硫酸カリウム

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硫酸カリウム(りゅうさんカリウム、potassium sulfate)は化学式 K2SO4無機化合物である。硫酸カリ硫加(リュウカ)とも呼ばれる。不燃性の白色結晶塩で、水には溶けるがアルコールには溶けない。天然にはアルカナイトとして存在するが、これは存在度の低い鉱物である。工業的には塩化カリウム硫酸と熱するか、キーゼリット(硫酸マグネシウム鉱石)と塩化カリウムの複分解によってつくる。カリウム硫黄を提供することから、化学肥料として広く使われている。

用途

ミョウバンの原料とされ、またカリ肥料として重要である。吸湿性は低く、配合肥料のカリウム源としてよい。土壌酸性化の度合は塩化カリウムより低い。肥料として日本で使用されている硫酸カリウムはカリウム保証成分 50 % の物がほとんどである。一方、塩化カリウム(略称 塩加、エンカ)はカリウム保証成分 60 % のものが主流である。

化学肥料のカリウム源としては、硫酸カリウムと塩化カリウムがほとんどである。他にもサルポマグ(硫酸カリ苦土)、水酸化カリウム硝酸カリウムなどが使用されるが、価格的に高い為、普通の化学肥料では使用量が少ない。

硫酸カリウムは塩化カリウムよりも高価である(成分価で 10 % 程度)。しかし、畑作物に使用した場合、肥料としての効果が塩化カリウムより優れているため、篤農家での使用が多い。カリウム源としては、硫酸カリウムと塩化カリウムに差は無いが、複塩として含まれる硫酸イオン塩化物イオンは作物に対しての効果が異なる。硫酸イオンは、それ自体が肥料成分として作物に吸収利用される。塩化物イオンは肥料成分としての効果は期待できない。特に葉たばこ用の肥料としては塩化物イオンは嫌われるので(塩化物イオンがたばこの葉に多いと火のつきが悪くなる)たばこ用の肥料は硫酸カリウムが用いられる。

硫酸カリウムを原料に使用した肥料は高価であるため、硫酸カリウム使用ということ自体が商品のセールスポイントになる。肥料名が『○○化成 S○○○』となっていた場合、肥料名のSは硫酸カリウム使用であることを示す。

脚注

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外部リンク

テンプレート:カリウムのオキソ酸塩