Yahoo! BB

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Yahoo! BB(ヤフー! ビービー)とはソフトバンクBB株式会社が提供する、ADSL回線サービスとインターネットサービスプロバイダ(ISP)サービスとを統合したサービスの商標である。

本項目では、ソフトバンクBB株式会社がFTTH回線サービスとISPサービスとを統合して提供しているサービス「Yahoo! BB 光」(ヤフー! ビービー ひかり)についても説明する。

概要

2001年(平成13年)、ヤフー株式会社はADSL事業「Yahoo! BB」の開始を発表。同年9月に商用サービスを開始した[1]。当時ADSL事業の多くが1.5Mbps接続で月額4,000円から6,000円だったのに対し8Mbps接続で月額3,017円という圧倒的な低価格での業界参入だったため、競合他社は価格の改定や料金体系の見直しを迫られた。

低価格戦略やIP電話のBBフォンといったサービス面での差別化に加え街頭でのADSLモデム無料配布や大量宣伝が効果をあげ、2005年(平成17年)12月現在、ADSLで日本国内最多の加入者を有する。急速な拡大路線によるインセンティブの急増により一時2000億円を超える大幅な赤字を出したが、2005年(平成17年)にはユーザ数の急増などによりADSL事業自体は単年度黒字化している[2]

しかし、2010年にはFTTH事業から撤退し、ADSLも契約者数の減少が続いている。

主なサービス

DSL、光ファイバー接続・プロバイダー事業の概要

DSLについては下り回線速度がADSLによる50・26・12・8Mbps、そして電話回線収容局から遠いユーザーなどにはリーチDSLによるベストエフォート型のサービスを提供しており、それぞれDSLとインターネット接続サービスをセットにしたISP事業を行っている。

半固定IPアドレス(DHCPによる付与)などの仕様。モデムについては、フォックスコンに生産委託している物を同社が提供している。レンタル・買取が選択できるが、買取は47,520円と高額である。なお、市販のモデムは使えない。

2003年(平成15年)8月4日には「八丈島にブロードバンドを推進する会」メンバーのNTTドコモ社員からの電子メールでの直訴を受け孫正義八丈島を訪れ、日本で初めて離島でのADSLによるブロードバンド提供を表明。2004年(平成16年)3月からサービス提供を開始した。

また、2004年(平成16年)10月4日光ファイバー接続サービスに参入を表明。GE-PONシステムを用いることにより基地局までのバックボーンにおいて最大1Gbps(約1,000Mbps)の通信が可能である(しかし、宅内の機器の制約があるため1ユーザーの最大速度は従来の光ファイバーサービスと同じ100Mbpsになる)。戸建住宅の場合、対応建物が2階建ての2階までとなっているため3階建ての物件やアパート、マンション等の3階建て以上の集合住宅の場合、たとえ1階や2階に導入しようとしてもサービス提供がなされない。

2009年(平成21年)4月1日からはNTTのフレッツ光回線を利用したYahoo! BB 光 with フレッツサービスの提供を開始した。2010年(平成22年)3月31日にはYahoo! BB 光サービスを終了し、自社網での光ファイバー接続サービスから撤退した。

ADSLの料金プランの追加

2010年(平成22年)6月、YahooBBは「バリュープラン」[3]という料金プランを発表し、2年間の継続利用を条件に、ADSL料金の大幅な値下げを行った。12Mbps、50Mbpsの2種類のみであったが、加入電話共有型で従来の12Mbpsが月額3528円から月額1801円に、50Mbpsが月額3928円から月額2406円とした。この料金体系はADSLでは他社では見られず、YahooBB固有のものである。 バリュープランはソフトバンク携帯のホワイトプランとほぼ同じ契約形態であり、2年ごとの更新月以外の解約は、解約金9500円が発生する。無料で解約できるのが契約してから23ヶ月後の1ヵ月間だけであるため、契約者はADSLの事業者を変更する場合、正確に解約時期を把握する必要がある。バリュープランへの変更は手数料2000円と、速度変更をともなう場合はNTT局内工事費の3050円も加算される。従来の解約金のかからない料金プランはそのまま存在している。

