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[[Image:Meta-stability.svg|250px|thumb|準安定状態の直感的イメージ。(1)準安定状態、(2)[[遷移状態]]、(3)真の安定状態。しかしこれはあくまでイメージであり、平衡状態のみ記述できる熱力学では準安定状態は現れない。非平衡を記述する理論が完成しない限り準安定状態は扱えず、正確なこの図を作ることも横軸の意味を知ることもできない。]] '''準安定状態'''(じゅんあんていじょうたい、Metastable state(s) )は、真の安定状態では無いが、大きな乱れが与えられない限り安定に存在できるような状態。準安定状態は小さな乱れに対しては安定であるが、大きな乱れが与えられると不安定になり、真の安定状態へ変化してしまう。 準安定状態は[[非平衡状態]]なので、いつかは真の安定状態へ変化するが、その変化の時間が非常に長いのが特徴である。「自由エネルギーが極小値をとるような状態」という記述がされることが多いが、それはあくまでイメージであることに注意しなければならない。そもそも[[熱力学的平衡|平衡熱力学]]では平衡状態しか予言できなので準安定状態は扱えない。 準安定状態は、一つだけとは限らず、多数存在し得る。準安定状態同士、準安定状態と最安定状態の間には、乗り越えるべきエネルギー障壁が存在する。障壁は高い場合もあれば、低い場合もありまちまちである。障壁を乗り越えるような駆動力([[熱]]など)があれば、より安定な状態へと移っていく。 準安定な状態の例としては、[[過冷却状態]]、[[過飽和状態]]、[[ガラス]]状態、常温・常圧における[[ダイヤモンド]](最も安定なのは[[グラファイト]])、アナターゼ型の[[酸化チタン(IV)|二酸化チタン]]などがある。 == 参考文献 == *田崎晴明 『熱力学 — 現代的な視点から 』 [[培風館]](新物理学シリーズ 32)、2000年。ISBN 4563024325 == 関連項目 == * [[非平衡状態]] * [[鞍点]] * [[化学]] * [[原子核物理学]] * [[物理学]] * [[統計力学]] * [[物性物理学]] * [[偽の真空]] {{DEFAULTSORT:しゆんあんていしようたい}} [[Category:化学]] [[Category:熱力学]] [[Category:固体物理学]]
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