虐殺

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虐殺(ぎゃくさつ)とは、辞書としてはむごい殺され方やそのような殺人がおこなわれた出来事と定義されるが、実際には、どこからが虐殺なのか、どういう意味で虐殺なのかという基準について曖昧な要素が多く、「虐殺」という言葉は感覚的に使用されることが多い。

マスコミ

一般の報道では、手口の冷酷さや死体の惨殺の有無によらず、明らかに抵抗できない者が集団によって不法に殺された事件で虐殺と呼ばれることが多い。現代の報道の例の多くは、戦争的状況で或る勢力によって一般人犠牲者が出たとする事件を虐殺と呼ぶ事もある。チベット虐殺のように直接の殺害と別に圧政の強制政策によって多くの餓死犠牲が出た数字をまとめて虐殺数と語られていることもある。国際的に一般人への大規模な事件で使われることが多く、国外の戦争について虐殺という表現だけで組織的で大規模な民衆殺人と解釈されることもある。このため、虐殺事件の内容に議論があるときにさらに大をつけて「大虐殺」と呼ぶ場合に、対立的混乱の一因になっている。

国際法では虐殺が規定されているが、時代に不変ではない。 それは、基本的に意図を持ってある程度の人数を不法に殺すように命令されたものであり、個人的な犯罪の集合とは別である。

殺害の犠牲者が一人ないし少人数でも、非民主的な権力体制により残虐に殺された事件(官憲による集団暴行、拷問死など)については虐殺と呼ぶ場合がある。小林多喜二の事件などがその例である。

虐殺、大量虐殺ジェノサイド戦争犯罪、などこれらはそれぞれ意味が異なる面がある。

語源

一般の言葉では虐殺の訳はSlaughterであり、元々沼地を意味し、動物に対しては安楽死でない畜殺・屠殺の意味となる。大規模事件ではMassacreがよく使われる。他にも、別の表現の事件を虐殺と邦訳する場合がある。

ちなみに漢字としては、「むごたらしい」は「惨たらしい」「酷たらしい」であり、「虐」単独では「しいたげる」であり不当な強い社会的圧迫を意味する。

犯罪

刑事犯罪の分野で酷たらしい手口で殺されたことを示す場合は、「惨殺(死体)」が多く使われている。

虐殺については項目を書くこと自体が政治的な影響下にあるため、ここでは、各条約慣習法による定義、あるいは言葉の整理を扱い、各個の事件については各事件項目を参照されたい。

脚注


関連項目