東急ジルベスターコンサート

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テンプレート:イベントインフォメーション テンプレート:Portal クラシック音楽 東急ジルベスターコンサート(とうきゅうジルベスターコンサート、TOKYU SILVESTER CONCERT)は、毎年12月31日から翌1月1日にかけて、東京都渋谷区Bunkamuraオーチャードホールで行われる、テレビ東京主催のクラシックコンサートおよびそれを生中継するテレビ番組である。東急グループが筆頭提供。

概要

「ジルベスター」はドイツ語大晦日Silvester=聖ジルベスターの日)の意味であり、ドイツでは以前よりベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ジルベスターコンサートを行っており、広く知られている。日本国内でも、大晦日から元日にかけて行われるクラシックコンサートのイベントがあり、本イベントもその一つである。

記念すべき第1回(1995 - 1996年)は大野和士の指揮、東京フィルハーモニー交響楽団の演奏で行われた。カウントダウン曲はラヴェル作曲の『ボレロ』。なお同曲は、第5回(1999 - 2000年 / ミレニアムスペシャルとして演奏)、第10回(2004 - 2005年)、第17回(2011 - 2012年)にも演奏されている。

カウントダウン曲が終わった瞬間に新年を迎えるように演奏され、年明けの瞬間にはホール内に紙吹雪が舞う(大野の発案による)。いかに年代わりの瞬間にタイミングを合わせるか、指揮者の腕の見せ所でもある。生放送での一発勝負なので、年によっては時報に楽曲の終了の瞬間が合わない「失敗」もある。2012年1月現在、公式では「失敗」は一度もないことになっている(ただし実際には、後述のとおり第5回・第14回・第17回と、これまで3回カウントダウンに合わない事態が起こっている)。

ちなみに、テレビ東京では『東急ジルベスターコンサート』以前にも『ゆく年くる年GALA(ガラ)コンサート』を放送していた。

テレビ中継

コンサート自体は2部構成であり(例えば、2006 - 2007年は第1部・22:00 - 23:00、第2部・23:30 - 24:45)、このうち第2部の模様はテレビ東京系列6局の地上波テレビジョン放送局で23:30 - 24:45(JST)に放送される。地上デジタル放送とBSジャパンでは5.1サラウンド放送となっている。アナログ放送は16:9レターボックスで放送。ただしテレビ愛知2000 - 2001年にかけての回に限り、またBSジャパンでも2001 - 2002年にかけての回は放映されなかった。テレビ大阪でも放映されなかった回がある。2013 - 2014年びわ湖放送でも同時ネットで放送された。

当日の新聞雑誌における番組表の番組名表記には、「生中継!ジルベスターコンサート」などと東急の社名が使用されないことが多い(新聞やテレビ雑誌では原則番組タイトルに企業名を入れることができないため)。

年越しの瞬間にカウントダウン曲の演奏は終了するが、その際会場内ではキャノン砲から大量の紙吹雪紙テープなどが降り、その直後に司会者らによる年明けの挨拶などがされる。なお、キャノン砲の発射は演奏終了のタイミングにかかわらず、必ず年越しの瞬間(1月1日の0時00分00秒)に行われる。全般的に(通俗的にクラシック音楽にあるイメージのような)厳粛な雰囲気ではなく、華やかに年越しを祝う雰囲気である。

当番組の終了直後には、ミニニュース番組『TXNニュース』が放映され、テレビ東京系地上波局では、吉本興業の芸人たちの番組(2000年代中頃より)に続く。

カウントダウン曲には後述の通り種々の曲が選ばれているが、マーラーの交響曲第2番第5楽章で年越しをした2回は、いずれも世界を揺るがす事件が起こっている(第6回(2000-2001年):アメリカ同時多発テロ事件、第16回(2010-2011年):東日本大震災)。また、ラヴェルのボレロは過去4回も演奏されており、カウントダウン曲としては最多の演奏回数である。

過去のカウントダウン曲と指揮者

放送回数(年) 曲名 指揮者 備考
第1回(1995-96年) ラヴェル ボレロ 大野和士
第2回(1996-97年) ワーグナー 歌劇タンホイザーより大行進曲「歌の殿堂をたたえよう」
第3回(1997-98年) レスピーギ 交響詩ローマの松
第4回(1998-99年) ガーシュイン ラプソディ・イン・ブルー 藤岡幸夫 当初、ピアノ演奏は羽田健太郎が予定されていたが、急病のため降板。前田憲男が代役を務めた。
第5回(1999-2000年) ラヴェル ボレロ 沼尻竜典 ミレニアムスペシャルとして熊川哲也によるバレエとともに演奏された。演奏は0:00丁度に終了したが、紙吹雪が発射されるタイミングが約5秒遅れた。
第6回(2000-01年) マーラー 交響曲第2番「復活」第5楽章 小松長生
第7回(2001-02年) ショスタコーヴィチ 交響曲第5番第4楽章 井上道義
第8回(2002-03年) ヴェルディ 歌劇アイーダより「凱旋行進曲」 2002年開催の日韓ワールドカップにちなみ、
サッカーの応援時に使われることの多い本曲が選ばれた。
第9回(2003-04年) ベルリオーズ 幻想交響曲第5楽章 小林研一郎 この年より司会が八塩圭子から大江麻理子に交代。
第10回(2004-05年) ラヴェル ボレロ 大野和士 番組開始10年目を記念し、第1回と同じ本曲が選ばれた。また、西島千博によるバレエとともに演奏された。
第11回(2005-06年) ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱付き」第4楽章 小林研一郎
第12回(2006-07年) エルガー 行進曲「威風堂々」第1番 尾高忠明 本曲は、第18回でも演奏されており、いずれも0:00丁度で終了している。
第13回(2007-08年) レスピーギ 交響詩ローマの松より「アッピア街道の松」 2008年2月2日に放送された「草刈民代・もう一つのカウントダウン-東急ジルベスターコンサートの舞台裏-」によれば、番組史上初のスタンディングオベーションだった。
第14回(2008-09年) ガーシュイン ラプソディ・イン・ブルー 井上道義 ピアノ演奏は小曽根真大阪からスペシャルゲストの荒川静香のフィギュアスケートの中継を挟みながら演奏を行った。
年が変わるまでに演奏が終わらず、2秒ほど遅れて終了した。
第15回(2009-10年) ホルスト 組曲惑星より「木星」 大友直人
第16回(2010-11年) マーラー 交響曲第2番「復活」第5楽章より 小林研一郎 地上アナログ放送による最後の放送回。
第17回(2011-12年) ラヴェル ボレロ 金聖響 この年より司会者が大江麻理子から森本智子に交代。
カウントダウンの5秒ほど前に演奏が終わり、年またぎの瞬間は無音の状態で紙吹雪だけが発射された。
第18回(2012-13年) エルガー 行進曲「威風堂々」第1番 藤岡幸夫 オリンピックなどイギリスにまつわるイベントが多かったことから選ばれた。
演奏が丁度0:00に終了したことに感激した司会の森本智子が感涙した。
第19回(2013-14年) ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲 飯守泰次郎 今回はカウントダウンの曲を一般投票によって決める新たな方式がとられる。
前年に引き続いて演奏が丁度0:00に終了し、森本智子が感涙した。

出演

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司会

外部リンク

東急グループ

東急Bunkamura


テレビ東京

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