科学戦隊ダイナマン

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スーパー戦隊シリーズ
第6作 大戦隊
ゴーグルファイブ
1982年2月
- 1983年1月
第7作 科学戦隊
ダイナマン
1983年2月
- 1984年1月
第8作 超電子
バイオマン
1984年2月
- 1985年1月

テンプレート:基礎情報 テレビ番組科学戦隊ダイナマン』(かがくせんたいダイナマン)は、1983年2月5日から1984年1月28日までテレビ朝日系列で全51話が放送された、東映制作の特撮テレビドラマ、および作中で主人公たちが変身するヒーローチームの名称。「スーパー戦隊シリーズ」第7作目に当たるテンプレート:Refnest

放送時間は、スタート当初は毎週土曜18:00 - 18:30(JST)。1983年4月9日放送分(第10話)から18:00 - 18:25(JST)に変更された。

概要

「科学と夢」というテーマを掲げ、「ダイナミック」「ダイナマイト」といった動きのあるイメージを持ったキーワードを意識する形で企画が立ち上げられた[1]本作品は、一方でそれらのキーワードの持つイメージをスーツやマスクといった造形物のデザインに反映し辛い[1]ことから、安定した人気を持っていた野球をモチーフとして『野球戦隊Vリーガー[2]』と名付けられて企画が進められた。しかしどうコスチュームをアレンジしても長い歴史の中で洗練されてきた実際の野球ユニフォームのカッコよさには及ばないとの判断から、最初の撮影会の時点で胸にあしらわれていた野球のユニフォーム風の欧文ロゴを外し、従来の戦隊のイメージに近いデザインへと変更された[3]。これに伴いタイトルも、本来のテーマやキーワードを踏まえた『科学戦隊ダイナマン』に改められたが、決定デザインの半袖スーツや、ブラックとブルーが取る一本足打法のようなポーズ、ダイナロボの合体コードである「グランドスラム」(満塁ホームランの意)などに「野球戦隊」の名残りが見られる。『ダイナマン』へと企画が軌道修正されてからはダイナマイトのイメージを重視し、また「魂の爆発」を作品の魅力の一つとしようという発想[1]から、それを表現するべく爆発にこだわった作品となった。主題歌の歌詞にも「爆発」という言葉が繰り返し使われているほか、映像表現でもナパームや色粉を用いた爆発シーンが多用された。鈴木武幸プロデューサーによると「過去最高の火薬量」が使われたという[3]

また本作品の大きな特徴として、アニメテイストの導入があげられる[4]。その代表的な例が、当時のロボットアニメで流行していた「美形キャラ」を実写作品に反映させた敵幹部・メギド王子の登場である。これは「敵方に魅力があることでヒーローも引き立つ」という鈴木プロデューサーのアイディア[5]によるものであり、また鈴木プロデューサーがスーパー戦隊シリーズを担当する以前、美形キャラや大河ドラマ調ストーリーで人気を博した一連の長浜忠夫作品に関わっており、それらの要素からヒントを得たものであった[6][5]。「アニメだからこそ実現可能ではないか」という理由からこのアイディアを不安視する意見もあったものの、素顔を出す物語前半をコスチュームの派手さで乗り切り、物語終盤では仮面のキャラクターであるダークナイトとして活躍させる、という手法によりこれを成功に導いた[5]

ストーリー面では、前作『大戦隊ゴーグルファイブ』での主役側の必殺技のパワーアップ劇をさらに発展させ、敵側がより強力な怪人を生み出して今までの必殺技が通用しなくなり、新しい必殺技を生み出して逆転するまでの展開を3話をかけてじっくり描いている。こうした正義と悪双方のパワーアップ合戦は、次回作以降さらにエスカレートしていくこととなる。また、シリーズ中盤には敵側のスパイ一家の苦悩を描いたストーリーが挿入され(第31話)、さらにシリーズ終盤には、やはり当時のロボットアニメで流行していた大河ドラマ的ストーリーも試験的に導入された。戦隊シリーズ初の悪のヒーローである、ダークナイトの登場に端を発した敵組織の内紛が思わぬ形でダイナマンたちに波及し、そしてダイナマンの司令官夢野博士の知られざる過去が明らかになるドラマを絡めながら最終決戦へと至るもので、その重厚な連続ドラマ性は後続作品にも発展的に継承されていった。

なお、本作品ではシリーズ前半において熊本県阿蘇山天草地方、終盤において静岡県浜松市中田島砂丘にて地方ロケを行い、また夏季のストーリー(第26話)でも熱海後楽園ホテルおよび城ヶ崎海岸でロケを行っている。

放送時間

前述の通り、1983年4月より放送時間が25分枠に短縮されている[注 1]。この変更はテレビ局側の都合で突然決まったものであり、なおかつオープニング・エンディング・予告を除くと正味17分であるため、制作スタッフは短時間でのドラマ作りに苦労することになったが[3][注 2]、結果として、単純にドラマパートをカットするのではなく、全体的にテンポを上げていく方法を採ることにより、スピーディーな名乗りやアクションなどといったスーパー戦隊シリーズ独特の演出方法の確立に繋がっていった[5]

商業展開

前作『ゴーグルファイブ』の関連商品の売上の不振により[7]、本作品を商品化した会社は前作の41社から30社へと減少。苦しい環境でスタートした本作品だったが、予想を覆して商業的に大成功を収め、バンダイの売上は95億円を達成。スーパー戦隊シリーズはバンダイの看板作品になり、次回作『超電子バイオマン』は「100億円キャラクター」を目指すことになった[8]

また本作品の放送時期は、スポンサーのポピーが親会社のバンダイに合併された時期にあたり、社名移行時期の提供テロップには「ポピー」「バンダイ」(合併後、1985年の初めごろまでは、小さめのロゴマークと英語マークによるもの)と並んで表示された他、「DX超合金 ダイナインボックス ダイナロボ」や「ビッグスケール ダイジュピター」といった関連商品のパッケージも複数回変更されている[注 3]

あらすじ

太古の昔、地球に落下した隕石に付着していた生命物質が地底で進化して生まれた有尾人の一族、ジャシンカ帝国。尻尾の数で身分が決まるという文化を持つ彼らは、地上に強い憧れを抱き、人類よりも進んだ科学力を駆使して地上征服を企み、日本各地で火山を噴火させたのを手始めに、地上侵略を開始する。

