超攻速ガルビオン

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テンプレート:出典の明記超攻速ガルビオン』(ちょうこうそくガルビオン)は、1984年2月3日から同年6月29日まで毎週金曜日17:30 - 18:00の枠にてテレビ朝日系列で放送された、国際映画社製作のロボットアニメ。国際映画社が手がけた最後のロボットアニメである。メインスポンサーだったタカトクトイス倒産により急遽打ち切りが決定し、第22話までの放送となった。

ストーリー

西暦2099年、地球は異星人メタルロードのもたらした技術により大きな発展を遂げたが、同時に戦争も引き起こしてしまった。地球人の野蛮さを恐れた異星人は、地球全体をシグマバリヤーで覆って地球人を地球に封じ込めてしまった。このバリヤーのために飛行を制限された地球で、飛行機の代わりに発展したのが、地球全土を網羅した高速道路と自動車社会だった。

受刑者だった無宇(ムウ)と麻矢(マヤ)は、恩赦を条件にレイ・緑山の率いる私設警察チーム「サーカス」の新鋭マシン「サーカスI・ガルビオン」を駆って、世界征服を企む秘密組織シャドウと戦う。

登場人物

サーカスチーム

無宇(ムウ)
声 - 橋本晃一
19歳。ガルビオンのドライバー。
幼少の時、孤児院から脱走。拾ってくれたアンドレじいさんと死別→暴走族→天才レーサー→刑務所→サーカスチームの一員という人生を歩む。明るいキャラクターの反面、親しい人との悲しい別れが多い。かつては天才少年ライダーの名をほしいままにしたが、ケンカで30人もの相手を病院送りにしたため、禁固280年の刑を受ける。レイ緑山に拾われ、サーカスチームに参加。何につけ野性的なカンが働くが、先を考えず行動しがち。ケンカはかなり強いが思考は単純。明るく優しい性格で情に熱い。すぐカッとなる性質で、相棒のマヤからは「瞬間沸騰湯沸かし器」などと揶揄されるほど。ムウとマヤの軽快なやりとりが見どころの一つ。拾った子犬を亡き恩人に準え、アンドレと名付ける。最大の弱点は女の子の扱いに不馴れなことで、このために最終話でいとも簡単にハニートラップにひっかかって大ピンチを招いている。レイ緑山を女性として意識する場面も。
麻矢(マヤ)
声 - 鈴置洋孝
18歳。ガルビオンのナビゲーター。女ばかりの大富豪の家に育った。
女の子からオバ様まで女の扱いはムウより遥かに上手い。その気になればケンカも強い。普段は沈着冷静な美青年で知性派を気取り何かにつけてムウをこき下ろすが、反論されるとすぐにカッとなり全く同じレベルでムウとケンカしてしまう。そのことに本人は気がついていない。クールに見せてたまに見せるおどけた表情も魅力的である。コンピューターを利用したオンライン詐欺を試みるが失敗し、それが発覚したために禁固250年の判決を受ける。ムウと同じくレイ緑山に拾われ現在にいたる。普段はガルビオンのナビゲーターだが、ムウのかわりにガルビオンを操ることもある。何かにつけ、ムウを心配しての行動も多い。
レイ・緑山
声 - 横沢啓子
23歳。緑山財閥の令嬢でありながら特務警察の捜査官として働く美女。
外見の色気とは正反対に非常にさっぱりとした性格。シャドウの世界制覇の野望をいち早く察知し、それに対抗するためサーカスチームを結成するが、その直後に父親であるロブ・緑山をシャドウ(正確に言えばメンバーの一人、ジョージ伯爵)によって暗殺されてしまい緑山財閥を引き継ぐ。ひとくせもふたくせもある部下を、ある時はどやしつけ、ある時は女の魅力で言うことをきかせてしまう。あるパーティーで出会った、ヘンリー・マクミランに心惹かれている部分があるがヘンリーが正式な手続きを踏まず、レイに強引なアプローチに出たためはねのけてしまった。後半、ヘンリーにさらわれてしまう予定だった。
テリー
声 - 頓宮恭子
サーカスチームのメカニック&ガルビオン2(ゼクター)のドライバー担当。
メカの整備技術、ドライバーテクニックはレイ緑山の全幅の信頼を得ている。ボーイッシュなスタイルと言葉使いが粗野な印象を与えるが、本当は優しい女の子。父親は考古学者。ムウに対して思いを寄せているがその気持ちをムウに対して直接表すことが一度もないまま作品終了。第22話以降でムウとの関係も進展する予定だった。
ミチコ
声 - 麻上洋子
サーカスチームのコンピューター、通信担当。
コンピューターの扱いにかけては一級品。3人娘の中では一番女性らしい印象を与え、事実その通り。きゃしゃな体とはかなげな瞳が印象的。後半でマヤと結ばれる。異生命体メタルロードの血を受け継いでいる。地球を覆うシグマバリヤーを解くための重大な役割を負う。
レミー
声 - 坂本千夏
サーカスチームのメカニック担当。
女の子3人の中では一番幼い印象を与えるがメカニックの整備は天才的。いつも明るく元気な女の子。第11話では可愛い水着姿をムウとマヤに見せつけている。サーカスに扮した強盗団から子供を守るために傷を負う勇気ある行動もする。
インカ
声 - 梨羽由記子
レイ緑山のボディーガード用ガイノイド
子供くらいの身長だが、なかなかのパワーもあり見かけによらずボディも頑丈にできている。電子頭脳も優秀で人語を完璧に解する。開発にはガルビオンと同等の費用がかけられている。ムウとマヤのポイント査定役も兼ねており、ポイントがたまれば彼らは晴れて自由の身になる。しかしその査定の仕方については少々不透明さがある。

