LimeWire

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テンプレート:Infobox LimeWire (ライムワイア、ライムワイヤ)は、GNU General Public License 下で公開されているフリーソフトウェア及びオープンソース Gnutella P2P クライアント・ソフトウェアである。現在は、米連邦地方裁判所の命令を受けて、ソフトウェアの配布を停止。

概要

LimeWire は、 Gnutella P2P プロトコルを利用したファイル共有をユーザー同士で行うことができる。これは2004年12月に公開された。バージョン4.2の特徴として、ファイヤーウォール設置同士のファイル交換をサポートした最初のファイル共有ソフトである。開発元はLime Wire LLCである。

LimeWire は Java で書かれているため、Java 仮想マシンがインストールされたコンピューターで利用できる。普通のユーザー向けにインストールを簡単にするため、このデベロッパーは Microsoft WindowsMac OS X、及び deb/RPM 形式で Linux 向けにインストール・パッケージを公開している。

ソースコードを入手して使用する場合には Java ランタイムルーチンを別途用意する必要がある。

オープンソースであるため、LimeWire はペンシルベニア州立大学での実験的上のソフトウェア開発プロジェクト LionShare、独特なインターフェースと共に人気のあるアップルMacintosh向けグヌーテラ・クライアント AcquisitionCabosFrostWireを含む、いくつかの派生型が作成されている。

特徴

  • 初期ノード設定等が不要。
  • ファイル共有色が強いため、多くの場合インスタントメッセージ等事前の予告を送らなくてもダウンロードできる。
  • Java で開発されているため、複数の OS に対応している。
  • Beta 版の 4.13.1 から MojitoDHT を実装している。
  • 4.13.9からTLSにより接続を暗号化できるようになった。

LimeWire PRO

LimeWire の有償版として LimeWire PRO が販売されている。価格は21.95ドルである。PRO 版の特典期間を1年間延長する LimeWire PRO 延長版も販売されている。価格は34.95ドルである。

PRO では BASIC よりファイルのダウンロードが高速で行えることと、より多くのソースにアクセス可能となることが特徴である。PRO にすると電子メールサポートも可能になる。また、BASIC では起動時に PRO にアップグレードを勧めるメッセージが出てくるが、PRO では出ない。 LimeWire PRO 5.5 より、オランダのAVG Technologiesウイルス対策SDKエンジンが組み込まれた。[1]PRO でダウンロードされる全ファイルは、ユーザーのPCで再生または実行される前にスキャンされ、ウイルスの感染拡大を防ぐ。

訴訟問題

米国時間2006年8月4日 Sony BMG、Virgin Records、Warner Bros. Records などが参加するレコード著作団体が著作権侵害の疑いがあるとして LimeWire と経営陣を提訴した。内容としては1曲あたり約15万ドルの賠償金、および今後楽曲を共有する際、事業モデルをレコード会社と契約する形への変更を求めた[2]

しかし、約2ヵ月後 LimeWire は、レコード会社が LimeWire から利用者を減らそうと不当な商行為を行ったと反訴。また、オンライン楽曲配信市場の取引抑制を共謀し、シャーマン独占禁止法クレイトン独占禁止法の条項に反しているとも主張した[3]

2010年5月11日、ニューヨーク州南部地区連邦地裁は、LimeWireの親会社Lime Groupとその設立者マーク・ゴートンがLimeWireによって著作権侵害およびその幇助、さらに不正競争に関与したことを認める略式判決を下した。

2010年10月26日、米連邦地裁がLimeWireに恒久的なサービス停止を命じたことを受けて、ソフトウェアの配布とサポートを停止した[4]

脚注

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外部リンク

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  1. ファイル共有ソフトウェア会社がアンチウィルスソフトウェア会社と提携した初めてのケースである。
  2. CNET Japan 米レコード業界、PtoPソフトのライムワイヤーを提訴
  3. P2Pとかその辺のお話 LimeWire、RIAAを逆提訴
  4. ITmedia P2PサービスのLimeWireが停止 裁判所命令で