曽於市

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テンプレート:Infobox 曽於市(そおし)は、日本の鹿児島県本土の東部、大隅半島の北部に位置する

2005年7月1日曽於郡末吉町財部町大隅町が合併し成立した。

畜産や畑作を中心とした農業が盛んな地域。旧末吉町・財部町を中心に隣接する宮崎県都城市と日常生活や文化面でのつながりが深く、都城都市圏の範囲内となる。

地理

北部は都城盆地、東部は鰐塚山地の一角をなし、南西部は主にシラス台地を中心とした丘陵地帯が広がっている。市内全域が大隅半島北部の内陸部に位置しており、鹿児島県内の市では、伊佐市と共に海岸線を有していない市の一つである。

  • 山:白鹿岳 (604m)
  • 河川:大淀川菱田川 - 旧末吉・財部が大淀川流域、旧大隅が菱田川流域に属する。

隣接している自治体

地名

合併前の旧町名を大字の前に冠している。

大隅町
  • 岩川(旧岩川町五十町)
  • 中之内(旧岩川町中之内)
  • 大谷(旧恒吉村大谷)
  • 坂元(旧恒吉村坂元)
  • 須田木(旧恒吉村須田木)
  • 恒吉(旧恒吉村長江)
  • 月野(旧月野村)
  • 荒谷(旧野方村)
  • 境木町(1998年、月野から分立)
  • 下窪町(1998年、岩川から分立)
  • 段中町(1998年、岩川から分立)
  • 鳴神町(1998年、岩川から分立)
財部町
  • 北俣
  • 下財部
  • 南俣
末吉町
  • 岩崎
  • 諏訪方
  • 二之方
  • 深川
  • 南之郷
  • 栄町1丁目~2丁目(1967年に二之方から分立)
  • 新町1丁目~2丁目(1967年に二之方から分立)
  • 本町1丁目~2丁目(1967年に二之方から分立)
  • 上町1丁目~7丁目(2012年に二之方から分立)

歴史

テンプレート:Sister ※詳細は、市の公式サイトを参照。

江戸時代薩摩藩領。廃藩置県当時、曽於市域に存在した郷(外城)は末吉・財部・岩川・恒吉・志布志・大崎の6郷。そのうち志布志・大崎は日向国諸県郡、その他の4郷が大隅国曽於郡(当時の表記は囎唹郡)に属していた。岩川郷は戊辰戦争後に新設(末吉郷から分割)された郷である。

1889年の町村制実施時に6郷はほぼそのままとして引き継がれたが、1891年2月に志布志村・大崎村から月野村・野方村がそれぞれ分村した。1891年時点で曽於市域に存在した村は以下の通りとなる。岩川村には(近代以降の曽於郡の前身となる)東囎唹郡南諸県郡1883年の宮崎県再置時に南北に分割)の役所が置かれた。

  • 財部村(後に町制施行)
  • 末吉村(後に町制施行)
  • 岩川村(後に町制施行、1955年に合併し大隅町)
  • 恒吉村(1955年に合併し大隅町)
  • 月野村(1955年に合併し大隅町)
  • 野方村(1955年に荒谷地域が大隅町へ編入、その他の地域は大崎町・西志布志村へ編入)

財部村は1926年4月1日、末吉村は1922年10月1日、岩川村は1924年4月1日にそれぞれ町制を施行。1955年1月20日に岩川町・恒吉村・月野村が合併し、大隅町が発足。同年4月に野方村の荒谷地域を大隅町に編入し、曽於市発足前の3町がほぼ確定した。

  • 2005年7月1日 - 曽於郡末吉町・財部町・大隅町が合併し発足。
  • 2005年11月28日 - 第一回曽於市議会議員選挙を実施。
  • 2007年3月26日 - 宮崎県都城市蓑原町の一部を当市に編入、代わりに当市財部町大字下財部字田平下の一部を都城市に編入(平成19年3月26日総務省告示第159号)。

市政

※市長職務執行者:原田純隆(旧財部町長)

2013年7月21日の市長選挙で当選。鹿児島県内のみならず九州地域では初となる日本共産党員首長である[1]

