東京工業大学附属科学技術高等学校

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テンプレート:日本の高等学校 東京工業大学附属科学技術高等学校(とうきょうこうぎょうだいがくふぞくかがくぎじゅつこうとうがっこう、英語:Tokyo Tech High School of Science and Technology)は、東京都港区芝浦3丁目に所在する国立高等学校。全日制の課程に科学・技術科を設置している。国立大学法人東京工業大学附属学校スーパーサイエンスハイスクール (SSH) 指定校。略称は「東工大附属」(とうこうだいふぞく)。

概要

本校は1951年(昭和26年)4月1日、職工系であった「千葉大学東京工業専門学校附属工芸高等学校」と電波系であった「千葉大学東京工業専門学校附属電波工芸高等学校」が東京工業大学に移管され合併してできた「東京工業大学附属工業高等学校」が始まりである。2005年(平成17年)4月1日、東京工業大学独立行政法人化の翌年に改称・改組し、それまでの5学科(機械・電気・電子・工業化学・建築)を「科学・技術科」に統合、2年次以降5つの分野(応用化学・情報システム・機械システム・電気電子・建築デザイン)に分かれることになった。

東京工業大学田町キャンパス内にあり、正門入って左手にはキャンパス・イノベーションセンター東京が存在する。戦前には東京高等工芸学校(現千葉大学工学部)があり、その中に東京放送局(現 NHK)の仮放送所が設置され、日本のラジオ放送の第一声がここから放送された。これらを記念する「東京高等工藝學校創設の地」、「放送記念碑」と刻まれたが敷地の外に建立されている。

国立唯一の工業系専門高校である。

学科・分野編成

推薦入試は分野別募集だが、一般入試は一括募集で、2年進学時に希望・適性などから各分野へ分かれる。

  • 科学・技術科
    • 材料科学・環境科学・バイオ技術(応用化学)分野
    • 情報・コンピュータサイエンス(情報システム)分野
    • システムデザイン・ロボット(機械システム)分野
    • エレクトロニクス・エネルギー・通信(電気電子)分野
    • 立体造形・ディジタルデザイン(建築デザイン)分野

カリキュラム

従来の高等学校工業科のカリキュラムを基本としており[1]、普通教科の比重が他の工業高校と比べて多い。1年次は普通教科と分野共通の工業科目(専門共通科目)を履修し、2年次から各分野の専門共通科目、分野科目を学ぶ。3年次は分野科目と課題研究が中心となる。

一般入試入学生の分野決めは基本的に希望による選択だが、偏りがあると成績順となる。その選考用に1年次の1学期中間・期末、2学期中間・期末、3学期学年末試験の総合累計成績が用いられる。

2年次以降の専門共通科目は各分野の特色を生かした内容で構成されている[2]。3年次には類型選択・自由選択を設け、数学Ⅲは5段階の習熟度別編成を行っている。

数学の単位数が普通科高校並みに多く、理科は物理・化学を履修する。文系科目は必要最低限のみの履修となっており、例えば世界史は世界史Aしか履修できないため、大学の文系へ進学する場合、私立大学の一部などに限られている。本校では2年次の専門科目の時から各分野独特のレポートが課せられ、提出しないと評定は付かないレベルの高いものとなっている。また一部の科目では、優秀なレポートが表彰されることもある。レポートの数は所属分野にもよるが、1人年間でおよそ30本程度であり、勉強との並立をうまく考えなければならない。

特別選抜

国立では珍しく併設大学への推薦入学制度が2004年度卒業生から導入されており、毎年10名程度が選抜されている。どのような観点で推薦者が決まるのか、学外にあまり公示されていないのが現状である。3年次の課題研究、3年次8月に行われる高大連携教育システム「サマーチャレンジ」での大学側の評価が選抜の主な材料とされている。単に成績が良いだけでは通用せず、粘り強い積極性・集中力・思考力・発表力・決断力が要求される。

校風・特色

私服校である。校風は非常に自由とされるが、染髪パーマは禁止である。持ち込み禁止の物は特になく、校内の無線LANは生徒の使用が可能である。エアコン等の設備が整っているが食堂が無く、弁当持参。または購買、周辺のスーパーコンビニ等を利用する。共学であるが、男子の割合が約8割と圧倒的に多い。