これを察知していた科学者・夢野久太郎は、自らが運営する発明センターに5人の知力と体力に優れた若き科学者を集め、科学戦隊を創設。5人は夢野が開発した強化服・ダイナスーツをまとい、ダイナマンとしてジャシンカ帝国に立ち向かう。

登場人物

科学戦隊ダイナマン

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ダイナマンのリーダー。北海道出身。22歳。科学者の卵であると同時にモトクロスライダーとしての腕も一流で、世界レース優勝の夢を抱いて無公害水素エンジン開発に取り組む。メカにかなり強いが、発明は夢を追い過ぎてやや実用性などに欠ける面がある。少年時代から続けており有段者である剣道を中心に、武道全般が得意。
自身の誕生と引き換えに母を亡くしていることから母親の愛情を知らずに育っており、子どもから母親の愛情や面影を奪うレーザーホーク(第39話)やレインボーカメレオン(第45話)の作戦に怒りを燃やし、独断行動を取った。
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ダイナマンのサブリーダー。22歳。宇宙人と友達になることを夢見る天文学者。実は伊賀忍者の子孫で、超人的な体力を持ち、宇宙人とのレーザー交信テストの実験場である南アルプス山中を飛び回っていた。変身しなくても、分身の術などの忍法を使える。またロープウェイにぶら下がるなどの危険なアクションもこなす。「拙者」「○○でござる」といった口調が特徴的な茶目っ気たっぷりの性格で、どんな危険な事態でも心の余裕を見せる。第17話では幼馴染の女性と再会。子供の頃はいたずらっ子だったことも明らかになった。
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石垣島出身の海洋学者の卵。18歳。海を深く愛し、人工えらの開発に取り組む。功夫技など中国拳法を得意にしており、身のこなしがすばやい。責任感の強い純情な男で、女性の刺激的な水着姿を正視できないくらいだが、第29話ではキメラの着替えを他の男性メンバーと一緒に覗きに行こうとしていた。星川の弟分だが、レイと行動を共にすることも多い。
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鹿児島県出身の植物学者。20歳。ウエスタンハットを愛用する農業青年で、植物の品種改良に取り組んでいるが、メロンサクランボをかけ合わせるといった珍発明も多い。牧童の使うような狩猟道具の扱いや射撃、車の運転の腕前は抜群。パワーファイターで大食い。好物はラーメンで、それを作るためのメカを開発したことも。素直な性格で子どもたちから好かれており、花言葉にも精通する人情家。そのため、ダイナマンのムードメーカーになっている。
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ダイナマンの紅一点。東京都出身の18歳。コミュニケーション研究の専門家で手話もできる。動物と会話をするための研究に取り組み、ハツカネズミクマイヌなどの言語を解読するといった成果も挙げているが、ネコだけが唯一苦手で、なおかつネコアレルギーも持っている。フェンシングを得意としており、その腕前は世界レベル。少々おてんばで活発な性格だが、弱者を護り涙を見せる優しい面も持つ。第13話で夢野から求婚されたが「パス」と断った。

ダイナマンの仲間

夢野 久太郎(ゆめの きゅうたろう)
私財を投じて科学戦隊を創設した総司令。表向きは夢野発明センターを主宰するとぼけた発明おじさん。剣道の達人という一面も持ち、医学にも精通している。本名は遠山といい、15年前にレトロ遺伝子を開発した人物であった。この開発が原因でジャシンカに狙われ、恋人を失い、ゼノビアにさらわれた。発明センターは第37話でゼノビアにダイナステーションと繋がっていることを知られたことで、表向き「発明のための旅に出る」という理由で閉鎖されるが、ジャシンカとの戦いを終えたことで、発明センターも復活した。
ユタカ、アイコ、タカオ、サトシ、エミ
発明センターに出入りしている子どもたち。リーダー的存在はユタカ。発明センターの職員たちがダイナマンであることは知らないが仲は良い。5人ともジャシンカの陰謀に巻き込まれることもあり、第14話では全員チョロッポ兵にされてしまった。アイコは第13話で担任教師がカエルシンカにさらわれたことがあり、サトシは第23話で母親をナメクジに変えられたり、第29話で着ていた青いシャツに呪いをかけられたりと特に酷い目に遭い、エミは第37話でエレキウナギに跡をつけられ、ダイナステーション侵入を許してしまった。ジャシンカ壊滅後、ダイナマンや夢野と再会を果たす。

ジャシンカ帝国

はるか古代に地球に落下した隕石に付着していた生命体が独自の進化を遂げた地底の居住者「有尾人(ゆうびじん)」の一族による帝国。卵生で卵から誕生し、その名のとおり尻尾を持ち、尻尾の数が多いほど階級が高い。尻尾の無い地上人を下等生物と見下し、人間に尻尾を生やすことも不可能とわかると、地上への侵攻を開始した。