市の行政機関

ファイル:Soo City Office Takarabe Branch Japan.jpg
財部支所(旧・財部町役場)
ファイル:Soo City Office Osumi Branch Japan.jpg
大隅支所(旧・大隅町役場)
  • 市役所
    • 末吉支所:曽於市末吉町二之方1980
    • 財部支所:曽於市財部町南俣11275
    • 大隅支所:曽於市大隅町岩川5629

※旧大隅町には月野・恒吉・坂元の3連絡所も設けられていたが、2011年4月1日に廃止された。

公共機関

県の行政機関

国の行政機関

司法機関

経済

曽於市に本社を置く主要企業

商業

商業地区

末吉地区

鹿児島県道503号見帰二之方線沿い末吉郵便局周辺の本町地区、国道269号沿いの高松地区が主な商業地区。高松地区には、郊外型店舗の進出も徐々に進んできている。

大隅地区

鹿児島県道63号志布志福山線沿い国合同庁舎周辺の岩川本町地区、台地部のあけぼの、八合原地区が主な商業地区。あけぼの、八合原地区には、郊外型店舗の進出も徐々に進んできている。

財部地区

宮崎県道・鹿児島県道2号都城隼人線沿い道の駅たからべ周辺や、鹿児島県道482号塚脇財部線沿いの財部郵便局周辺が主な商業地区。

主要小売店

スーパー
ホームセンター
薬局
レストラン・飲食店
  • ジョイフル(鹿児島末吉店、鹿児島岩川店)
  • レストランおおすみ
  • ファミリーレストランかざぐるま
  • くつろぎ亭みずほ
コンビニエンスストア
専門店・その他

産業

特産品

地域

人口

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教育

保育園・保育所・幼稚園

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  • 末吉中央幼稚園
  • 樹心保育園
  • 白鳥保育園
  • ひこばえ保育園
  • 高之峯保育園
  • 輪光保育園

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  • 大隅中央幼稚園
  • 岩川保育園
  • 覚照保育園
  • 太陽の子保育園
  • 正心保育園
  • かさぎ保育園
  • 大隅北保育園

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  • きらり保育園
  • しゃら保育園
  • しゃら幼稚園

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小学校

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  • 曽於市立末吉小学校
  • 曽於市立檍小学校
  • 曽於市立高岡小学校
  • 曽於市立岩北小学校
  • 曽於市立岩南小学校
  • 曽於市立諏訪小学校
  • 曽於市立光神小学校
  • 曽於市立深川小学校
  • 曽於市立柳迫小学校

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  • 曽於市立岩川小学校
  • 曽於市立菅牟田小学校
  • 曽於市立笠木小学校
  • 曽於市立大隅北小学校
  • 曽於市立恒吉小学校
  • 曽於市立大隅南小学校
  • 曽於市立月野小学校

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中学校

合併前の各町に1校ずつ設置されている。

高等学校

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県立曽於高校・末吉高校

合併前の各町に1校ずつ設置されている。

いずれの高校も定員割れが続いていることから、鹿児島県は2011年6月から2012年3月に催された「大隅地域の公立高校の在り方検討委員会」のとりまとめとして、2014年に「都城の学校に行かなくても、大学進学を目指せる」新設校を設置し、2年後の2016年に従来の3校を閉校する方針を示し[2]、2013年2月5日に決定した[3]。新設校は末吉高校の場所に設置され、名称は「鹿児島県立曽於高等学校」となる[4]

末吉町・財部町に居住する中学生においては、都城市に所在する高等学校(都城市#教育もしくは宮崎県高等学校一覧を参照)への越境通学が認められており、成績上位者を中心に都城市へ「流出」している。2012年春は市内342人の生徒のうち、102人が都城市・三股町の高等学校へ進学した。これが、上述した高校統廃合の一因となっている。反対に、都城市から財部・末吉高校への越境通学も認められており、財部高校においては生徒の半数を都城市民が占めるほどとなっている[2]

自動車教習所

  • 末吉高等自動車学校

公共施設

公園

  • 末吉栄楽公園
  • 末吉新地公園
  • 大隅総合運動公園
  • 財部城山総合運動公園

文教施設

  • 末吉総合センター
  • 大隅文化会館
  • 財部きらめきセンター
  • 末吉歴史民俗資料館
  • 大隅郷土館
  • 曽於市埋蔵文化財センター
  • 財部郷土館
  • 曽於市立図書館

