 
|身長               = {{フィートとcm (身長用変換)|6|0}}
|体重               = {{ポンドとkg (体重用変換)|240}}
|利き腕             = 右
|打席               = 右
|守備位置           = [[投手]]
|プロ入り年度       = 1995年
|ドラフト順位       = アマチュアFA
|初出場             = 1999年9月7日 [[フロリダ・マーリンズ|マーリンズ]]戦
|最終出場           = 2008年
|年俸               = 
|経歴               = <nowiki></nowiki>
* [[ロサンゼルス・ドジャース]]（1999 - 2006）
* [[テキサス・レンジャーズ]]（2007）
* [[ボストン・レッドソックス]]（2007）
* [[ミルウォーキー・ブルワーズ]]（2008）
|選出国             = 
|選出年             = 
|得票率             = 
|選出方法           = 
}}
'''エリック・セルジュ・ガニエ'''（'''Éric Serge Gagné''' , [[1976年]][[1月7日]] - ）は、[[カナダ]]・[[ケベック州]][[モントリオール]]出身の元[[プロ野球選手]]（[[投手]]）。右投右打。フランス系カナダ人。

84試合連続セーブ成功記録を持つMLB史上屈指のリリーフ投手。2002年 - 2004年の3年間で158セーブ機会中152セーブ成功を記録し、2003年にはリリーフ投手ながら[[サイ・ヤング賞]]を受賞。メジャーを代表する抑え投手となったが、2005年頃から故障が相次ぎ、多くの球団を渡り歩きながらも、往時の輝きを取り戻せないまま[[2010年]]に引退した。太目の体型、[[髭|あごひげ]]とゴーグルタイプの[[眼鏡]]、塩をふいている汚い帽子がトレードマークだった。

== 経歴 ==
カナダのケベック州モントリオールで[[フランス]]系の家族に生まれる。モントリオールの郊外で育ち、少年時代は[[野球]]よりも[[アイスホッケー]]に熱中していた<ref name="sul200312"/>。

高校時代に投手としてジュニア世界選手権に出場。当時は[[ケベック・フランス語|フランス語]]しか話せなかったが、[[オクラホマ州]]にあるセミノール短大で投手として活躍しながら英語を身に着ける<ref>{{Cite web|url=http://mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=150378|title=Eric Gagne Biography|language=英語 |accessdate=2008年5月2日 }}</ref>。

=== ロサンゼルス・ドジャース ===
{{by|1994年}}に[[シカゴ・ホワイトソックス]]から[[ドラフト会議 (MLB)|ドラフト]]30巡目（全体845位）で指名されるが、入団せず、翌年に[[ロサンゼルス・ドジャース]]と契約。1997年は肘の故障のため[[トミー・ジョン手術]]を受け、1シーズンを[[リハビリテーション|リハビリ]]で棒に振った。リハビリが辛く、アイスホッケーへ転向するか悩み、[[バーモント大学]]からはアイスホッケー選手として奨学金の提示されるも野球を選択<ref name="sul200312"/>。

{{by|1999年}}9月7日にメジャーデビューを果たすが、同年は5試合の先発登板のみに留まり、2001年までの3年間は58試合中48試合に先発、11勝14敗の成績であった。

{{by|2002年}}のスプリング・トレーニングで他の先発投手が好調なためリリーフに転向を言い渡された<ref name="sul200312"/>。シーズン4試合目の登板となった4月7日にメジャー初セーブを記録して以降、セーブを量産し、MLB史上最速で20セーブ（56試合）・30セーブ（82試合）で達成<ref name="bio2002"/>。[[ジョン・スモルツ]]の55セーブに次ぐ52セーブを挙げ、[[トッド・ウォーレル]]が{{by|1996年}}に記録した44セーブの球団記録を更新した<ref name="bio2002">{{Cite web|url=http://mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=150378&y=2002|title= Eric Gagne 2002 Career Highlights|language=英語 |accessdate=2008年5月2日 }}</ref>。114奪三振を記録し、リリーフとしては[[オクタビオ・ドーテル]]の118奪三振に次ぐ多さで、球団史上歴代3位に入った<ref name="bio2002"/>。オフの[[日米野球]]でMLB選抜の一員として来日した。

