松本糸魚川連絡道路
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松本糸魚川連絡道路(まつもといといがわれんらくどうろ)は、長野県安曇野市と新潟県糸魚川市を結ぶ予定で計画されている地域高規格道路(自動車専用道路)である。これが開通すると、富山県や石川県などから首都圏へ、また長野県内の大北地域から松本地域への自動車による所要時間が大幅に短縮するとされる。
当初は長野県松本市波田に建設が計画されている中部縦貫自動車道に波田JCT(仮称)を設置してそれを起点とし、総延長約100km(長野県側約80km・新潟県側約20km)、予定制限速度60 - 80km/h、全線4車線で計画されていた。
2000年(平成12年)に長野県知事に田中康夫が就任して以来、知事の「松本糸魚川連絡道路は事実上必要なし」との発言をうけて計画の見直しを迫られ、それに加え、建設予定地である安曇野地域(安曇野市、池田町、松川村など)の自然環境を破壊することに対して住民の反対が根強いため、当初の波田町起点から、長野自動車道安曇野IC付近に変更し、山間部の道の険しい県境付近の区間は現道(国道148号)の改修区間(小谷道路など)の活用で済ませることなどが決まっていた。
2006年に長野県知事に村井仁が就任すると住民側との合意をくつがえし、再度計画を変更。安曇野IC付近の起点では渋滞などの懸念があるとして、従来の起点である波田町に戻すことを表明。これに伴い、波田JCT - 大町市間の道路計画が再検討された。
2008年10月20日に長野県は、安曇野ICの北側約3キロ地点、安曇野市明科の犀川東岸に新たなIC(仮称:豊科北IC)を設置し、松本糸魚川連絡道路に接続する案を公表し、既存の長野県道306号有明大町線の新道(安曇野市安曇橋南交差点 - 大町市上一北交差点)を活用する方針を固めた。
現在までの経緯
- 1994年(平成6年)12月16日:「候補路線指定」(波田 - 糸魚川市 約100km)
- 1998年(平成10年)6月16日:「計画路線指定」(波田 - 糸魚川市 約100km)
- 1999年(平成11年)12月17日:「調査区間指定」(旧南安曇郡堀金村 - 大町市約15km、糸魚川市平岩 - 根知 約8km)
- 2005年(平成17年)3月25日:「調査区間指定」(北安曇郡小谷村雨中地区 約4km、糸魚川市根知 - 糸魚川IC 約9km)