高松琴平電気鉄道琴平線

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|} 琴平線(ことひらせん)は、香川県高松市高松築港駅と香川県仲多度郡琴平町琴電琴平駅とを結ぶ高松琴平電気鉄道(ことでん)の鉄道路線。ことでん3線の中では当線が線路規格・輸送量・路線長のすべてにおいて長じ、いわば本線格の路線である。

このうち高松築港 - 瓦町間は築港線とも呼ばれている。ラインカラーは黄色。かつては緑色で、1070形が車体前面に掲げる行先表示板では、現在も緑色地のものが用いられている。

概要

当線は、高松琴平電気鉄道の前身の一つである琴平電鉄により、金刀比羅宮参詣路線の一つとして1926年に開業した。一時、琴平へは高松・坂出多度津から国有鉄道・琴平電鉄・琴平参宮電鉄琴平急行電鉄の4事業者が鉄軌道路線を延ばしていたが、国有鉄道の後身の四国旅客鉄道(JR四国)土讃線とこの路線だけが残っている。

高松築港 - 瓦町間では国道30号、瓦町 - 仏生山間は国道11号国道193号、円座 - 琴電琴平間は国道32号が並行する。

現在複線化されているのは高松築港 - 栗林公園間のみだが、一宮までは複線用の用地が確保されている(ただし、2006年7月に開業した空港通り駅はその複線用の用地上に建設された)。2007年12月9日には国道11号高松東道路付近の高架橋が完成したが、この高架橋も当面は単線で供用されるものの複線仕様となっている。

歴史的経緯から、瓦町駅に0キロポストがある。

高松築港 - 栗林公園間のうち、高松築港からの2.6kmについては1998年に香川県が連続立体交差事業の都市計画を決定したが、その後の琴電の民事再生法適用や県財政の悪化により、2005年に事業の一時休止が決定された。香川県は検討委員会を設置して対応の協議をおこない、検討委員会は2009年5月に当初予定通りの高架化・国道11号以北のみへの縮小・さぬき浜街道の踏切部の道路側の高架化の3案を答申した。事業認可は2010年度末で失効するため、県はそれまでに中止も含めた決定を求められることになった[1]。香川県知事真鍋武紀は2009年10月6日の県議会定例本会議で、「現状で再開のめどが立たず、来年度末までの事業認可期間の延長も非常に困難」と述べて事業の中止に向けた意向を示し、10月24日に県の公共事業再評価委員会に事業中止を諮問した。委員会は2010年1月8日に事業中止を答申し、これに基づき真鍋は2月25日の県議会で計画の中止を正式に表明した[2]。ただし、将来の事業再開や変更に備えて都市計画決定自体は存続させる見通しと報じられている[3]

これとは別に2007年に就任した高松市長大西秀人LRTの導入に前向きな姿勢を示し、2008年より「総合都市交通戦略検討会議」を設置し、琴平線へのLRTの導入を軸とした案の検討を行っている。琴電側は投資効果等を理由に慎重な姿勢を示している。

路線データ

運行形態

テンプレート:See also 金刀比羅宮参拝者輸送の全盛期の1958年より急行「こんぴら号」が設定されていた。参拝者の多くが観光バスや自家用車に移り、1967年3月限りで急行は廃止され、地域輸送主体に変わった。その後も準急(高松築港 - 岡本間の各駅と滝宮・琴電琴平に停車)が存在したが1991年3月16日のダイヤ改正で廃止され、現在は普通列車のみの運転である。築港線と呼ばれる高松築港 - 瓦町には長尾線の列車も乗り入れており、長尾線の車両でこの区間のみを走る列車も設定されている。客扱いは行わないものの、入出庫などの関係で瓦町 - 仏生山間で長尾線の車両が走ることがある。