2012年(平成24年)以降、YahooBBのADSLは現在、加入電話共有型で12Mbpsで、5年間月額1265円という割引をしたキャンペーン型バリュープランの受付を行っている。[4]割引なしのプランとの差は2263円にもなる。このキャンペーンは既存のADSL契約者、YahooBB光withフレッツの契約者は対象にならず、既存の契約を解約してから半年間は対象にならないため、Yahoo知恵袋などで不満の声が多数上がった。原則YahooBBへの新規加入者が対象である。地域によっては加入者の増加による回線速度の極端な低下のトラブルもYahoo知恵袋で報告されている。この料金プランの追加により、YahooBBのADSLは現在、3種類の料金プランが存在する。

IP電話事業

IP電話である「BBフォン」と称するサービスも行っている。ADSL事業者の中ではいち早くサービスに乗り出し基本料に含まれる標準サービスとしたことで、現在では最も普及したIP電話となっている。IP電話は一般に同一基盤同士の通話は無料であり、BBフォン同士も例外でない。また一般にIP電話は固定電話携帯電話PHS国際電話などにも格安で発信できるためインターネットのみならず電話の通信費も節約することができ、一定の帯域が確保できれば固定電話と遜色のない音質が得られる。光でも光BBユニットを契約、接続することにより、BBフォン単独の利用は可能である。通常の市外局番が付くホワイト光電話[5]ソフトバンクテレコムによるオプションサービス(別料金)となっている。ホワイト光電話は光BBユニットの契約と設置が必須であり、レンタル料金は月467円かかる。それにホワイト光電話の基本料が最低467円かかるため、NTTのひかり電話の基本料金500円より割高になるが、通話料金はホワイト光電話、BBフォンどうしでは24時間無料となっている。

IPテレビ事業

BBTV有線役務利用放送として行なう放送サービス。光ファイバーでは基本料に含まれる標準サービスとなっている。

福岡ソフトバンクホークス中継

ソフトバンクがダイエーに代わってホークスを運営するようになった2005年(平成17年)から福岡Yahoo!Japanドームで開催される福岡ソフトバンクホークスの試合中継を行う。加入者は同球場内に設置された30台のカメラの映像を選択して視聴でき、非加入者よりも高いビットレートで配信を行う。また、BBTVによりテレビで見ることもできる(2007年シーズンまで実施)。

コンテンツ事業

高速回線を通したコンテンツも提供している。

Yahoo! BBの関連の問題・事件

テンプレート:出典の明記

サービス開始や回線の回復工事の遅延

サービスの開始当初、申し込みの殺到や体制の不備などにより申し込んでも数ヶ月間一切開通の進捗がない(最初もしくは申し込みから一定期間待たされた後に提示された開通予定日を過ぎても一切連絡や進捗がなく、問い合わせても適切な回答がまったく得られない)事実上の「放置」状態となる申込者が多数あらわれた。また、当初は公式には電話によるサポートを設けず、メールのみのサポートしか受け付けていなかったこともこの問題に拍車を掛けた。

ADSLサービスを解約した後も回線の回復工事手続きがなかなかおこなわれず、他社サービスに切り替えたくても「あなたの回線は他事業者に接続されている」として保留されてしまう、いわゆる「回線握り」の問題が起きた。

NTTのコロケーションスペースの占有

2001年(平成13年)12月19日に総務省が行った「情報通信審議会電気通信事業部会接続委員会の公開ヒアリング」にて2001年(平成13年)12月時点でYahoo! BBのDSL加入者数が20万であるのに対し、NTT東西が提供するコロケーションスペースの8割以上に相当する2,500万回線分のリソースをNTT東西の収容局から占有していたために他事業者がADSLを提供する事が出来ない事態に陥っていることを発表。

