快速列車

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JR西日本207系電車の快速表示の例(JR東西線直通列車)福知山線宝塚駅にて

快速列車(かいそくれっしゃ)とは、速度に対する対価としての料金(急行料金など)は要しないが、途中の一部または全部を通過し、主要駅のみに停車することで目的地駅への速達サービスを提供する列車である[1]。ここでは、「通勤快速」など「快速」の名がつく派生種別についても扱う。

日本

JR

JRグループの旅客営業規則においては普通列車の一種であり、急行料金が必要となる急行列車に対して料金不要で乗車できる種別である[2]

快速列車であっても、各駅に停車する区間においては「普通」と案内される場合がある。例えば、京阪神地区の東海道山陽本線琵琶湖JR京都神戸線)や、常磐線中距離列車(普通列車)の快速は、快速運転区間においては「快速」、各駅停車となる区間は「普通」として案内されている。これらの快速は市販の時刻表では「快速」の表記がなく、普通列車の扱いである。また、列車番号も本来快速列車に付番される3000番台ではなく、通常の普通列車の番号である[3]JTBパブリッシング発行の時刻表では東海道本線・山陽本線の当該区間に「京都 - 西明石間は快速停車駅のみ掲載(列車種別の表記がないものはこの間快速で運転)」との記載があり、また交通新聞社発行の「JR時刻表」では欄外に「京都 - 西明石間は快速停車駅を掲載しています」との表記がされている。また、JR京都線・神戸線の全列車を掲載している携帯全国時刻表などでは「快速」として掲載している。

変わった例として、湘南新宿ラインでは、横須賀線( - 宇都宮線)系統の列車が停車する西大井駅新川崎駅保土ヶ谷駅東戸塚駅東海道本線( - 高崎線)系統の列車が通過するため、後者は東海道本線の普通列車に相当する停車駅ながら「快速」として運転される。

また、北海道のローカル線を中心に、時刻表や旅客案内上は快速の表記がされていなくても、一部の駅を通過する普通列車が運行されている線区がある。

車両

車両は通常、一般形車両近郊形車両通勤形車両が使用される。近郊形車両の中には専用の車内設備を持つ車両が使用される場合がある。運用上の兼ね合いや格下げの体制で急行形車両特急形車両をそのまま充当する列車も存在する。一部の車両、または全車を指定席車とし、乗車券のほかに指定席券を必要とする列車や、グリーン車を連結する列車もある。

愛称

北海道旅客鉄道(JR北海道)では「きたみ」など、大半の快速に愛称が付与されている。その一方、JR本州三社およびJR九州・JR四国では、特急や急行とは違い、列車愛称がつけられないことが多い[3]が、「とっとりライナー」・「アクティー」・「シーサイドライナー」・夜行列車の「ムーンライト○○」などのように愛称付きの快速が運転されているケースも少なからず見受けられる。東日本旅客鉄道(JR東日本)では近年列車愛称の整理を実施しており、「うみかぜ」・「仙山」・「ばんだい」・「マリンドリーム」のように愛称が廃止される傾向にある[4]

2013年3月16日のダイヤ改正前においては京葉線の快速は方面によって停車駅が異なっていたことから、蘇我方面の快速列車を「京葉快速」、武蔵野線直通の快速列車を「武蔵野快速」として案内していた。ただし両者とも正式な種別は「快速」であることから、「京葉快速」および「武蔵野快速」は、あくまでも愛称としての位置づけであった。

エアポート」・「マリンライナー」・「はまゆり」・「くびき野」・「みえ」・「なのはなDX」・「セントラルライナー」・「ホームライナー」など座席指定席を設定している列車は、指定席発券システムの管理に際しては、列車番号ではなく、列車愛称ごとに番号を振り分けていることから2本以上運行される場合、号数(例:「マリンライナーXX号」)が付与されている。

その他

JR北海道・東日本は通過駅を持たせたまま普通列車扱いにすることが多い[5]。また、旧国鉄時代には地方の路線において朝晩の時間帯に乗降客の少ない駅やホームの短い駅を通過する設定があったが、快速とはせず単に普通列車として扱われていた。 テンプレート:See also

