アンペアのソースを表示

{{Otheruses|電流の単位|起磁力の単位|アンペア回数|競走馬|アンペア (競走馬)|お笑いコンビ|あんぺあ}}
{{単位
|名称=アンペア
|フランス語={{fr|ampère}}
|英字={{en|ampere}}
|記号=A
|単位系=[[国際単位系]]
|物理量=[[電流]]
|組立=基本単位
|定義=真空中に 1 メートルの間隔で平行に置かれた無限に小さい円形の断面を有する無限に長い 2 本の直線状導体のそれぞれを流れ、これらの導体の 1 メートルにつき千万分の 2 ニュートンの力を及ぼし合う直流の電流
|画像=[[File:Thunder rym.png|200px|雷光]]
|語源=[[アンドレ＝マリ・アンペール]]
}}

'''アンペア''' ({{en|ampere}}, 記号 : '''A''') は[[電流]]（量の記号<ref>[[#SI8thja|国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006)]] p. 15。</ref>、[[直流]]：''I'' , [[交流]]：''i'' ）の[[単位]]で、[[SI基本単位]]の一つである。また、[[起磁力]]（量記号: ''F'' , ''F''{{sub|m}} ）や[[磁位]]差（量記号: ''U''{{sub|m}} ）の単位も同じ「アンペア」という名称であるが、これは電流の単位アンペアから組み立てられた組立単位であり、定義が異なる（[[アンペア回数]]を参照）。

電流と[[磁界]]との関係を示した「[[アンペールの法則]]」に名を残す[[アンドレ＝マリ・アンペール]]に因んで命名された<ref name=chem>[[#chem|共立化学大辞典第 26 版 (1981)]]。</ref>。

==定義==
{{see also|新しいSIの定義}}
現在のアンペアの定義は、「''アンペアは, [[真空]]中に 1 メートルの間隔で平行に配置された無限に小さい円形断面積を有する[[無限]]に長い二本の直線状[[導体]]のそれぞれを流れ, これらの導体の長さ 1 メートルにつき 2 × 10<sup>−7</sup>[[ニュートン]]の力を及ぼし合う一定の電流である'' 」とされる<ref name=SI24 />。この定義は、[[1948年]]の第9回[[国際度量衡総会]](CGPM)で採択されたものであり<ref name=SI24/>、[[1954年]]の第10回 CGPM で電流の基本単位として正式に承認された<ref>[[#SI8thja|国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006)]] p. 20。</ref>。この定義により、結果的に[[透磁率|真空の透磁率]] &mu;{{sub|0}} の値が正確に 4&pi; &times; 10{{sup|&minus;7}} [[ヘンリー|H]]/m に固定されることになる<ref name=SI24>[[#SI8thja|国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006)]] p. 24。</ref>。

[[1948年]]以前は、[[銀]]の電解析出率に基づく'''国際アンペア''' ({{en|international ampere}}) と呼ばれる定義が用いられていた。国際アンペアは[[1893年]]の国際電気会議で発表された後、[[1908年]]の万国電気単位会議によって追認された国際電気単位の一つで<ref>[[#SI8thja|国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006)]] pp. 23&ndash;24。</ref>、[[硝酸銀]]水溶液中を通過する電気が 1 秒間当たり 0.00111800 g の銀を[[析出]]させる電流として定義されていた<ref name=chem/>。現在の定義によるアンペアは国際アンペアと対比する際には絶対アンペアと呼ばれ、これら 2 つのアンペアの値は 1 国際アンペア = 0.999865 絶対アンペアとなる<ref name=chem/>。

なお、上記の定義では[[直流|直流電流]]のみについて言及しているが、日本における[[s:計量単位令|計量単位令]]では、「又はこれで定義したアンペアで表した瞬時値の二乗の一周期平均の平方根が一である交流の電流」と、[[交流電流]]についても定義している（計量単位令・平成4年政令第357号）<ref name=gov>[[#gov|計量単位令（平成四年十一月十八日政令第三百五十七号）]]。</ref>。

アンペアの値は[[電流天秤]]によって最も正確に知ることができるが、実際には[[電圧]]と[[電気抵抗]]の単位、すなわち[[ボルト (単位)|ボルト]]と[[オーム]]から[[オームの法則]]によって測られる。

[[電荷]]の単位[[クーロン]] C はアンペアに基づいて定義されている。すなわち、1 クーロンは 1 秒間に 1 アンペアの電流により流れる電荷である<ref>[[#SI8thja|国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006)]] p. 56。</ref>。電流は電荷が流れる率のことであるので、1 アンペアは導体の断面を 1 秒間に 1 クーロンの電荷が流れる場合の電流 (A = C/s) と定義することができる。

1 クーロンは約 6.24 &times; 10<sup>18</sup> 個の[[荷電粒子]]と等しいので、1 アンペアは 1 秒間に約 6.24 &times; 10<sup>18</sup> 個の荷電粒子が導体中を流れる状態と定義することもできる。

== 出典 ==
{{reflist}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author=古賀正三|editor=化学大辞典編集委員会(編)|title=化学大辞典|volume=1|pages=523頁|edition=縮刷版第 26 版|publisher=共立出版|year=1981|month=10|ref=chem}}
* {{cite book|和書|url=http://www.nmij.jp/library/units/si/R8/SI8J.pdf|title=国際文書 国際単位系 (SI)|edition=第 8 版日本語版|year=2006|author=国際単位系 (SI) 日本語版刊行委員|publisher=独立行政法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター|ref=SI8thja|accessdate=2012-03-04}}
* {{Cite web|title=計量単位令（平成四年十一月十八日政令第三百五十七号）|url=http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H04/H04SE357.html|publisher=e-Gov.|accessdate=2012-03-04|ref=gov}}

==関連項目==
* [[アブアンペア]]
* [[ボルト (単位)]]
* [[ワット]]
{{SI電磁気単位}}
{{SI units navbox}}

{{DEFAULTSORT:あんへあ}}
[[Category:電磁気の単位]]
[[Category:SI基本単位]]