長野市

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長野市(ながのし)は、長野県北部(北信地方)の都市で、同県の県庁所在地中核市である。旧:上水内郡更級郡埴科郡上高井郡

概要

長野県北部の中心都市で、善光寺門前町として有名である。門前町としてのみならず、周辺の観光地への前線としても重要な位置を占める。善光寺門前町を中心とする旧長野町などは上水内郡に属していたが、現在の市域はその外、旧更級郡埴科郡上高井郡にまたがる。

交通政策では「交通セル方式」の採用やコミュニティバスぐるりん号)の積極展開など特徴的な政策を持つ。

1998年(平成10年)に長野オリンピック及び長野パラリンピックが開催され、メイン会場が有った市である。

全国47都道府県のうち、最も標高の高い位置に県庁の本庁舎がある県庁所在地である。

地理

ファイル:Nagano city center area Aerial photograph.1975.jpg
長野市中心部周辺の空中写真。1975年撮影の18枚を合成作成。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

隣接する自治体

※ 北の妙高市以外は、長野県。

気候

全般に長野市は盆地に位置し、盆地特有の気候であるため寒暖の差が激しく、夏は暑く、冬は寒い。中央高地式気候であるが、日本海側気候の特色も併せ持つ。特に北部は日本海側気候の豪雪地帯となるが、中心市街地以南の降雪量は多くなく、犀川より南側に行くにしたがって、太平洋側気候の特色が出てくるために雪は少なくなる。長野地方気象台(長野市箱清水1丁目)の年間降雪量は263cmとなっており、年間最深積雪は20~40cm 程度と少ない。過去最深積雪も1946年12月11日に観測された80cmに過ぎない。

市街地はヒートアイランド・都市化の影響が大きく、冬季を中心に年々最低気温が上昇傾向にある。 冬場は曇天が多く放射冷却が起こりにくいことから長野県内の中でも冷え込みは弱い方であり、1月の平均最低気温は-4.1℃と長野県の中では最も高い地点の一つである。最低気温の記録も-17.0℃(1934年1月24日)と長野県の中では高いが、80年代までは毎年のように記録していた-10度以下の気温は観測されることは少なくなり、2007年から2011年まで5年連続で-10度以下は観測されなかった。1961年以降の最低気温は-15.0℃(1967年1月17日)、2000年以降では-12.0℃(2001年1月16日)と県内の気象観測地点では県南部の南信濃に次いで高い。しかし曇天の影響で日中の気温はそれほど上がらず、県の主要都市の中では諏訪市と並んで真冬日が最も多い部類である。

一方、夏は暑さが厳しく、8月の平均最高気温は31.0℃、過去最高気温は1994年8月16日の38.7℃となっているなど、猛暑日となることも珍しくない。一方で、長野県の例に漏れず湿度は低い。 最低気温は比較的低いため熱帯夜となることはまれであり、朝夜は過ごしやすい。

降水量は日本の中で最も少ない地域の一つである。晴れの日や日照時間は全国的に見れば多い方ではあるものの、飛び抜けているほどではなく、県内では少ない方である。特に冬は晴天の日や日照時間が少ない。

長野地方気象台は1889年からの観測地点であることと、観測露場の環境が良いために、気象庁による東日本の平均気温の算出地点の一つとなっている。

  • 気温 - 最高38.7℃(1994年(平成6年)8月16日)、最低-17.0℃(1934年(昭和9年)1月24日
  • 最大降水量 - 124.5ミリ(2004年(平成16年)10月20日
  • 最大瞬間風速 - 31.4メートル(1948年(昭和23年)8月23日
  • 最深積雪 - 80センチ(1946年(昭和21年)12月11日
  • 夏日最多日数 - 124日(1933年(昭和8年))
  • 真夏日最多日数 - 71日(1914年(大正3年))
  • 猛暑日最多日数 - 22日(1994年(平成6年))
  • 熱帯夜最多日数 - 5日(1994年(平成6年))
  • 冬日最多日数 - 143日(1943年(昭和18年)寒候年)
  • 真冬日最多日数 - 33日(1945年(昭和20年)寒候年)

テンプレート:Weather box テンプレート:Weather box

 地目別の土地面積は次の通りである。(平成20年)単位(平方キロメートル)

  • 田 38.36
  • 畑 78.71
  • 池沼 0.33
  • 山林 323.85
  • 宅地 61.67
  • その他 133.24
  • 総数 730.83

