高周波

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高周波(こうしゅうは)とは、電波音波など、波形を構成するスペクトラムのうち比較的周波数の高いものを指す。音波の場合は、超音波と呼ばれることが多い。

高周波」あるいは「低周波」は周波数に関する事項ではあるが、慣習上、「周波」と言い換えている[1]

無線工学での高周波

無線工学の文脈では、高周波とは無線周波数のことで、無線通信搬送波に使用される周波数の電気信号または電波を指す。「何キロヘルツ以上が高周波である」という定量的な定義があるわけではなく、高周波または無線周波数と呼ぶかどうかは用途によるのである。例えば、オーディオ信号では音声周波数帯域と同程度の数10kHz程度であっても低周波に分類されるが、無線通信で使用される場合は10kHz以上が高周波である[2]。英語では radio frequency と言い、RF と略す。意訳的だが、日本語の「高周波」に訳すのが定着しているが、直訳的に「無線周波数」とすることもある。

高周波に対し、無線電話であれば高周波(搬送波)に乗せる(変調をかけられる)信号の周波数のことを低周波または音声周波数と呼び、これはどちらも英語の audio frequencyAF と略す)の直訳ないし意訳である。

他に、スーパーヘテロダイン受信機など、中間周波数intermediate frequencyIF と略す)という周波数がある。もっぱら、扱いやすい低めの高周波を使うことから、中間にある周波数ということでそのように呼ばれる。これも、定量的な定義は無い。

電波の周波数による分類」も参照。

関連項目

脚注

  1. 日本では、「高周波数」「低周波数」と言う用例は少ない。似た事例として、「高速度」を「高速」と言い換える慣習などがあるテンプレート:要検証
  2. 電波法では、「高周波利用設備」の定義の中で10kHz以上を高周波としている。