首領・幹部

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ジャシンカ帝国の支配者。尻尾は9本。普段はグランギズモ内の玉座に座っており、終盤まで出撃することがなかった。帝王剣を使って、強大な妖力を発揮する。不老不死で超魔力を得られるという伝説の10本尻尾になることを夢見ており、尻尾の数を増やすレトロ遺伝子の奪取に執念を燃やすが、ゼノビアとダークナイト(=メギド)の策略に嵌まって猜疑心が高まったことで結果的に忠臣のカー将軍を失う羽目となる。更にその夢は叶わず、第50話でダークナイトに扮するメギドと一騎討ちの果てに倒されるものの、メギドの成長を認め、キメラを介してジャシンカの帝王の座とその証である帝王剣を譲った。ダイナマンとは直接対決はしていない。
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帝国一の科学者で、進化獣・メカシンカの製作を行い、メギド王子の教育係も務めている。尻尾の数こそ7本とメギドとキメラより多いが、2人を自分の上に立てている。また戦闘力も非常に高く、名実ともに軍神としてダイナマンと渡り合った。帝国への忠誠心は随一で、アトンから全幅の信頼を得ていたが、ゼノビアとダークナイトの策略に落ちて謀反の濡れ衣を着せられてしまう。身の潔白を証明するため第49話でダイナマンに戦いを挑み、壮絶に散っていった。死後、最後のメカシンカ・ファイアースフィンクスを作るための遺言ビデオが発見され、最後まで帝国のために尽くしたその忠誠心をアトンから賞賛された。
デザインを担当した出渕は彼に娘が居るという「自己設定」のもとにイシリアというオリジナルキャラクターを後年の画集に納めている。
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帝王アトンの息子。元は5本尻尾だったが、1話でダイナレッドに切り落とされ4本尻尾となり[注 4]、以後はダイナレッドを執拗に狙う。「流れ星」という白馬に乗り、常に先頭に立って作戦を指揮する。真面目な性格で側近の死を悲しんだり(第8話)、スパイ有尾人夫婦をキメラの怒りから庇って弁護したりする(第31話)など部下を大事にする心根も持っているが、やや短慮で王子としての威厳に欠ける部分もある。第49話ではコンピュータードラゴンの意思を奪う機械を作製しており、機械に精通した面を見せた。ジャシン剣と呼ばれる剣を持ち、「ジャシン剣蝙蝠返し」という必殺技を使う。第38話で度重なる失敗につけ込んだゼノビアの謀略に嵌まり、アトンから罪人として見捨てられ、ゼノビアに残りの尻尾を全て切られた上に千年洞窟に幽閉されてしまう。
その後、ゼノビアや自分を見捨てた父アトン、そしてダイナレッドへの復讐を唯一の心の支えにしながら千年洞窟を自力で脱走。脱走後は黒いスーツを纏った闇の使者・ダークナイトとなって暗躍し、必殺技も「ダークナイト闇の舞」に変化した。千年洞窟に幽閉されている最中、偶然にも古文書を発見したことで「10本尻尾になると同時にその者は死ぬ」という10本尻尾の真の秘密を知り、尻尾の数ではなく自分を鍛え、磨くことこそが重要であると悟る。レトロ遺伝子の存在が明るみになってからはそれを逆利用し、協力する振りをしながらゼノビアを死に追いやる。その直後に父アトンも一騎討ちで倒して尻尾の数で人間の優劣が決まらないことを証明し、アトンの形見にして帝王の証である帝王剣をキメラから手渡されて正式にジャシンカの新帝王となった。
最終話のオープニングでは「若き帝王メギド」として紹介。ダイナマンに決戦を挑み、男性陣4人を相手に帝王剣を見事に使いこなして善戦するが、ダイナロボの科学剣・稲妻重力落としの前に敗れ、爆発するグランギズモの中でキメラとともに互いの名を呼びあいながら最期を遂げた。
王子時代には第28話でピエロに化け、ダークナイト時代にも第44話で謎の老人に化けている。また正体を明かした後の軍服が以前とは異なり全体に黒に染まっている。
王子時代にはキメラとは喧嘩友達に近い関係だったが、結婚後は素直に愛情を示しており、最終決戦で自らが重傷を負い敗北を覚悟した際にはキメラだけでも逃がそうとしている。後年の出渕の画集には「ジャシンカ帝国初代『神聖』皇帝メギドと『女王』キメラ」という2人のオリジナルイラストが収められているテンプレート:Full
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第8話から登場。メギド王子のいとこ(母が帝王アトンの妹)で、4本の尻尾を持つ妖術使い。黒いボディスーツに赤いを着用している。変装も得意で、カー将軍による将としての評価はメギドよりも高い。鞭に変形する赤いバトンを武器として戦い、そのバトンを使った「キメラ花隠れ」という瞬間移動もできる。ダイナピンク=立花レイの好敵手で、第20話ではレイと一騎討ちの勝負を演じたほか、最終話でもダイナピンクとの一騎討ちを展開。第29話では、子供向け番組でありながら裸で水浴びをするシーンも披露、その際、ダイナブラックに服を奪われてしまうという失態を演じた。気の強い性格で、メギドとはことあるごとに反目し合っていたが、彼が刑に服す瞬間は同情を見せている。また、後に父を倒し若き帝王となった彼を認め、妻となり、新女王となる。
最終話のオープニングでは「若き女王キメラ」として紹介。メギドから脱出するよう促されるがこれを拒否し、彼とともに死亡した。
後年の出渕の画集に「ジャシンカ帝国初代『神聖』皇帝メギドと『女王』キメラ」としてオリジナルイラストが収められており、イベントでもファンから「キメラ描いてください」というリクエストが多かった、とその画集の中で明かしているテンプレート:Full
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第37話から登場した女将軍。尻尾は7本。妖魔力の使い手で、刃を装備した杖を武器に戦う。狡猾で奸智に長けた野心家であり、8年前にジャシンカ帝国の女王として君臨することを企てアトンを暗殺しようとしたが失敗、千年洞窟に投獄されていた。自力で脱獄し、改めてアトンに忠誠を誓ったが、心中には今でも野心を宿しており、アトンに従う振りをしながら、ジャシンカの帝王の座を狙う。そのために最初の標的として最も邪魔な存在であるメギド王子を罠に陥れ、彼の尻尾を全て切って千年洞窟に落とした。
レトロ遺伝子の存在を知った後はダークナイトと手を組み、アトンより先に10本尻尾になるべく第49話でカー将軍までをも陥れて死に導いたばかりか、遂に野心をむき出しにしてジャシンカ帝国を裏切り、夢野を奪い去った。しかしダークナイトに巧みに利用された揚句、第50話でレトロ遺伝子を浴びて10本尻尾となるが、その強力なパワーに耐え切れず、白骨化して絶命する。その寸前にダークナイトがメギドだったこと、そして彼の行動の全てが自分たちへの復讐だったことに気付くが、まさに時すでに遅しであった。

その他

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ジャシンカ帝国でもっとも身分の低い一本尻尾の有尾人。「テール!」と叫びながら襲い掛かる。死ぬと全身が赤く光り尻尾を残して身体が溶け、その尻尾もすぐに消滅してしまう。武器は敵を痺れさせる効果を持つ剣。変身能力にも長けているが、驚いたりすると尻尾が飛び出して、正体が発覚してしまう。未知の病原体に対しては、地上人の子供と同程度の免疫力しか持っていないという欠点を持っている[注 5]テンプレート:Full
親衛隊キールテンプレート:Sfnテンプレート:Sfn[9]テンプレート:Refnest
シッポ兵の中でも精鋭としてメギドの親衛隊として仕える。メギドからの信頼厚く、ギーラとの結束も強い。第8話で人食い花に捕らわれたギーラを救おうとするが、ギーラともども喰われてしまった。
親衛隊ギーラ
シッポ兵の中でも精鋭としてメギドの親衛隊として仕える。メギドからも信頼されていたが、第8話でダイナレッドのバイクに突き飛ばされ、不運にも人食い花の口に突っ込んでしまい、助けに入ったキールとともに抵抗虚しく喰われてしまった。
侍女ビルギス
ゼノビアの侍女として仕える女性シッポ兵。人間に変身することもできる。10本尻尾になる装置のオーバーヒートによって生じた爆風に飛ばされ、死亡した。