逆に、全運転区間で通過駅が一つしかないにもかかわらず「快速」を名乗る場合もある。例えば、2013年3月16日改正時点では、山陰本線舞鶴線播但線といった北近畿地区を運行する一部の快速などにこの事象が見られる。このほかに北近畿タンゴ鉄道宮津線では2007年3月17日まで、「特急用車両を使用している」というだけの理由で、宮津駅→西舞鶴駅間の22時台に通過駅のない「各駅停車の快速」を設定していたことがあった。

JR以外の事業者

一部の私鉄第三セクター鉄道においても、快速という列車種別が設定されている鉄道会社があり、JRグループと解釈が違い急行・準急等と共に優等列車として扱われる事が多い。準急・急行などの列車種別との上下関係は鉄道会社によって異なり、下表のように3パターンに分けられる。首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス東京地下鉄(東京メトロ)東西線など、優等列車として「快速」および「通勤快速」などの快速の派生種別のみ設定されている[6]路線も存在する。

JR以外の事業者における列車種別の類型
類型及びその説明 路線 列車種別の序列
(上段ほど停車駅多)
詳細
1 JRと同じく、急行と各駅停車普通との間に位置する 京王線 快速
区間急行
急行
準特急
特急
井の頭線を除く「京王線系統」で実施されている種別区分。なお、井の頭線には快速という列車種別自体が運行されていない。
相鉄本線 快速
急行
特急
2 快速が急行・準急の間となるもの 西武池袋線 準急
通勤準急
快速
急行・通勤急行
快速急行
特急
阪急京都本線 準急・堺筋準急
快速
快速急行
特急・通勤特急
詳細は阪急京都本線#旧・快速を参照。
3 快速が急行よりも速達となっているもの 東武スカイツリーライン
日光線
東武東上線※東上線は2013年3月16日より
区間準急
準急
区間急行
急行
快速・区間快速
快速急行
特急
2006年3月18日より現行の運行種別となるが、それ以前では現行の急行電車とは異なる有料急行列車「ゆのさと」・「しもつけ」・「きりふり」が存在したため、快速はその下位であった。(類型2に近い形)
快速が料金を徴収しない列車種別としては最上位種別となっている点は以前と変わりがないが、東上線の場合は快速より上位の料金を徴収しない列車種別として快速急行が存在する。
神戸電鉄有馬線三田線粟生線 準急
急行
快速(有馬線・粟生線)
特快速(有馬線・三田線)
快速は一度急行に統合され廃止されたが、2009年3月20日のダイヤ改正で復活した。
ただし、方向幕上での快速の英語表記は快速急行を意味するRapid Express(特快速はSpecial Rapid Express)となっている。