歴史

長野と善光寺

長野村という地名は、中世末期から見られるようである。

現在の長野市大字長野に上長野・下長野、また大字西長野に西長野・袖長野・中長野という小字が残されており、「長野」とは現在の信州大学教育学部付近から善光寺参道付近にかけての緩傾斜地を呼んだ地名だと思われる。

中世末から近世にかけての水内郡長野村は、おおよそ現在の長野市大字長野に相当する。1601年慶長6年)に、同郡箱清水村七瀬村、及び三輪村の一部(間もなく平柴村に変更)とともに善光寺領とされた。

箱清水村は、1875年(明治8年)に長野町と合併、七瀬村は1876年(明治9年)に鶴賀村の一部となり鶴賀町を経て長野町へ、三輪村は1889年(明治22年)に三輪村、平柴村は1889年(明治22年)に安茂里村を経て、いずれも現在は長野市に属する。

長野村のうち、善光寺南の参道は門前町として、また北国街道のルートとされたことから宿場町としても発展して市街地化(町場化)した。こうして市街地化した区域、および松代藩領でこれに隣接して同様に市街地化した妻科村(現長野市大字南長野)および権堂村(現長野市大字鶴賀の一部)のそれぞれ一部も含めて、町場全体の総称として善光寺町(または「善光寺宿」)という呼称が行われるようになった。その結果「長野村」とは、同村のうち町場の「善光寺町」および善光寺境内を除いた北西部の農村区域を指すものと理解されていた。

しかし、検地帳上の公的な村名は、善光寺町の区域も含めて「長野村」であり、そのまま明治維新後に至った。

すなわち、「善光寺町」とは本来「長野村」の一部であり、明治になってから「善光寺町」が「長野村」と改称されたわけでもなく、「善光寺町」が「長野村」の旧称であったわけでもない。

沿革

町村制施行前の沿革については上水内郡更級郡埴科郡上高井郡も参照。

地域

テンプレート:長野市の地域

あ行

  • 大岡乙(おおおか・おつ)
  • 大岡甲(- こう)
  • 大岡中牧(- なかまき)
  • 大岡弘崎(- ひろさき)
  • 大岡丙(- へい)
  • 大橋南1- 2丁目(おおはしみなみ)
  • 大町(おおまち)
  • 小島田町(おしまだまち)

か行

  • 神楽橋(かぐらばし)
  • 風間(かざま)
  • 合戦場1- 3丁目(かっせんば)
  • 門沢(かどさわ)
  • 金井田(かないだ)
  • 金箱(かねばこ)
  • 上駒沢(かみこまざわ)
  • 川合新田(かわいしんでん)
  • 川中島町今井(かわなかじままち・いまい)
  • 川中島町今井原(- いまいはら)
  • 川中島町今里(- いまさと)
  • 川中島町上氷鉋(- かみひがの)
  • 川中島町原(- はら)
  • 川中島町御厨(- みくりや)
  • 川中島町四ツ屋(- よつや)
  • 北尾張部(きたおわりべ)
  • 北郷(きたごう)
  • 北条町(きたじょうまち)
  • 北長池(きたながいけ)
  • 北堀(きたぼり)
  • 鬼無里(きなさ)
  • 鬼無里日下野(- くさがの)
  • 鬼無里日影(- ひかげ)