ダイナマンの装備・戦力

共通装備・技

ダイナブレス
ダイナマンの5人が右腕に装備している変身用のブレス。「ダイナマン」(単独変身の場合は自分のコードネーム)の発声とともにダイナブレスを胸にかざし、変身する。形状は5人共通だが、中央部のラインの色がそれぞれの色になっている。
ダイナスーツ
ダイナマン5人が変身時に装着する野球のユニフォームを模した強化服。スーツ本体部は、ハイパーダイナロン(上半身)とダイナロン(下半身)という特別繊維でできており、エネルギーを全身に伝えて装着者の身体能力を極限まで引き出し、どんな攻撃や高熱・大爆発にも耐える耐久性を持つなど、機能性が重視されている。
またブーツには、小型エンジンとエネルギー集中ターミナルが内蔵されており、この働きでマッハダッシュやダイナキックを繰り出すことが可能となる
ダイナロッド
右腰にさげている万能武器。通常は光線銃形態で、グリップを伸ばすとロッド状になる。劇中では主目的として設定されているレーザー銃としては用いられず、ロッドスパークなどの合同技を放ったり、火炎や電撃を発射する武器として使用されている。第14話ではショックビームを放ってジャシンカに操られている子供を眠らせた。
ロッドスパーク
ダイナロッドを合わせ、閃光を放つ。
ロッドビーム
ダイナロッドを一斉に放つ。
イナズマスパーク
5人で敵を囲い込んでダイナロッドを地面に突き刺し、一斉に光線を走らせる。
フライングアタック
5人でジャンプして一斉にダイナロッドで敵を突く。
マッハダッシュ
ダイナスーツのブーツからジェット噴射し、秒速100mの猛スピードで突進する。急停止も可能。
ダイナパンチ
腕に力こぶを作り、強力なパンチを放つ。シッポ兵を一撃で粉砕する。全員共通の技だが、主にレッドが使う。
ダイナジャンプスカイハイ
ダイナスーツのブーツからジェット噴射し、空中を飛び回る。

個人武器・技

ダイナレッド
ダイナ剣
ダイナレッドが使う長短一対の。2本の剣を翼のように広げて斬りつける「夢の翼」、剣を交差させて放つ閃光で敵の目を眩ませる「クロススパーク」、エネルギーを集めたダイナ剣で敵を十文字に切り裂く「ドリーム返し」、渦の力を利用して敵を一刀両断する「竜巻剣」といった技がある。2本を柄で合体させて両剣として使用することも可能で、それを使用した技として、ダイナ剣からエネルギーを放射する「ドリームギャラクシー」、全身から発した電流を剣から放電させてその際に発生した光で敵の目を晦ませる「ゴールデンスパーク」、その状態で剣を投げつける「ゴールデンスパークレッドアロー」などがある。
強磁性体であるため、強力な磁束で無力化されるのが欠点である。
レッドファイヤー
ダイナロッドから火炎を放つ。
マグナムスクエアーパンチ
空中でドリルのように回転しながら敵にダイナパンチを食らわせる。
ダイナブラック
クロスカッター
ダイナブラックが使う2本のブーメラン。手に持って使うこともある。十字型に合体させると「ショットクロス」になる。2本のクロスカッターを交差させて、その光を敵に浴びせながら、X形になったエネルギーブーメランを投げる「ブーメランショック」、クロスカッターを空中で3つに分裂させる「分身クロスカッター」、ブーメランから光線を放つ「ブーメランシャワー」という技がある。
バトルテクター
肩、腕、足に装着する強化プロテクター。
ストロングシャワー
ジャンプして両手から特殊繊維の白い糸を無数に放ち、敵を絡め取る。
ブラックスターフラッシュ
ダイナロッドからエネルギーの光を放出し、敵の目を眩ませる。
流星キック
体をスピン回転させてのキック。
ブラック分身の術
ダイナブラックの得意技。分身して敵を翻弄する。トゲアリシンカに破られたこともあった。生身でも使用可能。
木の葉隠れ
枯葉や木の葉の下に隠れる。別名・木遁の術。
煙隠れ
煙幕を作り、地中に潜って敵を奇襲する。
八段蹴り
敵集団を、連続キックでなぎ倒していく。
忍法・脱力
無駄な動きを封じて全身の力を抜き、敵の攻撃を利用して反撃する。あらゆるエネルギーを吸い取るタコシンカに使用。
忍法厚揚げの舞い
厚揚げの幻を出現させる。厚揚げが好物のキツネシンカに使用、撹乱した。
変わり身の術
敵の攻撃をかわして、別の物を身代わりにする。
ブラックスパイク(本編未使用)
マキビシをばら撒く。
ダイナブルー
ブルーフリスビー
投げつけたり、手に持って殴ったりして使うダイナブルー専用の、2枚のフライングディスク。盾としても使える。フリスビーを持って繰り出す「フリスビーパンチ」、フリスビーを投げてエネルギーの塊に変え、空中でスパークを起こす「スパークフリスビー」という技がある。
ジェットサーフィン
水陸両用のサーフボード。4つの車輪がついたソリのような形で、ジェットエンジンを搭載している。前部には無数のリボンを発射して敵を絡め取る「ブルーミラクルドラゴン」が装備されている。ジェットサーフィンに横たわり、猛スピードで走り回って敵を蹴散らす「ブルーサーフジェット」という技がある。
アタックボード
空も飛べるサーフボード。これを乗りこなして空中から体当たりする「ブルー魚雷タイフーン」という技がある。
ブルー水竜巻
空気中の水素を利用し、ダイナロッドから水竜巻を放つ。
空中三角飛び
第43話で星川との過酷な特訓の末に身に着けた技。大ジャンプで壁を蹴り、その反動を利用して敵に「ブルー稲妻キック」を食らわす。
ツイストキック
きりもみしながら空中からキックする。
ダイナイエロー
チェーンクラッシャー
ダイナイエローが使う2個のトゲつき鎖鉄球。振り回して使う。腕に装着してパンチを放つ「イエローボンバー」、その急降下版「フライングボンバー」、回転パンチ版「スクリューボンバー」、鉄球にエネルギーを集中させて攻撃する「イエロー電光ボール」(トゲアリシンカに一度は攻略された)、高速回転しながら鉄球で敵を殴りつける「イエロースクリューアタック」、鉄球を大きくして投げつける「イエロービッグボール」(第19話で使用)といった技がある。
イエロー雷光落とし
静電気を集中させ、ダイナロッドから雷を放つ。
イエローアタック
突進攻撃。
イエローグランドダイビング
空中から飛びかかり、両手を広げて敵を押しつぶす。
イエローダイビングパンチ
空中で回転しながら急降下パンチを食らわす。
ダイナピンク
ローズサーベル
ダイナピンクが使う柄の部分にピンク色のバラのついたサーベル(形状としてはフェンシングでも使われるエペ)。敵の胸を突いて運動神経を麻痺させて動きを封じる「ピンクハートブレイクショット」、閃光を発して敵の目を眩ませる「サーベルフラッシュ」、サーベルにエネルギーを集中させて空中回転して敵に体当たりする「ピンクスワンサーベルフラッシュ」、太陽光をサーベルに反射させて敵の目を眩ませてから攻撃する「サンシャインサーベルマジック」、きりもみ回転しながら攻撃する「ピンクサーベル竜巻」など、ピンク自身のフェンシングの腕前を遺憾なく発揮した技を繰り出す。
フラワーシールド
ダイナピンクが使うピンク色のバラのついた円形の盾。一部パーツを高速回転させることでガス等を防ぐ。
バラフィナーレ
ローズサーベルの柄やフラワーシールドに付いているピンク色のバラの花型高性能爆弾。空中回転しながら周囲にバラフィナーレをばら撒く「ピンクフラワーカーニバル」という技がある。
ピンクショッキングメロディー
ダイナロッドから超音波を放ち、敵の鼓膜を破る。相手が耳栓をつけたためかわされたこともあった。