{{by|2003年}}は55セーブを挙げ前年スモルツが記録したリーグ記録に並び、奪三振率14.98は[[ビリー・ワグナー]]が1999年に14.95を記録したMLB記録を更新した<ref>{{Cite web|url=http://mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=150378&y=2003|title= Eric Gagne 2003 Career Highlights|language=英語 |accessdate=2008年5月2日 }}</ref>。シーズン47セーブ目となった9月2日には連続セーブ記録を55まで伸ばし、[[トム・ゴードン]]のMLB記録を更新<ref name="sul200312">[[三尾圭]]「セーブ王獲得記念特別企画 ギャニエー自身が語る「不沈間」の素顔」『[[スラッガー (雑誌)|スラッガー]]』2003年12月号、[[日本スポーツ企画出版社]]、2003年、[[雑誌コード|雑誌]] 15509-12、42 - 47項</ref>。シーズン48セーブ目となった9月5日に通算100セーブを達成。クローザーとしては[[デニス・エカーズリー]]以来11年ぶりに[[サイ・ヤング賞]]を受賞。

{{by|2004年}}7月5日に2002年8月26日から続いた連続セーブ記録が84で途切れた<ref name="bio2004">{{Cite web|url=http://mlb.com/team/player_career.jsp?player_id=150378&y=2004|title= Eric Gagne 2004 Career Highlights|language=英語 |accessdate=2008年5月2日 }}</ref>。7月15日には、対[[アリゾナ・ダイヤモンドバックス|ダイヤモンドバックス]]戦で通算130セーブを達成し、通算セーブ数の球団記録を更新した。この年45セーブを記録し、過去3年間で152セーブとエカーズリーが1990年からの3年間で142セーブのMLB記録を更新した<ref name="bio2004"/>。

[[ドジャー・スタジアム]]では、ガニエが登板すると[[ガンズ・アンド・ローゼズ]]の "Welcome to the Jungle" がかかり、電光掲示板には彼の似顔絵とともに "GAME OVER" （試合終了）と表示される演出がされるようになり、これが好評を博していた。

{{by|2005年}}1月に2年総額1,900万ドルで契約延長したが<ref>{{cite web |url=http://sports.espn.go.com/mlb/news/story?id=1969854|title=Dodgers, Gagne agree to $19M contract|language=英語||work=ESPN.com |accessdate=2008年11月8日 }}</ref>、2005年は右肘靱帯を故障したため、14試合登板のみで戦線離脱し、6月に[[トミー・ジョン手術]]を受ける。このシーズンは以降ガニエが登板することはなかった。さらに[[2006 ワールド・ベースボール・クラシック|翌2006年のワールド・ベースボール・クラシック]]も[[2006 ワールド・ベースボール・クラシック・カナダ代表|カナダ代表]]に選ばれたが辞退。レギュラーシーズンでは6月3日に初登板を果たすが、10日間で2試合に登板した後の13日に[[故障者リスト]]入り。7月4日には[[椎間板ヘルニア]]を患い、シーズンの残りを棒に振った。

=== テキサス・レンジャーズ - ミルウォーキー・ブルワーズ ===
故障が重なってほとんど登板できないガニエに代わって、クローザーに[[斎藤隆 (野球)|斎藤隆]]が定着したため、ドジャースは1,200万ドルのオプションの行使を拒否。[[フリーエージェント (プロスポーツ)|フリーエージェント]]となったガニエはテキサス・レンジャーズと600万ドルで出来高500万ドル1年契約を結んだ<ref>{{Cite web|url=http://sports.espn.go.com/mlb/spring2007/news/story?id=2817649|title=ESPN - Gagne to start on DL to get more work - MLB|language=英語 |accessdate=2008年5月2日 }}</ref>。初めてアメリカンリーグで迎えたこのシーズン、ガニエは7月末まで34試合で2勝0敗16セーブ・[[防御率]]2.16の成績を残す。しかしチームは西地区最下位に沈んでおり、ガニエは東地区首位のボストン・レッドソックスへ[[トレード]]された。移籍後は防御率が6.75と不調に終わった。

