酒田市

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テンプレート:Infobox 酒田市(さかたし)は、山形県の北西にある人口約11万人の市。庄内北部の都市である。県内人口第3位。

庄内空港と山形県唯一の重要港湾酒田港がある。

地理

ファイル:Sakata city center area Aerial photograph.1976.jpg
酒田港と酒田市中心部周辺の空中写真。最上川河口の右岸に酒田の町は形成されている。1976年撮影の14枚を合成作成。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

市域の大部分が庄内平野の平坦地で、河川によって運ばれた豊富な土壌で稲作を行っている。そのため、春から夏にかけては田園風景が広がる。海岸沿いの砂丘地ではメロンやイチゴの栽培をしている。市街地は最上川の河口右岸に集中している。また、山形県で唯一の離島である飛島(とびしま、面積2.32km²)が日本海の北西39km沖合にある。

市の北部には鳥海山があり、そのふもとから日向川(にっこうがわ)が流れ出る。

フェーン現象により夏場に高温となる場合があり、1978年8月3日には最高気温40.1℃を記録した[1]。日本の公式な気象観測所で40℃以上の気温が観測されたのは太平洋戦争後では初めてで、当時歴代3位に相当する記録であった[1]

歴史

ファイル:酒田市.png
旧・酒田市の県内での位置

この地には平安時代朝廷が出羽国国府として築いたと考えられる城輪柵跡があるように、地域の歴史は古い。酒田の街は袖の浦(現酒田市宮野浦)に移り住んだ奥州藤原氏の家臣36人が、1521年頃最上川の対岸に移り、砂浜を開拓し作ったと言われる。袖の浦は中世には貿易の中継地だった。

1672年河村瑞賢西廻り航路を整備すると、酒田はますます栄えるようになり、その繁栄ぶりは「西の、東の酒田」ともいわれ、秋田の外港土崎湊と並び、羽州屈指の港町として発展した。日本永代蔵に登場する廻船問屋の鐙屋(あぶみや)や、戦後の農地改革まで日本一の地主だった本間家などの豪商が活躍し、町は三十六人衆という自治組織により運営されていた。元禄2年6月13日1689年7月29日)に松尾芭蕉奥の細道で訪れている。

年表

行政

市の行政機関

現在の酒田市は、平成の大合併の一環として2005年(平成17年)11月1日に新設合併により発足した市であり、1933年に市制施行され2005年に廃止された市とは異なる自治体である。

  • 市長:本間正巳(2012年10月28日就任 1期目)
    • 市章:酒田市の頭文字「S」を骨格として、日本海を表す青と、庄内平野鳥海山を表す緑の空間の中で、最上川の流れに見立てた4本の波が、未来に向けて羽ばたく様をデザインしている。
    • 市の木:ケヤキ - その姿は雄大で、つつみこむ優しさを持つことから、古くから身近な存在として地域の人たちに愛されてきた木。歴史と伝統、そして伸びゆく酒田市を象徴し、広い平野をイメージしている。
    • 市の花:トビシマカンゾウ - 飛島で初めて発見されたユリ科の花。厳しい自然環境の中でもよく育ち、海岸に咲くその清楚で美しい姿は、酒田市の海をイメージしている。
    • 市の鳥:イヌワシ - 自然が豊かな場所にだけ生息することができる貴重な鳥。古くからこの地域の中で自然が育んできた財産であり、大空を勇壮に力強く飛翔する高貴な姿は、酒田市の山をイメージしている。
    • 各種宣言
      • 酒田市平和都市宣言
      • 酒田市交通安全都市宣言
      • 酒田市暴力追放都市宣言
  • 病院:日本海総合病院日本海総合病院酒田医療センター(以上は地方独立行政法人による運営)、酒田市立八幡病院
  • 酒田地区広域行政組合(酒田市・庄内町遊佐町
ファイル:Sakata Civic Hall Kibou Hall.jpg
酒田市民会館「希望ホール」

県の行政機関

国の行政機関

立法

市政

市議会

  • 議長:本多茂
  • 副議長:堀孝治

酒田市議会の議員定数は、28議席である。任期は、2013年(平成25年)11月13日から2017年(平成29年)11月12日までである。

県政

酒田市と飽海郡とから合わせて選出される山形県議会議員の議席定数は、5議席である。現在の任期は、2011年(平成23年)4月30日から2015年(平成27年)4月29日までである。

  • 佐藤藤彌
  • 金子敏明
  • 星川純一
  • 森田 廣
  • 石黒 覚

国政

衆議院 阿部寿一 山形県第3区選出

酒田市は、鶴岡市新庄市最上郡東田川郡飽海郡と構成される山形県第3区が選挙区となる。 2012年に実施された第46回衆議院議員総選挙の選挙結果は(投票率 : 64.86%)だった。

参議院

酒田市は、参議院 東北ブロック・山形選挙区に属する。

なお、当選挙区の参議院選挙比例代表区選出議員についての詳細は、山形県選挙区を参照のこと。

司法

経済

産業

特産物
産業人口

酒田市に本社を置く主な企業

金融機関

酒田市に本店・支店・出張所等の窓口を置く金融機関一覧は以下のとおり(2011年〈平成23年〉9月現在)。

金融機関種別 金融機関名称
地方銀行 荘内銀行 (11) 、山形銀行(5)、北都銀行
第二地方銀行 きらやか銀行 (5)
信用金庫 鶴岡信用金庫 (6)
労働金庫 東北労働金庫
商工中金 商工中金
公庫 日本政策金融公庫
農協 庄内みどり農業協同組合 (11) 、酒田市袖浦農業協同組合(2)
証券会社 SBI証券荘内証券
損害保険 損保ジャパン三井住友海上あいおいニッセイ同和損害保険富士火災など
括弧内は窓口事務所数(事務所数1の場合は省略) きらやか銀行、荘内銀行のブランチインブランチは除く。

