アラン・ヒルズ84001

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テンプレート:Infobox 隕石 アラン・ヒルズ 84001 (Allan Hills 84001、略称 ALH 84001[1]) は、1984年12月27日南極大陸アラン・ヒルズで採取された火星起源の隕石の破片である。南極隕石探査 (ANSMET) プログラムの現地調査チームによって発見された7000以上の隕石の中の1つ。発見時のアラン・ヒルズ84001の重量は1.93キログラムであった。

内部からはバクテリアのような生命体の微細な化石らしきものが確認され、地球外生命の痕跡ではないかと物議をかもしたが、現在に至るも結論は出ていない。

来歴

アメリカ航空宇宙局によると、アラン・ヒルズ84001は今から約36億年前に火星で溶岩から生成された岩石であり、1300万年前から1600万年前に小惑星が火星に衝突した際に、破片として宇宙空間に飛散。そして1000万年以上にわたって宇宙空間を漂流した後、約1万3000年前に地球に落下したと推定されている。

これらの時期は、放射年代測定であるサマリウム-ネオジム法 (Sm-Nd)、ルビジウム-ストロンチウム法 (Rb-Sr)、カリウム-アルゴン法 (K-Ar)、放射性炭素年代測定を用いて推定された[2][3]

生物形態残骸の可能性

ファイル:ALH84001 structures.jpg
アラン・ヒルズ84001に含まれる鎖状構造(電子顕微鏡画像)

1996年[4]NASAデイヴィッド・マッケイ博士は雑誌『サイエンス』で論文『Search for Past Life on Mars: Possible Relic Biogenic Activity in Martian Meteorite ALH 84001(火星での古代生命の探索:火星隕石アラン・ヒルズ84001中の生物活動の名残の可能性)』を発表し、アラン・ヒルズ84001には微小な生命の証拠が含まれていると報告した[5]。具体的には、次の4点が挙げられた。

  • ALH84001に含まれる炭酸塩が生命に適した温度で形成されたこと
  • ALH84001から見つかった有機物は炭素13を比較的少量しか含んでいなくて、生化学反応の痕跡であること
  • 磁性粒子がバクテリア由来であること
  • ALH84001から見つかった奇妙な構造はバクテリアの化石であること

電子顕微鏡による観察の結果、アラン・ヒルズ84001には鎖状の構造をした、生物形態の残骸と考えられる「何か」が含まれていることが発見された。この直径は20ナノメートルから100ナノメートルであり、極小細菌の一種であると推定された。

様々な議論が行われたが、現在のところこの鎖状の構造が生物の痕跡であるかどうかの結論は出ていない。

脚注

関連項目

外部リンク

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