稲村ジェーン

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox Film稲村ジェーン』(いなむらジェーン、Inamura Jane)は、1990年公開の日本映画

日本のロックバンドサザンオールスターズの中心メンバーとして活動している桑田佳祐の初監督作品。

1965年鎌倉市稲村ヶ崎を舞台としている。

概要

昭和40年、湘南鎌倉市稲村ヶ崎を舞台に、20年に一度の台風によってもたらされるという伝説のビッグウェーブ、〈ジェーン〉を待つサーファーたちそれぞれのドラマを描く青春物語。

音楽界で成功した桑田の映画、ということもあって前評判は高く1990年度の日本映画配給収入年間ランキング4位、累計配収額は18億3000万円(社団法人日本映画製作者連盟の調べによる)、観客動員数350万人を記録し、東京・有楽町マリオン映画館、日劇東宝(現・TOHOシネマズ日劇)の観客動員数を更新するなど、興行的には成功した作品であるが、期待が高かっただけに映画としての内容については批評家からは酷評されてしまった。DVD未発売(2014年現在)。

この映画を観たビートたけしは自身の映画批評本『仁義なき映画論』にて最初の文章では「半分もみないうちに逃げ出したくなっちゃって、こんなに長く感じた映画は初めてだね」「この映画は音楽だけ」とボロクソに述べているが、「オレは非難しているんじゃない。誤解しないように。」と述べていたり「音楽映画なのに邪魔なセリフがありすぎて音楽を殺している。」「音楽と絵でやったほうがインパクトの強いものになる。」「テレビのスポットの『稲村ジェーン』は見事なもの」などとも評価もしている。しかし、最初の酷評の文章だけしか読んでいなかった桑田は「つまらないというのは感性が足りないから。武さんは若者の気持ちが分かっていない」と述べている。ただし、桑田自身は芸人としてのたけしを賞賛しており、たけしもミュージシャンとしての桑田を賞賛している。

あらすじ

テンプレート:要あらすじ

キャスト

スタッフ

  • 監督:桑田佳祐
  • 製作:山本久 / 出口孝臣 / 横山元一 / 岩田廣之
  • 製作総指揮:大里洋吉 / 高山登
  • プロデューサー:森重晃 
  • 脚本:康珍化
  • 撮影:猪瀬雅久
  • 音楽:桑田佳祐
  • 主題曲:サザンオールスターズ 
  • 振付:南流石
  • 美術:細石照美
  • 編集:鈴木歓(J・K・S)
  • 録音:山田均
  • スチル:原田大三郎
  • 助監督:伊藤聡
  • 照明:丸山文雄
  • 製作プロダクション:アミューズ・シネマ・シティ 

サウンド

主題歌「真夏の果実
作詞:桑田佳祐
作曲:桑田佳祐
編曲:サザンオールスターズ / 小林武史
歌:サザンオールスターズ
挿入歌「忘れられたBig Wave
作詞:桑田佳祐
作曲:桑田佳祐
編曲:サザンオールスターズ / 小林武史
歌:サザンオールスターズ
挿入歌「希望の轍
作詞:桑田佳祐
作曲:桑田佳祐
編曲:桑田佳祐 / 小林武史
歌:稲村オーケストラ
他、数曲。

その他

  • 同映画のサントラ盤CD稲村ジェーン』(サザンオールスターズ&オールスターズ)が1990年9月1日にビクター音楽産業(現:ビクターエンタテインメント)から発売され、映画のサントラ作品としては異例の日本国内のみでのミリオンセラーを記録した。
  • 同アルバムには、主題歌の「真夏の果実」、全スペイン語詞の「稲村ジェーン」「愛は花のように(Ole!)」、サザンのコンサートでの定番曲「希望の轍」、サザンの公式発表曲では唯一のア・カペラ曲「忘れられたBIG WAVE」などが収録され、「愛して愛して愛しちゃったのよ」は後に「原由子&稲村オーケストラ」名義でシングルカットされた。
  • 静岡県松崎町にてロケが行われた(骨董屋など)。その他、由比ガ浜などでも撮影された。
  • この映画は本来、上映時間は2時間40分だったが、それでは公開出来ないという事で40分をカットして2時間作品になったという。もし、このカットがなければ現在とは違った評価になっていたとも言われている。
  • とんねるずのみなさんのおかげです』(フジテレビ系)では、「稲村巨ジェーン」というパロディコーナーが放送された。

受賞歴

関連項目

外部リンク

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