敵メインキャラクター

ヘンリー・マクミラン
声 - 堀内賢雄
26歳の若さで全世界の自動車市場を一手に握るイーグル産業の主となった青年実業家。まさに野心の固まりのような男。
下層階級に生まれ不遇の少年時代を過ごした。シャドウの13人目の幹部に抜擢されるが、自分の現在の地位に満足しておらず、シャドウの、すなわち世界のトップにのしあがるために他の幹部を次々と抹殺していく。部下にジョニー、マルゴXがおり暗殺の実行部隊として使っている。また自分の目的を阻むサーカスチーム(ガルビオン)に対しても機会あるごとに潰しにかかろうとする。しかし敵とは知らずパーティーで知り合ったレイ緑山に恋してしまうなどどこか人間的な弱味も残している。一度レイ緑山を本当に殺害しようとしたこともある。その強い野心と躊躇なく暗殺していく様子とは裏腹に、対面的にはかなり紳士的である。異生命体メタルロードの血を引いているため超能力も使う。
ジョニー
声 - 平野義和
ヘンリーの部下。ジョニースペシャル(エクスキャリバー)の操縦者。
ヘンリーの命令でシャドウ幹部の暗殺やガルビオンの妨害をする。イーグル産業のテストドライバーだったジョニーは量産タイプ可変メカのテスト走行中にガルビオンと遭遇。一度は敗北するが執拗にムウたちを追い回す。ジョニースペシャルは可変タイプメカの完成型であるがジョニー以外の人間には乗りこなせない程高度な技術が必要である。
マルゴX(エックス)
声 - 沢木郁也
同じくヘンリーの部下。専用可変メカ、マルゴスペシャルの操縦者。
火力、パワー、装甲でガルビオンを上回る。マルゴスペシャルはロードアタッカーから戦闘マシンに変形する。
ジル
声 - 坂本千夏
ヘンリーマクミランのピンク色の秘書ロボット。
マリーン
打ち切り後に登場する予定だった、サーカスを狙う女殺し屋。