合体技・必殺技

スーパーダイナマイト
ダイナマンの5人が「爆発!!」と叫びながら、竜巻状に集まり、1つの巨大な光の玉を形成し、順番に突撃して、進化獣を爆破して倒す必殺技。強化されたメカシンカとの戦いで跳ね返されてしまった。
ニュースーパーダイナマイト
スーパーダイナマイトが第34話のメカシンカの登場で破られ、危機感を抱いたダイナマンの5人が、夢野博士の猛特訓に耐えた末に編み出した新必殺技。第36話から使用した。
個人の色を叫んで爆発を起こし、その反動でレッドが後方宙返りジャンプを、他の4人は錐揉み回転ジャンプを行い「アタック!!」と叫ぶ。レッドの両腕に他の4人が掴まり、レッドが「大!」、他の4人が「爆発!」と叫んでから5人が大回転して燃え盛る巨大な火の玉となり、メカシンカに体当たりする。破壊力は「スーパーダイナマイト」を上回っており、メカシンカは胴体を貫かれた後バラバラになる。
ダイナキック
5人が連続して跳び蹴りを決める。主にスーパーダイナマイトおよびニュー・スーパーダイナマイトへ繋ぐために使用。
ストロボ戦法
ヤモリシンカのヤモリフラッシュを破った戦法。
フェードバックセミシグレ
セミシンカの超音波セミシグレ対策として使用。5人で敵を囲み、5つのパラソル型集約機で、超音波を反射させる。

メカニック

ダイジュピター
全長:87m / 重量:1260t / 最高走行速度:270km/h / 最高飛行速度:マッハ6
ダイナマッハ、ダイナギャリー、ダイナモビルを格納する巨大空母。両翼のミサイル砲が主武器。その威力は千年洞窟を破壊できるほど。
ダイナマッハ
全長:6m / 重量:8t / 最高速度:マッハ10
ダイナレッドの乗る戦闘機。マッハレーザーとマッハバルカンを装備。ダイナロボの頭になる。
ダイナモビル
全長:24.5m / 重量:292t / 最高速度:350km/h
ダイナブラックとダイナブルーが乗る巨大四輪戦車。主武器はモビルミサイル。飛行も可能だが、その際四輪部分はなぜかオミットされる。ダイナロボの腕、ボディになる。
ダイナギャリー
全長:29.5m / 重量:950t / 最高速度:140km/h
ダイナイエローとダイナピンクが乗る大型トレーラー。ミサイルを装備。ダイナロボの脚部になる。劇中には登場しなかったが、ギャリー上部にマッハ、モビルを乗せることができる。
ダイナファルコン
全長:2m / 重量:300kg / 最高速度:300km/h
ダイナレッド専用のバイク。ファルコンミサイルを装備。
ダイナマシーン
全長:3.9m / 重量:880kg / 最高速度:260km/h
ダイナレッド以外の4人が乗る四輪駆動車(ベースは三菱・パジェロ)。運転は主にダイナブラックが担当。 マシーンミサイルを装備。
ダイナロボ
全高:53m / 重量:1250t / 装甲:ダイナメタル製
第1話より登場。ダイナマッハ、ダイナモビル、ダイナギャリーが「合体、グランドスラム!」の合図で合体した巨大ロボ。夢野博士が作り上げた。武装はダイナメタル合金製の剣・科学剣、ダイナメタル合金製の盾・ダイナシールド、グリップが付いており、剣のように扱うことで接近戦も可能なダイナブーメラン、トゲ付きの鎖鉄球が付いた巨大なハンマー・ビートハンマー、ドラゴンファイヤーと呼ばれることもある巨大なスパイクが付いた鉄球・ファイヤードラゴン
必殺技は ダイナミックジャンプで大空高くジャンプし、科学剣を手にした後、発生させた稲光のエネルギーを剣に注ぎ込み、レッドの「科学剣・稲妻重力落とし」と全員の「重力落とし」の掛け声の後、落下する勢いで相手を叩き斬る(初期のみ剣から放たれるフラッシュ光線)科学剣・稲妻重力落とし。この技は非常に強力で、ジャシンカ帝国の移動要塞でもある本拠地・グランギズモ(全長1km)も一撃で叩き斬った。
その他の技
ダイナナックル
拳を飛ばして攻撃する。ロケットパンチ
ナックルボンバー
両手を赤熱化させて光のリングを作り出し、敵に放つ。
竜巻パンチ
両手を前に突き出してジャンプし、突進する。
ダイナフラッシュ
ゴーグルを発光させて敵を怯ませた後、胸部のエンブレムからリング状の光線を放つ。
ダイナレーザー
ゴーグルからレーザーを放つ。シソチョウシンカに使用。
ダイナシャワー
ゴーグルから水をまいて消火する。第7話で使用。
ダイナバリア
催眠術を使うカエルシンカに使用した鏡状のものと、セミシンカのセミシグレを防いだ全身を包むタイプがある。
ハンマーパンチ
ビートハンマーで後頭部を叩く攻撃技。
透視光線
ゴーグルから放つ光線で、隠れた敵を探し出す。地中に隠れたトゲアリシンカを探した。
フルパワー
全身を発光させて、パワーを増大させる。第34話で使用。
ダイナロボ大回転
高速スピンをすることによって、ドクガスイタチのガスを跳ね返した。
科学剣・ソーラー返し
ヒトデシンカのソーラービームを跳ね返した。

