瀬戸市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:出典の明記

テンプレート:Infobox

瀬戸市(せとし)は、中部地方愛知県北中部の

矢田川の支流瀬戸川のなす渓谷の極まる所に位し、名古屋都心より北東へ約18 km名鉄瀬戸線の終点(尾張瀬戸駅)に当たる。また市内西部を愛知環状鉄道が縦断している。このため岡崎市豊田市春日井市へのアクセスも良い。東海環状自動車道せと品野ICせと赤津ICがあり、工業団地や住宅地の開発が進んでいる。また、アクセスの良さからトヨタ関連の従業員も瀬戸市に転入し人口は増加傾向となっている。また市内北部では北みずの坂・みずの坂の新興住宅地として開発が進んでいる。

近年は観光都市として各種イベントを積極的に行っており、街全体を博物館に見立て「せと・まるっとミュージアム」を展開している。2011年度の総観光客数は270万人を記録した。

キャッチフレーズは『見せる魅せられるまち 瀬戸』。

概要

日本有数の陶磁器である瀬戸焼の生産地として知られる。「瀬戸物」(せともの)という名称は、この地の古くからの地名である「瀬戸」に由来する。市内に点在する鉱山では、陶磁器ガラスの原料となる粘土珪砂が産出される。

たとえば瀬戸内海が「瀬戸に挟まれた内の海」を意味するように、「瀬戸」は、現在では通常「狭い海峡の出口」をいうが、もともとは「瀬の開ける場所」、すなわち「狭くて流れが急な場所から開けたところに出る場所」を意味し、ここでの「瀬戸」も、その地勢からとって「狭い山間を流れる川が急に開けた場所」を意味する。また「陶処(すえと = 陶器の産地)」が転じたとする説もある。

市の主産業であった窯業は近年低迷が続き、関連工場の数は、最盛期の半分程度まで減少している。窯業関連工場は規模が大きくまとまった敷地を使用していたこともあり、跡地にはマンションが建設される事が多い。また、鉱山関連産業は輸入物の粘土・珪砂等に圧され、低迷している。

この地方のテレビ放送の親局である瀬戸デジタルタワーが市南部にある。

2005年3月、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)が長久手町(現・長久手市)と瀬戸市の2会場で開催された。のちに瀬戸会場は2009年3月20日瀬戸万博記念公園 愛・パークとして開園した。また愛知万博シャトルバス発着場であった場所は知の拠点あいちとして整備された。

近年は第六次産業に官民を上げて注力している。せと農業塾を立ち上げ「瀬戸豚」や「せトマト」など農業ブランドの確立を推進している。

毎年9月の第2土・日曜日に開催される「せともの祭」は、全国最大級の陶器の廉売市が行われ、毎年約50万人の人出で賑わう瀬戸市最大のイベントである。

瀬戸市にはしょうゆ味のいわゆる 瀬戸焼きそばがあるほか、五目ごはんの発祥地でもある。昔は窯焼きの人の栄養補給にうなぎが重宝されていた為、現在でも瀬戸市はうなぎ屋が多い。愛知県下で全市的にレジ袋を有料化にした最初の自治体でもある。

地理

ファイル:Seto city center area Aerial photograph.1987.jpg
瀬戸市中心部周辺の空中写真。市街地の北側に陶磁器等の原料となる粘土珪砂を採掘する採土場が広がる。1987年撮影の3枚を合成作成。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

尾張丘陵の一角に位置する。

中心部を東西に瀬戸川が流れ、旧市街地や官公庁・鉄道などが集中する。北部・東部・南東部は山地である。特に南東部には海上の森(かいしょのもり)がある。南部は市内最大の住宅地である菱野団地があり、北西部には水野団地がある。

隣接する自治体・行政区

人口

テンプレート:人口統計

歴史

瀬戸焼の興り

10世紀頃から焼き物作りが始まったとされている。

鎌倉時代には良質の土が取れるこの地で加藤四郎左衛門景正(藤四郎)が陶器の製造を始める。

江戸時代には尾張藩尾張徳川家)の直轄領となり、瀬戸で産する陶器製造は藩の独占産業となった。

18世紀後半になると陶器が磁器に押され始めたため、加藤民吉肥前で磁器を学び、その技術によって瀬戸での磁器の製造が始まった。

明治維新以後

窯業は、明治時代になるとますます盛んになり、隆盛とともに、鉄道やバスなどの交通基盤の整備などが進み、人口も増え、昭和の初めには市制を施行するまでになった。愛知県では一宮市に次ぐ、5番目の市制施行であった。