シャドウの幹部たち

全世界を陰から牛耳る謎の秘密結社。各界トップ13人から構成されており、その存在は表向きには一切知られていないが、密かにライバルとなる企業や政治家、情報を報じようとするマスコミ関係者及び自分たちにとって邪魔になる者を次々と抹殺している(レイの父、ロブ・緑山もその犠牲者の一人)。後にその多くがヘンリーの手によって暗殺されることになる。

ジェネラルK
声 - 龍田直樹
世界の軍事力を一手に握るシャドウのナンバー1。
メアリー・ゴードン
声 - 梨羽由記子
30歳。ゴードン鉱山を所有。そのゴードン鉱山に2099年の地球大異変に埋没した宇宙開発研究所の遺跡があった。ヘンリーによりその遺物は全て盗まれ、その中に秘密兵器メタルバトラー製造に関する情報も含まれていた。ヘンリーがシャドウを裏切っているのではないかと疑い、その決定的証拠を掴んでシャドウの幹部に知らせようとするもヘンリーに勘付かれ、車を狙撃され事故死する。
ドン・ジュリアス
声 - 金沢寿一
若き鉄鋼王。世界中の資源を統轄する。
グレゴリー・アントン
声 - 西村知道
弁護士。法曹界の第一人者。ヘンリーの提案で開催されたレースの開会式において、観衆の中に紛れたジョニーの手によって射殺。
キエフ・カイザロフ
声 - 島香裕
電力界の雄。ガルビオンを電気の罠にはめる。あともう一歩のところまでガルビオンを追い詰めるが、メタルバトラーが現れヘリコプターに乗ったカイザロフを銃撃。ヘリ爆破により死亡。
カーマイン・ジョンソン
声 - 島香裕
食料品と流通業界の実力者。ヘンリーが開催した人間狩りに招待され、ヘンリーの罠により麻酔弾入りの猟銃を実弾入りのものにすり替えられた為、デイブ・ドラゴンを誤射、射殺してしまう。ヘンリーとアイリーンに追及されてパニックに陥り、崖から転落死。
デイブ・ドラゴン
声 - 西村知道
穀物王。世界の小麦市場を動かす。同業であるレイ・緑山の父、ロブ・緑山を邪魔者として暗殺を計画し、ジョージ伯爵と結託する。勘の鋭さで現在の地位を築いてきた、と豪語するだけあって、ヘンリーがメアリーを暗殺した事にも薄々ながら勘付いていた。しかし、カーマインとのヘンリー暗殺の密談を盗聴されてしまった為、彼が開催した人間狩りに興じていたところ、ヘンリーの策略によって仲間のカーマインに打たれ死亡。
ジョージ伯爵
声 - 沢木郁也
海運王。人工島にガルビオンを誘いだし、サーカスの3人娘を人質にしてサメに食わせようとする。人工島を爆破させヘリコプターで逃げようとするところをガルビオンに打たれ墜落死。紳士的な外見とは正反対に残忍で狡猾な性格であり、デイブと結託してロブ・緑山の暗殺を取り仕切り、彼を殺害した張本人であり実行犯。
オーズ・マルドネス
声 - 滝雅也
銀行金融王。ありあまる金で殺人でも何でも請負うスカイヘル軍団を雇い入れ、ガルビオンを襲わせる。打ち切りになっていなければ第24話でガルビオン討伐に失敗し、スカイヘル軍団を失った上に大赤字になってしまい、それを責められて失脚することになっていた。
アイリーン・ミルホード
声 - 向殿あさみ
宝石商。業界ナンバーワンのアイリーンジュエルカンパニーを経営する。過去に自分の金目当てに近づいたマヤによく似たキザ男に騙されたことから男性を憎み、「女が一番最強で、男はそれに跪くべき」とまで思想が偏ってしまっている。女性だけのアマゾネス軍団を率いガルビオンを襲うが、ガルビオンとの戦闘中にジョニーに撃たれてしまう。マヤの真摯さに打たれ、信じられる男もいるのだと改心してマヤの腕の中で死亡。
アイザック・エイモフ
声 - 広森信吾
武器商人。ガルビオンを倒すため大戦車部隊を引き連れ自ら戦車に乗り込み現場に。しかし突然現れたメタルバトラーに戦車ごと踏み潰され死亡。
トーマス・ギルデン
声 - 大山高男
石油王。ガソリンスタンドの洗車場にしかけをして、石油をかけてガルビオンを丸焼きにしようとする。またヘリの大編隊でムウとテリーを襲うが、テリーのゼクターによってヘリコプターを撃墜され死亡。