JR以外で快速列車を運行する事業者・路線を下表に示す。「通勤快速」など快速の派生種別を運行する事業者・路線については派生種別の項を参照。

JR以外の事業者において運行中の快速列車
運行事業者 運行線区 他の優等列車 備考
通過駅あり 各駅に停車 快速の
派生種別
その他の優等種別の有無
京王電鉄 京王線 新線相模原線高尾線 なし あり
京成電鉄 本線押上線 東成田線 エアポート快速 あり エアポート快速は早朝に宗吾参道駅始発羽田空港国際線ターミナル駅行きが1本運行されるのみである。
芝山鉄道 芝山鉄道線 なし あり 京成線との直通列車
東京都交通局 都営浅草線 なし あり 京成線との直通列車
京浜急行電鉄 京急本線 なし あり 泉岳寺 ― 品川間のみ。京成線との直通列車
東武鉄道 スカイツリーライン日光線 鬼怒川線 区間快速 あり
東上線 なし あり
西武鉄道 池袋線 有楽町線狭山線 なし あり 過去に「通勤快速」が存在した。
相模鉄道 本線 いずみ野線 なし あり 本線の通過運転区間は横浜駅 - 二俣川駅間のみ。いずみ野線内と本線二俣川駅 - 海老名駅間は各駅に停車。
東京地下鉄(東京メトロ) 東西線   通勤快速・東葉快速 なし 東葉快速と快速の停車駅は同一である。
  有楽町線 なし あり 有楽町線快速は西武有楽町線・池袋線直通列車のみ。
東葉高速鉄道 東葉高速線 通勤快速・東葉快速 なし 東京メトロ東西線との直通列車
首都圏新都市鉄道 つくばエクスプレス 区間快速・通勤快速 なし 通勤快速は2012年10月15日ダイヤ改正日から。平日ラッシュ時間(朝は上り・夕・夜間は下り)に運転。通勤快速運転時間帯は快速の運転はない。
阪急電鉄 京都本線 なし あり 2001年に「急行」に統合され廃止されたが、2007年より臨時列車の種別として復活、2010年3月のダイヤ改正時には定期列車で復活。
関東鉄道 常総線 なし なし 詳細は関東鉄道常総線#快速列車を参照。
神戸電鉄 有馬線粟生線 特快速 あり 一度急行に統合され廃止されたが、2009年3月20日のダイヤ改正で復活。ただし英語表記は「快速急行」を意味する「RAPID EXPRESS」(特快速はSPECIAL RAPID EXPRESS)が使用されている。
会津鉄道 会津線 区間快速 なし 会津鉄道会津線#運行形態を参照。
北越急行 ほくほく線 なし あり
仙台空港鉄道 仙台空港線 なし なし 仙台駅までJR線との相互直通運転。
IGRいわて銀河鉄道 いわて銀河鉄道線 なし あり 快速にはIGR・青い森鉄道直通で走行する列車名なしのものと、IGRの好摩駅からJR花輪線へ直通する快速「八幡平」がある。
青い森鉄道 青い森鉄道線 なし あり
しなの鉄道 しなの鉄道線 なし あり
ホームライナー
えちぜん鉄道 勝山永平寺線三国芦原線 なし なし 勝山駅→福井駅間と三国港駅→福井駅間のみ運行。
神戸新交通 ポートライナー なし なし
土佐くろしお鉄道 阿佐線 なし なし JR線高知駅まで直通運転

各駅に停車する線区は、いずれも通過する線区と直通運転を行う。

JR以外の事業者における廃止された快速列車
運行事業者 運行線区 備考
弘南鉄道 弘南線大鰐線 大鰐線は本数の削減に伴い廃止。弘南線は2007年6月に平賀駅構内で発生した脱線事故の影響から廃止。
東京モノレール モノレール羽田線 2010年時点では「空港快速」・「区間快速」に再編され、「空港快速」が最上位に位置している。
東京急行電鉄 田園都市線 「急行」に統合され廃止。なお2007年から運転されている準急は停車駅がほぼ同じで、実質的には当時の快速の後継列車となっている。[7]
天竜浜名湖鉄道 天竜浜名湖線 1996年3月16日ダイヤ改正より運行開始。
愛知環状鉄道 愛知環状鉄道線 2005年3月1日から9月30日まで、東海旅客鉄道(JR東海)中央本線名古屋駅から高蔵寺駅経由で愛知環状鉄道線万博八草駅(現・八草駅)まで快速「エキスポシャトル」が運行されていた。
阪急電鉄 京都線 阪急京都本線#旧・快速」を参照のこと。

当時の急行(現在の快速急行)の停車駅に加え、高槻市駅以東の各駅に停車する列車として「快速」が設定された。2001年3月のダイヤ改正で「急行」に名称変更した。[8]
2007年からは臨時快速として復活した。さらに2010年3月からは定期列車として復活する。停車駅は臨時快速の停車駅を踏襲する。

京阪電気鉄道 本線 かつて行楽期や京都競馬場重賞競走開催日に臨時列車として運転されていたが、2010年時点では運転されていない。
京阪本線#臨時列車」参照。停車駅は列車によって異なる[9]
神戸電鉄 三田線 急行よりも停車駅の少ない種別であったが、急行に統合され廃止となった。ただし、有馬線・粟生線に関しては2009年3月20日のダイヤ改正で復活した。
神戸市交通局 西神・山手線 西神ニュータウンの開発に伴う人口増加による利用需要増に備え、1993年7月に運転を開始。
停車駅は、西神中央駅名谷駅新長田駅三宮駅新神戸駅で、神戸総合運動公園野球場(グリーンスタジアム神戸)や神戸総合運動公園ユニバー記念競技場でイベントが開催される際には総合運動公園駅にも臨時停車していた。
1995年に発生した阪神・淡路大震災の影響により休止となっていたが、各駅停車との所要時間の差がわずか6分だったこともあり実質廃止となった。