その後、昭和恐慌第二次大戦を経て、浮き沈みはあったものの、長期的に見れば、製造業としての窯業は次第に衰退しつづけている。

現在では、名古屋市ベッドタウン化が進行し、また、窯業は観光資源としての位置づけを高めつつある。また念願の高速道路ICも開業し、工業団地などに企業誘致を積極的に行っている。

行政

  • 市長:増岡錦也(1999年5月1日 - )

歴代市長

  • 初代 小出鉢三
  • 2代 稲葉俊太郎
  • 3代 泉崎三郎
  • 4代 古村貢三郎
  • 5代 水野憲吾
  • 6代 橘成丸
  • 7代 加藤章
  • 8代 加藤繁太郎
  • 9代 井上博通
  • 10代 増岡錦也

財政

2014年度(平成26年度)当初予算[1]

一般会計 362億6,000.0万円 (前年度比9.2%増)
特別会計 264億4,504.2万円 (前年度比1.5%減)
企業会計 39億3,215.1万円 (前年度比3.9%増)
全会計 666億3,719.3万円 (前年度比4.4%増)

姉妹都市・友好都市

教育

瀬戸市立の小・中学校は隣接学校選択制を導入している。

大学

大学コンソーシアムせと

市内および近隣にある大学有志(愛知工業大学金城学院大学、名古屋学院大学、名古屋産業大学、南山大学)と瀬戸市により組織されており、パルティせとが竣工した2005年4月より正式な活動を開始した。瀬戸市を中心とした地域で「新しい文化活動を創成」することを標榜しており、生涯学習のための企画のほか、市民と学生の交流や小中高校との連携、まちづくりの支援などを各大学の特色を生かして行うとしている[2]

事務局をパルティせと市民交流センターに設置しており、セミナーなどを実施できるスペースも設けている。なお、運営のための負担金は大学ごとに定額金と学生数によって決められているほか、参加する大学が拠出した金額の合計と同じ金額を市も拠出している。

専修学校

  • 緑ヶ丘女学院(松原町)
  • 公立瀬戸旭看護専門学校(進陶町)

各種学校

高等学校

中学校

  • 瀬戸市立水無瀬中学校(原山町)
  • 瀬戸市立祖東中学校(中山町)
  • 瀬戸市立南山中学校(ひまわり台)
  • 瀬戸市立本山中学校(道泉町)
  • 瀬戸市立幡山中学校(幡中町)
  • 瀬戸市立品野中学校(広之田町)
  • 瀬戸市立光陵中学校(萩山台)
  • 瀬戸市立水野中学校(日の出町)
  • 南山学園聖霊中学校(せいれい町)

小学校

  • 瀬戸市立陶原小学校(原山町)
  • 瀬戸市立深川小学校(宮脇町)
  • 瀬戸市立祖母懐小学校(萩殿町)
  • 瀬戸市立道泉小学校(道泉町)
  • 瀬戸市立效範小学校(效範町)
  • 瀬戸市立東明小学校(東明町)
  • 瀬戸市立古瀬戸小学校(古瀬戸町)
  • 瀬戸市立水野小学校(小田妻町)
  • 瀬戸市立水南小学校(東松山町)
  • 瀬戸市立幡山東小学校(八幡町)
  • 瀬戸市立幡山西小学校(幡西町)
  • 瀬戸市立下品野小学校(品野町)
  • 瀬戸市立品野台小学校(上品野町)
  • 瀬戸市立掛川小学校(下半田川町)
  • 瀬戸市立長根小学校(東長根町)
  • 瀬戸市立原山小学校(原山台)
  • 瀬戸市立東山小学校(東山町)
  • 瀬戸市立萩山小学校(萩山台)
  • 瀬戸市立八幡小学校(八幡台)
  • 瀬戸市立西陵小学校(すみれ台)

特別支援学校

  • 瀬戸市立瀬戸養護学校さくらんぼ学園(萩山台)
  • 瀬戸市立のぞみ学園(西茨町)

