日本交通公社 (公益財団法人)

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox 公益財団法人日本交通公社(にほんこうつうこうしゃ、英文名称:Japan Travel Bureau Foundation)は、日本の、旅行・観光レクリエーション・リゾート分野に関する様々な調査研究を行うために設立されたシンクタンクである。なお、株式会社ジェイティービー(旧株式会社日本交通公社・JTB)は、同法人の一部であった営業部門を民営化の上で分離したものであり、現在は同法人が同社の筆頭株主である。

概説

旅行や観光に関わる自主的な調査を行う観光文化振興事業と、国や地方自治体を主たる依頼主とした受託調査事業の2つに区分される。また、八重洲ダイビルの地下1階に国内外の旅行、観光情報を収めた「旅の図書館」(一般利用可・無料)も開設している。

沿革

  • 1912年3月12日 - 外国人観光客誘客促進を目的として任意団体「ジャパン・ツーリスト・ビューロー(Japan Tourist Bureau、略称:JTB)」が創立。「本会ハ外客ヲ我邦ニ誘致シ且是等外客ノ為メニ諸般の便宜ヲ図ルヲ以テ目的トス」
    この団体に深く関わった鉄道院営業課長木下淑夫は、同年2月帝国ホテルでの発起人会で平井晴二郎鉄道院副総裁から「鉄道業者とホテル業者とが密接な関係を保持し……」とその目的を委託されていた。したがって、その事務所は、東京駅構内に置かれていた。
    また国内旅行の促進のため、ガイドブックをシリーズでつくり販売を手がけていた。
  • 1913年 - 観光振興に寄与するため 邦文、英文の観光雑誌ツーリスト(tourist)を年6回発刊した(「旅の図書館」に保存されている)
  • 1927年 - 社団法人化
  • 1934年 - 社団法人ジャパン・ツーリスト・ビューロー(日本旅行協会)に改組
  • 1941年 - 社団法人東亜旅行社に改称
  • 1942年 - 財団法人東亜旅行社に改組
  • 1943年 - 財団法人東亜交通公社に改称
  • 1945年 - 財団法人日本交通公社に改称、英文名称もジャパン・トラベル・ビューロー (Japan Travel Bureau) に改称
  • 1963年11月12日 - 営利部門が「株式会社日本交通公社」(現・株式会社ジェイティービー)として民営化の上で分離される。財団法人日本交通公社は旅行に関する非営利の調査研究機関になるのと同時に、同社の筆頭株主となる
  • 2004年 - 労働組合がJTBのものから分離し「JTBF労働組合」の結成
  • 2012年4月1日 - 公益財団法人へ移行

主な出版物、レポート

定期刊行物

  • 旅行者動向〜国内・海外旅行者の意識と行動(年1回7月発刊)
  • Market Insight 2010日本人海外旅行市場の動向(年1回7月発行)
  • 旅行年報(年1回9月発刊)
  • 海外旅行動向シンポジウム・旅行動向シンポジウム 採録集
  • 観光文化(年6回奇数月発刊)
  • 旅行の見通し(年1回12月末発刊)

刊行物(自社出版)

  • 観光辞典(1973年発刊)
  • 現代観光用語辞典(1984年発刊)
  • 観光読本(第2版、発行:東洋経済新報社、2004年発刊)
  • 美しき日本〜いちどは訪れたい日本の観光資源(日本語版1999年発刊、外国語版2000年発刊)

刊行物(他社出版)

  • 温泉地再生―地域の知恵が魅力を紡ぐ(2008年発刊)、久保田美穂子 著、学芸出版社

関連項目

外部リンク