その他

ブルーテス
声 - 青森伸
ハイウェイパトロールの警察官。いつも速度超過するムウとマヤを目の仇にしている。脇キャラだが登場回数も多く、「ブル警官大追跡」「ブル警官大恋愛」の回では半主役として登場。ムウとマヤとの絡みも多い。ヘンリーにさらわれメタルバトラーの搭乗員になったこともある。
ダント
声 - 幹本雄之
第14話と第21話に登場。マヤ及びムウとの喧嘩が原因で悪魔の砂漠という強制労働施設に6箇月間送り込まれた事を恨みに思っており執念深く追い回す。怪力の持ち主でヘンリーに頑健さを買われメタルバトラーの搭乗員になるが、仲間をも攻撃する気性の荒さを抑える為ロボトミー手術を受けさせられる。ガルビオンとの戦闘中に前後不覚と成り、ガルビオンとダント共々始末しようとしたマルゴXの攻撃により爆破される。
グエン・マーカス
声 - 若本紀昭
第10話「大いなる別れ」に登場。かつて暴走族だったムウを拾い上げレーサーに育てたことがあり、ムウにとっても尊敬する男。サーキット界で超一流のドライバーだったが、レース界から姿を消し金のためなら何でもする闇のレーサー稼業をしていた。ヘンリーに雇われ特種金属NSV鉱を奪う。ムウを助けるためにジョニーの乗るメカに車ごと飛び込み死亡。
エリナ
声 - 津島瑞穂
第14話「恋の戦場大ラリー」に登場。たまたまガソリンスタンドに給油に来ていたところを、ダントVSムウ、マヤの争いに巻き込まれた気の毒な少女。20分後にラロシュ駅から外国に旅立つ彼氏に人形を届けたいと願う。
ジェニファー(エンドクレジットではジェミーと表記)
声 - 神田和佳
第17話「ブル警官・大恋愛」に登場。ハンバーガーショップの店員。ブルーテスは彼女に惚れるが、実は既婚者で7人の子持ち。
マニー・クラウド
声 - 水島裕
第18話「大都会でブルースを」に登場。ムウの幼馴染み。思春期時代を寂れた町で共に過ごした。ムウはレーサーの腕を見込まれたことにより町を離れクラウドと離別。クラウド自身はチャンスに恵まれず、その不遇から次第にシティに住む人間を憎むようになり、街の再開発が決まったことに反発し金を得るために市長を誘拐し殺害した。邪魔をするなら、と昔の友であるムウにも銃口に向けたところを冷酷なチェイサーポリスによってムウの目の前で射殺され、その余りにも不遇と不運に満ちた一生を終える。シリーズの中で際立って存在感のあるキャラである。
マック・ギャバン
第18話「大都会でブルースを」に登場。可変ロボ部隊、チェイサーポリスに属する冷徹非情な男。生きる価値がない、と判断した者を何の躊躇いも無く射殺する冷血漢であり、ムウの幼馴染であるクラウドを射殺した張本人。打ち切らなければ後半にサーカスと合流して仲間になる予定だった。
ロロン
声 - 高木早苗
第21話「歩くんだ! ロロン」に登場。交通事故の後遺症で歩けなくなった少年。ムウと訪れた遊園地でダントの搭乗したメタルバトラーに襲われる。ムウとガルビオンが必死で闘う姿を見て歩けるようになる。
リンダ
声 - 富沢美智恵
第22話「アマゾネス戦士の恋」に登場。アイリーンが組織するアマゾネス軍団に所属する美少女。ムウを罠に誘いこむ。

