熊本バス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:出典の明記

テンプレート:Infobox

ファイル:Kumamotobus Kumamon.jpg
一般路線車(新塗装)のリアガラスまたは中扉戸袋に貼られている後姿のくまモン
ファイル:Kumamotobus 2547.JPG
一般路線車(現行塗装)
ファイル:Kumamoto bus03.jpg
一般路線車(旧塗装)
ファイル:Kumamotobus B806L nisiko.jpg
一般路線車(旧塗装元貸切車)
ファイル:Kumamotobus HINO K-RS340P.jpg
一般路線車(旧塗装元貸切車)
ファイル:Kumamoto bus04.jpg
一般路線車(旧塗装から新塗装への過渡期に採用された塗装)

熊本バス(くまもとバス)は、熊本県熊本市を拠点とする路線バス貸切バス事業者である。旅行代理店自動車学校なども運営する。本社は熊本市東区熊本中央営業所に所在。

旧社名は熊延鉄道(ゆうえんてつどう)であったが、1964年に鉄道事業を廃止したため現在の社名に変更した。鉄道線については熊延鉄道を参照のこと。

沿革

  • 1912年11月 - 御船鉄道として設立。
  • 1927年1月 - 熊延鉄道に社名変更(鉄道区間 南熊本 - 砥用)。
  • 1940年8月 - 熊延鉄道のバス部門として路線バス・貸切バス事業を開始。
  • 1964年4月 - 鉄道線が廃止されたため社名を現在の熊本バスに改める。同年、「熊本バス自動車学校」設立。
  • 2004年12月 - 九品寺(くほんじ)車庫廃止。
  • 2005年12月 - 本社事務所を熊本市新市街11番18号から熊本市画図町重富600番地(中の瀬車庫)に移転。
  • 2009年6月 - 熊本バスツーリストビューローと貸切営業課を熊本市萩原町3番21号1Fに移転。

バス事業

路線バス

路線

交通センターや大型ショッピングセンター『イオンモール熊本』(停留所名は2012年現在も旧称の「イオンモール熊本クレア」を継続使用、行先表示等では単に「クレア」と表記)を拠点とし、旧熊延鉄道線沿線を中心に熊本市の南部地区や東部地区のほか、宇城市宇土市及び上益城郡益城町を除く)・下益城郡美里町の各町などで運行している。この他、2009年9月より熊本市西南部と同市東部とを結ぶ東バイパスライナーの運行を九州産交バス熊本電鉄バス熊本都市バスとの共同運行において開始した。また、2012年4月に熊本市の政令指定都市移行にともない、コミュニティバス(通称:区バス)として「ゆうゆうバス」(東区(セイラタウン・桜木ルート、中の瀬・桜木ルート))の運行を熊本都市バスより委託される。

かつては熊本交通センター開設以前から新市街を本社としてバスターミナルを持っていたため、同センター開設後も暫くは一部路線しか乗り入れていなかったが、のちに熊本発の路線はすべて乗り入れられるようになる(「辛島町」バス停が現在も熊本バスだけ「新市街」となっているのは、これに由来するとみられる)。 2008年より、大型ショッピングセンター『イオンモール熊本』にて、パークアンドライドを実施。全社を挙げて、エコ推進「チーム・マイナス6%」運動に取り組んでいる。また、車両の大半が「子ども110番のバス」となっているが、一部の車両(郡部への乗り入れがほとんど行われない車両など)については実施していない。

高速バスは過去も含めて参入実績がない。快速バスは熊本 - 矢部 - 蘇陽間に「やべ号」「そよう号」を運行していた。

熊本都市圏各社局の電車・バスで利用できる一日乗車券『わくわく1day・2dayパス』については、東バイパスライナーに限り利用でき、それ以外の一般路線は全線で利用できない。

停留所名・車内放送

  • 音声合成放送の導入が熊本県内の事業者の中でも最も遅かった。また、導入については8トラテープに収録されているデータをそのままデジタルに置き換えるかたちを採ったため、音声合成特有のイントーネーションの違和感はほとんどない。
  • 複数社が乗り入れる路線において、バス停名が共通であるにもかかわらず、車内放送や運賃表示器の表示のみ熊本バス独自のものとなっているケースが多々見受けられる。
    • (例)十禅寺町(川尻市道)/神水町(東バイパス)→バス停名は共通だが、音声と運賃表示はそれぞれ「十禅寺」/「神水」。

熊本中央病院は「中央病院前」の表示で熊本中央病院の音声案内。

    • (例向山校前/砂取校前→運賃表示はバス停名と同じだが、音声はそれぞれ「こうざんしょうがっこうまえ」/「すなとりしょうがっこうまえ」。このケースについては、バス停名が熊本市電の電停名に由来する場合(日吉校前や健軍校前)はそのままの読みだが、それ以外は「~しょうがっこうまえ」と読み替えるという一定の法則がみられる。
    • また、「新市街」(熊本都市バスでは「辛島町」)のように、共用の停留所でありながらバス停名そのものがまったく違うものもある。
    • 郡部のバス停においては、「病院前」や「学校前」、「記念碑前」などその町内の中でわかる最小限の名称が用いられていることが複数あるが、「学校前」のように他の市町村からだとどの学校を指すのかがわかりづらいものや、「記念碑前」が甲佐町・(旧)城南町の両方にあって区別が難しいことなどから、近年のダイヤ改正の際に「城南・病院前」「砥用(・)学校前」「城南・記念碑前」と地名を後付けした名称への置き換えが進んでいる。

