原子核反応

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原子核反応(げんしかくはんのう、nuclear reaction)は、核反応ともいい、入射粒子が標的核と衝突して起こる反応。入射粒子には原子核核子パイ中間子電子ミューオン光子など、いろいろなものがある。原子核反応が起こった場合、電荷、質量数、全エネルギー、全運動量が保存される。 原子核反応は、大まかに

  1. 弾性散乱
  2. 非弾性散乱
  3. 変換反応(組替反応)

に分けられる(狭義では1.は省く)が、その反応過程は多彩で、統一的に記述する理論はまだない。

核反応式

ある原子核X(標的核という)に粒子a(入射粒子という)が衝突し、Yという原子核(残留核という)と粒子b1,b2,...,bn(放出粒子という)を生じる核反応を

X + a → Y + b1 + b2 + ... +bn

のように化学式風に書くこともあるが、より専門的には

X(a,b1 b2...bn)Y

と書く[1]

例えばラザフォードが1919年に発見した窒素アルファ線を当てると陽子を放出して酸素になるという反応は

N(α,p)O

と記述する[1][2]

関連用語

原子核反応の応用

核反応模型

参考文献

  1. 1.0 1.1 長倉三郎ほか編、『岩波理化学辞典』、岩波書店、1998年、項目「核反応」より。ISBN 4-00-080090-6
  2. なお反応式には質量数がないが、文献にも書かれていない。

関連項目

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