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快速の派生種別

いくつかの路線で、「特別快速」「準快速」といった快速列車の派生種別が存在する。各線区における列車の位置づけは、一覧の「詳細ページ」の項を参照。

JR

JR(旧国鉄)における快速列車の派生種別を下表に示す。

特筆すべきは、JR西日本京阪神地区(アーバンネットワーク)では運行線区に応じた愛称が与えられているものがある。基本的には通常の快速と同じ位置づけの種別であるが、例えば、「みやこ路快速」は同じ線区で運行する快速より停車駅を少なくしており、その他の列車も停車駅は通常の快速と同じではあるものの、JR発足後に新規製造した車両のみを使用し高速度運転するダイヤを組んでおり、通常の快速よりも到達時間を短くしているものが多い。

また、休日にのみに運転されるものの中にはホリデー快速の名称を与えるものもある。しかし、運行路線が多く、いわゆる「休日運行」の快速列車格であったホリデー快速「おくたま」・「あきがわ」のような列車から、「ホリデー快速富士山」のように臨時列車の扱いで運行されるものもある。

各線区ごとにその位置づけは異なるため、詳細については表の「詳細ページ」の項から各線区についての説明を参照。 斜体表記はすでに廃止されている線区・種別などを示す。

種別名 運行系統 詳細ページ 運行本数・時間 備考
一部区間は快速と同じ停車駅に、他は各駅に停車するもの
区間快速 函館本線(小樽 - 札幌 - 岩見沢) いしかりライナー 新千歳空港快速「エアポート」快速「ニセコライナー」との差違による名称。
武豊線 - 東海道本線 武豊線#運行形態
および東海道線 (名古屋地区)#運行形態
   