登場メカ

ガルビオン/サーカスI
無宇と麻矢が駆るサーカスの主力マシン。スーパーカー(プロトタイプレーシングカー)形態の「サーカスI」からロードファイター(高機動ロボット)形態の「ガルビオン」へと変形する。また、ロードアタッカーと呼ばれる中間形態も用意されていたが、本編には登場しなかった。武装は肩に内蔵されたミサイルランチャーの他、オプション兵器として、ビームバズーカ、ブーストマグナム、など。手持ち武装が追加されるのは中盤からで、それまではキックやパンチによる格闘戦の描写も多かった。
サーカスII
サーカス専用トレーラー。サーカスIのメンテナンス機能をもち運転台後部に居住空間を備えたいわば移動基地である。第19話でトーマス・ギルデンによるメタルバトラー軍団によって破壊された。後半では新サーカスIIが登場予定だったものの、打ち切りのため未登場。
ゼクター(ガルビオンII)/サーカスIII
ガルビオンを支援する、VECTOR W2似の新型可変車両。主にテリーが操縦していたが、打ち切りにより、その活躍が十分に描かれることは無かった。ロボット形態では頭部バイザーの奥にパイロットの顔が見えるようになっており、パワードスーツ的な格好良さがある。第21話で、追加武装パーツ「ウエポンブースター」と合体して「バーストゼクター」となっている。また、設定ではロードアタッカー形態のサーカスIと合体する「ロードアタッカー・ウエポンブースター・ゼクター」というものもあり、設定画にはメモ書きで「ロードファイヤー」と記載されている。第26話に登場予定だったが、打ち切りのため未登場。
メタルバトラー
シャドウに所属するメアリー・ゴードンの所有する鉱山から発掘された大戦前の設計図を元にヘンリーが復元、量産をした人型巨大兵器。開発技術が一切失われていたため、技術検証のためのプロトタイプの復元から行わなければならなかった。ガルビオン単体ではまったく歯が立たないなど、大戦復興後の兵器類を大きく凌駕する性能を有するが、操縦にはパイロットの精神力を使わなければならない上にその精神にかかる負荷が凄まじく、結果としてパイロットの精神を崩壊させてしまうという欠点がある。後にムウたちを憎むダントがヘンリーにスカウトされ、その強靭な肉体と精神力でメタルバトラー・バルガスを操るが、武装強化したバーストゼクターとの連携により、敗れる。ヘンリーが最初に復元した機体がラグドル、他にも量産タイプのライアス、グライアンなどがある。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「ロンリー・チェイサー」
作詞 - 亜蘭知子 / 作曲 - 山本正之 / 編曲 - 中島正雄 / 歌 - 田中利由子
エンディングテーマ「メモリー・ララバイ」
作詞 - 亜蘭知子 / 作曲 - 山本正之 / 編曲 - 中島正雄 / 歌 - 田中利由子
挿入歌
「BE A HERO」
作詞 - LINDA HENNRICK / 作曲・編曲 - 奥慶一 / 歌 - 山際祥子
「ALONE」
作詞 - ありそのみ / 作曲・編曲 - 奥慶一 / 歌 - 山際祥子

主題歌2曲と挿入歌2曲を収録したEPレコードは、ともにキングレコードから発売された。また、「ロンリー・チェイサー」と「メモリー・ララバイ」はCD『国際映画社アンソロジー』に放送時の状態で、CD『ふるえるぜ!ハート〜J9と仲間達』にフルバージョンで収録されている。また、『超攻速ガルビオン BGM集1』(LP、カセット)に収録されているほか、『超攻速ガルビオン BGM集2』(LP、カセット)には「ロンリー・チェイサー」のカラオケが収録されている。

