M38 (天体)

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M38
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星座ぎょしゃ座
観測データ
種別散開星団
赤経 (RA, α) 05h 28.7m (J2000.0)
赤緯 (Dec, δ) +35°50' (j2000.0
距離 4200光年
視等級 6.4
視直径 24
物理的性質
直径 21 光年
(B-V)_
絶対等級 _
特性 _
その他の名称

NGC 1912

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M38 (NGC1912) はぎょしゃ座にある散開星団。距離4200光年1654年ジョヴァンニ・バチスタ・ホディエルナが発見した。また1749年ギヨーム・ル・ジャンティが独立に発見している。ル・ジャンティは「18フィートの望遠鏡で見て星団に見える」と記している。1764年メシエは「小さい星からできた星団。σに近く先行する2個の星団に近い。方形で、注意すれば星雲状のものを含んでいないことが分かる」と記している。スミスやウェッブはこの星団に十字型の星の並びを見た。

直径は約21光年。小口径でも40個程度が十字型他にならんでいるのが楽しめる。

双眼鏡では星団を交えた星雲のように見える。口径8cmの望遠鏡では十字型の星の並びが見え始める。口径20cmでは微星が縦横に交差して十時を作り、横の一辺がやや垂れ下がっているのが見える。また、中心にはやや明るい星が見え、それを中心に4個の星が取り囲み、これから四方にほぼ直角に枝をだし、十時の端に2個重星がついているとウェッブの表現に似た見方をする人もいるが、ジョーンズの「長い腕の位置角は65°~245°で短い腕と直角に交わっている。交差点に明るい星が見え、中心部はかなり星が混み合っている。全視野に星が多い」の表現を支持する人も多い。中心星は口径10cmの望遠鏡では不明瞭だという。ヒューストンは「写真では円形から離れ、十字型は眼視観測者のみにみられるが、アリゾナで良夜口径24インチの望遠鏡で見たとき、もはや大多数の星で作られる幾何学的な形は全く見えることはなく、不規則な配列であった」と記している。

写真の下の方に小さく見える星団は散開星団NGC1907である。大口径望遠鏡で見るとき、大小の星団のコントラストが美しい。

関連項目


テンプレート:メシエ天体