昼間時間帯では高松築港 - 一宮間が15分間隔、一宮 - 琴平間が30分間隔で運転されている。平日の朝夕ラッシュ時では一宮駅折り返し列車が滝宮まで延長される。さらに朝ラッシュ時は高松築港 - 一宮間の運転本数が増え最短7分30秒間隔になる。また早朝・夜間には仏生山工場への車両の入出庫の関係から、滝宮 - 仏生山間の区間列車も設定されている。なお、高松築港 - 瓦町においては、長尾線の乗り入れ列車を含めて、昼間時間帯は毎時7本、朝ラッシュ時には最大13本運転されている。

編成両数は2両が基本で、ラッシュ時にはほとんどの列車が4両となる。なお過去には、瓦町 - 仏生山で5両編成列車が運転されていた。増結・解放の時間を短縮するためにブレーキ・電気等の接続は行わず、前側3両と後ろ側2両にそれぞれ運転士が乗務して、汽笛やブザーの音にあわせて協調運転を行うというものであった。1991年3月16日のダイヤ改正で廃止された。

回送も含めた全列車に車掌が乗務し、精算や車内補充券(パンチによる穴あけ式)の発売、IruCaへチャージ、無人駅での集札、車内放送などを行う。

2010年12月18日に行われたダイヤ改正で、仏生山始発の13分繰上げ(仏生山→高松築港)、琴電琴平行き終電の30分繰下げ(高松築港→琴電琴平)、一宮行き終電の15分繰下げ(高松築港→一宮)、瓦町駅での接続の改善がなされた[5]

歴史

開業前には全線にわたって琴平街道沿いのルートを取る計画であったが、仏生山地区の誘致運動から、仏生山を経由するルートに変更された[6]。また、開業に際しては幹部が関西の阪急阪神南海の視察を行った。この結果、当初より1500V電化で当時の関西大手私鉄と遜色ない設備をもって建設され、「讃岐の阪急」の異名も取った。

  • 1926年(大正15年)12月21日 琴平電鉄が栗林公園 - 滝宮間を開業。1500V電化。
  • 1927年(昭和2年)
    • 3月15日 滝宮 - 琴平(現在の琴電琴平)間が開業。
    • 4月22日 高松(現在の瓦町) - 栗林公園間が開業。
  • 1941年(昭和16年)8月 高松駅を琴電高松駅に改称[7]
  • 1942年(昭和17年) 琴平駅を琴電琴平駅に改称。
  • 1943年(昭和18年)11月1日 讃岐電鉄・琴平電鉄・高松電気軌道が合併し高松琴平電気鉄道発足[8]
  • 1948年(昭和23年)
    • 2月18日 築港線 片原町 - 琴電高松(現在の瓦町)間が開業。
    • 12月26日 築港線 築港(現在の高松築港が開業するまでの仮駅) - 片原町間が開業。
  • 1949年(昭和24年)5月11日 築港線 築港 - 琴電高松間が複線化。
  • 1953年(昭和28年)10月20日 築港線を複線から単線並列に変更。旧下り線を架線電圧600Vに降圧し、志度線が乗り入れ。
  • 1954年(昭和29年)1月1日 築港駅を高松築港駅に、琴電高松駅を瓦町駅に改称。
  • 1955年(昭和30年)9月10日 高松築港駅(現在の駅)開業。仮駅廃止。
  • 1956年(昭和31年)3月1日 三条駅開業。
  • 1958年(昭和33年)3月1日 畑田 - 陶間に陶信号場を開設。急行の運行を開始(朝・昼・夕方の3往復で、途中停車駅は栗林公園のみ)。
  • 1966年(昭和41年)8月2日 築港線旧下り線の架線電圧を1500Vに昇圧。
  • 1967年(昭和42年)
    • 4月1日 急行の運行を廃止。
    • 5月21日 築港線を単線並列から複線に変更。
  • 1978年(昭和53年)2月17日 ATS設置。
  • 1991年(平成3年)3月 陶駅に交換設備設置。畑田 - 陶間の陶信号場廃止。
  • 1996年(平成8年)12月21日 瓦町新駅舎完成。
  • 2004年(平成16年)7月2日 栗林公園新駅舎完成。
  • 2006年(平成18年)7月29日 空港通り駅開業。
  • 2007年(平成19年)12月9日 三条 - 太田間の国道11号高松東道路前後の高架化完成。
  • 2013年(平成25年)12月15日 綾川駅開業。

