Sリーグ

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テンプレート:Infobox football league Sリーグテンプレート:Lang-en)は、シンガポールにおける国内プロサッカーリーグである。1996年に発足した。

概要

シンガポールはかつて協会の代表チームをマレーシアの大会に参加させていた[1]。「シンガポールFA」は、1921年に第1回大会が行われたマレーシアカップの初代優勝チームであり、通算24回優勝の強豪だった[2]。リーグ戦発足後はこれにも参加し、1994年にはリーグとカップのダブルを果たしたが[3]、八百長疑惑が持たれた影響から同年限りでマレーシアリーグを脱退した。

このマレーリーグに参加するシンガポールFAとは別に、1988年-1995年にシンガポール国内のクラブチームを対象とした「シンガポール国内サッカーリーグ (英語版当該記事)」行われ、1993年まではゲイランインターナショナルが6連覇を達成する圧倒的強さを見せる。1995年にはマレーリーグを追放されたシンガポールFAも参戦し優勝したが、シンガポールFAのクラブチームはこの年限りでリーグ戦参加を取りやめ、1996年には同FAが主催し、日本のJリーグをモデルに8チーム、2ステージ制でSリーグが開幕。翌1997年には通年制(1シーズン)に移行した。

その後Sリーグは最大で12チームにまで膨れ上がったが、経営難からいくつかのチームが解散する窮地に立たされたことがあった。2003年からは代表チーム強化策の一環として、シンガポールの23歳以下代表チームを主とした「ヤング・ライオンズ[1]を参加させた。また、2012年からマレーシアサッカー協会シンガポールサッカー協会が連携し、それぞれの国に属する若手選手によるクラブチームを派遣。マレー協会からハリマウ・ムダ(ヤング・タイガース)を招待、一方シンガポール協会はシンガポール・ライオンズXII[1]マレーシアサッカーリーグに派遣している。

ところで、Sリーグには外国人枠の制限規定が無いと誤解している人が多いがそれは誤りである。たしかに、Sリーグには完全な外国資本のクラブ、全所属選手が外国人で構成されたクラブも存在する。2004年に加盟した全選手が日本人のアルビレックス新潟・シンガポール、2010年から加盟したフランス人選手が中心のエトワールFCなどがその例である。これらは、特例の制度として認められたに過ぎない。通常、Sリーグにおける外国人枠は4人までとなっている[4]

優勝チーム及びシンガポールカップ優勝チームにはAFCカップ出場権が与えられる。

現在2部リーグがないため、成績面の入れ替えもない。主要国ではアメリカ合衆国メジャーリーグサッカー)、オーストラリアAリーグ)なども成績面における下部組織との入れ替え制度を設けていない。

2013年シーズンの参加クラブ

参加クラブ数の遍歴
シーズン クラブ数
1996 8
1997 9
1998 10
1999-2003 12
2004-2005 10
2006 11
2007-2011 12
2012 13
2013- 12
クラブ名 参加年度 ホームスタジアム 収容人数 ホームタウン 備考
アルビレックス新潟・シンガポール 2004- ジュロン・イースト・スタジアム 2,700 ジュロン・イースト アルビレックス新潟
バレスティア・カルサFC 2003- トアパヨ・スタジアム 3,900 トアパヨ
ブルネイ DPMM FC 2009, 2012- ハサナル・ボルキア国立競技場 30,000 バンダルスリブガワン, ブルネイ 招待参加
ゲイラン・ユナイテッドFC 1996- ベドック・スタジアム 3,900 ベドック
ハリマウ・ムダ(ヤング・タイガース)B 2013- イーシュン・スタジアム 3,400 イーシュン マレーシアFA運営の19歳以下主体のクラブ。招待参加[5]
ホーム・ユナイテッド 1996- ビシャン・スタジアム 4,100 ビシャン
ホウガン・ユナイテッドFC 1998-2003, 2006- ホウガン・スタジアム 2,500 ホウガン
タンピネス・ローバースFC 1996- タンピネス・スタジアム 4,000 タンピネス
タンジョン・パガー・ユナイテッドFC 1996-2004, 2011- クイーンズタウン・スタジアム 3,800 クイーンズタウン
ウォリアーズFC 1996- チョア・チュー・カン・スタジアム 4,600 チョア・チュー・カン 旧シンガポール・アームド・フォーシズFC
ウッドランド・ウェリントンFC 1996- ウッドランド・スタジアム 4,300 ウッドランド
ヤング・ライオンズ 2003- ジャラン・ベサール・スタジアム 6,000 カラン シンガポールFA運営の23歳以下主体のクラブ

