WEライナー

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テンプレート:Vertical images list WEライナー(ウィ ライナー)は、宮城県仙台市新潟県新潟市を結ぶ高速バス路線の愛称。

全座席指定制のため、乗車には事前の予約が必要である。

概要

ジェイアールバス東北では新潟線新潟交通では仙台線として、案内などを行っている。愛称「WEライナー」は、西にある新潟市と、にある仙台市とを結ぶことに因んで、「West」と「East」の頭文字から命名された。

仙台と新潟を結ぶ公共交通機関として、以前は航空路線が存在した。また、鉄道利用ではかつて直通急行「あさひ」(後に「べにばな」に改称)が走っていた。

べにばな (列車)#沿革を参照。

航空路線は低価格が維持できず、また、空港までの時間や待ち時間を入れると実質的に3時間程度は必要で、新幹線の大宮乗り継ぎの方が利便性が高いために、利用状況は思わしくなく廃止された。一方の直通急行は所要時間で新幹線(大宮乗り継ぎ)に勝てず、山形新幹線の工事進捗もあり、米沢~山形~仙台間は段階的に廃止され、快速に格下げされた。その後は新幹線か在来線を乗り継がなければならなかった。

このように、所要時間や利便性では新幹線優位ではあるが、両都市間が約230km(高速経由では260km)なのに片道2万円近い料金が割高であるため、高速バスの参入余地があった。

1990年(平成2年)10月4日山形自動車道宮城川崎IC笹谷IC開通により仙台市都心部から山形県山形市関沢ICまで自動車専用道路でつながれたことに伴い、本路線は運賃を新幹線の4分の1以下の片道4,500円(往復8,100円)に設定し、同月23日より昼夜2往復で運行を始めた(翌年7月には山形蔵王ICまで自専道の経路が延長)。1997年(平成9年)10月に磐越自動車道が全通すると福島県経由に変更され、途中休憩を含め約4時間に所要時間が短縮された。現在は昼行便7往復・夜行便1往復の計1日8往復が運行されている。バスロケーションシステム・「にいがたバス-i」の対象路線である。

運行会社

停車停留所

▼…仙台発は乗車のみ、新潟発は降車のみ扱い
▲…新潟発は乗車のみ、仙台発は降車のみ扱い
♯…休憩停車を行うパーキングエリア
停車停留所
休憩箇所
所在地 乗降区分 備考
仙台駅東口 宮城県 仙台市 宮城野区 仙台発は42番発
新潟発は45番着
広瀬通一番町 青葉区 バス停は仙台フォーラス前にある
東北道 菅生PA 柴田郡村田町 夜行便のみ休憩(10分間)
福島松川PA 福島県 福島市 昼行便のみ休憩(10分間)
磐越道 磐梯山SA 耶麻郡磐梯町 夜行便のみ乗務員休憩があり(約1時間程度)
西会津PA 耶麻郡西会津町 昼行便のみ休憩(10分間)
新潟PA 新潟県 新潟市 江南区 夜行便のみ休憩(10分間)
新潟駅(万代口) 中央区 新潟発は万代口・東大通14番バスのりば発
仙台発は帝石ビル前着
万代シテイバスセンター 新潟発は5番線(構内ロータリー)発
仙台発は11~13番線(東港線沿いバスベイ)着

運行経路

現在

なお、GWお盆など東北自動車道の渋滞が予想される時や通行止めとなった場合は、郡山JCTを経由せず国道115号土湯バイパスを経由したり、下記の旧経路(但し、荒川胎内IC以南は日本海東北自動車道経由)で迂回運行する事がある。

1997年10月1日まで

仙台駅東口 - (国道286号) - (仙台南IC) - (東北自動車道) - (菅生PA) - (山形自動車道) - (国道13号) - 小国(JRバス東北小国営業所) - (国道113号) - 下関 -(国道7号) - 中条営業所(その後中条営業所移転に伴い、中条町中心部に中条バス停を開設) - 新発田城北町 - (同・新新バイパス) - 新潟駅前 - 万代シテイバスセンター

運行回数

  • 1日8往復(昼行便7往復、夜行便1往復)。
    • 各社4往復ずつ運行。内訳は昼行便3.5往復、夜行便0.5往復。

運賃

  • 2014年7月14日以降、季節・運行日毎に運賃が異なる「幅運賃」(カレンダー運賃)制度を導入している。詳細は運行各社のサイトを確認のこと。

歴史

  • 1990年平成2年)10月23日 - 山形県横断ルートにて1日2往復(昼行1、夜行1)で運行開始。片道4,500円。所要5時間10分(昼行)。
  • 1997年(平成9年)10月2日 - 磐越自動車道全通に伴って、山形県を経由しない福島県経由ルートに経路変更。小国駅前・下関・中条・新発田城北町停留所を廃止。所要時間短縮(約4時間)により、夜行便を廃止して昼行便1日4往復に変更。
  • 1998年(平成10年)12月4日 - この日より車両を27~29人乗り3列シートから40人乗り4列シートに変更。
  • 2001年(平成13年)12月1日 - 1日6往復に増便。
  • 2008年(平成20年)3月14日 - 1日8往復に増便(うち1往復は夜行便)。夜行便を含む増便分は独立3列シート車両で運行。昼行便の所要時間を上下とも10分延長。同時に昼行便の休憩箇所を五百川PA1ヵ所から福島松川PA西会津PAの2か所に変更(夜行便は菅生PA新潟PAの2か所で休憩)。
  • 2011年(平成23年)
  • 2013年(平成25年)10月9日 - 同日出発便をもって、JR駅「みどりの窓口」での乗車券販売を終了。
  • 2014年(平成26年)4月1日 - 運賃改定[2]
  • 2014年(平成26年)7月14日 - 同日乗車分より季節・運行日毎に変動運賃制(A運賃・B運賃・C運賃)を導入、往復割引を廃止[3]

使用車両

ファイル:JR-Bus-Tohoku-1241.jpg
夜行便に運用される3列シート車(JRバス東北)
  • 40人乗りハイデッカー(新交便の一部はスーパーハイデッカー)4列シート
  • 29人乗りハイデッカー3列独立シート(夜行便および昼行便1往復)

過去の車両

開業~1998年12月3日
  • 27~29人乗りスーパーハイデッカー3列シート
(JR)いすゞ・スーパークルーザー(27人乗り)。後にエアロクィーンI(29人乗り)も導入。
(新交)三菱ふそう・スーパーエアロIIまたはエアロクィーンM(29人乗り)
1998年12月4日~2008年3月13日
  • 40人乗りハイデッカー(またはスーパーハイデッカー)4列シート

利用状況

年度 運行日数 運行便数 年間輸送人員 1日平均人員 1便平均人員
2002(平成14)年度 365 4,633 101,112 277.0 21.8
2003(平成15)年度 365 4,586 102,127 279.8 22.3
2004(平成16)年度 365 4,586 103,597 283.8 22.6
2005(平成17)年度 365 4,652 103,578 283.8 22.3
2006(平成18)年度 365 4,677 105,936 290.2 22.7
2007(平成19)年度 366 4,884 112,443 307.2 23.0

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク

  1. 新潟―仙台間の高速バス再開 迂回ルートで運行新潟日報:2011年3月14日
  2. 【お知らせ】 4/1以降の高速バス運賃改定について(JRバス東北 2014年2月28日)
  3. 【県外高速バス】高速バスがもっと便利に!(東京線・京都大阪線・仙台線)(新潟交通 2014年6月2日)