日本作詩大賞

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テンプレート:Infobox Award 日本作詩大賞(にほんさくしたいしょう)は、日本作詩家協会主催の演歌歌謡曲の育成を目的としている音楽祭である。

概要

1968年にスタート。テレビ放送されるようになったのは1978年からでNHKホールで発表会が行われ、同時にNHK総合で生放送された。その後、1990年からは日本テレビ1994年から2011年までは毎年11月最終日曜日のテレビ東京日曜ビッグスペシャル」枠(現・「日曜ビッグバラエティ」枠)でテレビ番組として同じく生放送されていた。しかし、2012年の第45回以降は『木曜8時のコンサート〜名曲!にっぽんの歌〜』の時間帯で生放送[1]されている。そのこともあってか、司会は徳光和夫と「木曜8時のコンサート」の司会の松丸友紀が務めた。なお、司会に関しては、ここ数年、徳光とテレビ東京の女性アナウンサーが担当している。

この音楽祭が『ベストヒット歌謡祭[2]・『日本有線大賞』・『日本レコード大賞』の3つの年末賞取りレースと根本的に違う部分は、3つの賞がポップス・演歌ともに選考対象となるのに対して『日本作詩大賞』は原則演歌・歌謡曲を選考対象とする、という点である(但し、ポップスも選考対象にしており、2011年の第44回のように、現にポップスが大賞を受賞したこともある)。

また受賞者が歌手である他の3つの年末賞取りレースとは違い、作詞家が受賞するのも特徴である。かつて演歌歌手は他の3つの年末賞取りレース受賞や『紅白歌合戦』出演を目標に切磋琢磨していたが、最近では受賞者や出演歌手がポップス歌手で多くを占められるようになってきたため、演歌歌手が比較的受賞しやすいと言われている『日本有線大賞』と原則演歌・歌謡曲が受賞対象となるこの音楽祭での受賞を目標とする傾向が年を追うごとに強くなっている。

歴代大賞受賞曲

※大賞受賞曲のみを記載。その他の賞の詳細は日本作詩家協会内・日本作詩大賞公式ホームページを参照のこと。また視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ。

回数 開催日 曲名 作詩 歌手 放送局 視聴率 備考
第1回 1968年6月27日 いつでも君は 星野哲郎 水前寺清子 放送なし
第2回 1969年5月22日 花と蝶 川内康範 森進一
第3回 1970年10月15日 恋ひとすじ 藤田まさと 森進一
第4回 1971年10月23日 おんなの朝 西沢爽 美川憲一
第5回 1972年11月11日 終着駅 千家和也 奥村チヨ
第6回 1973年10月11日 おんなの海峡 石本美由起 都はるみ
第7回 1974年12月7日 さらば友よ 阿久悠 森進一
第8回 1975年12月8日 シクラメンのかほり 小椋佳 布施明
第9回 1976年12月4日 北の宿から 阿久悠 都はるみ
第10回 1977年12月2日 勝手にしやがれ 阿久悠 沢田研二 初の大賞連続受賞達成
第11回 1978年11月30日 青葉城恋唄 星間船一 さとう宗幸 NHK総合
第12回 1979年11月15日 魅せられて 阿木燿子 ジュディ・オング
第13回 1980年10月28日 大阪しぐれ 吉岡治 都はるみ
第14回 1981年10月27日 もしもピアノが弾けたなら 阿久悠 西田敏行
第15回 1982年10月19日 契り 阿久悠 五木ひろし 23.4% 阿久自身二度目の連続大賞受賞
第16回 1983年10月18日 冬のリヴィエラ 松本隆 森進一 20.8%
第17回 1984年10月23日 北の螢 阿久悠 森進一
第18回 1985年10月22日 望郷じょんから 里村龍一 細川たかし 19.1%
第19回 1986年10月14日 ゆうすげの恋 中山大三郎 森進一 19.3%
第20回 1987年10月13日 人生いろいろ 中山大三郎 島倉千代子 20.3% 史上二人目の連続大賞受賞
第21回 1988年10月18日 港の五番町 阿久悠 五木ひろし 17.2%
第22回 1989年10月17日 風の盆恋歌 なかにし礼 石川さゆり
第23回 1990年10月14日 うたかた 吉岡治 石川さゆり 日本テレビ
第24回 1991年11月17日 北の大地 星野哲郎 北島三郎
第25回 1992年11月15日 酒場ひとり 石本美由起 中村美律子
第26回 1993年11月14日 むらさき雨情 三浦康照 藤あや子
第27回 1994年11月27日 蒼月 麻こよみ 長山洋子 テレビ東京
第28回 1995年11月26日 桃と林檎の物語 市川睦月 美山純子
第29回 1996年11月24日 珍島物語 中山大三郎 天童よしみ 9.7%
第30回 1997年11月23日 人形(おもちゃ) 荒木とよひさ 香西かおり 10.7%
第31回 1998年11月29日 アメリカ橋 山口洋子 山川豊 10.8%
第32回 1999年11月28日 旅路の花 池田充男 服部浩子
第33回 2000年11月26日 箱根八里の半次郎 松井由利夫 氷川きよし 史上初のデビュー曲による大賞受賞
第34回 2001年11月26日 凛として たかたかし 坂本冬美 10.2%
第35回 2002年11月24日 傘ん中 阿久悠 五木ひろし 8.2%
第36回 2003年11月28日 おんなの一生〜汗の花〜 吉岡治 川中美幸 10.7%
第37回 2004年11月28日 釧路湿原 木下龍太郎 水森かおり 12.1%
第38回 2005年11月27日 大器晩成 星野哲郎 島津亜矢 9.8%
第39回 2006年11月26日 最北航路 池田充男 香西かおり 7.4%
第40回 2007年11月25日 だんじり 松井由利夫 中村美律子 9.5%
第41回 2008年11月30日 海雪 秋元康 ジェロ 10.0% 2例目のデビュー曲による大賞受賞
第42回 2009年11月29日 ときめきのルンバ 水木れいじ 氷川きよし 5.1%
第43回 2010年11月28日 人生みちづれ 水木れいじ 天童よしみ 7.8% 史上三人目の連続受賞達成
第44回 2011年11月27日[3] いくたびの櫻 山上路夫 ふくい舞 6.9% 番組初の3時間スペシャル。
第45回 2012年12月6日[4] なかにし礼 氷川きよし 11.1% この回以降『木曜8時のコンサート』枠で放送[5]
第46回 2013年12月5日 博多ア・ラ・モード レーモンド松屋 五木ひろし 7.7% テレビ東京特別賞が田端義夫に贈られた。