過去の参加クラブ

  • クレメンティー (1999-2002)
  • バレスティア (1996-2002)
※上掲2クラブは2002年シーズン終了後に合併し、バレスティア・カルサFCとなる。
  • ジュロンFC (1997-2003)
  • センバワン・レンジャーズFC (1996-2003)
  • シンチFC (2003-2005) : 中国人を中心に結成されたクラブ。
  • スポルティング・アフリクFC (2006) : アフリカ人を中心に結成されたクラブ。
  • 大連実徳四五FC (2008) : 中国スーパーリーグの大連実徳の2軍級と現地在住中国系選手で構成。
  • スーパーレッズFC (2007-2009) : 韓国人を中心に結成されたクラブ。
  • 北京国安 (2010) : 中国スーパーリーグに所属している北京国安のサテライトチーム。
  • エトワールFC (2010-2011)
  • ゴンバック・ユナイテッドFC (1996-2002, 2006-2012) : 経済的事情により参加断念。
  • ハリマウ・ムダA(2012):東南アジア競技大会(SEAゲームズ2013)への参加に伴う強化を図るという観点から2013年度はU-23主体のAチームの参加を断念し、代わりにU-19主体のBチームをSリーグへ派遣した。[5]

歴代優勝クラブ

歴代得点王

シーズン 選手 所属 得点
1996 テンプレート:Flagicon エレス・ジュレ アームド・フォーシズ 29
1997 テンプレート:Flagicon ゴラン・ポーリッチ バレスティア・カルサ
1998 テンプレート:Flagicon スチュアート・ヤング ホーム・ユナイテッド 15
1999 テンプレート:Flagicon ミルコ・グラボヴァツ アームド・フォーシズ 23
2000 テンプレート:Flagicon ミルコ・グラボヴァツ アームド・フォーシズ 19
2001 テンプレート:Flagicon ミルコ・グラボヴァツ アームド・フォーシズ 42
2002 テンプレート:Flagicon ミルコ・グラボヴァツ アームド・フォーシズ 36
2003 テンプレート:Flagicon ペレ・デ・オリヴェイラ ホーム・ユナイテッド 37
2004 テンプレート:Flagicon エグマー・ゴンカルヴェス ホーム・ユナイテッド 30
2005 テンプレート:Flagicon ミルコ・グラボヴァツ タンピネス・ローバース 26
2006 テンプレート:Flagicon ラーカド・アブデルハディ ウッドランド・ウェリントン 15
2007 テンプレート:Flagicon アレクサンダー・ドゥリッチ アームド・フォーシズ 37
2008 テンプレート:Flagicon アレクサンダー・ドゥリッチ アームド・フォーシズ 28
2009 テンプレート:Flagicon アレクサンダー・ドゥリッチ アームド・フォーシズ 28
2010 テンプレート:Flagicon フレデリック・メンディ エトワールFC 21
2011 テンプレート:Flagicon ミスラフ・カログラン アームド・フォーシズ 33
2012 テンプレート:Flagicon フレデリック・メンディ ホーム・ユナイテッド 20
2013 テンプレート:Flagicon アレクサンダー・ドゥリッチ タンピネス・ローバースFC 15

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク


テンプレート:Sリーグ テンプレート:シンガポールのサッカー

テンプレート:アジアのサッカーリーグ
  1. 1.0 1.1 1.2 ただし、マレーシアの国内リーグではナショナルチームとしてではなく、シンガポール協会運営のクラブチームとみなして「シンガポールFA」を出場させており、必ずしも国際大会用のナショナルチームの代表と一致するものではなかった。同様に2003年に加盟したヤング・ライオンズ、および2012年にマレーリーグに加盟したライオンズXIIもシンガポール協会運営のクラブチームとみなして参加しており、必ずしもシンガポールの年代別ナショナルチームとは一致しない
  2. http://www.rsssf.com/tablesm/malaycuphist.html
  3. http://www.rsssf.com/tablesm/malaychamp.html
  4. http://allabout.co.jp/gm/gc/79430/
  5. 5.0 5.1 【Sリーグクラブ紹介】Part.11/ハリマウ・ムダB(2013年2月24日)