莫言

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ノーベル賞受賞者 ノーベル賞
受賞年:2012年
受賞部門:ノーベル文学賞
受賞理由:「幻覚的なリアリズムによって民話、歴史、現代を融合させた」[1]

莫言(ばく げん、モー・イエン、1955年2月17日 - )は中華人民共和国作家。本名は管謨業(かん ぼぎょう、コワン・モーイエ)。筆名は「言う莫(なか)れ」を意味する。

略歴

山東省高密市の農村で生まれ育ち、60年代の文化大革命のために小学校中退を余儀なくされた。1976年人民解放軍に入隊。軍に在籍しながら執筆活動をはじめ、1985年の『透明なにんじん』で注目される。故郷を舞台に抗日戦争を描いた『赤い高粱(コーリャン)』(1987年)は張芸謀(チャン・イーモウ)監督で1988年に映画化され、ベルリン映画祭で金熊賞を受賞している。

作風

ガブリエル・ガルシア=マルケスウィリアム・フォークナーの影響を受け、マジックリアリズムの手法で中国農村を幻想的かつ力強く描く作風。『豊乳肥臀(ほうにゅうひでん)』は「露骨な性的描写が多い」として、中国では一時発売禁止となっていた。その他の作品に『酒国(しゅこく)』『白檀(びゃくだん)の刑』など。2006年には福岡アジア文化賞を受賞。2009年の『蛙鳴(あめい)』では一人っ子政策のタブーに挑み、2011年に同作品で中国文学の最高権威茅盾文学賞を受賞している。

ノーベル文学賞

2012年10月11日、「幻覚的なリアリズムによって民話、歴史、現代を融合させた」としてノーベル文学賞を受賞。中国系の作家では2000年高行健1987年フランスに亡命)が同賞を受賞しているが、中国籍の作家としては初[2][3][4][5]

発言

2012年10月12日の記者会見で、莫言はノーベル平和賞受賞者の反体制活動家である劉暁波に関して、「劉氏が健康な状態で可能な限り早期に釈放されることを願う」と述べて釈放を求めた[2][3]。いっぽう、莫言は中華人民共和国検閲中国のネット検閲金盾)を容認するなど「体制側の作家」との批判を受けており、2009年ノーベル文学賞を受賞したヘルタ・ミュラーがノーベル文学賞の受賞を批判した[6][7]

著作

年は日本語訳の刊行年を記す。

小説

評論

台本

映画化作品

脚注

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参考文献

外部リンク

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  2. 2.0 2.1 テンプレート:Cite news
  3. 3.0 3.1 テンプレート:Cite news
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