ダイナステーション

東京近郊のダムにカモフラージュされた、科学戦隊の基地。司令室には通信や分析、監視などに使用する大型モニターとコンピューター、丸テーブルと椅子3脚が備えられている。ここの非常ボタンを押すことで、発明センターに侵入した敵を排出することも可能。各メカニックの格納・発進設備も有している。

ジャシンカの戦力

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進化獣製造機プログレッサーに投入された「生命のスープ」が急速に進化した生命体。
名称は「○○(使われた動植物の名前)シンカ」。
過大なダメージを受けることによって生命の危機を感じるとビッグバン・プログレスと呼称される細胞が急速に増加する現象によって、巨大化し「超進化獣」となる。巨大化はバランス上脚部が太くなる。
進化獣誕生シークエンスのBGMは、ベルリオーズの『幻想交響曲』第5楽章より。
テンプレート:Visible anchor
「生命のスープ」をメカプログレッサーと呼ばれるプログレッサーを強化した製造機に投入することによって生物の遺伝子と金属元素を合成させた進化獣の強化版。
名称は「兵器や機械の名前+使われた生物の名前」となる。機械名が外来語で、生物名が日本語の組み合わせのネーミング(ミサイルザリガニ、ギロチントカゲなど)もあれば、逆の場合(マサカリベアー、ヨロイローズなど)もあり、双方外来語の場合(レーザーホーク、ロケットタイガーなど)もある。終盤はドラゴンやスフィンクスなど空想上の生物をモチーフにしたものも登場した。
ダイナマンの必殺技であるスーパーダイナマイトに耐えうる能力を持っている。バラバラになってもジャシンカ帝国の要塞グランギズモからカー将軍によって発射されるビッグバン・ビームの照射を受けることによって、「超メカシンカ」として復元・巨大化することができる。こちらも巨大化後は超進化獣と同じく、脚部が太くなる。
プログレッサー / メカプログレッサー
プログレッサーは進化獣製造機、メカプログレッサーはプログレッサーを改良したメカシンカ製造機。どちらもカー将軍が造り上げた。
生命のスープを投入することで進化獣、もしくはメカシンカを作りだすことが出来る。最大の弱点は開発者であるカー将軍の声紋でしか操作できないことであり、第50話での遺言ビデオによるファイヤースフィンクスの製造が最後の起動となった。
ビッグバン・ビーム
カー将軍がメカシンカと同時に開発した、メカシンカ復元・巨大化光線およびその照射装置。グランギズモ内に設置されている。
第49話でのカー将軍の死と共に装置が爆破してしまったために使用(同時に修理も)出来なくなってしまい、最後のメカシンカであるファイヤースフィンクスを復元することができなかった。このことがジャシンカ帝国滅亡の決定的要因となった。
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全長:1027.8m 全幅:695.2m 重量:197200t
ジャシンカ帝国の拠点となる、怪物のような外観の移動要塞。最終回で科学剣・稲妻重力落としの前に敗れた。
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全長:10.3m 全高:4.1m 全幅:12.6m 最高速度:マッハ6.2
グランギズモの口から出撃する小型戦闘機。単座式で機体前方から光線を発射する。

キャスト

ダイナマンのメンバーには、『ザ・ハングマン2』の若手ハングマン役で注目を集めた沖田さとしを筆頭に、2年連続でブラックとしての登板となった春田純一、春田が所属するJACの若手ホープ卯木浩二、そしてカネボウ化粧品モデル出身で、『ウルトラマン80』でユリアン・星涼子を演じた萩原佐代子が起用され、アイドル的人気を集めた[注 6]。春田と卯木はスーツアクターを兼任しているが、終盤で柴原孝典が『宇宙刑事シャイダー』への移行により降板した際、時田優も志願してスーツに入ったテンプレート:Sfn。なお、2013年の『獣電戦隊キョウリュウジャー』では立風館ソウジ / キョウリュウグリーンの父・立風館源流役として春田が準レギュラー出演しており、さらにブレイブ43ではソウジの母・丹波麗子役として萩原がゲスト出演しており、キョウリュウジャーでも共演を果たした。

司令役には『新選組血風録』などの新撰組を題材とした時代劇で沖田総司役を当り役としていた島田順司が配され、後の『はぐれ刑事純情派』の川辺課長に通じる、コミカルさと威厳の両面を持つ役を演じている。敵側では石橋雅史が『バトルフィーバーJ』以来の登板。石橋によるとカー将軍の人気は高く、子供の親からバレンタインチョコが届く程であったという[10]

秘密戦隊ゴレンジャー』以来ナレーションを務めてきた大平透はこの作品をもって降板し、翌年以降『恐竜戦隊ジュウレンジャー』での復帰まではメタルヒーローシリーズ(『超人機メタルダー』以外)のナレーションを務めるようになった。

レギュラー

ゲスト

スーツアクター

スタッフ

メインライターの曽田博久、メイン監督の東條昭平は前作より不動。演出陣に『キイハンター』などのスパイ・アクション、刑事ドラマで実績のあった堀長文が新たに加わっている。プロデューサーの鈴木武幸は、堀にオファーを出した際「なぜ僕が?」と一度は断られたと語っているテンプレート:要出典。特撮ヒーロー作品に新風を吹き込んだと評価された堀は、次回作『バイオマン』以降3作連続でパイロット監督を務めることになる。