2007年12月9日、クローザーの[[フランシスコ・コルデロ]]がFA移籍したミルウォーキー・ブルワーズはその後釜として1年1,000万ドルで契約した<ref>{{Cite web|url=http://mlb.com/news/article.jsp?ymd=20071210&content_id=2322513&vkey=news_mil&fext=.jsp&c_id=mil|title=The Official Site of The Milwaukee Brewers: News: Brewers ink Gagne to one-year deal|language=英語 |accessdate=2008年5月2日 }}</ref>。しかし、12月14日にMLBコミッショナーによりドーピングしていた疑いが強い事が発表された<ref>[http://files.mlb.com/mitchrpt.pdf ミッチェル・レポート]2007年12月19日閲覧。 </ref>。{{by|2008年}}は開幕からクローザーとして起用されるものの、6回のセーブ機会のうち、3回失敗し、ヨスト監督よりクローザー失格の烙印を押される{{要出典|date=2008年11月}}。その後、クローザーとしてまたも起用されたが、肩を痛めて、[[故障者リスト]]入りした。

2009年は[[カナディアン・アメリカン・リーグ]]（独立リーグ）の[[ケベック・キャピタルズ]]に所属。

2010年は古巣ドジャースとマイナー契約を結んだが、オープン戦で[[防御率]]20.25と振るわず3月21日に解雇され<ref>Ken Gurnick,[http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20100322&content_id=8867300&vkey=news_mlb&fext=.jsp&c_id=mlb Dodgers release reliever Gagne],MLB.com(英語),2010/03/23閲覧</ref>、4月に引退を表明した。

===引退後===
{{by|2012年}}は、[[2013 ワールド・ベースボール・クラシック|WBC]][[2013 ワールド・ベースボール・クラシック・フランス代表|フランス代表]]のコーチを務めた。

{{by|2013年}}からは、[[カナディアン・アメリカン・リーグ]]に所属する[[トロワリヴィエール・エーグルス]]のオーナーに就任している。また、[[野球フランス代表]]の監督に就任した。

==投球スタイル==
[[Image:Eric Gagne 2.jpg|thumb|300px|レンジャーズ所属時のガニエ]]
95mph（約152.9km/h）前後の速球と[[カーブ (球種)|カーブ]]、そして大きく落ちる[[チェンジアップ]]が武器。これは "[[チェンジアップ#バルカンチェンジ|バルカンチェンジ]]" と呼ばれる。この変化球をガニエ本人はチェンジアップと言うが、球速は87mph（約140.0km/h）以上にもなるため、[[スプリットフィンガード・ファストボール]]のように使われている。

==獲得タイトル・記録・表彰など==
* [[サイ・ヤング賞]]：1回（2003年）
* [[最優秀救援投手賞 (MLB)|最優秀救援投手]]：2回（2003年、2004年）
* [[最多セーブ投手 (MLB)|最多セーブ投手]]：1回（2003年）
* [[ローレイズ・リリーフマン賞]]：2回（2003年、2004年）
* [[ピッチャー・オブ・ザ・マンス]]：1回（2002年6月）
* [[ティップ・オニール賞]]：2回（2002年、2003年）
* [[MLBオールスターゲーム]]選出：3回（[[2002年のMLBオールスターゲーム|2002年]] - [[2004年のMLBオールスターゲーム|2004年]]）　
* [[プレイヤーズ・チョイス・アワーズ]]優秀投手：1回（2003年）
* 84試合連続セーブ成功　2002年8月28日 - 2004年7月3日（メジャー記録）
* 打者10人連続奪三振　2003年5月17日 - 21日（メジャー記録）

