松井元興

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松井 元興(まつい もとおき、1873年 - 1947年)は、日本の物理化学者。京都帝国大学総長、立命館大学学長、日本物理化学研究会初代会長。

経歴

黒田藩士広羽元佐の次男として福岡県早良郡内野村本城(現・福岡市早良区早良)に生まれる。幼少期に福岡市の松井家の養子となる。福岡県立尋常中学修猷館第五高等学校を経て、東京帝国大学理科大学化学科にて分析化学を専攻。

卒業後、長崎県の中学で教師となり、後に旧制第六高等学校教授を経て京都帝国大学理工科大学助教授となる。イギリスフランスで研究生活を重ねた後、京都帝国大学教授に就任。1933年には滝川事件で失脚した小西重直に代わり京都帝国大学第10代総長に就任した。京大退官後は立命館大学第5代学長に就任している(1941年 - 1945年)。

実弟には鐘紡副社長、日本合成化学工業社長、民生産業(現・UDトラックス(旧:日産ディーゼル))社長を務めた城戸季吉がおり、子息には京都大学経済学部名誉教授松井清がいる。

主な著作

  • 「科学随筆 雪の竹 -遺稿集-」(1951年、績文堂)
  • 「分析化学の進歩 第2巻」(1944年、共立出版)
  • 「科学と日本精神」(1944年、大空社)
  • 「増訂改版 分析化学」(1930年、裳華房)
  • 「有機化学講義 蔵名」(1925年、裳華房)

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