さ行

  • 坂中(さかなか)
  • 桜(さくら)
  • 桜新町(さくらしんまち)
  • 差出南1- 3丁目(さしでみなみ)
  • 里島(さとじま)
  • 早苗町(さなえちょう)
  • 三才(さんさい)
  • 三本柳西1- 3丁目(さんぼんやなぎ・にし)
  • 三本柳東1- 3丁目(- ひがし)
  • 篠ノ井会(しののい・あい)
  • 篠ノ井石川(- いしかわ)
  • 篠ノ井有旅(- うたび)
  • 篠ノ井岡田(- おかだ)
  • 篠ノ井御幣川(- おんべがわ)
  • 篠ノ井杵淵(- きねぶち)
  • 篠ノ井小松原(- こまつばら)
  • 篠ノ井小森(- こもり)
  • 篠ノ井塩崎(- しおざき)
  • 篠ノ井東福寺(- とうふくじ)
  • 篠ノ井西寺尾(- にしてらお)
  • 篠ノ井布施五明(- ふせごみょう)
  • 篠ノ井布施高田(- ふせたかだ)
  • 篠ノ井二ツ柳(- ふたつやなぎ)
  • 篠ノ井山布施(- やまぶせ)
  • 篠ノ井横田(- よこた)
  • 下駒沢(しもこまざわ)
  • 下氷鉋1丁目(しもひがの)
  • 伺去(しゃり)
  • 塩生乙(しおぶ・おつ)
  • 塩生甲(- こう)
  • 真光寺(しんこうじ)
  • 信更町赤田(しんこうまち・あかだ)
  • 信更町上尾(- あげお)
  • 信更町今泉(- いまいずみ)
  • 信更町桜井(- さくらい)
  • 信更町三水(- さみず)
  • 信更町下平(- しもだいら)
  • 信更町高野(- たかの)
  • 信更町田沢(- たざわ)
  • 信更町田野口(- たのぐち)
  • 信更町灰原(- はいばら)
  • 信更町氷ノ田(- ひのた)
  • 信更町古藤(- ふるふじ)
  • 信更町宮平(- みやだいら)
  • 信更町安庭(- やすにわ)
  • 信更町吉原(- よしわら)
  • 信更町涌池(- わくいけ)
  • 信州新町上条(しんしゅうしんまち・かみじょう)
  • 信州新町越道(- こえどう)
  • 信州新町里穂刈(- さとほかり)
  • 信州新町下市場(- しもいちば)
  • 信州新町新町(- しんまち)
  • 信州新町左右(- そう)
  • 信州新町竹房(- たけぶさ)
  • 信州新町中牧(- なかまき)
  • 信州新町信級(- のぶしな)
  • 信州新町日原西(- ひはらにし)
  • 信州新町日原東(- ひはらひがし)
  • 信州新町弘崎(- ひろさき)
  • 信州新町牧田中(- まきだなか)
  • 信州新町牧野島(- まきのしま)
  • 信州新町水内(- みのち)
  • 信州新町山上条(- やまかみじょう)
  • 信州新町山穂刈(- やまほかり)
  • 新諏訪1- 2丁目(しんすわ)
  • 神明(しんめい)

た行

  • 戸隠(とがくし)
  • 戸隠祖山(- そやま)
  • 戸隠栃原(- とちはら)
  • 戸隠豊岡(- とよおか)
  • 徳間1丁目・徳間(とくま)
  • 富田(とみた)
  • 富竹(とみたけ)
  • 豊野町浅野(とよのまち・あさの)
  • 豊野町石(- いし)
  • 豊野町大倉(- おおくら)
  • 豊野町蟹沢(- かにさわ)
  • 豊野町川谷(- かわたに)
  • 豊野町豊野(- とよの)
  • 豊野町南郷(- みなみごう)

な行

  • 中越1- 2丁目(なかごえ)
  • 中御所1- 5丁目・中御所(なかごしょ)
  • 中御所町4丁目(なかごしょまち(4ちょうめ))
  • 中条(なかじょう)
  • 中条日下野(- くさがの)
  • 中条住良木(- すめらぎ)
  • 中条日高(- ひだか)
  • 中条御山里(- みやまさ)

は行

  • 平柴台(ひらしばだい)
  • 平林1- 2丁目・平林(ひらばやし)
  • 広瀬(ひろせ)
  • 広田(ひろた)
  • 穂保(ほやす)

ま行

  • 真島町川合(ましままち・かわい)
  • 真島町真島(- ましま)
  • 松岡1- 2丁目(まつおか)
  • 松代温泉(まつしろおんせん)
  • 松代町岩野(まつしろまち・いわの)
  • 松代町大室(- おおむろ)
  • 松代町小島田(- おしまだ)
  • 松代町清野(- きよの)
  • 松代町柴(- しば)
  • 松代町城東(- じょうとう)
  • 松代町城北(- じょうほく)
  • 松代町豊栄(- とよさか)
  • 松代町西条(- にしじょう)
  • 松代町西寺尾(- にしてらお)
  • 松代町東条(- ひがしじょう)
  • 松代町東寺尾(- ひがしてらお)
  • 松代町牧島(- まきしま)
  • 松代町松代(- まつしろ)

や・わ行

  • 屋敷田(やしきだ)
  • 屋島(やしま)
  • 柳原(やなぎはら)
  • 柳町(やなぎまち)
  • 山田中(やまだなか)
  • (よし)
  • 吉田1- 5丁目(よしだ)

市政

歴代市長(戦後公選)

  1. 松橋久左衛門
  2. 倉島至
  3. 夏目忠雄
  4. 柳原正之
  5. 塚田佐
  6. 鷲澤正一
  7. 加藤久雄2013年(平成25年)11月11日就任 1期目)

