長距離走

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テンプレート:出典の明記 長距離走(ちょうきょりそう)とは、陸上競技のうち長距離を走る競技の総称。

絶対的なスピードや瞬発力などよりも持久力、戦略などが要求される。同様に高い有酸素持久力を要求される中距離走と比べると比較的レース展開は穏やかであるのが特徴。短距離走などは常に自己の最大パフォーマンスを発揮することを狙い同走者の動向によってレース展開を変えることはないが、長距離走は時には同走者と駆け引きを行い、勝負どころを掴み勝機を掴むための高い技術力も必要とされる[1]

長距離走の種類

上記の他にも1500メートル競走、10マイルロードレース、20000メートル競走、20キロロードレース、1時間競走、25000メートル競走、30000メートル競走、30キロロードレース、35キロ(マラソンの途中計時)など多彩な種目があるが、競技頻度が少ない。また20キロロードレースは1969年、10マイルロードレース、30キロロードレース、35キロは1971年から道路日本記録として公認されているが、世界記録としては公認されてこなかった。しかし2003年になってマラソン、ハーフマラソンなどのコースで一定の条件を満たしたレースについては10キロから35キロまで5キロごとの途中計時と10キロロードレース、20キロロードレース、30キロロードレースは世界記録として公認されるようになった。なお、25000メートル競走・30000メートル競走は瀬古利彦が1981年から2011年まで、30キロロードレースは松宮隆行が2004年から2008年まで、世界記録保持者であった。

なお、女子はアムステルダムオリンピックの800mでゴール後に選手が続々と倒れこんだことから(人見絹枝のエピソードの項を参照)、長距離種目の門戸開放は遅く、日本でも日本記録の公認は5000メートル競走、10000メートル競走、マラソン共に1980年と遅かった。[2]

持久走

持久走は70%ぐらいの力で5~30分間走ることである。学校現場では全力で走り競争を伴う長距離走と混同されていることが多い。長い距離を走ることは文科省の学習指導要領(小学校)では長距離走ではなく持久走として扱うこととしている。

日本の高等学校ではしばしば持久走大会(もしくはマラソン大会)が行われる。多くの学校では、秋から冬に「耐寒訓練」として行われ、大会の前には朝の授業前、休憩時間や放課後に練習を行ったり、体育の授業でも持久走を行い、タイムを計測する(コースの下見のみでタイムを計測しないところもある)。また、学校によっては運動会(体育祭)で行うところや、学期ごとに行う(年2回または3回)ところもある。

距離は小学校の場合400メートルから2キロメートル程度で、学年に応じて距離が長くなる。中学・高校では学年や性別によって異なるが、2キロメートルから10キロメートルぐらいが一般的である。また持久走大会ではなく強歩大会が行なわれている学校もある。多くの学校では、コースは学校外の道路だが、一部の学校では学校のグラウンドを使うところもある。

脚注

  1. ラリー・グリーン著 山西哲郎他 訳『中・高校生の中長距離走トレーニング』大修館書店 (ISBN 4469264074)
  2. 陸上競技マガジン1999年記録集計号327p

関連項目

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