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{{Elementbox |name=antimony |japanese name=アンチモン |number=51 |symbol=Sb |pronounce={{IPAc-en|ˈ|æ|n|t|ɨ|m|ɵ|n|ɪ}}<br />{{respell|AN|ti-mo-nee}}<ref group="note">In the UK, the variable vowel {{IPA|/ɵ/}} is usually pronounced as a schwa {{IPA|[ə]}}; in the US, it is generally a full {{IPA|[oʊ]}}.</ref> |left=[[スズ]] |right=[[テルル]] |above=[[ヒ素|As]] |below=[[ビスマス|Bi]] |series=半金属 |series comment= |group=15 |period=5 |block=p |series color= |phase color= |appearance=銀白色 |image name=Antimony-4.jpg |image name comment= |image name 2= |image name 2 comment= |atomic mass=121.760 |atomic mass 2=1 |atomic mass comment= |electron configuration=[[[クリプトン|Kr]]] 4d<sup>10</sup> 5s<sup>2</sup> 5p<sup>3</sup> |electrons per shell=2, 8, 18, 18, 5 |color= |phase=固体 |phase comment= |density gplstp= |density gpcm3nrt=6.697 |density gpcm3mp=6.53 |melting point K=903.78 |melting point C=630.63 |melting point F=1167.13 |boiling point K=1860 |boiling point C=1587 |boiling point F=2889 |triple point K= |triple point kPa= |critical point K= |critical point MPa= |heat fusion=19.79 |heat vaporization=193.43 |heat capacity=25.23 |vapor pressure 1=807 |vapor pressure 10=876 |vapor pressure 100=1011 |vapor pressure 1 k=1219 |vapor pressure 10 k=1491 |vapor pressure 100 k=1858 |vapor pressure comment= |crystal structure=trigonal |japanese crystal structure=[[三方晶系]] |oxidation states='''5''', '''3''', -3 |oxidation states comment= |electronegativity=2.05 |number of ionization energies=4 |1st ionization energy=834 |2nd ionization energy=1594.9 |3rd ionization energy=2440 |atomic radius=[[1 E-10 m|140]] |covalent radius=[[1 E-10 m|139±5]] |Van der Waals radius=[[1 E-10 m|206]] |magnetic ordering=[[反磁性]]<ref>[http://www-d0.fnal.gov/hardware/cal/lvps_info/engineering/elementmagn.pdf Magnetic susceptibility of the elements and inorganic compounds], in Handbook of Chemistry and Physics 81st edition, CRC press.</ref> |electrical resistivity= |electrical resistivity at 0= |electrical resistivity at 20=417 n |thermal conductivity=24.4 |thermal conductivity 2= |thermal diffusivity= |thermal expansion= |thermal expansion at 25=11 |speed of sound= |speed of sound rod at 20=3420 |speed of sound rod at r.t.= |Young's modulus=55 |Shear modulus=20 |Bulk modulus=42 |Poisson ratio= |Mohs hardness=3.0 |Vickers hardness= |Brinell hardness=294 |CAS number=7440-36-0 |isotopes= {{Elementbox_isotopes_stable | mn=[[アンチモン121|121]] | sym=Sb | na=57.36% | n=70}} {{Elementbox_isotopes_stable | mn=[[アンチモン123|123]] | sym=Sb | na=42.64% | n=72}} {{Elementbox_isotopes_decay | mn=[[アンチモン125|125]] | sym=Sb | na=[[人工放射性同位体|syn]] | hl=[[1 E7 s|2.7582 y]] | dm=[[ベータ崩壊|β<sup>-</sup>]] | de=0.767 | pn=[[テルル125|125]] | ps=[[テルル|Te]]}} |isotopes comment= }} '''アンチモン'''({{lang-en-short|antimony}}、{{lang-la-short|stibium}})は[[原子番号]]51の[[元素]]。