遠東航空

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遠東航空(えんとうこうくう、テンプレート:TSE)は、中華民国台湾)の台北市に本拠を置いている航空会社である。

概要

設立

現地名「遠東航空公司」で、「遠東」は日本語の「極東」と同義語である。なお、遠東航空の名称は日本全日本空輸が設立した際の名称の候補になったことがある。

ファイル:Far Eastern Air Transport Airliner.JPG
マクダネルダグラスMD-82"B-28021" (2007年)

1957年6月5日に台湾で創業し、定期民間航空事業には1962年に参入し、中正国際空港を中心にビッカース バイカウントシュド・カラベルなどで国内線を運航した。その後マクドネル・ダグラスMD-82MD-83ボーイング757などを導入し、国内線やパラオなど近・中距離国際線を運行した。

運航停止と復活

世界的な原油価格高による燃料費の高騰や、台湾高速鉄道の開業による国内線需要の落ち込みなどを受け、2008年に入ってから急速に経営状態が悪化、燃料費の支払いが滞り、5月には運航停止に追い込まれた。

運航停止後、マクドネル・ダグラスMD-83などの保有機体は台北松山空港にて野ざらしになっていたが、2010年1月12日に運航再開計画書が提出された。その中では5月より台北松山-金門線などの国内線を週56便、中華人民共和国への直行便を週14便就航させ、9月末までに四段階で運航本数を増やしていく計画が盛り込まれている[1]。加えて、富山九州函館旭川など、日本の地方都市への就航計画も含まれている[2]

2010年6月、操縦士の募集を行うなど準備が進められた[3]。2010年11月27日、台北松山空港にてB-28025(MD-83型)機の試験飛行を実施した。台湾政府の交通部民航局は同29日、営業運航再開にはあと1機の試験飛行成功と、5千万台湾ドルの運営保証金の準備が必要との条件を示した。

2011年4月18日午前8時55分(現地時間)、台北松山空港から再開後1番機が金門空港へ向けて飛び立った[4]。2年11ヶ月ぶりの運航再開であった。

5月1日からは、台北-金門線が1日4往復に増便された。また、交通部民航局は三通による大陸路線の増便分を遠東航空に優先して割り当てる方針を示している[5]

沿革

  • 1957年 - 設立。
  • 1997年12月 - 台湾証券取引所に株式上場。
  • 2003年 - 従業員数、1000数人。
  • 2008年2月13日 - 国際航協清算所(ICH)は、通番ICN018/08号の通知を出し、決済していない1口84万8千ドルもの債務があることを理由に、会員資格を剥奪。
  • 2008年2月14日 - 財務危機に陥る。
  • 2008年2月23日 - 裁判所は緊急に処罰することを裁定する。会社更生手続きに入る。
  • 2008年5月12日 - 「運航に必要な燃料費が払えなくなった」ことから全路線の運航停止。
  • 2010年1月12日 - 再建に向けて運航再開計画書を提出。
  • 2010年11月27日 - 台北松山空港にて試験飛行を実施。
  • 2011年4月18日 - 台北松山-金門線の運航を再開。

就航路線

過去の就航路線

ファイル:757-FAT-B-27013.jpg
ボーイング 757-27A "B-27013" スペシャルマーキング(2006年)
  • 国内線
    • 台北/松山 - 高雄
    • 台北/松山 - 花蓮
    • 台北/松山 - 台東
    • 台北/松山 - 台南(2008年3月1日から運休)
    • 高雄 - 花蓮(2008年3月1日から運休)

保有機材

遠東航空の機材は以下の航空機で構成されていた(2005年10月現在):

登録機体記号

遠東航空が運航する航空機の機体記号は全て奇数であるが、これは台湾では奇数は尊ばれるためであった。しかし、1975年にビッカース バイカウント(B-2029)機が全損事故を起こしたため、“9”は永久欠番になった。その後B-2603とB-28003も全損事故を起こしたため、“3”も同様に永久欠番になり、現在同航空会社の機体番号は1と5と7しか使われていない。ただし、それ以前に登記されていたB-27013は現存している。

スカイカード

関連項目

脚注

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外部リンク

  • テンプレート:Zh icon遠東航空股份有限公司 重整計畫書-2010/01/12
  • テンプレート:PDFlink
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