「Be a hero」「alone」を歌った山際祥子(ヤマギワヨシコ、元TOPS)により、「ロンリー・チェイサー」がカバーされる。『anime covers collection vol.7-ロボットアニメ編B-』の中の1曲。Usenの ongenで個別に有料ダウンロードできる(2009年5月現在)。

2009年6月24日にディスクユニオンのアニメ/特撮復刻専門レーベルTRIPLE STARSより、サウンドトラックCD『超攻速ガルビオン 音楽集』が発売された。

2009年11月26日にキングレコードから発売された『ロボットアニメ大鑑 下巻』には、「ロンリー・チェイサー」、「メモリー・ララバイ」、「BE A HERO」、「ALONE」の4曲が全て、フルバージョンで収録。なお、本盤はキング音源の国際映画社の他のロボット作品の主題歌・挿入歌も同時に収録されている。

各話リスト

話数 放送日 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 原画 (動画チェック)
動画
サブキャラクター サブメカニック
第1話 1984年
2月3日
謎の大組織 シャドウ 伊東恒久 鴨野彰 二宮常雄 西山英雄
木下洞仁
川田幸裕
末広真子
宮口恵
中尾喜江
二宮常雄 林裕樹
第2話 2月10日 グランプリ大爆殺 荒木芳久 栗山美秀 菊池城二 宋真英
益子興治
南啓一
大山進一
小泉則子
橋本奈々子
霧山玲
第3話 2月17日 超エンジン大奪還 菅良幸 香川豊 内田祐司 二宮常雄 西山英雄
木下洞仁
川田幸裕
末広真子
宮口恵
中尾喜江
第4話 2月24日 大爆走ゲーム 藤家和正 根岸弘 高橋朝雄 安田昌弘
中山勝一
下田正美
的場敦夫
川田幸裕
末広真子
宮口恵
中尾喜江
林裕樹
第5話 3月2日 死のニトロ大輸送 菅良幸 山谷善彦 菊池城二 宋真英
益子興治
南啓一
大山進一
小泉則子
橋本奈々子
霧山玲
第6話 3月9日 大暗殺・武器を捜せ 荒木芳久 しぎのあきら 篠幸裕 二宮常雄 西山英雄
木下洞仁
川田幸裕
末広真子
宮口恵
中尾喜江
杉山文吾
第7話 3月16日 ブル警官大追跡 伊東恒久 長尾粛 下田正美 宋真英
益子興治
南啓一
大山進一
小泉則子
橋本奈々子
第8話 3月23日 レイ緑山大暗殺指令 山崎晴哉 しぎの義信 篠幸裕 西山英雄 西山英雄
木下洞仁
川田幸裕
末広真子
宮口恵
中尾喜江
第9話 3月30日 大噴出! 毒死鉱山 荒木芳久 網野哲郎 山谷善彦
永田辰也
菊池城二 宋真英
益子興治
南啓一
大山進一