就業人口

(2010年国勢調査)

  • 第一次産業就業者数 4,407人
  • 第二次産業就業者数 13,487人
  • 第三次産業就業者数 33,688人

マスメディア

新聞
  • コミュニティ新聞
テレビ局
ケーブルテレビ局
  • 酒田ケーブルテレビ
コミュニティ放送局

交流都市

地域

人口

テンプレート:人口統計

教育

大学
専修学校等
特別支援学校
  • 山形県立酒田特別支援学校
高等学校
市内の公立高校再編

山形県教育委員会により2005年(平成17年)3月に「県立高校教育改革実施計画」が策定され、酒田市内の公立高校の再編案が示された。対象校は「山形県立酒田商業高等学校」「山形県立酒田工業高等学校」「山形県立酒田北高等学校」「酒田市立酒田中央高等学校」の4校。

当初、県教委は「対象4校を一括して新高校とする」1校案を提案していたが酒田市側がこれに反発。検討を重ねた結果、2005年(平成17年)12月7日に県教委と市は

  • 県立3校を1校へ統合し、工業商業情報の3科による総合選択制を採用した新高校を、酒田中央高隣接地に2011年度に開校。
  • 酒田中央高はそのまま存続とするが、新高校開校と同時に普通科の県立校として移管。

という2校案で合意をした。

しかし、

  • 新高校建設に必要な十分な敷地の確保が難しい。
  • 酒田中央高の普通科の位置づけが曖昧である。
    • 酒田中央高県移管の5年後を目処として新高校への再統合を検討する方針であるが、場合によっては普通科がなくなる可能性があり、その場合、近隣の高校で普通科を持つ学校が「山形県立酒田東高等学校」「山形県立酒田西高等学校」の2校のみとなってしまう。
  • 酒田中央高北側にある松林の保全が懸念されている。
  • 酒田中央高前の県道353号線の渋滞対策が必要。

という問題点があることから、市側は県教委が当初示していた1校案へ突如方針を転換、2007年(平成19年)5月22日に県教委へ文書提案を行った。また、開校時期を2年遅れの2013年度とすることを県教委側に対して併せて提案した。この提案を受けて、県教委は開校時期を1年前倒しする修正案を市側へ示し、2007年(平成19年)7月31日に県教委と市は、

  • 対象公立4高校を一括統合
  • 2012年度に開校
  • 普通、工業、商業、情報の4科を設定
  • 酒田中央高北側に敷地を広げ整備

という県教委が示した修正案で合意し、酒田光陵高等学校となった。

中学校

市立8校 ※「酒田市立」を省略 テンプレート:Col

小学校

市立26校 ※「酒田市立」を省略 テンプレート:Col

  • 酒田市は、「酒田市大学等修学資金利子補給金交付要綱」に基づく大学短期大学専修学校に進学する者に対する奨学金制度がある。

交通

ファイル:Shonai Airport Terminal Building.JPG
庄内空港ターミナルビル内部
ファイル:NEW Tobishima.JPG
酒田港に停泊する「ニューとびしま」

空港

鉄道路線

バス

道路

船舶

  • 酒田港から飛島まで定期航路(定期船とびしま)がある。所要時間1時間15分。

施設

生涯学習施設
  • 出羽遊心館
  • 公益研修センター
  • とびしま総合センター
  • ひらた生涯学習センター
  • 眺海の森天体観測館
  • 中央公民館
  • 清亀園
体育施設

テンプレート:Col

文化施設
各種施設

郵便

郵便局

  • 酒田郵便局(集配局)
  • 袖浦郵便局(集配局)
  • 平田郵便局(集配局)
  • 松山郵便局(集配局)
  • 飛島郵便局(集配局)

テンプレート:Col 簡易郵便局 テンプレート:Col

観光・祭事

美術館・博物館
旧跡・名所
温泉・鉱泉
文化財
祭事
海水浴場

電気

酒田町は町営で電気事業をはじめた。元々は鶴岡水力電気により供給されるはずであったが会社設立の際酒田町側の株主に失権株が多く出たことから供給区域から除外された経緯があった[4]。1907年(明治40年)3月事業許可を受け日向川に水力発電所(出力400kw)を建設。1908年(明治41年)11月事業開始した[5]。隣接した自治体にも電気を供給し1938年は酒田市、飽海郡9村に及んだ[6]

出身者

学者・研究家
政治家
軍人
作家・評論家
漫画家
芸術家
芸能人
スポーツ
医療関係者
報道関係者
戦国武将
松山藩関係
ビジネス関係
その他

その他

脚注

テンプレート:Reflist

外部リンク

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  3. 『電気事業要覧. 第〔6〕回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  4. 西野寿章「戦前における町村営電気事業の類型化に関する一考察(2)」『地域政策研究』第16巻第1号、高崎経済大学地域政策学会、2013年
  5. 『電気事業要覧. 第〔6〕回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  6. 『電気事業要覧. 第30回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)