厚生施設

医療機関

病院・医院
  • 曽於郡医師会立病院 - 開院当初は小児科、産婦人科等を含む多くの診療科を備えた総合病院であったが、現在同院に医師が常勤する診療科は外科、整形外科、循環器内科のみである。

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  • 高原病院
  • 久木原医院
  • 塩川医院
  • 末吉胃腸外科クリニック
  • 中島病院
  • 末吉中央クリニック
  • 岩川病院

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  • 昭南病院
  • 岩川クリニック
  • 津曲胃腸科整形外科
  • 加藤内科クリニック

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  • 財部記念病院
  • 財部中央病院
  • 鮫島クリニック
  • 財部クリニック
  • まえかわクリニック

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歯科

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  • 斉藤歯科クリニック
  • すみよし歯科
  • 関歯科クリニック
  • 川嶋歯科医院

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  • 井上歯科医院
  • 朝川歯科医院
  • ハッピーデンタルオフィス
  • 山本歯科医院
  • 渡辺歯科クリニック

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  • 宅間歯科医院
  • 横山歯科医院
  • せと歯科医院

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福祉・保健施設

老人福祉施設
  • 輪光無量寿園
  • おおすみ苑
  • おおすみ竹山園
  • 財部寿豊園
老人保健施設
  • 清寿園
  • やごろう苑
  • たからべ園

公共浴場

  • メセナ住吉交流センター
  • 大隅弥五郎伝説の里
  • 財部温泉健康センター

金融機関

銀行
信用金庫
信用組合

郵便局

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  • 末吉郵便局
  • 岩崎郵便局
  • 通山郵便局
  • 南之郷郵便局
  • 柳迫郵便局
  • 菅渡簡易郵便局

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  • 岩川郵便局
  • 笠木郵便局
  • 坂元郵便局
  • 月野郵便局
  • 恒吉郵便局
  • あけぼの簡易郵便局
  • 神牟礼簡易郵便局

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組合・団体

宿泊施設

  • メセナ住吉交流センター
  • ビジネスホテル岩川

交通

空港

最寄の空港は、霧島市溝辺町にある鹿児島空港であるが、宮崎市にある宮崎空港へも宮崎自動車道などを通じてアクセスできる。

鉄道

全て旧・財部町内を通る。なお、末吉町・大隅町にはかつて国鉄志布志線西都城 - 志布志間)が通っていたが、1987年3月に廃止された。両地域から鉄道を利用する場合には、バスや自家用車で西都城駅に出るのが一般的となっている。

市の中心駅となる財部駅は老朽化により建て替えられ、2008年3月23日に多目的ホールを備えた「曽於市やまびこ館」として新しい木造の駅舎が完成した。

路線バス

一般路線バス
コミュニティバス
  • 曽於市思いやりバス
    • 合併前の各町のコミュニティバスを併せて路線網を構成している。現在の路線は、財部駅~曽於郡医師会立病院(最終便のみ道の駅おおすみ)の間を市が運行事業者(民間会社)と委託契約を締結して運行している。
    • 料金は、片道乗車につき大人200円、子供100円。ただし、6歳未満の小児は、大人1人同伴に対して小児1人は無料。支払いは、現金もしくは回数券も利用でき、別路線への乗換の場合は、乗換券が発行される。
    • 自動車運転免許証を自主返納した場合は、市役所への申請により3年間の無料乗車券の発行を受ける事ができる。
    • 2010年4月1日から路線の一部変更及び料金、時刻等の改正が行われた。
コミュニティタクシー
  • 曽於市思いやりタクシー
    • 旧・財部町、末吉町、大隅町ごとのエリアを中心に運行されている。市が運行事業者(民間会社)と委託契約を締結して運行している。
※詳しくは、曽於市思いやりタクシーを参照。