スタッフ

第46回(2013年12月5日放送)

  • 主催:一般社団法人 日本作詩家協会、日本作詩大賞実行委員会
  • ナレーター:梶幹雄
  • 構成:青島利幸
  • 音楽:義野裕明
  • 振付:花柳糸之社中
  • TD:菊地裕介(第46回)
  • カメラ:近藤剛史(第46回)
  • VE:小峰信彦(第46回)
  • 音声:久保田優(第45・46回)
  • 照明:山崎康紀(第46回)
  • アートプロデューサー:薬師寺哲朗
  • 美術デザイン:金森明日香(第46回)
  • 美術進行:仙田拓也(第46回)
  • 装置:植田幸奈(第46回)
  • 電飾:及川博康(第44・46回)
  • 音効:木村俊之
  • TK:宮本美智子
  • 技術・美術協力:テクノマックステレビ東京アートTAMCO
  • CG:テレビ東京アート(第45・46回)
  • 演出補:宇賀神敬行(第44・46回)
  • 演出:柴幸伸(第44・46回)
  • プロデューサー:牛原隆一(第46回、第45回はディレクター)、宮川幸二
  • チーフプロデューサー:関光晴(第46回、第45回まではプロデューサー)
  • 制作著作:テレビ東京

過去のスタッフ

  • 構成:安延拓美(第44回)
  • TD:田中圭介(第44・45回)
  • カメラ:野瀬一成(第44・45回)
  • VE:三浦宏一(第44回)、佐藤誠二(第45回)
  • 音声:臼井泰一(第44回)
  • 照明:小林瑞雪(第44回)、塚生崇(第45回)
  • 美術デザイン:宇野純一(第44回)、小野清菜(第45回)
  • 美術進行:高橋昭三(第44回)、野本和広(第45回)
  • 装置:渡辺貴俊(第44・45回)
  • 電飾:高橋修(第45回)
  • CG:コーラルレッド(第44回)
  • 演出補:小野裕之(第45回)
  • チーフプロデューサー:大原潤三(第44・45回)

関連項目

脚注・出典

  1. 第45回日本作詩大賞・新人賞 作品募集
  2. 賞取りレースは2009年の世界同時株安や2011年前後の地上デジタル放送の影響が度重なり、予算面の影響で2010年を持って廃止。演歌歌手は2012年回は登場しなかった。
  3. 奈良テレビ放送では2011年12月30日昼間に放送された。(開催当日、「生放送でテレビショッピング」に差し替えられたため。マルチチャンネルを利用すれば生放送できたはずだったのに…。)
  4. 当初は11月25日の「日曜ビッグバラエティ」枠に放送を予定していた。該当枠は「世界の秘境で大発見!日本食堂」を放送した。(日本作詩家協会・公式サイト 9月3日発表)
  5. 厳密には別番組扱いだがアシスタントが木8同様に松丸であったり、スタッフも元々一部共通していたこともあり番外編とも受け取れる。放送時間も19:58 - 21:48とスペシャル放送時の時間枠になる。

外部リンク

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