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[[Image:Kome Hyappyo Statues 001.jpg|thumb|300px|米百俵の群像]] '''米百俵'''(こめひゃっぴょう)とは、[[幕末]]から[[明治]]初期にかけて活躍した[[越後長岡藩|長岡藩]]の藩士[[小林虎三郎]]<ref>伝記に、[[松本健一]]『国を興すは教育にあり 小林虎三郎と「米百俵」』 [[麗沢大学]]出版会、2002年</ref>による[[教育]]にまつわる故事。後に[[山本有三]]による[[戯曲]]<ref>山本有三『米百俵』 [[新潮文庫]]、2001年</ref>で有名になった。この逸話は、現在の辛抱が将来[[利益]]となることを象徴する物語としてしばしば引用される。 == 内容 == [[河井継之助]]が率いた[[北越戦争]]([[戊辰戦争]]の一つ)で敗れた長岡藩は、7万4000石から2万4000石に減知され、実収にして6割を失って財政が窮乏し、藩士たちはその日の食にも苦慮する状態であった。このため窮状を見かねた長岡藩の支藩[[三根山藩]]から百俵の[[米]]が贈られることとなった。 藩士たちは、これで生活が少しでも楽になると喜んだが、藩の[[大参事]]小林虎三郎は、贈られた米を藩士に分け与えず、売却の上で[[学校]]設立の費用(学校設備の費用とも)とすることを決定する。藩士たちはこの通達に驚き反発して虎三郎のもとへと押しかけ抗議するが、それに対し虎三郎は、 <blockquote>'''「百俵の米も、食えばたちまちなくなるが、[[教育]]にあてれば明日の一万、百万俵となる」'''</blockquote>と諭し、自らの政策を押しきった。 この米百俵の売却金によって開校したのが「国漢学校」であり、洋学局と医学局が設置された。この学校は[[士族]]によって建てられた学校であるが、一定の学力に達した庶民の入学も許可された。国漢学校は、現在の長岡市立阪之上小学校、[[新潟県立長岡高等学校]]の前身となった<ref>なお、医学局が[[長岡赤十字病院]]の前身といわれるが、これは精神的な前身と捉えるべきである。長岡赤十字病院の直接の前身は、[[1873年]]([[明治6年]])に[[三島億二郎]]が設立した「長岡會社病院」である。また[[新潟県]]立長岡高校の正門レンガ造りは 旧日赤病院の正門レンガと同じ作りになっており、元々同じ藩校だった名残りだと言われている。</ref>。なお長岡藩[[江戸藩邸|江戸上屋敷]]にも国漢学校があり、[[長崎]]に医術の修行のため内地留学<ref>そこで得た当時の先進の学問成果を、藩校でも数学医術・砲術・西洋兵学などに応用吸収した。</ref>も出していた。 == 余談 == この物語は「米百俵の精神」という言葉になり、[[内閣総理大臣]]だった[[小泉純一郎]]が、[[小泉内閣]]発足直後の国会の[[所信表明演説]]で引用されて有名になり、[[2001年]]の流行語にもなった。 ===歌舞伎化 === *2001年に歌舞伎化。[[歌舞伎座]]九月公演『米百俵』(主演[[中村吉右衛門 (2代目)|中村吉右衛門]])は、当時の小泉首相も観劇した。 == 脚注 == <references /> == 外部リンク == * [http://www.city.nagaoka.niigata.jp/kurashi/bunka/komehyaku/kome100.html 米百俵の精神 - 長岡市] * [http://torasa.fukikou.net/ 米百俵で未来を創った男-小林虎三郎] * [http://www7.ocn.ne.jp/~kome100/ 米百俵本舗 - 新潟県長岡市の和菓子店] {{DEFAULTSORT:こめひやつひよう}} [[Category:幕末]] [[Category:日本の戯曲]] [[Category:歌舞伎の演目]] [[Category:新潟県の歴史]] [[Category:新潟県を舞台とした作品]] [[Category:越後長岡藩]]
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