穴水駅

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テンプレート:駅情報 穴水駅(あなみずえき)は石川県鳳珠郡穴水町字大町にある、のと鉄道七尾線で、同線の終着駅である。

概要

穴水町の代表駅で、以前は七尾線から能登線が分かれるジャンクションでもあった。愛称は「まいもんの里駅」。「まいもん」とは、能登弁で「おいしいもの」の意である。

かつては当駅から輪島(七尾線の一部)・蛸島(能登線)の二方面へ路線が分岐していたが、輪島方面は2001年平成13年)、蛸島方面は2005年(平成17年)に廃止され、当駅は七尾線の終着駅となった。終着駅となった後も北へ400mほど線路が残されており、運転体験会などで使用されている[1]

のと鉄道が能登線の営業を引き継いで開業した当初は、後にのと鉄道七尾線となる路線はJRが営業を行っており、当駅もJRの管轄だった。そのため、のと鉄道の駅は「のと穴水」としてJRのものとは分けられ、独自にログハウス調の駅舎も有していた。七尾線の運行管理の移管によって両者は統合され、駅名も「穴水駅」に戻った。旧のと穴水駅舎はその後貸店舗となり、土産物店や自衛隊の募集連絡所などを経て、2011年現在は1階に福祉作業所の販売店、2階に能登線廃止に伴い宇出津から移転したのと鉄道の本社が入っている。1階の旧コンコース部分は残されており、跨線橋と合わせて冬期間に開設される牡蠣料理店「穴水駅ホーム あつあつ亭」として利用されている。

車両基地を有し、夜間滞泊も設定されている。この車両基地は七尾線の経営移管時に設けられたものであるが、相次ぐ路線縮小によって保有車両が減ったために持て余し気味である。

駅構造

単式・島式・切欠ホーム2面4線を持つ地上駅であったが、便数削減や七尾線部分廃止、能登線廃止に伴い、現在テンプレート:いつは駅舎側の1番線のみの1面1線で客扱いを行う。2・3番線は現在テンプレート:いつでは主に車両留置に使われており、原則として旅客列車の発着はない。

頭端式ホームの0番線は七尾線の経営移管時まで「のと穴水駅」のホームとして使われていたホームで[2]、穴水駅の統合後は当駅始発の下り列車が発着していたが、能登線廃止のため事実上使用不能となり、現在テンプレート:いつは廃車となったNT100形気動車NT800形気動車が留置されている。輪島・蛸島方面への路線があった当時は、原則として1番線を七尾方面行き、2番線を能登線方面行き、3番線を輪島行きとしていた[3]

直営駅で、みどりの窓口自動券売機が設置されている。

穴水駅プラットホーム
ホーム 路線 行先
0 テンプレート:Color
1 テンプレート:Colorのと鉄道七尾線 和倉温泉七尾方面
2・3 テンプレート:Color

駅弁

国鉄時代より七尾駅の駅弁が販売されている。

かつては待合室にあった売店や1番ホーム輪島寄りにあった立ち食いそば店で販売されていたが、現在テンプレート:いつは駅で直接売店も営業する形となり、かつての出札・集改札窓口があった部分を改装した売店としての陳列スペースで扱われている。

主な駅弁は下記の通り[4]

  • ちらし寿し

利用状況

  • 1日平均乗車人員
    • 2006年度(平成18年度) 173人
    • 2007年度(平成19年度) 188人
    • 2008年度(平成20年度) 185人
    • 2009年度(平成21年度) 192人
    • 2010年度(平成22年度) 174人
    • 2011年度(平成23年度) 145人
    • 2012年度(平成24年度) 135人

駅周辺

近辺は穴水町の中心部。

路線バス

2005年(平成17年)から、廃線となった能登線と七尾線の一部(輪島線)を代替するバスが運行を開始している。

以前は当駅から奥能登をめぐる定期観光バスに乗車することができたが、現在テンプレート:いつは輪島・能登空港・和倉温泉発着となり穴水駅を経由しない。

穴水駅前・穴水駅前2
北鉄奥能登バス 穴水輪島線: 能登空港輪島駅前・塚田行き、穴水総合病院口行き
唐川線: 上唐川行き
穴水線: 門前行き、穴水総合病院行き
大田原線: 樟谷・鵜川駅前行き、穴水総合病院行き
鹿島線: 能登鹿島・曽福行き、穴水総合病院行き
穴水珠洲(A/B/C)線: 松波城址公園口鵜飼駅前飯田高校下・珠洲市総合病院前・珠洲鉢ヶ崎行き、穴水総合病院行き
穴水宇出津(A/B/C)線: 鵜川駅前・宇出津駅前行き、穴水総合病院行き
穴水東部線: 岩車・鹿波・兜診療所前・立戸の浜・前波南・竹太行き、穴水総合病院行き
高校線: 穴水駅前 - 穴水高校 - 穴水駅前
珠洲特急・真脇特急: 大谷・すずなり館前・珠洲鉢ヶ崎行き、金沢駅・兼六園下行き

歴史

  • 1932年昭和7年)8月27日 - 鉄道省国鉄)七尾線 能登中島駅 - 当駅間開通と同時に開業。
  • 1935年(昭和10年)7月30日 - 七尾線 当駅 - 輪島駅間が延伸開業。
  • 1959年(昭和34年)6月15日 - 能登線 当駅 - 鵜川駅間が部分開業。
  • 1984年(昭和59年)
    • 2月1日 - 貨物の取扱を廃止。
    • 12月 - 現駅舎が竣工[5]
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となる。
  • 1988年(昭和63年)3月25日 - 西日本旅客鉄道能登線がのと鉄道に転換される。これにともない能登線の駅がのと穴水駅として分離される。
  • 1991年平成3年)9月1日 - 七尾線七尾駅(和倉温泉駅) - 輪島駅間がのと鉄道に転換。これにともない能登線のと穴水駅と七尾線穴水駅が再統合される。
  • 2001年(平成13年)4月1日 - のと鉄道七尾線当駅 - 輪島駅間廃止。
  • 2005年(平成17年)4月1日 - のと鉄道能登線当駅 - 蛸島駅間(全線)廃止。

隣の駅

のと鉄道
テンプレート:Color七尾線
能登鹿島駅 - 穴水駅

かつて存在した路線

のと鉄道
七尾線(廃線区間)
穴水駅 - 能登三井駅
能登線(廃線)
穴水駅 - 中居駅

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:のと鉄道七尾線 テンプレート:のと鉄道七尾線 (廃止区間)

テンプレート:のと鉄道能登線
  1. 『鉄道ジャーナル』通巻550号(2012年8月号)、77頁。
  2. 寺田裕一『私鉄の廃線跡を歩くIII 北陸・上越・近畿編』、JTBパブリッシング、2008年、150頁。ISBN 978-4-533-07145-4
  3. 川島令三『全国鉄道事情大研究 北陸編(1)』、相思社、1995年、199頁。ISBN 4-7942-0616-X
  4. JR時刻表2010年8月号(交通新聞社刊)302ページ
  5. 『私鉄の廃線跡を歩く』、139頁。