コラムス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年6月25日 (水) 10:36時点における編集中 (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox

コラムス』(COLUMNS)は、1990年セガ(当時は「セガ・エンタープライゼス」)よりアーケードゲームとして発売された落ち物パズル。ロケテストの段階までは、『ドロップス』 (Drops) というタイトルだった。

テトリス』のヒットに始まった落ち物パズルゲームブームに乗ってシリーズ化され、各コンシューマーハードに移植もされている。

本項では、ほぼ同様のルールの『ジュエル・ボックス』 (Jewelbox) についても併せて述べる。

基本ルール

フィールドに上から縦一列3個1組で落ちてくる宝石を方向レバーで左右に操作して積み上げ、同じ色の宝石を縦・横・斜めに3個以上そろえると消すことができる。宝石は固定されるまではボタン操作で(上下に回転させるように)順序を入れ替えることが可能になっている。フィールド最上段の宝石出現位置にまで宝石が積み上がるとゲームオーバーとなる(より正確には、宝石が固定され、消滅判定終了後にフィールド最上段よりも更に上の段(枠外)に宝石がある場合、および、宝石出現位置の最上段に宝石がある場合にゲームオーバーと判定される)。

消えた宝石の上に積まれていた宝石は下に落ち、それによって3個以上そろった場合は連続して消える。これは「連鎖(消し)」と呼ばれ、場合によっては2連鎖、3連鎖…と続けて消すことができる。以降の落ち物パズルのほとんどでこの連鎖のルールが取り入れられるようになった。

ミディアム以上の難度で開始した場合、一定の条件(消した総宝石数)で「魔宝石」と呼ばれる光る宝石が落ちてくるが、これを宝石の上に落とすとフィールド内に存在するその色の宝石全てを消すことができる。また、フィールドの床に落とすと宝石を消すことはできないが、代わりに1万点のボーナス得点が得られる(コラムス'97では、スコアの概念はないが評価の上昇に繋がる)。イージーの難度で開始した場合は、「魔宝石」は「初めて危険な状態になった場合(BGMが変化した時)」に、1回だけ落ちてくる。

n個目の魔宝石は(n+3)×n×25個目の宝石を消した時に出現する。但し、宝石は9999個以上はカウントされないため、カンスト後は出現しなくなる。

魔宝石をフィールド最上段から画面外に掛かるように積むと、通常通りに1色の宝石を消した後に画面外に残った魔宝石が落ちてきて、次の宝石を積んだ時にそれが再度効果を発揮する。つまり、1組の魔宝石を2回使うことができる。またこの際、残った魔法石が他の宝石の上に落ちずに直接床まで落ちると、やはり1万点ボーナスが入る。ただし、画面外や宝石出現位置に魔宝石が残ったまま消滅判定が終了するとゲームオーバーになる。

魔宝石を使った1万点ボーナスは序盤こそ高得点だが、宝石を消した際の得点はレベルが係数となって上昇するため、ある程度プレイが続いた状態ではほとんど意味がなくなる(コラムス'97ではスコアではなく独自基準で評価するため常に意味がある)。

派生ルール

初代アーケード版でのプレイモードは上記のエンドレスモードのみだったが、以下の様なルールが搭載された作品もある。

フラッシュコラムス

家庭用版・コラムスIIなどに搭載。最初からある程度の高さまで宝石が積まれた状態からゲームがスタートし、特定の点滅する宝石を消したらステージクリアとなるルール。クリアまでのタイムを競う場合が多い。コラムスIIでは時間が経過すると髑髏の宝石が出現。この宝石を消してしまうと地面がせりあがり、段数が少なくなる。