関西本線 関西線 (名古屋地区)#区間快速   2009年3月14日のダイヤ改正で昼間時間に停車駅を減らした「快速」が設定されたことによりこの種別が登場した。それ以前の「快速」(みえとは異なる)の停車駅が引き継がれている。
奈良線関西本線大和路線 奈良線#区間快速    
大和路線 - 大阪環状線 大和路線#区間快速   一部和歌山線桜井線直通
阪和線 阪和線#区間快速    
大和路線・片町線(学研都市線) - JR東西線 片町線#区間快速   -JR宝塚線・JR神戸線の直通列車の場合、尼崎方面行きは京橋駅、四条畷方面行きは尼崎駅で種別・列車番号を変更する。
B快速 阪和線 阪和線#B快速   早朝の1本に大阪環状線・梅田貨物線経由新大阪行きが存在
市販の時刻表では「快速」と同じ表記を行う場合もある。
なお、仙石線・仙山線にも一部の区間を各駅停車する快速のことを駅時刻表では便宜的にB快速と表記しているが、営業上は快速であり、正式な列車種別ではない。
準快速 鹿児島本線 鹿児島本線#準快速  
快速より停車駅を少なくしたもの
特別快速 石北本線「きたみ」 きたみ_(列車) 1日1往復のみ 下位となる「快速」がないことから事実上快速格であるが、特急並みに停車駅が絞られていることから(現在は遠軽駅 - 北見駅間では生野駅西留辺蘂駅を除く各駅に停車)、登場時以来この列車種別を用いている。
常磐快速線 常磐快速線特別快速#常磐線 日中のみ  
湘南新宿ライン(東海道線 - 高崎線系統) 湘南新宿ライン特別快速   湘南新宿ラインの「快速」に対する上位種別であり、東海道線快速「アクティー」高崎線快速「アーバン」と同格である。
東海道本線(JR東海・名古屋圏) 東海道線 (名古屋地区)   快速・普通列車として運行区間では最速達種別
指宿枕崎線「なのはなDX」 指宿枕崎線#快速「なのはな」 2004年から2011年まで運行 この場合、快速「なのはな」との差別化を図る意味合いがあるとされ、速達化とは必ずしも一致しない。
成田線・総武本線・横須賀線「エアポート成田」 総武快速線 1995年まで運行 横須賀線内は大船駅までの運行で、現行の快速「エアポート成田」同様、普通「エアポート成田」扱い。
中央特快 中央線(快速)青梅線 特別快速#中央本線・青梅線 下り平日夕方ラッシュ時以外毎日運行  
青梅特快
新快速 東海道本線 (JR東海・名古屋圏) 東海道線 (名古屋地区)新快速#JR東海   特別快速の下位種別である
東海道本線(JR西日本・アーバンネットワーク)・山陽本線
琵琶湖線JR京都線神戸線
北陸本線・湖西線・赤穂線
京阪神快速新快速#JR西日本   快速・普通列車として運行区間では最速達種別
阪和線 新快速#阪和線 1972年から1978年まで運行  
ラッシュ時のみに運転されるもの
通勤快速 東海道本線東京近郊区間 東海道線 (JR東日本) 平日夜間下り3本のみ 遠距離速達目的のため、川崎駅横浜駅戸塚駅通過(それ以外は「アクティー」と同一)。品川駅の次の停車駅は大船駅となる。土曜・休日ダイヤでは日中時間帯運行の快速「アクティー」として運行。
総武本線(快速)・成田線 総武快速線 平日1日1.5往復のみ
朝上り2本、夕方下り1本
総武快速線から乗り入れる横須賀線では各駅に停車。扱いも普通列車になる。
高崎線・上越線両毛線 高崎線 平日夕方ラッシュ時のみ 登場時には快速「タウン」の愛称があった。土曜・休日ダイヤでは昼間時運行の快速「アーバン」として運行。
東北本線
(宇都宮線)
宇都宮線 平日夕方ラッシュ時のみ 登場時には快速「スイフト」の愛称があった。土曜・休日ダイヤでは昼間時運行の快速「ラビット」として運行。
中央本線・青梅線五日市線八高線 中央線快速 平日夕方下りのみ 通勤快速が運行される時間帯には中央特快・青梅特快が運行されないことや、土曜・休日ダイヤでは中央特快・青梅特快が代替として運行されることから、事実上特別快速と同等の扱いを受ける。
京葉線 - 内房線外房線 - 東金線 京葉線 平日朝上り内房線・外房線直通各2本、
夕方下り内房線・外房線直通各1本
土曜・休日ダイヤでは快速として運行。
内房線・外房線 - 東金線直通列車のみとなる。
埼京線・川越線 埼京線 平日朝・夕および夜間 土曜・休日ダイヤでは快速として運行。直通先の川越線・東京臨海高速鉄道りんかい線内では各駅停車。通勤快速の運行時間帯には快速は運行されない。
常磐線 常磐線 2007年3月17日まで朝上り3本、夜下り1本 上りは平日のみ運転。特別快速よりも上位格。
通勤特快 中央本線・青梅線 中央線快速 平日朝上りのみ。  
直通快速 東北本線 - 石巻線 東北本線 上下朝1本、夕1本 (2012年3月16日までは朝の上りと夕方の下りのみで土休日運休、翌17日からこれについては毎日運行となり、増発分が土休日運休) 仙台駅~石巻駅間途中停車駅なし。東日本大震災において仙石線が被災したため、2015年度予定の復旧までの暫定的な運行。仙石線の代替のため、定期券・回数券は仙石線経由のものが利用可能となっている。
大阪環状線 - 阪和線紀勢本線関西空港線 阪和線#直通快速 平日朝ラッシュのみ 環状線内では各駅停車。この区間で通過運転を行う関空快速・紀州路快速や快速列車と区別するために設定された。休日は関空・紀州路快速と快速列車が代替。
JR東西線 - 片町線(学研都市線) - おおさか東線~関西本線(大和路線) おおさか東線#直通快速 朝夕ラッシュ時に運行(朝は奈良駅→尼崎駅間、夕方は尼崎駅→奈良駅間のみ) 土曜・休日にも運行される
京阪神地区の路線別に名称が与えられている列車
みやこ路快速 奈良線・関西本線(大和路線) 奈良線#運行形態 日中のみ運行  
大和路快速 大阪環状線関西本線大和路線)・和歌山線 大和路快速 休日は運行時間を拡大。土曜・休日の一部列車は、和歌山線直通。
関空快速 大阪環状線・阪和線関西空港線 関空快速・紀州路快速#関空快速 平日朝ラッシュ時の上り以外運行 早朝・夜間を除き日根野駅 - 大阪方面間は紀州路快速と併結運転。
紀州路快速 大阪環状線・阪和線 関空快速・紀州路快速#紀州路快速 一部を除き日根野駅 - 大阪方面間は関空快速と併結運転。
関空特快
「ウイング」
大阪環状線・阪和線・関西空港線 関空快速・紀州路快速#関空特快ウイング 日中1時間1本(当時) 現在は運行されていない
丹波路快速 東海道本線(JR神戸線)・福知山線(JR宝塚線) 福知山線#運行形態 停車駅は快速と変わらない 2012年3月17日から223・225系使用の篠山口駅・福知山駅発着列車に設定を拡大。