アッカネットワークス、イーアクセス、NTT東西の3社からは運用を保留している占有回線のリソース早期開放を求められたがYahoo! BBからは「無計画に占有しているのではなく新たな事業計画がある」、「NTT東西側がコロケーションスペースの拡充ができてない事に落ち度がある」として開放を拒否した。このためNTT東西から他事業者へのADSL回線提供が困難な状況が続き、ADSL回線の提供が遅れる要因となったと言われている。

また、半年後の2002年(平成14年)6月に総務省がコロケーションスペースの予約(保留)期間が6カ月以降は有償にすると変更した際には保留していた990万回線を月内に開放している。[6]

Yahoo! BB顧客情報漏洩事件

テンプレート:Main 2004年(平成16年)2月27日にYahoo! BB登録者約450万人分の個人情報が漏洩していることが明らかとなり[7]、Yahoo!BBは個人情報の扱いを改善するように総務省から行政指導を受けた。

またYahoo! BBに対して個人情報と引き換えに現金を要求していた右翼団体元会長やソフトバンク関連会社元社員らが逮捕され、東京地裁から有罪判決を受けた。

ADSLモデム無料配布キャンペーンで被害者続出

以前にADSLモデム無料配布キャンペーンを実施していたが、トラブルが多発。事例は以下の通り。

  • 電話勧誘で2ヶ月無料と説明され、モデムを送ってもらうことに。しかし、設定が複雑なため箱に入れたまま保管。するといきなり2ヶ月分の料金を請求された
  • 何度か電話勧誘がありそのたびに必要ないと断っていたが、一方的に「モデムを送付した」との通告があった。すぐに送り返したが、2ヶ月分の料金を請求された。解約手続中にもさらに料金を請求された。[8]
  • すでに死亡した者の名義で強制的にモデムを送付され、後日2ヶ月分の料金を請求された。

ホワイトBB

ホワイトBB[9]ソフトバンクモバイルを受付、料金の支払い窓口とするADSLで、ソフトバンクBBから回線サービス提供を受けているものだが、メールアドレス提供がないなどYahoo!BBとは異なる。ソフトバンクモバイルの携帯電話かスマートホンの契約が前提で、料金は携帯、スマートホンと合算して引き落としがされる。通信速度が50Mbps固定である上に、Yahoo!BBのように解約金も発生しない。ソフトバンクモバイルはスマートホンの割引「スマホBB割」[10]の加入条件としてホワイトBBの契約を必要とするようにした。一部ケーブルテレビ、九州地区のBBIQ、プロパイダのSo-netが運用するNURO光など、光回線の固定電話の加入でも契約は可能だがホワイトBB加入が圧倒的に多い。スマホBB割に加入するとスマートホンの料金が最大1522円引きになるため、NTTのフレッツ光を解約してホワイトBBを契約する人が続出した。

ソフトバンクモバイルは、新サービスのスマ放題の導入にともなって、スマホBB割は2014年8月31日で新規加入受付を終了するとしている。ホワイトBBの加入には変化はない。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク


テンプレート:Yahoo! JAPAN テンプレート:SoftBank

テンプレート:Internet-stub
  1. 沿革 ソフトバンクBB株式会社
  2. ソフトバンク決算「おとくラインを除いた営業損益は黒字を達成」 INTERNET Watch、2005年(平成17年)5月10日
  3. YahooBBバリュープラン
  4. YahooBBバリュープランキャンペーン
  5. ホワイト光電話
  6. Yahoo!BB、990万回線分のコロケーションスペースを返却 ~6月下旬に予約期間が終了するのにあわせた形 [1]
  7. ソフトバンクBBから、調査結果と今後の対策について 2004年(平成16年)2月27日
  8. 東京新聞 2004年10月21日
  9. ホワイトBB
  10. スマホBB割