文明論之概略

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テンプレート:参照方法 テンプレート:基礎情報 書籍文明論之概略』(ぶんめいろんのがいりゃく)は、福澤諭吉の著書。全10章。初版は1875年(明治8年)に刊行。

西洋と日本の文明を比較した文明論説で、1877年刊行の田口卯吉(鼎軒)『日本開化小史』と共に、明治初期(文明開化期)の在野史学における代表的な著作とされる。

構成

緒 言
巻之一
第一章 議論の本位を定る事
第二章 西洋の文明を目的とする事
第三章 文明の本旨を論ず
巻之二
第四章 一国人民の智徳を論ず
第五章 前論の続
巻之三
第六章 智徳の弁
巻之四
第七章 智徳の行わるべき時代と場所とを論ず
第八章 西洋文明の由来
巻之五
第九章 日本文明の由来
巻之六
第十章 自国の独立を論ず

内容

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「万世一系」論

[1]

明治時代の多くの知識人は、皇室の永続性というドグマを受け入れ、誇りとしており、福澤諭吉も、皇室の永続性は近代化を推進する要素だと見なしていた。『文明論之概略』の「第2章 西洋の文明を目的とする事」の一節にて、福澤諭吉は以下の持論を展開している。

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ただ、国の紀元についてのドグマは、その信奉を強制されていたわけではない。日本国外でだが、新渡戸稲造は公式の場で紀元の正確さに疑問を呈している。

現行版

関連文献

翻訳

脚注

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外部リンク

近代デジタルライブラリー

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  1. この章は、ベン・アミー・シロニー Ben‐Ami Shillony『母なる天皇―女性的君主制の過去・現在・未来』、30-32頁。「第8章の冒頭『日本王朝の太古的古さ』」を参照(大谷堅志郎訳、講談社、2003年)。