[[元素記号]]は '''Sb'''。常温、常圧で安定なのは灰色アンチモンで、銀白色の金属光沢のある硬くて脆い[[半金属]]の[[固体]]。[[炎色反応]]は淡青色(淡紫色)である。[[レアメタル]]の一種。古い資料や文献によっては[[英語]]の読み方を採用して'''アンチモニー'''(安質母尼)と表記されている事もある。 元素記号の Sb は[[輝安鉱]]([[三硫化二アンチモン]]、Sb<sub>2</sub>S<sub>3</sub>)を意味する[[ラテン語]] ''Stibium'' から取られている。 == 歴史 == アンチモン化合物は古代より[[顔料]]([[化粧品]])として利用され、最古のものでは有史前の[[アフリカ]]で利用されていた痕跡が残っている。 西洋史においては[[ドイツ]]・[[エルフルト]]の[[ベネディクト会]]修道院長、医師、錬金術師であるバシリウス・ウァレンティウスが著したとされる『太古の偉大なる石』『自然・超自然の存在』『オカルト哲学』『アンチモン凱旋車』など「ヴァレンティヌス文書」にアンチモンの記述が見出される<ref>[http://macrocosm4alchemy.web.fc2.com/translation/Twelve_Keys.html 『十二の鍵』Practice with Twelve Keys and appendix,Basil Valentine,1400~1600?]</ref>。しかし、ベネディクト会の記録にはバシリウス・ウァレンティウスが存在したという記録はない。また、16世紀にテューリンゲンの参事官かつ製塩業者である[[ヨハン・テルデ]]が編纂出版しているが、実際にはウァレンティウスは存在せず彼の著作であるという説がある。 『アンチモンの凱旋車』で[[ワイン]]より生じる「星状レグレス」と呼ばれる[[結晶]]が記述されているが、これは[[酒石酸アンチモン]]の結晶であると推定される。またアンチモンの[[毒|毒性]]について「ヴァレンティヌス文書」で述べられているが、これに関連すると考えられる俗説に「ある修道会で[[ブタ|豚]]にアンチモンを与えたら(駆虫薬として働き)豚は丸々と太った。そこで栄養失調の修道士に与えたところ、太るどころではなく死んでしまった。それゆえアンチ・モンク(修道士に抗する)という名が与えられた」というものである<ref>ウァレンティウスがアンチモンの語をはじめて著したが、この修道士がウァレンティウスとするならば[[ドイツ語]]ではなく[[フランス語]]の「モンク」を用いて命名するのは不自然である。</ref>。実際には[[11世紀]]頃に[[アラビア]]より[[錬金術]]が伝わった際にすでにアンチモンに[[アラビア語]]の名が与えられていたので、「アンチモン」という語の語源はアラビア語に由来すると考えられている。[[ギリシャ語]]で「孤独嫌い」を意味する anti-monos が由来とする説もある(単体で見つからないからという)。 == 産地 == {| class="wikitable" style="width: 16em; float: left; margin: 0 1em 1em 0;" ! 国 !! トン !! 構成比 |- | [[中華人民共和国|中国]] || 126 000 || 81.5 |- | [[ロシア]] || 12 000 || 7.8 |- | [[南アフリカ共和国|南アフリカ]] || 5 023 || 3.3 |- | [[タジキスタン]] || 3 480 || 2.3 |- | [[ボリビア]] || 2 430 || 1.6 |- | 5か国小計 || 148 933 || 96.4 |- | '''世界合計''' || '''154 538''' || '''100.0''' |- | colspan="3" | 産出国 出典:<ref>''Chiffres de [[2003年|2003]], métal contenue dans les minerais et concentrés, source : L'état du monde 2005''</ref> |} [[中華人民共和国|中国]]の[[湖南省]]が世界の主産地で、他に[[広東省]]、[[貴州省]]などにも[[輝安鉱]]の鉱山がある。最大の鉱山は湖南省の錫鉱山であるが、その名が示す通り、昔は[[スズ]]と混同されていた。なお、[[中国語]]の[[方言]]では、[[アルミニウム]]をアンチモンやスズと混同して呼ぶ例も見られる。 日本において本格的に採掘が開始されたのは[[明治時代]]以降である。[[愛媛県]]・[[市ノ川鉱山]]、[[兵庫県]]・[[中瀬鉱山]](金山として開発され、第二次世界大戦後にアンチモンが主力となった)、[[山口県]]・[[鹿野鉱山]]等が開発された。とくに市ノ川鉱山は美晶の輝安鉱が産出される事が海外にも知られ、製錬所も建設された。しかし、資源枯渇や生産コストの問題から現在は全て輸入となっている。また、鉱石による輸入は1990年代に終了し、全量が[[地金]]及び地金屑、あるいは[[三酸化アンチモン]]等化合物による輸入である。 [[2011年]]5月、[[鹿児島湾]]の海底で総量約90万トンと推定されるアンチモンの鉱床が、[[岡山大学]]や[[東京大学]]、[[九州大学]]らの研究グループにより発見されたと報道された。