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JR以外の事業者

JR以外の事業者における快速列車の派生種別を下表に示す。斜体表記はすでに廃止されている事業者などを示す。

種別名 運行事業者 運行線区 詳細ページ
通過駅あり 各駅に停車
ラッシュ時間帯に運行する種別 (A):快速より上位 (B):快速より下位
通勤快速 京王電鉄 京王線 (A) 新線
高尾線
相模原線
京王線#通勤快速
2013年2月22日改定で「区間急行」へ改称。
東京地下鉄(東京メトロ) 東西線 (B)
東葉高速鉄道 東葉高速線 (B)
首都圏新都市鉄道 つくばエクスプレス (B) 2012年10月15日ダイヤ改正で新設
つくばエクスプレス#列車種別
松浦鉄道 西九州線 現在は単なる「快速」として運行
東武鉄道 伊勢崎線日光線宇都宮線 2010年現在は運行されていない
西武鉄道 池袋線 2010年現在は運行されていない
快速より下位の種別
区間快速 東武鉄道 伊勢崎線
日光線
鬼怒川線 東武日光線#快速・区間快速
首都圏新都市鉄道 つくばエクスプレス つくばエクスプレス#列車種別
東京モノレール 東京モノレール羽田線
快速(急行)より上位の種別
空港快速 東京モノレール 東京モノレール羽田線
特快速 神戸電鉄 有馬線 - 三田線 神戸電鉄有馬線#列車種別
かつて運行された種別
準快速 東武鉄道 伊勢崎線
日光線
鬼怒川線 東武日光線「かつての準快速」
拝島快速 西武鉄道 新宿線 - 拝島線 西武新宿線#拝島快速
急行より上位の種別であった。
東葉快速 東葉高速鉄道・東京メトロ 東葉高速線 - 東西線 東葉高速線#東葉快速

接頭辞としての「快速」

いくつかの事業者において「快速特急」や「快速急行」など、特急や急行の頭に快速を付ける列車種別が運転されている。それらは、特急や急行より停車駅が少ない列車となっている。詳細は各項目を参照されたい。 かつて小田急電鉄では「快速準急」が設定されていた。日中の準急を速達化したもので、準急と急行の間の位置付けだった。この種別は1971年、急行に統合される形で廃止された[10]。 また、2012年3月まで、近畿日本鉄道大阪線では、快速急行と急行の間の種別として、「区間快速急行」が設定されていた[11]。しかし、方向幕には「区間快速」としか表記されていなかった[12]

外国語表記について

快速の英訳には"Rapid (Service)"が当てられ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の快速列車ではRapid Service trainと表記される。

ただし英語圏では、"RAPID"は快速(列車)という意味ではなく[13]、「迅速な」という形容詞である(rapidsだと「急流」)。 停車駅が少ないことも含意するとは限らない。 またロマンス語圏においては、特急列車の種別名にRapidやそれと同じ語源の言葉を用いることがあった(フランス国鉄#列車の種類)。 ドイツ語圏では昔の"Eilzug"が日本の快速列車に近かったようである。

派生種別の英語名称

テンプレート:Double image aside 派生種別については、区間快速はSection Rapid、特別快速はSpecial Rapidとするのが一般である。

ただしこれも事業者によって異なり、JR東海の東海道本線や首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスでは区間快速の英語表記がSemi Rapidとなっている。これは、九州旅客鉄道(JR九州)の鹿児島本線で運行されている準快速と同じである。また、JR西日本では新快速をSpecial Rapid Service、区間快速をRegional Rapid Serviceとし、JR東海では新快速をNew Rapidとしている。

