縄跳び

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ファイル:Jumprope23241.jpg
ボクシングのトレーニングでは手首の鍛錬とリズム感を養うため、短縄跳びをすることがある。

縄跳び(なわとび)は、自らあるいは他人の回すが地上付近を通過する際に飛び越していく遊び[1]。また、そのための縄(跳び縄あるいはジャンプロープともいう)。今日ではスポーツ性の高いものもある。縄跳びには、跳んだ回数を競う場合と、跳び方の難易度を競う場合がある。縄の長さで短縄跳びと長縄跳びの2つに分けられる[1]

歴史

近代日本での縄跳びの歴史は1878年に体操伝習所(現在の筑波大学)へドイツから教師を呼び輸入したのが始まりだとも言われる。

短縄跳び

短縄跳びは一人、あるいは二人で跳ぶ。跳び方には下記のように様々な種類がある。縄跳びを回す向きは、前回しと後ろ回しがある。ダブルダッチと区別するために単縄跳びと表記することもある。(短縄跳びは長縄跳びとの区別)

前回し跳び、後ろ回し跳び
跳び縄を一回転させて跳ぶ。
交差跳び
腕を、前で交差して跳ぶ。
綾跳び
交差跳びと平跳びを繰り返す。
二重跳び(二重回し)
跳躍中に跳び縄を二回転させる。さらに、三重、四重、五重と重ねることができる。
はやぶさ跳び(綾二重跳び、速綾(そくあや)跳び)
綾跳びの体制で二重跳びをする。「交→順」または「順→交」の2種類のバリエーションが存在する。
駆け足跳び
駆けながら跳ぶ。
振り足跳び
片方の足で2回ずつ跳ぶ。その間にもう一方の足を前後に振るため、歩くような動作となる。
サイドクロス(側振綾跳び、側振交差跳び)
回転する縄をいったん体の右や左にスルーさせ(側振)、次の回旋で交差跳びをする。側振の方向を左右に変えながら、これを繰り返す。
前回し片足跳び、後ろ回し片足跳び
片足で跳ぶ。
横ふり跳び
足を左右に出して跳ぶ。

長縄跳び

概要

長縄跳びは6mから8m程度のロープを用いて、ロープを振揺・回旋させて地表近くを通過するときにこれを跳ぶもの[2]

難易度には高低があり長縄跳びには次のようなものがある。

  • 地表近くを振揺させてこれを跳ぶもの[2]
  • 回旋するロープの下を潜り抜けるもの[2]
  • 回旋するロープの中で各種の跳び方を行うもの[2]
腕立てや逆立ちをしながら跳ぶ人もいる。
  • 長縄の中で短縄と重複して跳ぶもの[2]
  • 長縄2本もしくは3本を回旋させてその中を跳ぶもの[2]

ダブルダッチ

テンプレート:Seealso ダブルダッチDouble Dutch)は、2本の縄を使って跳ぶ縄跳び。向かい合ったターナーと呼ばれる二人の回し手が2本の縄を内側に回し、その中でジャンパーが技を交えながら跳ぶ。

17世紀ニューアムステルダムに入植したオランダ人によってアメリカに伝えられ、1973年に本格的なルールが制定された。競技種目には、「規定」「スピード」「フリースタイル」「フュージョン」の4種類がある。

日本では1996年NPO法人日本ダブルダッチ協会が発足。愛好者は5万人を数える。2008年の世界ニューヨーク大会において、日本体育大学日本大学が優勝した。

2007年1月15日には、アメリカの祝日マーティン・ルーサー・キング・ジュニアデーを記念し、Googleのホームページのロゴが黒人白人の子供がダブルダッチをして遊ぶデザインとなった(画像)。

8の字

跳ぶ人が8の字のように移動することからその名がついた。飛ぶときは、普通長縄と同じであり、移動するときは、以下の図のようになる。

上から見た図(●…縄を回す人 ┃…縄 ↑↓←→…飛ぶ人の移動方向)

  →→→↓
  ↑ ●  ↓
  ↑ ┃ ↓
   ←┃←←
 ↓ ┃ ↑
 ↓ ● ↑
  →→→↑

スポーツトレーニング

ボクシング格闘技では、フットワークを養成する為に縄跳びをすることが多い。練習前のアップ、練習後のクールダウンとして使われる。変化をつけるために速く跳んだり、ダッシュすることもある。 ムエタイキックボクシングの練習では、「タイロープ」と呼ばれる、タイ王国で一般的な太く重いビニールチューブ製の縄を使用することがある。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク

  • 1.0 1.1 中島海編 『遊戯大事典』 p.544 1957年
  • 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 中島海編 『遊戯大事典』 p.539 1957年