ナマケモノ

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ナマケモノ(樹懶)は、哺乳綱異節上目有毛目ナマケモノ亜目 (Folivora) の総称。ミユビナマケモノ科とフタユビナマケモノ科が現生し、他にいくつかの絶滅科がある。

概要

名前・身体
そのゆっくりとした動作から「怠け者」という呼び名がついた。英語名の Sloth も同じく、怠惰、ものぐさを意味する。体長は約41-74センチメートル。四肢は長く、前肢のほうが後肢より長く発達している。長いかぎ爪を持ち、これを木の枝に引っ掛けてぶら下がっている。
生態
南アメリカ中央アメリカの熱帯林に生息する。生涯のほとんどを樹にぶら下がって過ごす。食事や睡眠から交尾、出産までも樹にぶら下がったままで行う。主食は葉や新芽など。また自毛に生えたも食用とする。週に1回程度、樹上から降り、地上で排便、排尿を行う。日中は頭を前脚の間に入れ、枝に張り付くようにして丸くなって眠るため、遠目には樹の一部の様に見える。これがジャガーピューマなどの捕食者から身を守る擬態となっている。また、年齢を重ねた個体は苔が生えることもあり、これも樹皮への擬態の一部となる。
捕食者
機敏に動くことができない上、非社会性動物であることから、オウギワシには簡単に捕食されてしまう。パナマバロ・コロラド島での観察では、オウギワシの獲物の内、重量にして50%以上がナマケモノであった[1]
泳ぎ
地上での動作は遅いが、泳ぎは上手である。これは生息地のアマゾン近辺では雨季と乾季があり、雨季には生息地が洪水に曝されることもしばしばあるため、泳ぐ技術を身につけていない個体は生存できないからである。
食事
16世紀ヨーロッパに初めて紹介された当初は、餌を全く摂らず、風から栄養を摂取する動物だと考えられていた。実際には1日に8gほどの植物を摂取している。外気に合わせて体温を変化させることにより代謝を抑えている。つまり、現生哺乳類では珍しい変温動物である[2]
このことや、前述のように行動も遅いため基礎代謝量が非常に低く[3]、ごく少量の食物摂取でも生命活動が可能となっている。なおよく似た生態・体重である、コアラ恒温動物で、日当たり摂食量は500g以上であり[4]、桁違いに多い。
祖先
約200万年前から1万年前にかけての更新世にはメガテリウムという地上性のナマケモノが南アメリカに生息していた。体長5-6メートル、体重は約3トンにも及ぶ。

分類

現生ナマケモノはミユビナマケモノ科とフタユビナマケモノ科の2科に分類され、5種がいる。双方の科の生息域は重なっていることが多い。

  • ミユビナマケモノ科 Bradypodidae - 指が3本であり、小さな尾をもつ。通常哺乳類の頚椎は7個であるが、ミユビナマケモノ科の頚椎は9個ある。首を270度回転させることができるため、体を動かさずに周りの葉を食べることができる。体長50-60センチメートル。中央・南アメリカの森林地帯に生息している。長く太いかぎ爪を持ち、セクロピアの木の葉などを食べる。
  • フタユビナマケモノ科 Megalonychidae - 指が2本であり、尾は全くないか、わずかな痕跡があるのみである。頚椎はホフマンナマケモノで6個、フタユビナマケモノで7個である。双方を外見で判別することは困難であり、しばしば、X線写真で頚椎の数を調べることで判別している。ミユビナマケモノ科に比べ、気性が荒く動作もすばやい。体長60-64センチメートル。中央・南アメリカの森林地帯に生息する。鋭いかぎ爪を使い木の葉木の実を食べる。地上には滅多に下りない。

脚注

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関連項目

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  1. テンプレート:Cite journal
  2. S. W. Britton, W. E. Atkinson. 1938. Poikilothermism in the Sloth.Journal of Mammalogy 19:94-99.
  3. P. F. SCHOLANDER, RAYMOND HOCK, VLADIMIR WALTERS, and LAURENCE IRVING. 1950. ADAPTATION TO COLD IN ARCTIC AND TROPICAL MAMMALS AND BIRDS IN RELATION TO BODY TEMPERATURE, INSULATION, AND BASAL METABOLIC RATE. The Biolgical Bulletin 99:259-271.
  4. Burnie David, Animal, 2001, DK, ISBN 978-1-7403-3578-2