普通科の高校と比べて変わった校風にある。生徒の活動は全て自分自身の責任である。毎年5月に行われる体育祭のリハーサルなどは前日からといった具合である。

2002年度から3年間、文部科学省スーパーサイエンスハイスクール (SSH) に指定された。その後2005年度から2009年度までの5年間延長指定され、さらに2010年度から2014年度までの5年間延長指定された。

特色ある教育課程が組まれており、テンプレート:要出典

高大連携教育

専門共通科目

「人と技術」(1年)

1995年度から1997年度の文部省(当時)研究開発学校指定を受けて開発された。この科目開発の成果は工業科学習指導要領に取り入れられ、工業科必履修科目である「工業技術基礎」に生かされている。ロボット電力都市、環境と人間、技術者倫理、情報モラルの6つの内容を各教員からオムニバス方式で学ぶ。東工大教授による特別講義や横浜みなとみらい21などへのフィールドワークといった校外学習もある。

「先端科学技術入門」(2年)

2002年度から2004年度に行われた第1回SSH研究開発により開発された。先端科学技術であっても高校の理系科目の基礎が活用されていることを、東工大での研究事例により学ぶ。

学校行事

オープンキャンパス(1年)

東京工業大学工大祭(10月)で公開されている研究室を3つ以上見学し、その中の1つをレポートにまとめる。

サマーレクチャー(2年)

東工大で1日掛けて行われる。午前は東工大教授の講演、午後は2つの研究室を希望して見学、研究内容などの説明を受ける。1つの研究室についてレポートを提出し、優秀なレポートに選ばれた生徒は教授、生徒の前でプレゼンを行う。

国際交流

2006年タイカセサート大学附属高校2010年フィリピンデ・ラ・サール大学附属高校と国際交流協定を締結している。

進学先

生徒の大半が理工系大学・学部を志望している。進学先は東京理科大学が一番多く、国公立大学では内部推薦を含めると東京工業大学が一番多い。

入試

推薦入試

出願時に5分野(応用化学、情報システム、機械システム、電気電子、建築デザイン)から選択。各分野12名以内。試験科目は小テスト(数学100点、理科第1分野100点、計50分)、面接。

一般入試

推薦入試合格者と併せて200名(つまり最大140名)。試験科目は国語(100点、50分)、数学(150点、70分)、英語(100点、50分)、調査書(50点、中学3年間の成績合計÷27×10)の計400点満点。

その他

  • 各教科の成績評価はかなり厳しく、平均点が低くても中間と期末の合計が80点未満なら原則として評定1となる。ほとんどの科目で追試が無いため、仮進級・留年になる。
  • 入学式卒業式は東工大大岡山キャンパスで行われる。
  • ホームルームパソコンが1台ずつ設置されている。
  • 門は正門、南門、燕門の3つがある。燕門の使用は固く禁止されている。
  • 体育祭は毎年5月に行われる。クラスごとにカラーが決められており、A組は緑、B組は桜、C組は青、D組は赤、E組は黄である。
  • 文化祭は「弟燕祭」(ていえんさい)と呼ばれる。毎年10月に行われる。
  • 昼間授業の「本科」に対して、社会人対象の夜間授業である「専攻科」もあったが、2009年度をもって廃止された。
  • 2013年9月にグラウンドが全面人工芝になった。

沿革

合併前

本科職工系

本科電波系

  • 1943年10月1日 東京高等工芸学校電気通信専修科として創立
  • 1944年4月1日 東京工業専門学校附属電波技術専修学校と改称
  • 1945年4月1日 東京工業専門学校附属電波工業学校と改称
  • 1949年5月31日 千葉大学東京工業専門学校附属電波工芸高等学校となる

専攻科

合併以後

  • 1951年4月1日 千葉大学東京工業専門学校附属の両校が東京工業大学へ移管、合併し東京工業大学附属工業高等学校(本科)となる
  • 1951年5月1日 東京高等工学院が東京工業大学に移管、東京工業大学附属工業高等学校専攻科となる
  • 1961年4月1日 東京工業大学理工学部附属工業高等学校と改称
  • 1967年6月1日 東京工業大学工学部附属工業高等学校と改称
  • 2005年4月1日 東京工業大学附属科学技術高等学校と改称
  • 2010年3月31日 東京工業大学附属科学技術高等学校専攻科廃止

ギャラリー

アクセス

著名な出身者

脚注

  1. テンプレート:Cite web
  2. テンプレート:Cite web

関連項目

外部リンク

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