華城 (世界遺産)

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テンプレート:Coord テンプレート:Infobox テンプレート:Infobox 華城(かじょう、テンプレート:Lang-ko-short、ファソン)は、韓国京畿道水原市にある李氏朝鮮時代の城塞遺跡。水原城とも言う。

概要

18世紀末に李氏朝鮮第22代国王・正祖が、老論派の陰謀により横死した父思悼世子の墓を、楊州から水原の顕隆園(隆陵)に移して、その周囲に城壁や塔、楼閣や城門を築いて防護を固めたものが、華城である。

華城は老論を排除して実学を重視した正祖の理想都市であり、一時は華城への遷都も検討されたが、華城完成直後に正祖が死亡したため遷都は見送られた。

華城建築には、1794年から1796年まで2年を越える月日と37万人の労力が投入された。城壁の長さは5kmを越え、中国から伝わった西洋の建築技術を輸入し、城郭の築造に石材とレンガが併用されている点が特徴的である。東洋と西洋の技術を融合させた設計を行ったのは朝鮮後期の実学者丁若鏞。これは当時の朝鮮の築城技術・建築美術の粋を集めたものであったが、華城を最後として、以降の李朝の築城は衰退した。

朝鮮戦争の際に一部が破損するが、1975年から5年間を掛けて「華城城役儀軌」という築城記録をもとに修復・復元工事が行われた。現在、城郭内部は市街地化している。築城時に48あった建物のうち、41ヶ所が復元されている。

1997年ユネスコ世界遺産(文化遺産)に登録された。

2006年5月、西将台が放火により一部焼失。2007年6月、仕事が見つからず、自暴自棄となった韓国人男性がうさを晴らすため、城壁の一部をハンマーで破壊。

主な建造物

  • 八達門(はつだつもん、팔달문、パルダルムン)
華城四大門の南門にあたる。
  • 長安門(ちょうあんもん、장안문、チャンアンムン)
華城四大門の北門にあたる。事実上の正門。
  • 華西門(かさいもん、화서문、ファソムン)
華城四大門の西門にあたる。
  • 蒼龍門(そうりゅうもん、창룡문、チャンリョンムン)
華城四大門の東門にあたる。
  • 華虹門(かこうもん、화홍문、ファホンムン)
  • 東将門(とうしょうもん、동장문、トンジャンムン)
  • 西南暗門(さいなんあんもん、서남암문、ソナマンムン)

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登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。テンプレート:世界遺産基準/coreテンプレート:世界遺産基準/core

外部リンク

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