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{{Portal|文学}} 『'''アド・バード'''』は、[[椎名誠]]による[[サイエンス・フィクション|SF]][[長編小説]]。『[[水域 (小説)|水域]]』『[[武装島田倉庫]]』と共に椎名SF3部作に数えられる。[[小説誌]]『[[すばる (雑誌)|すばる]]』に[[1987年]]9月から[[1989年]]12月まで連載され、[[1990年]]3月に[[集英社]]より刊行された。同年、第11回[[日本SF大賞]]を受賞した。 == あらすじ == K二十一市に住む青年、安東マサルとその弟菊丸は、行方不明となった父が生きていることを知り、マザーK市への旅へ出る。世界はターターとオットマンの両陣営による改造生物を使った広告戦争の結果、荒廃しており、市外を一歩出たところには、何もかも分解して土に変えてしまう科学合成虫ヒゾムシ、鉄を食いつくすワナナキ、触手を持った動く絨毯のような赤舌、そして鳥文字を作ったり人語を話す広告用の鳥アド・バードといった、珍妙不可思議な生物たちがうごめく危険な時代だった。道中で出会ったキンジョーという名の生体[[アンドロイド]](ズルー)と共に、兄弟はマザーK市へ向かう。 == 解説 == この作品の原案は初め、[[1972年]]に椎名の友人[[目黒考二]]の個人誌『SF通信』(後の『[[本の雑誌]]』)の別冊特集号のために書いた、30枚足らずの『アドバタイジング・バード』という作品であった。 『別冊SF通信』に書いた4年後に椎名は、自分の編集している流通業界専門誌『[[月刊ストアーズレポート]]』に小売業の宣伝合戦の未来を描いた『クレイジー・キャンペーン』という小説を書き、そこにデパートの屋上に鳥文字を書くメッセンジャーズ・バードを登場させた。 それから2、3年後、創刊間もないSF雑誌『[[奇想天外 (SF雑誌)|奇想天外]]』の懸賞小説へ応募するために『アド・バード』というタイトルで100枚の小説を書いたが、落選した。この作品では鳥自身が主人公だった。 集英社の文芸誌『すばる』から小説連載の依頼があった時、椎名はこの『アド・バード』を書かせてもらうよう編集者に頼んだ。当初1年だった連載予定は半年延長されたが、それでも終了せず、結局2年6ヶ月の長期にわたった。結果、全850枚で作者の最長の小説作品となった。 目黒考二曰く、この作品は[[ブライアン・オールディス]]の異様な植物が蔓延る未来の地球を描いた小説『[[地球の長い午後]]』を椎名なりに描いたオマージュであるという<ref>アド・バード(ISBN 978-4087485929、[[集英社文庫]])解説</ref>。 後にアニメ化の話もあったが、制作は中止された。 == 脚注 == <references /> {{日本SF大賞}} {{DEFAULTSORT:あとはと}} [[Category:椎名誠]] [[Category:日本のSF小説]] [[Category:1987年の小説]] [[Category:すばる (雑誌)]] [[Category:日本SF大賞受賞作]]
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