東葉高速鉄道の東葉快速はTOYO RAPID、東京モノレールの「空港快速」・「区間快速」はそれぞれHANEDA EXPRESSRAPIDとなっている。

日本国外

日本国外の鉄道においては、日本の列車種別を明確に当てはめることは難しいが、日本以外では概ね以下のように考えることができる。

  • 中華人民共和国の鉄道(香港含む)では急行列車に相当する「特快列車」、「快速列車」が運行されている。
    • 2013年12月19日に開業した上海軌道交通16号線では、快速列車に相当する種別として大駅列車が運行されていた。これは中国の地下鉄では初めての快速列車であったが、混雑により、開業から一ヶ月にあたる2014年1月29日をもって運転を取り止めた[14]
  • 台湾では区間快車(英語表記:Local Express)が運行されているが、これは日本の快速列車に相当する。この他に運賃制度上は区間快車と同格であるが全席指定の復興号も運行されている。
  • 韓国では、ソウル首都圏広域電鉄の一部路線で急行列車(英語表記:Rapid)が運行されており、こちらも日本の快速列車に相当する。
  • ドイツ鉄道 (DB) の「レギオナルエクスプレス」(RE:RegionalExpress)、スイス連邦鉄道 (SBB CFF FFS) の「レギオエクスプレス」(RE:RegioExpress)、オーストリア連邦鉄道 (ÖBB) の「レギオナルエクスプレス」(REX:RegionalExpress)が、特別料金を要さないこと、普通列車よりも停車駅が少ないこと、特急列車よりは遅いが速達性を重視していること、地域圏輸送を主目的とすることなどの点から、日本の鉄道の「快速」に相当する種別と考えることができる。
  • ドイツの「ミュンヘン・ニュルンベルク・エクスプレス」や、フランスアルザス地域圏の「TER200」のように、特別料金不要ながら、最高速度200km/hで運転する列車も存在する。

参考文献

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

テンプレート:日本における列車種別一覧
  1. ただし、鉄道事業者によっては「特急」「急行」などの種別も速度に対する料金を取らない場合があり、それらと「快速」の種別がともに存在している場合は、停車パターンの区別を表している。
  2. 例えば、JR東日本旅客営業規則旅規第3条(5)、JR東日本
  3. 3.0 3.1 各出版社の時刻表の当該路線のページを参照。
  4. JRダイヤ改正を参照
  5. JR北海道では旧仮乗降場、JR東日本では磐越西線湘南新宿ラインなどが挙げられる。
  6. なお、かつて東京メトロ東西線では通勤快速が運転されるようになる以前には列車番号から西船橋駅 - 東陽町駅間無停車の「A快速」・浦安のみ停車の「B快速」・浦安駅 - 東陽町駅間は各駅停車の「C快速」と内部的に呼称されていたことがあるが、正式な種別名として用いていなかった。なお、現行ダイヤの快速は「B快速」、通勤快速は「C快速」がそれぞれ相当する。
  7. ただし、準急は快速が通過していたあざみ野駅に停車する。
  8. なお、阪急京都本線の急行は、2007年よりさらに停車駅を追加し、「準急」に名称変更している。
  9. 一時期9000系には「快速」の幕(黄色の地に黒文字)があった。臨時の快速は主に7200系9000系が充当されることが多かったが、「京都ロマンス快速」のように8000系特急車が使われることもあった。なお、京阪の快速は急行より停車駅が少なく、当時の特急より停車駅が多く設定されていた。現行ダイヤの特急・快速急行の方が、当時の快速より停車駅が多い。
  10. 同種種別では快速以外においては「区間急行」がある(京阪電気鉄道を除く)。
  11. 東武東上線における快速に近似する種別であった。
  12. なお、近鉄には快速という種別は存在しない。
  13. 英語版Wikipediaによる後述"Eilzug"の解説では、"fast-stopping train"、"semi-fast train"、などと称するのが近いようである。 Limited-stopSkip-stop、も参照。
  14. 上海地下鉄16号線 快速運転を取り止め全て各駅10分間隔に