駅一覧と接続路線

  • 全駅香川県に所在。
  • *印を付けた駅は有人駅
駅番号 駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線・備考 所在地
K00
N00
高松築港駅* - 0.0 四国旅客鉄道:高徳線予讃線瀬戸大橋線)(高松駅:徒歩連絡) 高松市
K01
N01
片原町駅* 0.9 0.9  
K02 瓦町駅* 0.8 1.7 高松琴平電気鉄道:長尾線 (N02)・志度線 (S00)
K03 栗林公園駅* 1.2 2.9  
K04 三条駅* 1.0 3.9  
K05 太田駅* 2.3 6.2  
K06 仏生山駅* 1.8 8.0  
K07 空港通り駅 1.0 9.0  
K08 一宮駅* 1.0 10.0  
K09 円座駅 1.2 11.2  
K10 岡本駅 2.6 13.8  
K11 挿頭丘駅 1.2 15.0   綾歌郡綾川町
K12 畑田駅 0.8 15.8  
K13 陶駅 2.5 18.3  
K14 綾川駅
イオンモール綾川
1.5 19.8  
K15 滝宮駅* 0.9 20.7  
K16 羽床駅 2.1 22.8  
K17 栗熊駅 1.8 24.6   丸亀市
K18 岡田駅 2.6 27.2  
K19 羽間駅 1.9 29.1   仲多度郡まんのう町
K20 榎井駅 2.5 31.6   仲多度郡琴平町
K21 琴電琴平駅* 1.3 32.9 四国旅客鉄道:土讃線琴平駅:徒歩連絡)

仏生山 - 一宮間の国道193号(空港通り)寺井高架橋直下に空港通り駅が2006年7月29日に開業した。ことでんとしては長尾線学園通り駅以来4年ぶり、琴平線では三条駅以来50年ぶりの新駅である。

陶 - 滝宮間のイオンモール綾川近くに綾川駅が2013年12月15日に開業した[9]。駅設置の事業主体は県や市町が構成する「ことでん活性化協議会」で、駅前広場など周辺整備を綾川町がおこなう[10]

岡本 - 挿頭丘間で旧国分寺町(現在は高松市)を通っていたが、通過する区間はわずか400mほどで駅はなかった。

過去の接続路線

車両

2011年12月現在、2両編成の旅客車が20編成、40両が所属しており全車両が冷房車である。

その他

コトデンバスにもかつては琴平線という路線があった。本来の琴平街道を走る路線で、岡本駅以南では本路線と完全に並行していた。瓦町を通らないという特徴もあった。末期には1日3往復運転していた。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

  • 「最終結論に込めた意味~琴電連立事業見直し委」四国新聞2009年6月7日
  • 琴電立体交差中止ほか知事答弁/2月定例県議会四国新聞2010年2月26日
  • 知事「再開めど立たず」/琴電立体交差事業中止へ四国新聞2009年10月7日
  • 寺田裕一『データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2002年、p.156
  • ダイヤ改正 高松琴平電気鉄道株式会社 2010年。
  • 『60年のあゆみ』高松琴平電気鉄道、1970年、P65。
  • 大島一朗『ことでん長尾線のレトロ電車』JTBパブリッシング、2006年、p.32
  • 10月25日許可「鉄道譲渡」『官報』1943年11月1日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  • 琴電「綾川駅」12月15日開業/陶-滝宮駅間の新駅 - 四国新聞2013年10月19日
  • 琴電・陶―滝宮間新駅のイメージ図公表 - 四国新聞2012年12月30日