領空

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領空テンプレート:Lang-en-short)は、ある領有している領土もしくは領海の上に存在する大気の部分を示し、一般的には、3次元的な空間のことを示す。

概要

領空は、更に細かな領域(エリアやゾーン)に分けられる。これらの領域には、飛行が制限もしくは禁止されている領域もある。

国際法では、その国が主権を有する領空の定義は領海と同じく、その国の海岸線から12海里離れた地点までとされている。領空の外の空域は、公海と同じ概念である。領空の上限について国際的な合意はないが、宇宙条約において宇宙空間はどの国家にも属さないとされている。

航空交通業務においては、大洋の上空の管理の様に、国際的な同意の元に領空とは別の飛行情報区が設定され、一部の国家に国際的空域の管理が委託されている。例えば、アメリカ合衆国は、国際的な空域である太平洋の大きな空域において、航空交通管制 (ATC)業務などを提供している。

英語のAirspaceには空域と言う意味もある。地球上の大気を占める領域を分割した領域のことで、管制空域と非管制空域の2つのタイプに分けられる。

管制空域

管制空域テンプレート:Lang-en-short)は航空交通管制 (ATC) が航空機間が衝突しないような何らかの方法を提供している、航空機の運航が行われる空域を示す航空用語である。この逆の空域を非管制空域と言う。

管制空域は、多数の航空機が利用する飛行場の近くに置かれることが多い。この様な飛行場の近傍の空域では、商業的航空輸送に使用される航空機が、離発着するために高度を上下させ巡航のために高い高度を飛行する。

一部の国(特に合衆国)では、ほとんどの空域を管制空域にしている。しかし、ほとんどの国では、重要な航空輸送や軍事的な飛行が行われない空域を非管制空域としていることが一般である。

国際民間航空機関 (ICAO) は空域をAからGの7つのクラスに分離している。管制空域は、ATCの規約が厳しいものから順に、クラスAからEとなる。計器飛行方式 (IFR) は管制空域、非管制空域全ての空域で許されている。また、有視界飛行方式 (VFR) での飛行は、クラスAを除いた全ての空域で許されている。航空機のパイロットはクラスAからDの空域に入る前に、航空交通管制の許可を得る必要がある。IFRの元での飛行であっても、クラスEの空域へ飛行する際には許可が必要である。

非管制空域

非管制空域テンプレート:Lang-en-short)は航空交通管制 (ATC) が航空機間が衝突しないような何らかの方法の提供の必要がない、もしくは何らかの理由で提供していない空域を示す航空用語である。この逆の空域を管制空域と言う。

国際民間航空機関 (ICAO) により定義されている空域のクラスでは、FとGのクラスが非管制空域である。ATCは、非管制空域を管理する権限は持っていない。しかし、無線通信により航空機に基本的な情報を提供することはある。非管制空域では、計器飛行方式 (IFR) と有視界飛行方式 (VFR) のどちらも可能である。IFRにより飛行する航空機は、他の航空機との衝突は生じない。しかし、非管制空域において、計器飛行というものは基本的なレベルの注意を与えるものでしかない。

参考文献

関連項目

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