小泉則子
橋本奈々子
第10話 4月6日 大いなる別れ 菅良幸 根岸弘 石川康夫 西山英雄 西山英雄
木下洞仁
川田幸裕
末広真子
宮口恵
中尾喜江
第11話 4月13日 大実験! 野望の兵器 伊東恒久 篠幸裕 菊地城二 宋真英
益子興治
南啓一
大山進一
小泉則子
橋本奈々子
第12話 4月20日 大戦慄! 人間狩り 山崎晴哉 しぎの義信 加藤雄治 服部憲知 黒見妙子
多田雅治
立仙裕俊
石丸賢一
(藤田麻貴)
宮田奈保美
海老原佳代子
山根正久
鮑智行
服部憲知 小野浩一郎
第13話 4月27日 大登場! 超秘密兵器
(メタルバトラー)
伊東恒久 長尾粛
しぎのあきら
篠幸裕 菊地城二 宋真英
益子興治
南啓一
大山進一
小泉則子
橋本奈々子
菊地城二 杉山文吾
第14話 5月4日 恋の戦場大ラリー 荒木芳久 池田成 石川康夫 八幡正 古泉浩司
藁谷均
中野美佐緒
西村誠芳
高木美樹子
菊地良枝
第15話 5月11日 大電殺! 百万Vの罠 菅良幸 ときたひろこ 谷口守泰 島崎克寛
曾我部孝
河村佳江
寺田浩之
岩村幸子
阿部弘樹
亀山浩志
高島孝広
鈴木順八
第16話 5月18日 地獄軍団・大襲来! 山崎晴哉 加藤勇治 菊地城二 宋真英
益子興治
南啓一
武田毅
藤田浩史
星越賢次
三條純
下田正美
第17話 5月25日 ブル警官・大恋愛 菅良幸 石川康夫 西山英雄 西山英雄
木下洞仁
武田毅
藤田浩史
星越賢次
三條純
第18話 6月1日 大都会にブルースを… 藤家和正 根岸弘 加藤雄治 服部憲知 黒見妙子
多田雅治
立仙裕俊
石丸賢一
(藤田麻貴)
宮田奈保美
海老原佳代子
山根正久
鮑智行
小野浩一郎
第19話 6月8日 基地爆破! 小犬大活躍 伊東恒久 網野哲郎 篠幸裕 菊地城二 宋真英
益子興治
南啓一
武田毅
藤田浩史
星越賢次
三條純
杉山文吾
第20話 6月15日 霧の人工島・大海戦 荒木芳久 坂田純一 谷口守泰 河村佳江
寺田浩之
岩村幸子
曾我部孝
島崎克寛
片岡康治
野田祐一
中島弘明
第21話 6月22日 歩くんだ! ロロン 伊東恒久 加藤雄治 加藤雄治
根岸弘
八幡正 古泉浩司
藁谷均
中野美佐緒
西村誠芳
高木美樹子
菊地良枝
菊地城二
第22話 6月29日 アマゾネス戦士の恋 菅良幸 石川康夫 西山英雄 木下洞仁
西山英雄
武田毅
藤田浩史
星越賢次
三條純
下田正美
未放送(番組が打ち切りのため)
話数 サブタイトル
第23話 サーカス対大戦車軍団
第24話 金貸しオーズ、大赤字
第25話 消えた村の大秘密
第26話 13番目の男