議会

  • 議長:祢津栄喜
  • 議員 39人(任期 2016年(平成28年)

長野市役所新第一庁舎完成予定。

警察所轄

消防所轄

環境への取組み

その他

出先機関
県内市町村の中で唯一、単独で東京事務所をもち、中央とのパイプを構築している。
保健所
県内市町村の中で唯一、単独で保健所を設置し、保健所政令市となっている。

国家機関

司法機関

行政機関

人口

テンプレート:人口統計

経済

経済規模

  • 市内総生産(平成14年度)
    • 1兆3578億7859万2千円
  • 財政(平成15年度)
    • 歳入 1285億9716万8千円
    • 歳出 1243億3844万7千円

産業構成比

  • 一次産業
  • 二次産業
  • 三次産業

本社機能を置く主な企業

名産物

交通

長野市は都市圏人口60万程の中規模地方都市としては公共交通手段を利用した通勤・通学が盛んであり、朝夕のラッシュ時には鉄道駅やバス停が多くの通勤・通学客で混雑する。そのため信越本線は朝ラッシュ時6両の編成による運行が見られ、長電長野線においても短い間隔で通勤形車両によって運行されるほか、通勤利用による混雑の対策として長野駅には自動改札機が設置されている。また、路線バスにおいては川中島バスが長野駅~松代間にて座席指定制の「通勤ライナー」を運行するなど、レベルの高い通勤利用対策を行っている。[3]

鉄道

JR及び長野鉄道の接続する長野駅が市の中心駅である

路線バス

道路

高速自動車国道

一般国道

県道(一部)


有料道路

その他主要道路

中央通り長野大通りターミナル通り東通り若槻大通りサンロード戸隠バードライン浅川ループライン長野環状道路北信五岳道路南長野公園通り

道の駅

教育

大学

四年制大学
短期大学

高等専門学校

高等学校

県立:12校(普通科9校、職業科3校)

長野県の県立高校は、校名の前に「長野県立」ではなく「長野県」とつく。

市立:1校(職業科1校)

私立:5校(普通科5校)

中学校

国立:1校

市立:24校


私立:4校

小学校


特別支援学校

医療機関

名所・旧跡・施設

寺院・神社

旧跡

山岳・渓谷


博物館・美術館・記念館


信州松代周辺

松代は、信州の小京都と呼ばれる松代藩の城下町。


オリンピック施設


長野駅周辺の主な商業施設


主な繁華街


その他

友好都市

歳時記

出身著名人

近代以前の人物

政界

財界

法曹界

学界・教育界

社会科学

自然科学

文学

芸術

サブカルチャー

芸能

報道機関

音楽

スポーツ

その他

長野市を舞台にした作品

マスメディア

FM長野松本市に本社を置くが、それ以外の局は長野市に本社、本部を置く。

NHK
  • NHK長野放送局 本部:長野市稲葉
    • NHK総合長野放送局(1ch)
    • NHK教育長野放送局(2ch)
    • NHKラジオ第1(長野819KHz)
    • NHKラジオ第2(長野1467KHz)
    • NHKFM放送(美ヶ原84.0MHz, 善光寺平85.7MHz)
民間放送
※ テレビはリモコンキーIDのチャンネルで掲載。長野市では全般的にはテレビ・FMラジオは善光寺平中継局の電波を受信する。
ラジオ
FMぜんこうじは長野市を中心に北信地方を放送範囲とするコミュニティFM放送局。
※その他、場所により関東地方のAM局を終日聴取可能。東海・関西地方のAM局は深夜に限り聴取可能。
ケーブルテレビ
長野市(一部地域を除く)をサービスエリアとするケーブルテレビ局。インターネット接続サービスや、テレビ局は長野県の地上波放送局(NHK、SBC、NBS、TSB、abn)に加え、テレビ東京(キー局)を再送信。ラジオ局は長野県のFM局(NHK-FM、FM長野、FMぜんこうじ)に加え、関東地方のTOKYO FM(キー局)とJ-WAVE(キー局)を再送信。
新聞

その他

脚注

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注釈

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参照

テンプレート:Reflist

参考文献

外部リンク

テンプレート:Commons&cat

行政
ライブカメラ


テンプレート:Navbox テンプレート:日本の都道府県庁所在地 テンプレート:日本の中核市 テンプレート:冬季オリンピック開催都市

テンプレート:冬季パラリンピック開催都市
  1. 図典 日本の市町村章 p115
  2. 長野市市章・市旗・市歌制定の件
  3. 「通勤」ラッシュのある街-長野市の朝-