2010年の日本国内販売量約5千トンから計算すると、約180年分がまかなえる量<ref>[http://www.asahi.com/science/update/0515/OSK201105150023.html 鹿児島湾でレアメタル発見 国内販売量の180年分] 朝日新聞 2011年5月15日</ref><ref>[http://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/soumu_pdf/press23/press-110419-6.pdf 鹿児島湾奥部海底に有望なレアメタル鉱床を確認] 岡山大学 2011年4月19日</ref><ref>[http://qyj00653.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-6044.html アンチモン鉱床が日本近海底で存在確認される] 「日本資源貿易の将来像」 国際資源産業・資源貿易研究 :武上研究室 2011年4月25日</ref>。 == 用途 == 工業材料として多岐にわたる用途に用いられているが、人体に対して毒性の疑いがある(化合物の多くが刺激性のある[[劇物]])ことから、代替素材の開発が進み、徐々に使用が控えられる傾向にある。 アンチモン[[地金]]は正方形に作られる事が多く、上方に輝安鉱のような凸凹模様ができる。これは俗に「スターマーク」と言い、品質の高い物ほど、この模様がはっきりと現れる。 * [[活字合金]](現在では[[活字]]はほとんど使用されなくなった)。 * [[鉛蓄電池]](バッテリー)の[[電極]]材料。 * [[ハンダ]]合金の材料。 * [[アルミニウム合金]]への添加物。微量添加により共晶組織を微細化する。 * [[バビットメタル]]などの[[軸受合金]]。 * [[半導体]]材料への添加物([[ドーパント]]として)。 * [[ポリエステル]]を製造する際の[[触媒]]。 * [[ゴム]]、[[プラスチック]]の[[顔料]]。毒性の低い[[三酸化アンチモン]]を利用。[[黄色]]顔料の[[ニッケルチタンイエロー]]およびTi-Cr-Sb系[[クロムチタンイエロー]]に含まれている。 * プラスチック、[[繊維]]、[[紙]]を難燃性にするための[[難燃剤|難燃助剤]]。主に[[三酸化アンチモン]]を、一部に[[五酸化アンチモン]]を用いる。 * [[化粧品]]の材料(古くは[[硫化アンチモン]]を[[アイシャドー]]に使った。毒性のため、現在は使用されない)。 * [[医薬品]]の材料。酒石酸ナトリウムアンチモニウムが[[駆虫薬]]に用いられている。 * [[ピューター]]([[スズ]]合金)の材料。 == 毒性 == 「ヴァレンティヌス文書」などを始め古典的著作には[[毒性]]が認められてきた[[元素]]である。広く使われてきた結果、自然界への蓄積が進み、無視できないレベルに達していると指摘する識者もいる。 急性アンチモン[[中毒]]の症状は、著しい体重の減少、脱毛、皮膚の乾燥、鱗片状の皮膚である。また、血液学的所見では好酸球の増加が、病理的所見では心臓、肝臓、腎臓に急性のうっ血が認められる<ref>[http://www.shokusan.or.jp/haccp/hazardous/2_8_ziyukin.html#02 HACCP関連情報データベース 化学的・物理的危害要因情報] 財団法人食品産業センター</ref>。 この他、アンチモン化合物は、[[皮膚]]や[[粘膜]]への刺激性を有するものが多く、日本では[[毒物及び劇物取締法]]及び[[毒物及び劇物指定令]]によりアンチモン化合物及びこれを含有する製剤は[[硫化アンチモン]]など一部の例外<ref>4-アセトキシフエニルジメチルスルホニウム=ヘキサフルオロアンチモネート及びこれを含有する製剤、アンチモン酸ナトリウム及びこれを含有する製剤、[[三酸化アンチモン|酸化アンチモン(III)]]を含有する製剤、[[五酸化アンチモン|酸化アンチモン(V)]]及びこれを含有する製剤、[[硫化アンチモン]]及びこれを含有する製剤を除く。</ref>を除いて[[劇物]]に指定されている。 == 化合物 == {{See also|Category:アンチモンの化合物}} * [[硫化アンチモン]] (Sb<sub>2</sub>S<sub>3</sub>) * [[三酸化アンチモン]](アンチモン白)(Sb<sub>2</sub>O<sub>3</sub>) * [[五酸化アンチモン]] (Sb<sub>2</sub>O<sub>5</sub>) * [[塩化アンチモン|三塩化アンチモン]](アンチモンバター)(SbCl<sub>3</sub>) * [[アンチモン酸鉛]](アンチモンイエロー)(Pb<sub>3</sub>(SbO<sub>4</sub>)<sub>2</sub>) * [[スチビン]] (SbH<sub>3</sub>) * [[五フッ化アンチモン]] (SbF<sub>5</sub>) - 強力な[[ルイス酸]]。[[フルオロスルホン酸]]との混合物である[[マジック酸]]は最強の[[超酸]]として知られる。 * [[酒石酸アンチモニルカリウム]](吐酒石)(KSb(C<sub>4</sub>H<sub>2</sub>O<sub>6</sub>)•1.5H<sub>2</sub>O) * [[アンチモン化インジウム]] (InSb) - [[III-V族半導体]] == 同位体 == {{Main|アンチモンの同位体}} == 脚注 == {{Reflist}} == 関連項目 == {{Commonscat|Antimony}} == 外部リンク == * [http://www.antimonynet.com/ AntimonyNet (news, price, ore, analysis, etc)] {{en icon}} {{元素周期表}} {{アンチモンの化合物}} {{DEFAULTSORT:あんちもん}} [[Category:アンチモン|*]] {{Link GA|en}} {{Link GA|zh}}
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