車両

テンプレート:独自研究 2012年4月現在、車両保有台数は路線車93台、貸切車14台である。

車両は国産4メーカー(いすゞ日野三菱ふそう日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」))すべてを使用している。純正ボディのほか、西日本車体ボディの車両もある。また近年は大手事業者からの譲渡車の導入がほとんどで、新製配置されて20年を超える車両も多く在籍している。新車購入は2004年を最後に行われていなかったが、2011年にサントリー九州熊本工場無料送迎専用のハイブリッドバスを導入。

  • 1985年以前は全車前乗り仕様車(トップドア車)しか存在していなかったが、のちに他事業者と同様現在はほとんどが中扉仕様車(中乗り・前降り)となっている。
  • 以前はリア方向幕にも行先を表示していたが、現在は(はじめからLEDの方向幕が装備されている状態で導入された自社発注車や前事業者が後面にもLED方向幕を装備して使用していた車両を除き)リアの方向幕は使用しない方針となっており、表示は『熊本バス』に固定されている。そのため、振動等により幕が緩んでいるものや幕の表示位置がずれてわずかに上下が見きれているもの、蛍光灯が切れていてもそのままの状態となっているものが近年増えてきている。移籍車両においては、導入時に前面・側面はLED化しても後面はLED化せずに、既存の車両同様幕のまま『熊本バス』と固定表示するケースがほとんどだが、車両によっては、幕の部分を同系色のカバー等で塞いだり、方向幕そのものを撤去したものもある。
  • 方向幕の行先表示は、熊本県内の路線バス4社で系統番号が統一された1996年以降は共通仕様のものを使用(南10系統や南21系統の急行便のみでは、ピンク地に白抜き文字の幕を使用)してきたが、2012年4月1日(巻取式は更新作業の関係上、同年3月下旬頃)からは、前面方向幕の行先表示を若干独自性のあるもの(主要の経由地を大きく表示して目立たせて、逆に終点は右端に小さく表示し「行」を追加)へ変更した。ただ、この表示方法は、終点が小さすぎてわかりにくいことやあまり重要とはいえない経由地が強調されていたりと視認性が著しく悪く、評判が悪かった。そのため、2012年10月頃からほぼ従来型のレイアウトに近いものへの再変更が順次行われている。まず上り線だけを先に完了させて、順次下り分の再変更に着手するもよう。
  • 運賃表示器レシップ製のデジタル式(一部車両には液晶2画面式で黒い背景色。こちらもレシップ製 )を導入。整理券発行機と運賃箱小田原機器製(整理券発行機はSAN-V型、運賃箱はRX-NZ型)を導入している。

車体塗装がオレンジ色と白色のツートンカラーであることから地元では「赤バス」の通称で呼ばれることがある。1997年以降に導入された車両はオレンジ色と白色の組み合わせはそれまでの車両と変わらないものの、塗り分けが大幅に変更され、側面の白色の面積が大きくなった(以前に導入された車両でも塗り替えられたものもある)。なおこの塗色変更の過渡期において、クリーム色地にオレンジ色の「く」の字形の帯を入れたデザインとなった車両もある。

阪東自動車や京浜急行からの移籍車両のうち約数台が、白地に水色の玉や葉をデザイン(※阪東自動車の塗装と非常に酷似している)した塗装を施されているが、これらはすべてDPFが装備された車両であり、それをアピールするために他車両とは異なる塗装となっている。なお、この車両のデザインを企画したのは、九州各県のバス事業者のラッピング広告を請け負っている広告会社「有限会社アルファ企画」(※阪東車のみ、中扉の右隣下に「PRODUCE by 有限会社アルファ企画」の表記あり)。 2013年に京王バスから購入したノンステップバスは新しいカラーリングが施されている他、リアウィンドウないしは戸袋には、熊本県PRマスコットキャラクターくまモンの後ろ姿のラッピングが施されている。

主な中古車の移籍元

九州地区

関東地区

東海地区

その他

貸切バス

  • 貸切営業課 - 熊本市中央区萩原町3番21号1F
  • 車両は日野・三菱・いすゞを使用している。塗装は一般車と同じくオレンジ色と白色の組み合わせであるが、塗り分けが一般車と異なっている。「Red Boy」の愛称名をもつ。

バス営業所・車庫

営業所

出張所

車庫

  • 玉虫車庫 - 上益城郡御船町滝尾

廃止された営業所・車庫

  • 中央営業所(旧・本社) - 熊本市中央区新市街11-18
    • 熊本バス第一生命ビルを建てる前は、自社の「新市街」バスターミナルがあった。
  • 貸切中央営業所・九品寺営業所 - 熊本市中央区九品寺6丁目
    • 整備工場も兼ねていた。跡地はマンションが建っている。
  • 御船出張所 - 上益城郡御船町大字御船937番地2
    • 2012年3月31日をもって老朽化により閉鎖。定期券発売は近くのクリーニング店および熊本バス自動車学校に移管した。
  • 三間伏車庫 - 上益城郡御船町田代
    • 2007年4月「田代線」廃止と共に撤収
  • 払川車庫 - 上益城郡美里町払川
    • 社宅も兼ねていた。2009年4月「氷川ダム線・小市野線」廃止と共に撤収。

旅行業

熊本市中央区萩原町3番21号に旅行事業部を置き、熊本バスツーリストビューローの名で事業展開している。

自動車学校

熊本市に隣接する、上益城郡御船町木倉215番地1に熊本県公安委員会指定校(実技試験免除)「熊本バス自動車学校」を運営している。

関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister テンプレート:Multimedia

テンプレート:Kumamoto Bus テンプレート:SUNQPASS

テンプレート:Asbox