放送局・放送時間

1984年3月の時点で本作を放送していた局を以下に示す。近畿広域圏では、基幹局のABCが放送しなかったため、サンテレビやKBS京都など独立UHF局にて番販扱いでオンエアされた。

放送終了後の展開

急遽決まった打ち切りだが、既に第22話の作業が進んでいたため大幅な手直しはできず、最後の30秒のみを止め絵とナレーションによる説明に差し替えて物語を無理矢理完結させるという苦肉の策で結末を迎える形となった。総監督の鴫野の話によれば、脚本そのものは第30話まで出来上がっており、アテレコを残すのみとなっていた第25話・第26話のアテレコに入る寸前に打ち切りの報を受けたという。当時リリースされたサントラ盤のライナーノートには2クール以降のストーリー展開の構想が記され、『アニメージュ』誌には大畑晃一のイラスト付き解説が掲載されていた。第22話放映後に劇場公開もしくはOVAによる本作の結末を描いた完結編を制作する予定だったが、番組終了の翌年に制作会社である国際映画社が倒産したため、立ち消えになった。

第25話で残ったジェネラルKも暗殺され、第26話ではレイがヘンリーによってさらわれ、サーカスチームがはじめてヘンリーが本当の敵であることを知ることになっていた。

第27話以降の展開では、宇宙人の残していったシグマバリヤーの発生装置をサーカスとヘンリーの組織が互いに探し奪い合う方向に話は発展する。シャドウの全権を掌握し、完全に力を持ったヘンリーは都市を要塞化してジョニーとマルゴXらの部隊にサーカスを追わせる一方で、バリヤーの制御装置を作り武器として使いながら発生装置を探し続ける。

対してムウたちは今までいた基地を追われてゲリラ化してヘンリーらに対抗しながら、バリヤーを取り除くために発生装置を探す旅を続ける。舞台が大きく動くと共に、敵役の新しいキャラクター、ブルーテス、チェイサーポリスなどもからみ三つ巴四つ巴で話が展開、キャラクターの背景もそれぞれ掘り下げられ、その関係性もさらに深く物語られる予定だった。

そしてクライマックスの展開はヘンリーが遂にバリヤー発生装置を発見し、更にメタルバトラーの大量量産に成功し、それらを用いて独裁者となったヘンリーは恐怖政治で地球全土を完全掌握しようと目論むが、土壇場でサーカスの暗躍によって失脚してしまう。迎えた最終決戦ではヘンリーは生き延びたが重傷を負ってしまい、下半身不随と精神崩壊状態に陥ってしまう。そしてラストで、ムウは互いに思いを寄せあう事になったテリーと、マヤは既に相思相愛の関係にあったミチコとそれぞれ結婚式を挙げる。一方、最終的にヘンリーに恋してしまったレイは、彼の車椅子が押しながらヘンリーと静かに暮らしていくシーンで物語の幕が下りるという構想だった。

タイトルについて

放送前の仮タイトルは、『スーパーフォーミュラー ボルガ』。字面が長すぎたため、放送直前に改定された。設定資料には、ボルガの文字が決定稿にも見られる。またアニメ雑誌やラジオ番組『ラジオアニメック』の新番組速報では、『激走シティ バイカル』のタイトルで紹介されたこともある。

商品化

プラモデルはイマイアリイエルエスの3社共同で発売。ロードアタッカーに変形するガルビオン(サーカスIにはならない)をイマイが、非変形の物や他のマシンを3社で分担した。

玩具発売に関しては、正式にガルビオンの名を冠した物は本放送時には発売されていない。また、発売を予定していたメーカーもタカトクトイスとする説とバンダイとする説があり、はっきりしていない(両社とも関わっていた、という説もある)。雑誌『フィギュア王』にて大畑晃一がガルビオンの製作経緯を語った際にはタカトクトイスとされている。対して、バンダイ説はソース不明(本放送時にバンダイが提供クレジットに名前を連ねていたということが報告されているが、現在ではそれを確認することが非常に困難である)、かつ当時のバンダイの提供資料にそのような記述は無い。

正式な物ではないが、サーカスIに変形するガルビオン(ロードアタッカー形態にはならない)の海賊版と思しき玩具がわずかに出回っており、試作金型がタカトクトイス倒産に際して流出した可能性が取り沙汰されている。また、チープトイでも本来ガルビオン商品として製作されていたと思しき物がHERO、JAMから発売されていた。

正式に名を冠した玩具として、2014年3月にメガハウスがヴァリアブルアクションHi-SPECでガルビオン(サーカスIへ変形可能)を発売予定。設定のみで劇中に登場しなかったロードアタッカー形態への変形も可能。2013年10月の全日本模型ホビーショーのメガハウスブースでは更にゼクター、ウェポンブースターとの合体も企画段階の図面が展示された。

栄光社から絵本と塗り絵が発売されており、原画を漫画家の秋本シゲルが描いていた。

長い間映像商品化がなされず(総集編のVHDは過去にリリースされたのみ)、視聴が困難な作品だったが、2013年7月26日にDVD-BOX及びBlu-ray BOX(バンダイとバンダイビジュアル直営のネットショップ限定発売 完全受注限定生産)が発売された。

外部リンク

テンプレート:前後番組