東証株価指数

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東証株価指数(とうしょうかぶかしすう、Tokyo Stock Price Index, TOPIX(トピックス))とは、東京証券取引所第一部上場株式銘柄を対象として、同取引所が1秒ごとに、算出・公表している株価指数である。日経平均株価と共に日本株のベンチマークとして普及している。

概要

東証株価指数は、東証第一部上場株の時価総額の合計を終値ベースで評価し、基準日である1968年1月4日の時価総額(当初数値は8兆6020億5695万1154円)を100として、新規上場・上場廃止・増減資・企業分割などにより修正され、指数化したものである。

日経平均株価に比べ、特定業種・企業の株価の動きによる影響を受けにくい利点を持つ反面、株の持ち合いにより時価総額のダブルカウントが起きやすい欠点も有していた。このため、東京証券取引所は、2004年7月時価総額加重平均型株価指数から浮動株基準株価指数への変更を示唆。その後2005年10月31日2006年2月28日2006年6月30日の3段階に分けて、東証REIT指数を除くすべての株価指数浮動株基準株価指数へ移行させた。

略史

構成銘柄

東京証券取引所第一部に上場している、内国普通株式全銘柄。

ただし、銘柄の追加・除外は、以下のルールにのっとって行われる。

(銘柄の追加)

  • 新規上場(直接新規上場・他の証券取引所経由の上場)銘柄  :新規上場日の翌月末(最終営業日)
  • 新規上場(株式移転等に伴う新設会社等が市場第一部に速やかに上場する場合  :新規上場日
  • 第二部から第一部へ上場市場が変更(一部指定)となった銘柄  :一部指定日の翌月末(最終営業日)
  • マザーズから第一部へ上場市場が変更となった銘柄       :市場変更日の翌月末(最終営業日)

(銘柄の除外)

  • 整理ポスト割当による上場廃止銘柄 :整理銘柄指定日の4営業日後
  • 株式移転等のために上場廃止となり、当該株式移転等に伴う新設会社が市場第一部に速やかに上場する場合  :当該新設会社等の新規上場日
  • 合併などにより上場廃止となる銘柄  :上場廃止日
  • 市場第二部への指定替え  :指定替え日

指数の推移(終値ベース)

最高値 最低値
1985年 1058.35 916.93
1986年 1583.35 1025.85
1987年 2258.86 1557.46
1988年 2357.03 1690.44
1989年 2884.80 2364.33
1990年 2867.70 1523.43
1991年 2028.85 1638.06
1992年 1763.43 1102.50
1993年 1698.67 1250.06
1994年 1712.73 1448.45
1995年 1585.87 1193.16
1996年 1722.13 1448.45
1997年 1560.28 1130.00
1998年 1300.30 980.11
1999年 1722.20 1048.33
2000年 1754.78 1255.16
2001年 1440.97 988.98
2002年 1139.43 815.74
2003年 1105.59 770.62
2004年 1217.87 1022.61
2005年 1873.75 1109.19
2006年 2083.72 1458.30
2007年 1816.97 1437.38
2008年 1430.47 746.46
2009年 975.59 700.93
2010年 998.90 803.12
2011年 974.63 706.08
2012年 872.42 695.51
2013年 1172.78 871.88

日経平均株価との関係

日経平均株価をTOPIXで割った値を「NT倍率」と呼んでいる。2000年以降のNT倍率は、概ね9.5~11.5前後で推移している。日経平均株価の変動は輸出関連・ハイテクや、ファーストリテイリングソフトバンクなどの値がさ株による影響が大きいのに対し、TOPIXは時価総額の大きい大企業や内需関連株による影響が大きく、特に大手銀行株の構成比が両者で大きく異なっている。したがって、NT倍率が大きく上昇したり、逆に下降したりするときは、物色対象が偏っていることを表す。

関連項目

外部リンク

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