学校教育以外の施設

交通

鉄道

名鉄瀬戸線新瀬戸駅と愛知環状鉄道線瀬戸市駅は隣接している。

路線バス

新瀬戸駅、瀬戸駅前を中心に名鉄バスセンター行きの基幹バスや、菱野団地、愛・地球博記念公園駅(土休日のみ)などへ向かう路線を運行している。
なお、これらの路線は廃止されたJR東海バスの路線であったが、2009年10月より市から受託して運行している。
多治見駅前から県境を越えて市北部にある下半田川まで運行している。愛知県内で東濃鉄道の路線バスが走っているのは瀬戸市だけである。

テンプレート:節stub

道路

高速道路

一般国道

主要地方道

一般県道

文化財

テンプレート:節stub 国の文化財が10件[3]、県の指定文化財が10件、市の指定文化財が51件ある[4]

国による指定

愛知県による指定

  • 木造阿弥陀如来立像

瀬戸市による指定

  • 深川神社 本殿

名所・旧跡・観光スポット

寺院・神社

公共施設

文化施設

主な企業

瀬戸市に本社を置く主な企業

瀬戸市に事業所を置く主な企業

情報・通信

主な商業施設

祭事・催事

  • 尾張えびす(1月5日)
  • 陶のまち 瀬戸のお雛めぐり(2月上旬 - 3月3日)
  • 陶祖まつり(4月)
  • 水野窯めぐり(4月第2土日・11月第2土日)
  • 性空祭(4月24・25日)
  • 品野工房めぐり(5月第1土日・11月第2土日)
  • 北川民次アトリエ公開(5月第2土日・11月第2土日)
  • ガラスウィークin瀬戸(4月29日 - 5月5日)
  • 瀬戸市民体育大会(5月最終日曜日)
  • 品野祇園祭(7月第3土曜日)
  • せとなつ(7月下旬 - 8月31日)
  • 本地地蔵祭り(8月第3土曜日)
  • せともの祭(9月第2土・日曜日)
  • 来る福招き猫まつり(9月29日周辺の土日)
  • せと市民祭(10月) ※2003年を最後に実施されていない。
  • ごんか祭(10月)
  • せとあとりえ参道(10月第1土日)
  • 窯垣の小径まつり(10月)
  • 岩屋堂公園もみじまつり(ライトアップ期間 : 11月中旬 - 11月23日)
  • 定光寺もみじまつり(11月中旬 - 11月30日)
  • 瀬戸地方近郊駅伝大会(12月の第2日曜日)
  • 瀬戸市民歩け歩け大会(駅伝と同時開催)
  • 陶のあかり路(12月上旬 - 12月24日)

宿泊施設

  • 新瀬戸ステーションホテル(東横山町)
  • 一松旅館(東松山町)
  • ビジネスホテル九番館(北脇町)
  • 瀬戸パークホテル(深川町)
  • 應夢亭(定光寺町)
  • 福助(岩屋町)
  • 角甚(鳥原町)
  • サンパレア瀬戸(川平町)
  • 料理旅館三宅亭(鹿乗町)

出身有名人

市に関連するキャラクター

  • せとくん
狛犬保存プロジェクト委員会イメージキャラクター2009年3月14日誕生。全国からの応募でデザイン化される。
  • コマちゃん
せとくんの妹として2012年2月3日誕生。飲料メーカーのCFにも登場。
せとくんとも、各地町おこしイベントに精力的に参加。
ファイル:Setochan.jpg
せと・まるっとミュージアムのイメージキャラクターせとちゃん

いずれのキャラクターも、市役所では希望者に対し特別住民票を発行している[6]

愛・地球博イメージキャラクター。当市の「特別市民」とされている。
せと・まるっとミュージアムのイメージキャラクター。2006年に誕生。デザインは絵本作家ののぶみ
  • へらせっとくん
瀬戸市ごみ減量啓発イメージキャラクター
  • めたぼうし
瀬戸市健康増進推進キャラクター
  • 藤四郎くん
瀬戸市陶祖800年祭イメージキャラクター
  • チムニー
瀬戸市ノベルティ・こども創造館マスコット
  • せとまる君
瀬戸警察署マスコット
  • ファイ太くん
瀬戸市消防本部マスコット
  • 陶神オリバー
瀬戸市のローカルヒーロー

関連項目

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:Navbox
  1. 平成26年度当初予算の概要瀬戸市
  2. 概要 - 大学コンソーシアムせと(2012年1月24日閲覧)
  3. テンプレート:Cite web
  4. テンプレート:Cite web
  5. 小崎陽一
  6. テンプレート:Cite web ※せとちゃんに関する出典。