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水素結合結晶
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'''水素結合結晶'''(すいそけつごうけっしょう)とは、[[結晶]]のうち、分子同士の親和力として主に[[水素結合]]を利用して形成されているもののこと。'''水素結合性結晶'''とも呼ばれる。もっとも身近で代表的な水素結合結晶は[[氷]]である。 通常の水素結合は[[ファン・デル・ワールス力]]よりも強いため、同程度の分子量の化合物で比べた場合、水素結合結晶のほうが[[ファンデルワールス結晶]]よりも[[格子エネルギー]]が大きい、すなわち[[融点]]が高いことが多い。例えば近い分子量を持つ、[[メタン]] (CH<sub>4</sub>、分子量 16.04) と[[水]] (H<sub>2</sub>O、分子量 18.02) について、融点はメタンが −162 ℃、水が 0 ℃と、水の結晶のほうがより高い温度まで安定に存在する。これは、メタンの結晶が分子性結晶であり分子間にはたらく親和力が比較的弱いのに対し、水の結晶(= 氷)は水素結合結晶でありその中で水分子同士がより強く結びついているためである。 1970年代を端緒とする[[結晶工学]] (crystal engineering) の分野では、さまざまな高次構造、機能を持つ結晶を作るための技術開発が行われている。その中において水素結合は、結晶の材料となる有機分子を必要な位置に必要な向きで配列させて多彩な水素結合結晶を得る上で、重要な親和力として利用されている。 == 関連項目 == * [[物性物理]] * [[結晶学]] [[Category:結晶|すいそけつこうけつしよう]]
水素結合結晶
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