本作品の大きなトピックとして、敵組織側のデザインワークに当時アニメ界で新進気鋭のメカデザイナーとして活躍していた出渕裕を起用した点が挙げられる[6]。出渕と鈴木プロデューサーは『闘将ダイモス』以来の旧知であり、アニメテイストの導入を考えていた鈴木にとってうってつけの人材だった。アニメーションのセンスを盛り込んだ出渕のデザインワークはそれ以前の戦隊シリーズの敵デザインとは一線を画すものとなり、ファン層の拡大に貢献した。出渕は本作品から『超新星フラッシュマン』までの4年間に亘り戦隊シリーズのキャラクターデザインを手がけることとなる。また出渕はその特撮に対する強い熱意からデザインのみならずストーリーなどにも関与した。

また音楽は、前作までを手掛けていた渡辺宙明メタルヒーローシリーズに専念することになったため、『快傑ズバット』などでヒーロー番組に実績のある京建輔が担当した。

音楽

前作『大戦隊ゴーグルファイブ』までのスーパー戦隊シリーズを担当した作曲家渡辺宙明が同じ東映のメタルヒーローシリーズに専念したため、京建輔が音楽が担当することになった。

主題歌
オープニングテーマ「科学戦隊ダイナマン」
作詞:小池一夫 / 作曲・編曲:京建輔 / 歌:MoJoこおろぎ'73
番組のオープニングでは、連続する爆発の映像とともに流れる。効果音として琵琶の撥音や拍子木を模したクラベスなど和楽器を意識した音が入っているのが特徴。これは京建輔が先に参加していた『快傑ズバット』と同様のスタイルであり、劇中のBGMも一部の楽曲が同作から流用されている。
前作『大戦隊ゴーグルファイブ』から導入された番組のタイトルコールはこおろぎ'73によるもので、レコードサイズにも同様に挿入されている(コールの入るタイミングはTV版とは異なる)。次作以降は番組キャストによるコールが主流となるため、ダイナマン以後、このスタイルは『忍者戦隊カクレンジャー』のOP「シークレット カクレンジャー」の一例のみである。
エンディングテーマ「夢をかなえてダイナマン」
作詞:小池一夫 / 作曲・編曲:京建輔 / 歌:MoJo、こおろぎ'73
番組のエンディング映像は、前奏のジャシンカ帝国の映像部分が物語の進行とともに変化していく。
放送中の1983年10月に発売された企画LP「スーパーギャルズメモリー」には、立花レイ役の萩原佐代子が歌ったアコースティックバージョンが収録されている。
同じテレビ朝日系列で同年(1983年)に放送が開始された番組『ウソップランド』の1コーナー、「夜の少年ドラマ・バロムI(ばろむ・あい)」にも、オープニングテーマ/エンディングテーマともに劇中へ流用されている。
また、アコースティックバージョンは2013年放送の『非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛』の第6話EDとして作中登場人物である葉加瀬博世(内田真礼)がカバーした。
挿入歌
本作品の挿入歌は、従来のようなボーカルアルバム(ヒット曲集)ではなく、BGMとの併録で「音楽集」としてリリースされた。また全曲の歌唱をMoJoが手掛けたほか、一部の曲では本名の「富田伊知郎」名義で作曲も行っている。
「待っていたんだダイナマン」(第8・10・12・27話)
作詞:砂原十吾 / 作曲・編曲:京建輔 / 歌:MoJo、こおろぎ'73
第11・14・19・21・25・31・35・37・40話ではインストゥルメンタル版が使用されている。
第8・16・20話では歌唱版とインストゥルメンタル版が併用されている。
「炎の戦士 〜FIRE CREW〜」
作詞:さがらよしあき / 作曲:富田伊知郎 / 編曲:吉村浩二 / 歌:MoJo
「俺のハートは夢じかけ」(第9・11・13・21・28・39・49話)
作詞:八手三郎 / 作曲・編曲:京建輔 / 歌:MoJo
第9・18・20・23・29・32・35・41・46話ではインストゥルメンタル版が使用されている。
第26話では歌唱版とインストゥルメンタル版が併用されている。
また『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』では、「技の戦士(イエローライオンまで)」紹介時の挿入歌として使用されている。
「白昼(まひる)の嵐 〜BOMBER TWIST〜」
作詞:さがらよしあき / 作曲:富田伊知郎 / 編曲:吉村浩二 / 歌:MoJo
「スーパーダイナマイト」(第7・32話)
作詞:曽田博久 / 作曲・編曲:京建輔 / 歌:MoJo
第34話ではインストゥルメンタル版が使用されている。
第5話では歌唱版とインストゥルメンタル版が併用されている。
「ゴーゴーダイナロボ」
作詞:八手三郎 / 作曲・編曲:京建輔 / 歌:MoJo
第20・50話を除く全ての回で使用。
なお第20話ではインストゥルメンタル版が使用されている。
「エンドレスウェイ」(最終話)
作詞:さがらよしあき / 作曲:富田伊知郎 / 編曲:吉村浩二 / 歌:MoJo、こおろぎ'73

CMの背景音楽

バトルフィーバーJ』から前作『大戦隊ゴーグルファイブ』までは、CMの背景音楽として番組のオープニング主題歌(インストゥルメンタルまたはカラオケ)を使用していたが、『ダイナマン』以降はバンダイCM独自のものを使用するようになった。なお、後年の『星獣戦隊ギンガマン』以降は番組の音楽担当者による専用BGMが作られ、『爆竜戦隊アバレンジャー』を除きCDアルバムのボーナストラックとして収録されている。『電磁戦隊メガレンジャー』(デルタメガ、メガボイジャー、メガウィンガー)や『ギンガマン』(ギンガイオー、ブルタウラス)、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(ゲキトージャ)などのように、本編の挿入歌とは別に独自のCMソングが制作された商品もある。

「DX超合金ダイナロボ」のCMは、小学館刊行『30大スーパー戦隊超全集』同梱付録プレミアDVD内の「おもちゃCF集」(30秒版)やプレイディアの「超合金 SELECTIONS」(15秒版)に収録されている。