対戦

フラッシュコラムスのルールでどちらが早く目標の宝石を消せるか競うルールや、連鎖することで相手の地面がせりあがるルールの対戦が存在した。

シリーズ

シリーズ作品の中には、基本的なシステムは受け継いでいても、新しいフィーチャーが付加されたり得点システムや魔宝石システムが変更となっているものが多い。

アーケードゲーム

アーケード版はすべてセガからリリースされている。

  • コラムス (システムC基板) : 1990年
  • コラムスII THE VOYAGE THROUGH TIME (システムC基板) : 1990年
あらかじめ積まれている宝石(ステージによっては化石など)のうち特定の宝石を消せば次のステージに進むステージ制を採用。対戦モードも導入された。
  • スタックコラムス (システムC2基板) : 1994年
対戦(IIの対戦と異なり、任意のタイミングで攻撃を仕掛けられる)を主眼としており、1人プレイは次々に現れるコンピュータキャラとの対戦形式になった。
後述する同名のセガサターン版からの移植。
アーケードでは花組対戦コラムス以来12年ぶりに稼動した新作。
基本ルールはコラムスと同じだが違う部分は、ゲーム開始時にジュエルペットカードが出る、宝石は全部で赤、青、緑、黒の4種類、宝石を消すとゲージが溜まり満タンになると次のステージに進めるところである。その他の相違点は以下の通り
魔宝石のシステムが違う。(魔宝石に個数制限がある。魔宝石が頻繁に出現する。魔宝石は縦に3つ並んで落ちていたが本作は1つだけ落ちて来る。魔宝石は左右のボタンを押していても下に落ちる。魔宝石が画面中央に来たら効果が発動し、4種類の宝石の中で一番多くに積んだ宝石が消える。)
前述の通り、ステージ制であり、一定の宝石を消すと次のステージへ進む。なお、ステージは2ステージ+1ステージ=全3ステージとなっている
一定時間経過すると地面が1段せり上がる。
幼児向けに配慮しており、難易度がかなり下がっている。
全消しが簡単に出来るようになっている。
宝石は同じ色を縦横斜めに積むと消えるが同じ色が隣接している場合も消える。(例えば赤の宝石が縦に3個積んで隣に赤の宝石が縦に2個積んでいたらその宝石も消える)

コンシューマーゲーム

後に、メガCD用ソフト『セガクラシック アーケードコレクション』にも収録されたほか、Wiiで展開中のバーチャルコンソール対応ソフトとしても、2006年12月2日より配信開始。
スーパーモナコGPなどと同じくゲームギアと同時発売。後に、ニンテンドー3DSで展開中のバーチャルコンソール対応ソフトとしても、2012年8月8日より配信開始。VC版はゲームギアソフトとして初めてローカルプレイに対応し、専用の通信ケーブルなしで通信プレイまで再現できるようになった。
レーザーソフト(後に日本テレネットに吸収)より発売。
  • コラムス3〜対決!コラムスワールド〜(メガドライブ):1993年10月15日
1人プレイがコンピュータキャラとの対戦形式になった(ルールは後発のスタックコラムスに似ているが、連鎖しても相手の攻撃ポイントは減らせない)
サクラ大戦』のキャラクターと対戦ができるコラムス。
  • SEGA AGES コラムス アーケードコレクション(セガサターン):1997年10月30日
アーケード版コラムス4作品(コラムス、コラムスII、スタックコラムス、コラムス'97)を収録したオムニバスソフト。
メディアファクトリーより発売。ニンテンドウパワー専売ソフト。2002年8月31日に書き換え終了。
サクラ大戦2』のキャラクターと対戦ができるコラムス。
3Dエイジスより発売。

携帯電話用アプリ

ぷよぷよ〜ん』とのカップリング作品。S!アプリ版はSoftBank 705PSoftBank 820PSoftBank 821PSoftBank 822P、iアプリ版はP903iP903iTVP903iXP904iP905iP905iTVP704iP-01B、EZアプリ版はSH002にプリインストールされているほか、セガの携帯電話サイト「★ぷよぷよ!セガ」でもS!アプリ版が2007年9月12日に、iアプリ版が2007年12月3日に配信されている。対応機種によっては「近距離通信対戦」や「Bluetooth対戦」などのサブタイトルが付いており、Bluetoothを利用して通信対戦可能。
日本国外でも『SEGA Columns Deluxe』のタイトルで配信され、こちらは2008年8月14日にiOS版も配信されている。
  • コラムス / 対戦コラムス(EZアプリ)
  • コラムスジュエル(iアプリ、S!アプリ、Android)
  • 怪盗レーニャinコラムス(iアプリ、S!アプリ、EZアプリ)

ジュエル・ボックス

1992年にロドニー・ジャックス (Rodney Jacks) と当時のマイクロ・イマジニアリング (Micro Imagineering)、後のホット・ロッド・ゲームス (Hot Rod Games) により開発されたゲームで、『コラムス』とほぼ同様のルールのゲームである。Macintosh版やWindows版が作られているほか、タカラトミーから発売された携帯ゲーム機、ポケットドリームコンソールにも収録されている。

外部リンク