道路

高速道路

地域によっては宮崎自動車道都城ICも利用される。

地域高規格道路
一般国道
  • 国道10号 - 末吉町を横断する。財部町(柴建)、大隅町(新坂元)も通過する。
  • 国道222号 - 宮崎県日南市と都城市を結ぶ路線。1Kmほど旧末吉町(高岡口)を通過する。
  • 国道269号 - 大隅町岩川・末吉町を通過する。鹿屋市と都城市を結ぶ。
県道
自転車歩行者専用道路
  • 自転車歩行者専用道路として旧志布志線を整備した「ふれあいロード」(旧大隅町)・「マインドロード」(旧末吉町)が整備されている。
道の駅

観光スポット・史跡・祭り

文化財

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弥五郎どんの浜下り
ファイル:Sou-shi- kagoshima-ken-japan-20091223-001.jpg
「道の駅おおすみ弥五郎伝説の里」から見える風景
  • 11月23日 - 流鏑馬(住吉神社)鹿児島県指定無形民俗文化財
  • 1月7日 - 鬼追い(熊野神社)鹿児島県指定無形民俗文化財
  • 11月3日 - 弥五郎どん祭り(岩川八幡神社)鹿児島県指定無形民俗文化財
  • 投谷八幡神社(万治3年(1660年)建立 四所宮、地主社)鹿児島県指定文化財
  • 末吉城跡 史跡
  • 平松城跡 史跡
  • 宝寿庵城跡 史跡
  • 興昌寺基地五輪塔 史跡
  • 熊野神社五輪塔 史跡
  • 有馬厚軒の墓 史跡
  • 白尾桃庵の墓 史跡
  • 平季基墓 史跡
  • 肝付竹友墓 史跡
  • 村田雅楽助地頭墓 史跡
  • 川内一里塚 史跡
  • 佐久良谷(桜谷) 史跡
  • 黒原勘兵衛墓 史跡
  • 一字一石経塚 史跡
  • 中津瀬 史跡
  • 荒神免古墳 史跡
  • 製鉄所跡 史跡
  • 末吉通山宿場跡 史跡
  • 入佐住居跡 史跡
  • 姥石 史跡
  • 中岳洞穴 史跡
  • 祝井谷一字一石経塚 史跡
  • 西南の役薩摩軍の墓 史跡
  • 徳牟礼門直ヱ門法難記念碑
  • 住吉神社本殿 建造物
  • 地頭仮屋の門 建造物
  • 光明寺仁王像 建造物
  • 興昌寺仁王像 建造物
  • 橋野六地蔵塔 建造物
  • 光神庚申六地蔵塔 建造物
  • 田之神 建造物
  • 内村堂の山石塔群 建造物
  • 祝井谷石塔群 建造物
  • 原村小松谷石塔群 建造物
  • 石敢当 建造物
  • 末吉衆中引付帖写 書籍
  • 末吉根元帖 書籍
  • 末吉郷土禄高帳 書籍
  • 住吉神社短冊 書籍
  • 上別府家の鎧 工芸
  • 前川内太鼓踊 無形文化財
  • 鬼神太鼓 無形文化財  
  • 早馬神社の杜 天然記念物
  • 久保のもぐらうっ  
  • 大蔵寺阿弥陀如来像
  • 住吉神社神王面
  • 花房峡憩いの森
  • 鬼神太鼓

出身著名人

放送・通信

電話

同じ曽於市内でも旧大隅町と旧末吉町の岩﨑の一部(志布志MA、099-4XX)から旧財部町、旧末吉町(都城MA、0986-XX。宮崎県都城市と同じ)への通話は市外(県外)扱いである(逆も同じ)。

放送

テンプレート:Main 鹿児島県内の放送局が末吉中継局をはじめとする中継局を設置している。また、大部分の地域では宮崎県の放送局も鰐塚山からの電波を受信することで視聴・聴取することができる。

脚注

テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

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  1. テンプレート:Cite news
  2. 2.0 2.1 「どうなる高校再編 大隅 広がる波紋 上」『南日本新聞』2012年11月23日26面。
  3. 曽於市内3校及び高山高校の在り方について - 鹿児島県教育委員会、2013年2月13日。
  4. 曽於地区新設高校の校名が決定しました。 - 鹿児島県教育委員会、2013年5月17日。