放映リスト

放送日 話数 サブタイトル 登場怪人 脚本 監督
1983年
2月5日
1 有尾人一族の挑戦 曽田博久 東條昭平
2月12日 2 夢を追う戦士たち
2月19日 3 コウモリ地獄飛行 山田稔
2月26日 4 ゴロゴロ化石人間
3月5日 5 進化獣のこわい夢 東條昭平
3月12日 6 死闘!毒蛇の魔境
  • ヘビシンカ(声:依田英助)
三木孝祐 服部和史
3月19日 7 東京火の海作戦! 鷺山京子
3月26日 8 悪の花 王女キメラ
  • チョウシンカ(声:西尾徳)
  • 人食い花
曽田博久 山田稔
4月2日 9 決死の爆弾レース
4月9日 10 宇宙からの侵入者
  • タコシンカ(声:西尾徳)
寺田憲史 東條昭平
4月16日 11 魚が人間を襲う日
4月23日 12 狙われた血液銀行
  • ノミシンカ(声:依田英助)
松本功 服部和史
4月30日 13 さらわれた花嫁 鷺山京子
5月7日 14 突撃チョロッポ兵 寺田憲史 山田稔
5月14日 15 忍術対キメラ妖術 曽田博久
5月21日 16 阿蘇山大爆発作戦 東條昭平
5月28日 17 恐怖!九州大地震
6月4日 18 東京を襲う大津波
  • エイシンカ(声:依田英助)
鷺山京子 山田稔
6月11日 19 導火線は赤い毒花 松本功
6月18日 20 追え! 天草の太陽
  • イカシンカ(声:依田英助)
曽田博久 東條昭平
6月25日 21 怒りの北斗必殺剣
  • ワニシンカ(声:西尾徳)
服部和史
7月2日 22 いたずら大戦争!
  • ネコシンカ(声:依田英助)
山中伊知郎
7月9日 23 人間ナメクジ作戦 鷺山京子 東條昭平
7月16日 24 恐怖の彗星大接近
  • キツネシンカ(声:依田英助)
  • 偽ダイナマン
吉田竣売
7月23日 25 謎のゲラゲラ地獄
  • ハチシンカ(声:依田英助)
山田稔
7月30日 26 激闘!太陽の灯台 松本功
8月6日 27 死の音セミシグレ
  • セミシンカ(声:丸山詠二)
寺田憲史
8月13日 28 人形人間を救え! 東條昭平
8月20日 29 キメラの呪いの服 曽田博久 山田稔
8月27日 30 敵はガリ勉進化獣 東條昭平
9月3日 31 スパイ有尾人の罠 堀長文
9月10日 32 消えたパワーガン
  • クモシンカ(声:依田英助)
(映画の再編集版)
9月17日 33 レッドになれない 曽田博久 堀長文
9月24日 34 強敵!メカシンカ 服部和史
10月1日 35 新必殺技を求めて
10月8日 36 出たぞ!必殺技! 東條昭平
10月15日 37 女将軍ゼノビア
10月22日 38 若返れ!天才頭脳 山田稔
10月29日 39 抱け!有尾人の卵
11月5日 40 爆発!無言の怒り
11月12日 41 闇に消えた暴走族 松本功 堀長文
11月19日 42 挑戦ダークナイト 曽田博久
11月26日 43 島!君は青い稲妻 山田稔
12月3日 44 爆発!マグマ爆弾 松本功
12月10日 45 ママはゼノビア? 曽田博久 東條昭平
12月17日 46 愛を貫くサーベル 鷺山京子
12月24日 47 悪の願い十本尻尾 曽田博久 服部和史
1984年
1月7日
48 夢野博士の大秘密
1月14日 49 カー将軍の最期 東條昭平
1月21日 50 よみがえった強敵
  • ファイヤースフィンクス(声:丸山詠二)
  • 若き帝王メギド
  • 若き女王キメラ
1月28日 51 明日をかけた戦い

1983年12月31日は大晦日特番のため休止。

放映ネット局

劇場版

科学戦隊ダイナマン
1983年3月12日公開。東映まんがまつりの一編として上映された。撮影は画面の横縦比4:3のスタンダードサイズで行われたが、完成作品は画面の上下をカットしたレターボックスサイズとなっている。公開後、画面をスタンダードサイズに戻して再編集した短縮版がテレビシリーズ32話として放送された。
  • 監督:東條昭平
  • 脚本:曽田博久
  • 登場怪人:クモシンカ

映像ソフト化

  • TVシリーズ本編の初ソフト化に当たるビデオ(VHS、セル・レンタル共通)が東映ビデオよりリリースされたが、10巻・36話までで打ち切られた。
  • 2007年11月21日から2008年3月21日にかけて初の全話収録となるDVDが東映ビデオより発売された。全5巻の各2枚組で各巻10話(Vol.5のみ11話)収録。
  • 劇場版がビデオ(VHS、セル・レンタル共通)や、2003年7月21日発売の「スーパー戦隊 THE MOVIE BOX」および、2004年7月21日発売の「スーパー戦隊 THE MOVIE VOl.2」、「スーパー戦隊 THE MOVIE Blu-ray BOX 1976-1995」(2011年6月21日発売)に収録されている。

シリーズ内の他作品への登場

各作品における詳細はそれぞれの項目を参照。

10大戦隊集合 頼むぞ!ターボレンジャー
高速戦隊ターボレンジャー』の第1話として放送された特別編で、ダイナマンの5人が登場。
スーパー戦隊大集合
未来戦隊タイムレンジャー』51話として放送された特別総集編。タイムレンジャー5人がタイムジェットで本作品の世界を見に来たという設定で、本作品の映像が流用されている。
百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊
百獣戦隊ガオレンジャー』のスーパー戦隊Vシネマで、ダイナレッドおよびダイナマッハが登場。
海賊戦隊ゴーカイジャー
劇場用作品『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』にレイとダイナロボが、『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』にシッポ兵が登場。

脚注

注釈

テンプレート:Reflist

出典

テンプレート:Reflist

参考文献

外部リンク

テンプレート:前後番組

テンプレート:スーパー戦隊シリーズ
  1. 1.0 1.1 1.2 テンプレート:Harvnb
  2. テンプレート:Cite book
  3. 3.0 3.1 3.2 テンプレート:Harvnb
  4. テンプレート:Cite book
  5. 5.0 5.1 5.2 5.3 テンプレート:Harvnb
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  7. テンプレート:Cite journal
  8. テンプレート:Cite journal
  9. 『東映スーパー戦隊35作品記念公式図録 百化繚乱 [上之巻] 戦隊怪人デザイン大鑑 1975-1995』グライドメディア、2011年12月15日、p.99。ISBN 978-4813021636。
  10. テンプレート:Cite journal
  11. 11.0 11.1 11.2 11.3 11.4 11.5 11.6 テンプレート:Harvnb


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