== 年度別投手成績 ==
{|{{投手成績|リーグ=メジャーリーグベースボール}}
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|1999}}
|rowspan="8" style="text-align:center;"|[[ロサンゼルス・ドジャース|LAD]]
|5||5||0||0||0||1||1||0||0||.500||119||30.0||18||3||15||0||0||30||1||0||8||7||2.10||1.10
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2000}}
|20||19||0||0||0||4||6||0||0||.400||464||101.1||106||20||60||1||3||79||4||0||62||58||5.15||1.64
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2001}}
|33||24||0||0||0||6||7||0||0||.462||649||151.2||144||24||46||1||16||130||3||1||90||80||4.75||1.25
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2002}}
|77||0||0||0||0||4||1||52||1||.800||314||82.1||55||6||16||4||2||114||1||0||18||18||1.97||0.86
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2003}}
|77||0||0||0||0||2||3||'''55'''||0||.400||306||82.1||37||2||20||2||3||137||2||0||12||11||1.20||0.69
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2004}}
|70||0||0||0||0||7||3||45||0||.700||326||82.1||53||5||22||3||5||114||2||0||24||20||2.19||0.91
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2005}}
|14||0||0||0||0||1||0||8||0||1.000||53||13.1||10||2||3||0||0||22||3||0||4||4||2.70||0.98
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2006}}
|2||0||0||0||0||0||0||1||0||----||8||2.0||0||0||1||0||1||3||0||0||0||0||0.00||0.50
|-
|rowspan="2" style="text-align:center;"|{{by2|2007}}
|style="text-align:center;"|[[テキサス・レンジャーズ|TEX]]
|34||0||0||0||0||2||0||16||1||1.000||133||33.1||23||2||12||0||1||29||1||0||8||8||2.16||1.05
|-
|rowspan="2" style="text-align:center;"|[[ボストン・レッドソックス|BOS]]
|20||0||0||0||0||2||2||0||3||.500||89||18.2||26||1||9||0||0||22||0||0||14||14||6.75||1.88
|-style="background-color:#f2f2f2"
!style="text-align:center;"|'07計
|54||0||0||0||0||4||2||16||4||.667||222||52.0||49||3||21||0||1||51||1||0||22||22||3.81||1.35
|-
|style="text-align:center;"|{{by2|2008}}
|style="text-align:center;"|[[ミルウォーキー・ブルワーズ|MIL]]
|50||0||0||0||0||4||3||10||7||.571||203||46.1||46||11||22||2||2||38||1||0||28||28||5.44||1.47
|-
!colspan="2"|通算：9年
|402||48||0||0||0||33||26||187||12||.559||2664||643.2||518||76||226||13||33||718||18||1||268||248||3.47||1.16
|}
* 2008年度シーズン終了時
* 各年度の'''太字'''はリーグ最高

== 脚注 ==
{{reflist|2}}

== 外部リンク ==
{{commonscat|Éric Gagné}}
{{MLBstats | mlb=150378 | espn=4181 | br=g/gagneer01 | fangraphs=650 | cube=G/eric-gagne}}

{{Navboxes|title=獲得タイトル・記録
|list1=
</span>
{{ナショナルリーグ サイ・ヤング賞}}
{{ナショナルリーグ最多セーブ}}
}}
{{2007 ボストン・レッドソックス}}
{{2013 ワールド・ベースボール・クラシックフランス代表}}
{{DEFAULTSORT:かにえ えりつく}}
[[Category:1976年生]]
[[Category:存命人物]]
[[CAtegory:モントリオール出身の人物]]
[[CAtegory:フランス系カナダ人]]
[[Category:カナダの野球選手]]
[[Category:ロサンゼルス・ドジャース及びブルックリン・ドジャースの選手]]
[[Category:テキサス・レンジャーズ及びその前身球団の選手]]
[[Category:ボストン・レッドソックスの選手]]
[[Category:ミルウォーキー・ブルワーズの選手]]
[[Category:MLBオールスターゲーム選出選手]]
[[Category:サイ・ヤング賞]]
[[Category:ミッチェル報告書に記載された選手]]